2014-01-02[n年前へ]
■昼間の星空を映し出す「幻想カメラ」を作ってみよう!?
昼間、目にすることはできないけれど、空には星が浮かんでいます。そんな私たちの頭上に拡がっている昼の星空を映し出すことができる「幻想カメラ」が欲しくなり、iPadでプラネタリウムソフト Sterallium で眺めた画像と標準カメラで撮影した画像を合成して、それ風の「撮影画像」を作ってみました。
そして、星空だけでなくて昼の空に流れる天の川も眺めてみたくなり、けれどStellarium for iOS では天の川を表示する方法がわからなかったので、Stellarium OS X版でキューブマッピング用画像を出力するスクリプトを作り、少し前に作ってみた iOS VR アプリに流し込んでみました。あとは、カメラ画像とプラネタリウム画像を気持ち良く合成すれば、昼間の星空を映し出す「幻想カメラ」を作ることができるかもしれません…。見ることができる風景とは全然別の映像を写し取るカメラが、ひとつふたつ欲しい今日この頃です。
2014-01-05[n年前へ]
■電子レンジ加熱用「具材」の大きさは4~5cm角くらいに抑えたい!?
電子レンジで大きな唐揚げをチンすると、唐揚げの真ん中近くが暖まり足りない感じです。電子レンジで加熱する時には、つまり、2.5GHzのマイクロ波で誘導加熱する時には、電界が減衰することにより、食品の深部が十分に熱せられなくなってしまうからです。…というわけで、2.5GHzのマイクロ波の半減深度グラフを眺めてみました。
よくある食品材料だと半減深度はセンチメータ前後のオーダーです。ということは、具材の大きさが数センチメートルを超えると、真ん中部分はどうしても(周囲部分と差が生まれて)熱くない…ということになりそうです。
コンビニやスーパーに並んでいる食材を眺めれば、きっと、電子レンジで加熱しやすいような大きさ・配置になってるに違いない!などと、大振り唐揚げで電磁加熱の半減深度を考える2014年正月の終わりです。
2014-01-08[n年前へ]
■「ギネスビールの下に沈む泡」をOpenFOAMで計算してみよう!?
ビールをグラスに注ぐと、「グラスの中の泡は上に浮かび上がっていく」のが普通に思えます。けれど、たとえば、ギネスビールをグラスに注ぐと、グラス中で泡が下へ下へと沈んでいくさま(ギネス・カスケード)を見ることができますし、実はギネス以外のビールや水ですら、そんな「下に沈んでいく泡」を見ることができます(参考:ギネスビール風「下に沈む泡」を作るコツ)。
ビールを心から愛してる知人が、フリーのシミュレーションソフトウェア(開発プラットフォーム)であるOpenFOAMを使って、「ギネスビールの下に沈む泡」 を(正月休みの自由研究として)シミュレーション計算していました。非圧縮流体ソルバとDEMのソルバを組み合わせた連成解析ソルバを、(使いたてなので)かなりの試行錯誤=時間を費やして、けれど「たった8行のC++コード」で書いて5分のCPUタイムを使って計算されていました。
計算はグラスの断面右半分です。白い球は直径60μm(1mmの100分の6)の泡、ビールの粘度を10cP(水の10倍)としてみました。グラス中央では泡は浮力によって上向きに移動しますが、ガラス面では下向きに移動しています。ギネスは真っ黒で中央の泡の動きがみえないため、人間の目には泡が下向きに移動しているように見えます。
以前、「ギネスビール風「下に沈む泡」を作るコツ」で紹介した、シミュレーションソフト FLUENT を使った「ギネスビールの泡は上がるか下がるか ?」では、「ギネスビールの下に沈む泡」の秘密をシミュレーション解析で解き明かしつつ、こんな風に書いています。
古来, 人類は不可解な自然現象 に悩まされてきました. 由緒ある黒 ビール 「ギネス」 の泡がグラスの中 で下降しているように見えるのはな ぜだろう ? この現象は泡の物理的特 性に反するのでは ? ―― この単純 な疑問は, 何世紀もの間, 哲学者 や理論家達の論議の的となりながら も, 答えはみつからないままでした. しかし,数値流体力学 (CFD) により, 絶対的で信頼できる答えが導き出さ れました. 泡は上昇すると同時に下降していたのです.
こんなカッコ良すぎる「いいセリフ」に書かれているような「何世紀もの謎を解き明かす作業」を、自分の意志で自由に使うことができる時間や道具の範囲で、つまりは「自由研究」でできる…って凄くいいな!と思います。
2014-01-14[n年前へ]
■「小さな1人用鍋」に投入するラーメンは直径12cm弱の円形乾麺を買いましょう!?
冬は鍋が美味しい季節です。…たとえ、それが1人鍋だとしても、ほんわか暖かな気分になれるのが「鍋」の力です。そんな(心寂しい)1人用鍋に、シメの(インスタント)ラーメン乾麺を投入するときには、大きさ把握が重要です。なぜかと言えば、小振りな1人用鍋よりもインスタントな乾麺サイズがもしも大きかったとしたら、心を暖かくするシメのラーメンを美味しく茹でることができないからです。
そこで1人鍋に向いたラーメン乾麺を見つけ出すために定規を持ってスーパーに行くと、「マルちゃん正麺」が最高だ!ということを発見しました。なぜかというと、マルちゃん正麺は直径12cm弱のまん丸円形状で、1人寂しい超小型サイズの3号土鍋は、口径約12cmだからです。…つまり、マルちゃん正麺乾麺は、ベリーリトルな3号土鍋に投入するのにまさにジャストフィットなサイズなのです。もしも大きさが直径13cm以上だったり、(形状が円形でなく)四角だったとしたら、3号土鍋に乾麺を投入することはできません。…しかし、直径12cm未満の円形乾麺ならば、「小さな小さな1人用鍋」にでも、何の問題もなく、乾麺をそのまま投入することができるのです。
鍋が円形(なのが普通です)だとしたら、それに内接する(=入れることが可能な)乾麺もやはり(鍋よりほんの少しだけ小さな)円形がボリューム豊かでお腹いっぱいになります。冬の1人鍋で心と身体を温めようとするならば、「小さな小さな1人用鍋」に投入するラーメンは直径12cm弱の円形乾麺を買う…というのが秘訣かもしれません。
2014-01-17[n年前へ]
■日の出が一番遅いのが「冬至の日」でない理由
日の出が一番遅いのが「冬至の日」でない理由 を書きました。
地球の自転軸が太陽に対して傾いているため、夏は日が長く・冬は日が短くなります。 日(太陽が地上に昇っている昼間)が一番長くなるのが夏至で、日が一番短くなるのが冬至です。冬至は「太陽が出ている時間が一番短い」のですが、しかし、太陽が地平線から昇る「日の出」時刻が一番遅いわけではありません。たとえば、日本であれば、日の出時刻が一番遅いのは、冬至を過ぎて1月に入った頃です。…どうして、「太陽が出ている昼間の長さ」と「太陽が地平線から顔を出す時間」が一致していないのでしょうか?
2014-01-18[n年前へ]
■センター試験のリスニング再生機器の品質管理には「シックスシグマ」が要求される!?
センター試験の英語リスニングで、受験生にそれぞれ配る再生機器の不調により、56万672人中93人がやり直しを行ったという記事を読んだ。(統計学的用語でなく)「シックスシグマ」業界用語に沿うと、再生機器が「5シグマ程度の品質管理だったから問題を起こしてしまった」という具合なんだろうか。…センター試験のリスニング再生機器の品質管理や運用管理に、「シックスシグマ」が要求されていくのかも…。
2014-01-22[n年前へ]
■横浜線の車内放送が耳障りなのは、1~10kHzの高周波帯が大き過ぎ(歪み過ぎ)!?
JR横浜線の車内放送があまりに耳障りだったので思わず上を見上げると、スピーカーの真下に立っていたことに気づきました。…ところが、次に乗った京浜東北線は、やはりスピーカーの真下になったにも関わらず、車内放送が「耳障り」というほどではありません。これは一体どういうことだ!?と思い、マイクをスピーカーに向けて、車内放送を計ってみました。…なぜかというと、その数分前、JR横浜線の車中で、「このヒドイ車内放送の音量を記録してやるぜ!」と思い、マイクをスピーカーに向けて車内放送の音量・周波数分布を計っていたからです。
というわけで、耳障りのJR横浜線の車内放送と(そうではなかった)JR京浜東北線の音質の違いを、スピーカーの真下で比べてみた結果が下に貼り付けたグラフです。こうして比較してみると、耳障りな横浜線の車内放送は、1~10kHzの高周波帯が大き過ぎ(歪みによる高調波が発生し過ぎ)のような気がします。ハイファイ高音質にする必要は無いにしても、ここまで歪ませなくて良いような気がします。
…しかし、周りにいる人たちの様子を眺めてみると、(私には歪みまくりに思える車内放送にも)平穏・落ち着いた表情をしています。ということは、私の耳がおかしくなっているのかもしれません。他の人たちは、あの車内放送を一体どういう風に感じているのか(逆に言えば、私の耳や感受性がどうアブノーマルなのか)を知りたい今日この頃です。
2月中旬から京浜東北と同型の新車が運転開始し、1年半位で全部置き換わるはずです。ちなみに埼京線で横浜線と同型車両の時は耳障りなノイズを経験してました。
from M さん
2014-01-24[n年前へ]
■慶長19年10月の大阪冬の陣の真っ最中…大阪城周りの橋を一筆書きで一周できるか!?
今日の「ケーニヒスベルクの橋渡り問題」は、(となりのトトロのモチーフ?)鶴巻温泉旅館「陣屋」で眺めた「慶長19年10月大阪城陣」です。 古地図をつらつら眺めてみると、大阪城はずいぶん海に近くて、その周りの辺りには水路が縦横無尽に走り回っていたんだなぁ…などと感じます。こういった川と橋が数多く存在する地図を見れば、「街を流れる川に架かる橋を、一筆書き状にすべて渡り、(どこでも良いから)スタート地点に戻ってくることができるか?」を考えてみたくなります。
というわけで、今日眺めたケーニヒスベルクの橋渡り問題「慶長19年10月の大阪冬の陣」です。…しかし、当時、大阪城を色んな陣営が取り囲み・睨み合う大阪冬の陣の真っ最中、何の意味もなく「一筆書きウォ≒-キング」をしていたら、あっという間に殺されてしまいそうです。
天才オイラーが解き明かした「バルト海沿いにあるロシアの街ケーニヒスベルクで、街を流れる川に架かる7つの橋を、一筆書き状にすべて渡り、(どこでも良いから)スタート地点に戻ってくることができるか?」という”ケーニヒスベルクの橋渡りの問題”」は、私たちが日々過ごす街にも溢れています。
ケーニヒスベルクの橋渡り問題
2014-01-25[n年前へ]
■偏光サングラスの「効果検証カード」は古き良きバッタモンの香りがする!?
新年明けのバザーを眺めていると、偏光サングラスが置いてありました。そして、その横には、偏光サングラスの効果を検証するためのカードが付いてます。道路や海辺の景色が描かれた(あるいは何も描かれていないように見える)カードや、偏光サングラスを掛けて眺めてみれば、(それらのカードに描かれた)道路の上には走る車が見えてきたり、海面に垂らされたや釣り竿の先には魚が見えてきたり、あるいは、何も描かれていないように見える場所には、美人が浮かんで見えてきたりします。
こんな「偏光サングラス向けの効果検証カード」を見て、「これ、欲しい!」と思う人は決して多くないような気もします。何しろ、無地模様のカードから「美人が浮かび上がってきた」としても、うれしく感じない人が多いでしょう。…けれど、私個人としては、この偏光サングラスの「効果検証カード」を見ると、何だか「古き良きバッタモン(&温泉街の土産モノ)の香り」がして、心から無性に懐かしく感じます。
2014-01-27[n年前へ]
■トイレットペーパーで「(いつも)お尻をゴワゴワな堅面で拭いてしまう理由」とは!?
トイレットペーパーで「(いつも)お尻をゴワゴワな堅面で拭いてしまう理由」とは!?を書きました。
上図のような、トイレットペーパーが「壁に離れた側から紙が足らされている状況」というのは、実は日本でよくある風景です。「日本では実はよくある」ということを逆に言うならば、それは、他の国では特に自然とは限らない点ということです。他国のトイレットペーパーでは、たとえば下図のように「壁に近い側に紙が足らされている状況」であることも多く、そんな場合には、トイレットペーパーに手を伸ばし自然に紙を丸めても(それと逆向きは、実際のところ、かなり不自然な向きになります)、柔らかな「表(おもて)面」が外側を向くのです。