2015-06-01[n年前へ]
■オランダのクレラー・ミュラー美術館に行く途中の高原で「オランダ風景画の水平線位置」を確かめてみた。
オランダ風景画で印象的な「画面を広く占める空」の不思議?で書いたように、オランダ風景画で空が占める比率は異常に高い。けれど、実際にひたすら平地が続く彼の地で地平線を眺めてみると、風景画に描かれた地平線の位置は確かに合っている。…ということが、実感できる「仕掛け」が、オランダ・ヘルダーラント州の高原地帯に位置するクレラー・ミュラー美術館(Kröller Müller Museum)に行く途中、デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園にありました。
オランダ風景画を見るたび、そこに描かれている「遙か遠くまで広がる空」が印象的だった。たとえば、オランダ風景画でGoogle画像検索すると、キャンバスの2/3くらいの広さに青い空と横方向に延びる白い雲が描かれていて、その景色がとても印象的だ。それは、たとえば、日本の油絵風景画でGoogle画像検索してみた結果と比べると、その違いがよくわかる。日本の風景画では空はキャンバスの上部1/4程度を占めるに過ぎない。
高原に備え付けられた「額」を覗いてみると、自分の視線の高さと”ほぼ”等しい高さに広がる地平線の高さが、オランダ風景画を描く基本のレイアウトに一致していて、何だかそれが面白く感じます。
2015-06-02[n年前へ]
■「風でスカートがめくれちゃう問題」を解いてみよう!?
風でスカートがめくれちゃう問題を解決するために、春過ぎの頃、制服スカートがめくり上がる力は「ほぼ100〜150グラム重」で、風速でたとえると秒速10m弱…という法則を裏付ける実験経験をしました。…こうした実験のための事前計算をしたことや・実験経験を振り返ると、スカート周りに吹く風に関しては、少なくとも地球上で一番把握している自信(もしくは経験)があると思います。「スカートめくれ」を防止するための技術コンサルティング、あるいは、意のままに「スカートを(風を操り)めくる」ための技術コンサル…いずれのものもサポートいたします(それは、まさに矛”ほこ”と盾”たて”と書き、矛盾と読む)。
2015-06-05[n年前へ]
■「かくれんぼ」のコミュニケーション
公園の子供たちがかくれんぼしていて「もういいかい」「もういいよ」「もういいかい」「もういいよ」と延々と呼びかけ合っていて、鬼はもう探し始めてるんだから黙らないとお前すぐ見つかるぞ。
星☆貴之/超音波砲 @hoshistar81
隠れ側は「もういいよ、が鬼に届いたか」がわからないから、繰り返さざるを得ないのでは?あるいは、両者とも相手の声を聞こえなくて、両者の中間にいる星先生だけが両者を聞いてる可能性も > 「もういいかい」「もういいよ」が繰り返されてる
Jun Hirabayashi @hirax
状況は、鬼たるアリスが隠れるこどもである複数のボブにメッセージを送り、それに対しボブがアリスにメッセージを返す。その両者のメッセージを、イブたる星先生が盗聴している。アリスがボブからの返答を受けたことを伝える手段は無いし…そもそも
Jun Hirabayashi @hirax
小さい子は猫ちゃんといっしょ。かくれんぼ好きの猫は、静かにしていると気になって必ず顔を出してこちらを覗く。見っけ!と云って近寄ると大慌てで又隠れる。おんなじ。見つかるのが嬉しくて。。。
tanu(I am not Abe)
可愛いというか愛しいというか、それはとても素敵な景色ですね。
Jun Hirabayashi @hirax
2015-06-06[n年前へ]
■西洋甲冑の「社会の窓」で考える放水部の高さについて
よく座るテーブルの正面に、西洋甲冑が立っている。その西洋甲冑を眺めると、その「社会の窓っぽい箇所(つまりは小便用の空きスペースっぽい箇所)」の高さについて、いつも考えてしまう。…どういうことかというと、その社会の窓はテーブル面よりも高く、椅子の背面よりもさらに高く、それは私の腰よりも遙かに高い場所にあることに気づかされるからだ。つまり、高さ35cm以下の小便器を保証しようとする日本は「世界一の小便バリアフリー王国」かもしれない(2015/05/04)で書いたような、小便器に対する放水部の高さがあまりにも違う(小便バリアフリー)問題について考えさせられてしまう。
古今東西、男性が身につけてきた衣服を研究してみると、この小便バリアフリーについて、さらに深い知見が得られるかもしれない。
2015-06-21[n年前へ]
■NP困難?な「点を結んでいくと絵が浮かび上がる」新ルールのコネクティング・ドット
点を結んでいくと(たとえば数字の順番にしたがって点を純に繋いでいくと)、次第に一枚の絵が浮かび上がってくる…コネクティング・ドットが好きだ。なぜかというと、意味なくばらまかれた点を、ひとつひとつ、今いる点から次の点へとただ辿っているうちに、いつの間にか何かしらのものが描かれていく、というのが人生そのものみたいで面白いからだ。
そんなコネクティング・ドットで、たとえば明暗の階調(グラデーション)豊かな絵を細かな場所ごとに表現しようとすると、ひとつの問題に行き当たる。それは、濃い部分は密集した線で描かれることとなり、当然のように、そうした部分には(線を繋ぐための)点が密集する。…すると、密度バラバラにばらまかれた点群は、それだけで「何が描かれているか」わかってしまう(下左図)。そして、それどころか、その点群を線で結ぶと、絵はわかりにくく・汚くなってしまうのだ(下右図)。
そこで、 Bob Bosch and Tom Wexler たちが考え・行った研究が When the Mona Lisa Is NP-Hard(モナリザがNP困難になる時)に紹介されている。彼らは、新たなコネクティング・ドットの「ルール」、「規則正しく配置された点群を、一筆書きしつつ通過しながら、目的の絵に一番似るような全景を描き出すルートで通っていく」というものを考えてみたのだ。たとえば、左下のような規則正しい「格子点」の上を、目的を思い浮かべながら描いていくと、右のような一枚の絵が浮かび上がってくる。
本当は、意味なくランダムに見える点群を、ただ目の前の次の点へと辿った結果として、一枚の絵が浮かび上がってくる方が(人生に似ていて)好きだ。…けれど、人によっては、自分の目標を心に描きつつ、無味乾燥とした格子点の上に、自分の足で何かを描いていこうとする人もいるかもしれない。そんな人の好みを考えると、こんなコネクティング・ドットも面白いかもしれない、と思う*。
* しかも、記事タイトルにもなっているように、そんな「描きたい画像に一番近い(格子点の)辿り方を見つける」ということはNP困難な問題で、そんな人生を計算通りにするのはおそらく不可能だろう、と考えてみたりするのも面白いと思う。
2015-06-28[n年前へ]
■沸点の違う透明液体を上手く使う「熱湯リアクション芸人」がいるかもしれない!?
TBS「有吉ジャポン」で、芸人「おかゆ太郎」さんがグツグツ沸騰するお湯で煮たTシャツを着るリアクション芸をしていた。金属鍋の底で発生する数え切れないほどの泡の中に沈められたTシャツを着るリアクション芸を見て、ふと考えました。
1気圧下で、摂氏100℃で沸騰する水ではなく、もっと沸点が低いアルコールを鍋に入れ、低い温度で沸騰する中にTシャツを入れて着るリアクション芸をするのはどうだろう?…そうすれば、体に(あまり)無理を掛けずに、熱湯リアクション芸をすることができるかもしれない…と考えます。…たとえば、下の動画のように、沸点の違う透明液体を上手く使えば、熱湯リアクション芸もより安全に・普通に行うことができるかもしれません(といっても、下動画で使われているイソプロピルアルコールの沸点は約83℃ですから十分過ぎるほどに熱いですが)。
熱湯風呂に入るリアクション芸、あるいは、熱々おでんを食べるリアクション芸をするダチョウ倶楽部さんたちが、熱湯の温度管理にとてもシビアだという話を聞いたことがあります。あるいは、出川哲朗さんが爆薬の科学・運用に詳しいという話も聞きますし、仕事と書いてプロフェッショナルと読むリアクション芸の世界で活用されている科学を調べてみるのも、意外に面白いかもしれない…と思います。