2012-12-01[n年前へ]
■シュレック・超人ハルク…「人が恐れるキャラクター」が緑色になった理由とは!?
『シュレック・超人ハルク…「人が恐れるキャラクター」が緑色になった理由とは!?』を書きました。「緑(みどり)」という色が持つ歴史的背景(イメージ)の話です。
「人が恐れるキャラクター」に緑色が多いのはなぜでしょうか? たとえば、映画「シュレック」の主人公シュレックは、緑色の肌を持ち(外見から)人から怖がられている存在です。また、超人ハルクの主人公ハルクも(人から恐れられる存在である変身時は)緑色の肌のキャラクターです。あるいは、オズの魔法使い(ウィケッド)の主人公、西の”悪い”魔女も緑色の肌をしています。
これらのキャラクターたち、超人的な力を持ち・人から恐れられ・しかし時に外面とは違うものを内面備えているキャラクターたちは、なぜみな緑色の肌をしているのでしょうか?
2012-12-05[n年前へ]
■女性が「欽ちゃん歩き」「ペンギン歩き」になる理由!?
狭い歩道などで前を女性が歩いていると、女性の歩き方が自分たち男性とはずいぶん違うことに気づきます。
たとえば、腕の振り方を眺めれば、それはまるで(萩本)欽ちゃんが横走りする時のように、大きく横に広げて振っているように見えます。そして、肘から先を外側に開くように曲げていたりもするので、氷の上をペンギンが可愛く歩いているようにも見えたりします。
女性は肩幅が狭く・けれど骨盤の幅は広いので、歩く時には腕を鉛直に下ろつつ振るわけにはいきません。そんな動きをしようとしても腕と骨盤が干渉(衝突)してしまうからです。だから、歩く時に腕を左右に大きく広げたり・肘から先を外側に曲げたりすることは自然に思えます。つまり、女性が「欽ちゃん歩き」「ペンギン歩き」になる一番の理由は、女性の肩幅と骨盤幅の相対関係によるものではないか、と想像されます。
そう考えながら、人間の歩くようすを骨格レベルで眺めることができるWebGL Walker(オンタリオのクイーンズ大学 The Biomotion Lab)で「女性・男性の歩き方(の違い)」を眺めてみると(男性度・女性度を変えながら平均的な歩き方を眺めてみると)、歩くときの腕の振り方だけでなくて、他の部分の動かし方も全然違うことに驚かされました。腕の動かし方だけでなく、腰の動かし方や腰から上の動かし方が全く違うのです。
たとえば、女性は腰が上半身より前に出ていて・上半身は後ろにのけぞっています。そして歩くときには腰を(上半身より先にしつつ)前へ足を進めているように見えます(横に配置した写真は女性の歩き方ー左、男性の歩き方ー右、です)。
もしかしたら、「(カップ数の2乗もしくは3乗に比例する)胸部に抱える物体」に対する重力に対するバランスをとるために、そんな姿勢をとらざるを得ないのではないか?と考えたりもしますが、そんな想像が真実に近いか・遠いかは「重り(カップ数)が違う女性の歩き方」を比較してみないとわかりそうにありません(参考:「爆乳でなくなったら歩けない」を科学する)。
それにしても、(WebGL Walkerで眺める)男性の歩き方は「類人猿そのもの」です。(女性が腰を左右に振らしながら歩くのとは違い)上半身を左右に揺らしつつアルク男性は、まるえ直立歩行を覚えたてのオラウータンかチンパンジーであるかのに見えてきます。…というわけで、女性が「欽ちゃん歩き」「ペンギン歩き」になる理由&男性がチンパンジー・オラウータン歩きになる理由とは!?…まだまだ続きます。
2012-12-06[n年前へ]
■「論理的にプレゼンする技術」を買ってiPad miniを手に入れよう!?
「論理的にプレゼンする技術
」の第7版が届きました。これまで「腰巻(本に巻かれている帯紙)」部分のデザインが、カバー表紙に合成されています。つまり、いわゆるひとつのコスト・エンジニアリングというかバリュー・エンジニアリングなランニング・チェンジが行われています。
iPad miniが当たるプレゼントセールをしている…ということですから、iPad miniを手に入れたい…という方がいらっしゃいましたら、年末ジャンボを買うつもりで、ひとつ(といわず何冊も)買って欲しいところです。
2012-12-07[n年前へ]
■「手書きMathematica」と「元素のるつぼ」
最近のつぶやきから。
Mathematicaは「Windows 7の手書き数式認識」との連係機能を持っている。その機能をタブレット機から使うことができるような、Mathematica 用フロントエンドを作ってみたい。(8:34 PM - 24 Nov 12)
地球上の生命がどう生まれたかはわからないけれど「誰かが作った」と思いたくもなる。元素のるつぼを40億年ほっといたら、いつの間にやら生物が生まれ・動いてるなんて不思議だ。…そんなことが起きるなら、エディタを開いておくだけで、いつの間にかコードが書かれ・テストもドキュメント作成もすべて完了しているはずだ…。(18 Oct)
何しろ、元素のるつぼを40億年ほっとくだけで、頭にコンピュータを備え、双眼の光学カメラシステムや音声処理システムを備え、ありとあらゆるバイオ・メカシステムも備えた「(人間という名前の)物体」が(元素るつぼから)製造され、さらに色んなものを作り出している。…アンビリーバボだ。(18 Oct)
白馬ジャンプ台から”大玉”を落とした時、ジャンプ台の半ばから眺めた「白馬の集落に向かってぐわんぐわんと転がり落ちていく”大玉”」は、まさにシュールレアリズムだった。 (31 Aug)
2012-12-08[n年前へ]
■「ビール・ピッチャー注ぎ」の科学 初等幾何学 偏
年も暮れ、忘年会のシーズンになりました。白い泡をかぶったビールがタップリ入ったピッチャーを持ち、ビールをジョッキに注ごうとピッチャーをグイッと傾けると、ピッチャー上部の泡ばかりがジョッキに注がれてしまいました。ピッチャーの上の方は泡だらけだからしょうがないか…と諦めていると、横からぐいっと手が伸び、ピッチャーを掴みました。
「違うんだ。ビールのピッチャーはゆっくり注げば、(泡じゃなくて)ビールが出てくるものなんだ。可能な限りゆっくり、上腕二頭筋がプルプル悲鳴をあげるくらいユックリ注げばいいんだ」
そう言った方がピッチャーをスローにゆっくり注ぐと、確かに泡でなくピッチャーからはビールがこぼれ落ちていきます。
「そんなバカな…!」と驚きながらピッチャーの中を眺めると、傾けたピッチャーの中で「ビールの上面は水平を保ち、その結果傾けたピッチャーの縁(へり)からこぼれ出している」にも関わらず、白い泡はその上面が全然水平ではなく(泡上面は)まるでピッチャーを傾ける前そのままの形を保っているのでした。「そんなバカな!?」の答は、この泡上面が(ビール上面と事なり)水平になっていない、というところにあったのです。
ピッチャーを速く傾けてしまうと、ビールが水平面を保つと同時に泡も同じように形を変えて、泡の上面も水平になってしまいます。その結果、ピッチャーからは(上部に位置する)泡だけがこぼれ出してきてしまいます(下図の①)。
しかし、上腕二頭筋が辛く叫び出すくらいゆっくりとした速度でピッチャーを傾けていくと、泡の表面(と表面近く)はまるでダイラタンシー流体を連想させるかのように動かず、泡表面は動かず・内部の泡だけが動く結果、ビールが注ぎ口から出てくる…というわけです(下図の②)。
参考:ダイラタンシー(英語:dilatancy)とは、ある種の混合物の示す、小さい剪断応力には液体のように振る舞うのに、大きい剪断応力には固体のように振る舞う性質である。この現象が起こる物体を「ダイラタント流体」あるいは「ダイラタンシー流体」という。
ダイラタンシー
「当たり前だけれど面白いこと」は、下図の「解説図」と書いた部分(右下部分ですね)にあるように、ピッチャーを傾けたとき、ピッチャーが傾くことで泡が(ビールにより)排除されてしまう部分の体積(A部)と、ピッチャーが傾くことで(ビールが移動してしまい)泡を吸い込む体積(B部)は等しい、ということです。
だから、泡の上部表面は粘度が高くなり動きづらい状態にすることさえできれば、(体積変化がないままでいられるので)泡の上部表面形状は変化しないままでも良い、ということになるわけです。
ビール(あるいは発泡酒)種の種類による差とか、注ぐスピードの臨界点とか、あるいは、注ぐ(傾ける)速度変化をさらに微妙に工夫するとか…そうした現象に対する実験や数値解析は面白そうです。粘性体シミュレーション屋さんは、レッツTRY!な例題かもしれませんね。
2012-12-09[n年前へ]
■気象学的に探る「ゴッホの冒険」
"The Meteorological Odyssey of Vincent van Gogh ー気象学的に探る「ゴッホの冒険」(1990)"には、ゴッホの絵画に絵画に描かれた空が「どのくらい雲に覆われているか」を調べ・絵が描かれた地方の(実際の)気象データと比較した数値が示されています。
その数値をエクセルでグラフにしてみたのが、下の図です。横軸は「雲被覆率(制作地最寄りの気象台データ)」で縦軸は「ゴッホ絵画中の画面から推定された雲被覆値」です。散布点(絵画が制作された場所)は、雲で覆われた比率が高い方から、オランダ、パリ、オーヴェル=シェル=オワーズ、サン=レミ、アルルです。
このグラフを眺めると、アルルやサン=レミといった地中海沿いの街は、雲が多いオランダと違い、現実の世界もゴッホが描いた世界も、濃い空の色に覆われていたんだ…と感じます。そして、気象学データを使った絵画解説を読みながら「世界地図」を見ると、行ったことがない街へ足を伸ばしてみたくなったりします。
2012-12-12[n年前へ]
■無造作に「理系女性が着る白衣」のシルエットは意外にフェミニンだった!
理系の女性が(時に)着る白衣が意外にフェミニンだ、と書くと意外に思われるかもしれません。しかし、白衣のシルエットは、男性用と女性用では意外なほどに異なっています。
たとえば、右の写真は女性用白衣(9号)と男性用白衣(Mサイズ)を、フォルムがわかりやすいように、生地の繋ぎ目に点線をひいた上で、並べてみたものです(左側:女性用9号、右側:男性用Mサイズ)。そうしてみると、男性用白衣は肩から足下までほぼ同じ幅でストンと伸びたフォルムになっているのに対して、女性用白衣は胸からウェスト部分にかけて”ずいぶん絞られた”形になっていることがわかります。
もちろん、肩から下だけでなく、肩幅のサイズ自体も女性用と男性用では全然違います。そうした結果、理系女性が無造作に着ているように見える白衣も、そのシルエットはとてもフェミニンなものだった、ということに気づかされます
無機質な「メガネ娘」に心惹かれたりする(した)ことがある人ならば、そんな白衣のシルエットにも惹かれたりするかもしれません。
2012-12-15[n年前へ]
■2012年に書いた「いろんなこと」~ hirax.net 編
2012年も終わりに近づいてきました。ノストラダムスの1999年の7の月がいつの間にか終わっていたように、マヤの2012年世界終末も、気づけばすでに過ぎていたようです。
今年は、一体どんな1年だったろう?と思い、2012年の間に(自分のサイト内で)書いたことを眺めてみました。こうしてみると、何の成長もない…というかむしろ後ずさりするくらいの1年だったことがわかります。まさに、「光陰矢の如し。少年老い易く、学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず…」です。
- 1月:おっぱい(プリン)食べ終わるまで帰れまテン〜AAAカップからGカップまで…キッチンでできる「おっぱいの科学」!?と(ヤング率的に)かなりヤングな「おっぱい断面方程式」
- 2月:「2011年の貿易収支赤字」主要因は「原発停止による燃料量増加」ではありませんと人が「聞きたい」と感じる話題のマトリクス
- 3月:「おっぱい曲面」で学ぶ「Julia言語の実用テクニック」とパワーポイント2011で作ったスライドを十年以上前のパワポを使って作ってみたら?
- 4月:百次方程式の係数を複素平面上で動かして、百個の解のダンスを眺め・楽しんでみよう!?とぼくらが見慣れた2次方程式のグラフは…「胸の谷間」の方程式だった!
- 5月:アニメONE PIECEの(ヒロイン)ナミの”弾む”胸の「振動特性」は意外に現実に沿っていた!?と日経BP『iPhone/iPadには”見えないデザイン”が込められてる』記事がホントかどうか検証してみた(エミュレータ編)
- 6月:「おっぱい曲面方程式」を立体(モドキ)プリンタで出力してみた!
- 7月:iPhone 4を「赤外線カメラ」にする「裏」技テクニックと透け透け水着の物理学 ~iPhone4で「裏」ワザ 編
- 8月:数学ソフトウェア Geo Gebra でハロー・オッパイ!と「AKB 48 を観る(自分の)視線」を追跡してみよう!?
- 9月:パノラマ画像で眺める「巨人阿倍の空中バウンド・ホームラン」の秘密!?と「Cカップのバストなんて実在するわけがない!」ことの数学的証明と(ブラジャー)カップサイズのパラドックスを解き明かせ!
- 10月:未来に生き残る職業は「プログラミング言語・環境開発者」と「ニッチで・けれど高価なものを作る人」と100円で作る「コンパクトデジカメ用背面ルーペ・ファインダ」
- 11月:「折る刃」式カッターが「最初だけ長持ちする」理由!?と「オシッコが捻れて見える」のは尿道の異方性と表面張力が原因だ!?
- 12月:女性が「欽ちゃん歩き」「ペンギン歩き」になる理由!?と無造作に「理系女性が着る白衣」のシルエットは意外にフェミニンだった!と「ビール・ピッチャー注ぎ」の科学 初等幾何学 偏
2012-12-16[n年前へ]
■関東平野で富士山が一番綺麗に見える場所!?
先日、関東平野のちょうど中央辺りに位置する、埼玉県久喜市に行きました。久喜の辺りから見た富士山は、東京から眺めている時より綺麗に高く見えたのが、少し意外でした。。
そこで、「富士山を関東平野から眺める時、富士山からの距離に応じて、丹沢(の山)より富士山がどのくらい高く見えるか?」を調べてみました。富士山と(関東平野から見て富士山の手前に位置する)丹沢の山の高さ関係(仰ぎ角の差分)が、地球の丸さを反映しつつ、どのようになるかを計算してみました。それが下のグラフです。横軸は富士山からの距離(km)、縦軸は丹沢の山より富士山が仰ぎ角で何度程度上に見えるかを示しています。また、横軸の最大値は200kmになっていますが、このくらいの距離が「富士山が地平線の下に隠れ・見えなくなってしまう限界距離」です。
富士山から(というか丹沢に近い箇所から)離れるにしたがって富士山はだんだん高く見え、富士山から135km程度離れた場所で「富士山が(丹沢より)最も高く見える」状態になります。そして、それ以降は地球の丸さの影響が支配的になり、富士山がだんだん低くなっていくのです。
つまり、富士を綺麗さに驚いた埼玉 久喜の辺りは、ちょうど一番「富士が(手前の)丹沢山麓よりも高く見える場所」になっていた、というわけです。
地図を広げて、関東平野上に富士山を中心とする直径135km程度の円弧を書いてみると、(もしかしたら)その辺りは絶品の富士山を眺めることができる場所かもしれません。そんな円弧状のどこかに、空気が澄み渡る冬の空の下で、遠く・高くそびえる富士山を眺めに行ってみるのはいかがでしょうか?
2012-12-17[n年前へ]
■2012年に書いた「いろんなこと」~ Wondernotes 編
マンガの秘密や信号の秘密、機械や場所(歴史)の秘密、あるいは、ミニスカートや(アイドル)スリーサイズの秘密…当たり前のような・けれど少し不思議で・知ると面白い秘密を知ると…ちょっとトクした気分になるかもしれません!?
2012-12-20[n年前へ]
■「昼と夜」と「日の出と日の入りの時間」
「明日(12月21日)は冬至。一年で一番”昼間”の時間が短い日です。けれど、決して日の出が一番遅い日でも・日の入りが一番早い日でもありません。日の入りが一番早いのは、今回の場合は12月5日、日の出が一番遅いのは2013年1月7日です。 図にするとこんな感じ」…というtweetが面白かった=興味深かったので、一年間にわたる「昼と夜」を図示してみました。
午後2時くらいを過ぎると風が寒く・日暮れが近く感じますが、そんな夕暮れが訪れる時間が段々遅くなっていく…と思うと、冬の向こう・春の気配が見えてくる気がします。その頃には、朝の日の出も次第に早くなってくるのですね。
太陽の日の出・日の入りと言えば、仙台に設置された定点カメラで見る「夏至と冬至の1日の違い」も眺めてみると面白いと思います。朝日が出る時間、夕日が沈む時間、一日の長さの違い、それを「景色」から実感することができます。
2012-12-21[n年前へ]
■”紙ノートとiPad (mini)を同時に使うことができる”ノートキット
自作iPad mini用ノートキットを持ち歩き・便利に使っています。ミニ修正テープと(太さ違いの)5色ボールペンを2本収めることができるようにして、A5の5mm方眼ルーズリーフに手書きでメモをとりつつ・(過去ノートや自炊本を格納した)iPad miniでPDFを眺め返す…という具合です。
乏しい記憶能力と、書かないと(描かないと)考えをまとめることができない要領の悪さに悩んでいる人には、結構お勧めの組み合わせです。
それと同様の”紙ノートとiPadを同時に使うことができる”というアクセサリを米国のアクセサリメーカbooqが出しています(booq Booqpad)。これまではbooq Booqpad for iPad、つまりiPad用が発売されていたのですが、さらにiPad mini用も発売されていました。
iPadも含めて、現在のタブレットマシンの操作性は「紙+ペン」に劣る点も多いように思います。電子機器と旧態デバイスの「良いとこ取り」をしたい…と思う方は、タブレット&紙の2面使いを試してみると、意外に気に入るかもしれません。
2012-12-22[n年前へ]
■大型船を止めているのは「海底に刺さる錨(いかり)」じゃない!?
大型船を止めているのは「海底に刺さる錨(いかり)」じゃない!? を書きました。
実は、大型船を留めているのは、海底に刺さる錨(だけ)ではありません。 錨を下ろした大型船を繋ぎ止めているのは、海底に打たれた錨の力が半分で、もう半分は錨までに至る鎖なのです。 鎖が海底に長く下ろされ、その鎖の重量・抵抗が錨と力を合わせることで、船を止めているのです。
(中略)
つまり、船が錨を下ろしている時、錨と(錨をぶら下げる)鎖が同じくらいの大きさの(船をその場所にとどめるための)力を発揮しているというわけです。
2012-12-28[n年前へ]
■ゼクシィが「彼 v.s. お父さん 対決」はできても「彼女 v.s.お母さん 対決」はできない理由
結婚情報誌 ゼクシィの「重さ」=(イコール)「愛の重さ」だという方程式があると聞きます。そんなゼクシィの最新号「年に一度のスペシャル号!」は付録合わせて2500ページで体重計に載せるとトータル5.2kgでした。一冊5kg超ということは、たとえば2冊抱えたら自転車1台と同じくらいの重さになるということですから、「愛の重さ」は、なかなかの重いようです。
そのゼクシィ最新号の「新郎(になるだろう彼)と新婦(になるだろうゼクシィ読者)の父」が「新婦への愛がどちらが多いか」を(勝手に)競い合わせる記事を読み、「彼女のお父さん」って切ないな…と思わされました。父の娘への愛は、絶対に彼より勝っているはずにも関わらず、その勝負とは別に娘は彼を選んでいくわけです。
そしてまた、こんなことも考えました。彼・彼女に対して父と母がそれぞれいるのに対し、この記事が扱っているのは「彼と(彼女の父)」だけです。似たようなパターンとして「彼女と(彼の)母」というものもあるけれどそのパターンはなぜないんだろう?と疑問に思ったのです。
そこで尋ねて・得た「答え」はナルホド!と思わされるものでした。
「彼女と(彼の)母の対決だと嫁・姑問題になってしまい、結婚しようとする読者に向けた記事とは、少し違うものになってしまうんです」
確かに、嫁・姑問題ではゼクシィというより週刊女性とか女性自身とか、そういった雑誌の表紙に踊るような問題になってしまいそうで、ゼクシィ読者の結婚に対する意欲(さらにはゼクシィを買おうとする購買意欲)を減退させてしまいそうです。
ところで新婦(しんぷ)を「新夫」と間違えていたという人も少なからずいると言いますが、それと同じように「婿」という文字も意外に読みと意味に悩んでしまうものです。「女」という文字が入っているので、「よめ」と読みたくもなってしまうのです。
そんな悩みを減らすため、「婿・嫁・姑・舅・小姑・小舅」といった言葉について、意味やそれらのキャラクタたちの関係を図示し、さらにや関係する「ことわざ」も書き入れてみました。
「姑の十七見た者ない(私が若かった時はちゃんとやってたよ!と姑は言うけれど…)」「小姑一人は鬼千匹にむかう(小姑は1人いるだけで鬼が千匹いるようなもの…)」「舅の酒で相婿もてなす(妻の父のものでチャッカリ…)」…こうして関連ことわざを眺めてみると、やはり「彼女のお父さん」が一番可愛そうに思えてきますね。
2012-12-29[n年前へ]
■Rubyで(が)動くデジカメを作る!? キックオフ編
Rubyで(が)動くデジカメ作りに挑戦してみました。コンパクトデジカメ用の特殊ファームウェア(CHDK)に組み込み向けRuby(mruby)を組み込んでみようという試みです。CHDKというコンパクトデジカメ用ファームウェアは、機能拡張用の簡易スクリプト作成言語として、すでにBasicとLuaをサポートしているので、そこに(さらに)Rubyを追加する作業に果たして意味があるだろうか…?という疑問もあるだろうと思いますが、ひとまず挑戦してることにしました。
そこで、まずはCHDKのMain.c中にあるcore_spytask()に、液晶画面に対して"Hello! Ruby!"を出力するmrubyコードを埋め込もう、という作戦を考えてみました。たとえばこんな具合のコードをcore_spytask()に書き入れて、arm-elf-gccでmrubyをビルドした上で(libmruby.aとlibmruby-core.aを作成し)、CHDK のビルド時にlibmruby.aとlibmruby-core.aをリンクしよう、という流れです。(main.cにmrubyをリンクするなら、Makefile中にlibmruby.aとlibmruby-core.aを追加するだけで良いといった理由もあります)
char osd_buf[30]; mrb_value v; mrb_state *mrb = mrb_open(); char code[] = "def hello\n" " \"Hello, Ruby!\"\n" "end"; mrb_load_string(mrb, code); v=mrb_funcall(mrb, mrb_top_self(mrb), "hello", 0); mrb_close(mrb); sprintf(osd_buf, "%s", v ); draw_txt_string(2, 2, osd_buf, conf.osd_color);
トライした結果は、mruby コードをCHDKに埋め込んんだソースはコンパイルできたけれど、arm-elf-gccでのlibmruby.a自体のビルドに挫折した…というものでした(作業に成功したかと一瞬思ったのですが…寝て起きたら動かない…というわけで、ありがちな幻を見ていたようです)。
しかし、失敗はしましたが、コンパイル済みライブラリを誰かが作成したならばコンパクトデジカメのファームにmrubyを組み込むことは容易にできそうだ、という感触を持ちました。
今日は、mruby組み込み挑戦コードをこんな風に書き換えて、そのコードをビルドしたファームでコンパクトデジカメを起動してみました。その起動スクリーンショートが右上の写真です。
printf(osd_buf, "Alas! I have no Ruby now!", v );これはもちろん、オスカー・ワイルドが書いた深紅のルビーを持っていた王子と空飛ぶツバメの物語(「幸福の王子」)の言葉です。
2012-12-30[n年前へ]
■twitterソーシャルグラフで眺める芸能人の関係性
有吉弘行さん(@ariyoshihiroiki)のtwitterフォロワー同士の関係、つまり、互いにどのように繋がり会っているかということを図(グラフ)に描き・眺めてみました。
すると、たとえばローラさんはまるでほぼ芸人さんのような立ち位置にいて、福田萌さんは芸人とアイドルを繋ぐ存在だった!?といったことが見えてきます。
(下に貼り付けた)広大なグラフをズーム拡大して眺めていけば、他にも面白い色々なことが見えてくるかもしれませんね。
ちなみに、このグラフはMathematica(コードは下記)で作成したデータをDOT言語で出力した上でGraphvizで描画しています。
SocialMediaData[{"Twitter", "ariyoshihiroiki"}, "FriendNetwork"]
2012-12-31[n年前へ]
■デジカメ内部でレイトレーシング計算をさせてみる!?
「デジカメにレイトレーシングをさせてみませんか?」という声が聞こえたので、コンパクトデジカメ用ロシア製ファームウェアCHDKにレイトレーシング(光路追跡計算)のコード(aobench)を挿入した上で、デジカメの上でコンピュータグラフィックス(CG)コードを動かしてみました。
計算(レンダリング)を行った画像サイズは64x64ピクセルで、レンダリングした結果をデジカメの液晶画面(左上部分)に表示してみたところが右の写真です。
レンダリング計算実行部中の浮動小数点処理を雑に端折ってみたり・液晶画面への表示処理(減色処理)で大幅に手抜きをしてみたり…というわけで品質は良くありませんが、下の画像のようにコンパクトデジカメ内部でのレンダリングルーチンはそこそこまともに動いているようです(左:コンパクトデジカメ内部でレイトレーシングさせた結果、右:PCでJavascript+HTML5でレンダリングした結果)。
現実にある光をレンズで集めたり・整えたりして像を浮かび上がらせているカメラも、将来、実際にある光だけでなく計算上の光を作り出し、何かを浮かび上がらせたりしているのかもしれませんね。