2015-03-05[n年前へ]
■未来に失われる「今この瞬間」に没入できる「この瞬間を記録しておくこと」は、きっと未来の役に立つ
SIGGRAPH2015の没入感コンテストみたいな「没入感コンテンツ」を作るなら、個人的には「実写は使わない」。だって、どこかに行けば本物が存在する”コンテンツ”だったとしたら、本物の方がずっとリアルだし・豊かだし、その本物と再生物の間にある差分としての「物足りなさ」を感じちゃうだろうし。
だから、たとえば「昭和の日本の景色」みたいな、もう行くことができない場所に行けるコンテンツならば、とても体験してみたいと思う。もう今は存在しない60〜80年代の東京、数え切れない人たちが生活していた香港九龍城、廃墟となる前の軍艦島、90年代のバンコク…何だかそういう没入感コンテンツこそ眺めてみたい。(参考:昭和が古臭く見えたり懐かしく思えるのって写真の画質のせいだよな?)
かつて自分がよく知ってた世界を眺めると、色んな記憶が鮮明に甦る。…だから、GoPro6台リグとか、Ricoh Theta m15みたいな全天周動画を撮れるカメラで、普通の場所を意味無く撮り溜めておけばいい思う(昨年11月のチェンマイ・ロイクラトンは、そんなGoPro6台リグ野郎達が溢れてた。韓国から来たGoPro6台リグでステレオ撮影していた野郎は熱かった。…しまった名前聞いとけば良かった。<−3m三脚の上にTheta取り付け撮影してたわたしもたぶんその野郎のひとりだ)。そうすれば、20〜30年後、その世界に没入し・症状が改善する将来のボケた老人(それはつまりは将来の自分自身のことだ)だってとても多いだろう。
今、Google Street view carが走り回って写し続けてるこの瞬間の360°の街並みの数々は…きっと十年・二十年先に、貴重なメディカル・マテリアルになっているに違いない。Google Medical health care centerとか、数年先に立ち上がってても、全然違和感ないかも(Google社員が読んだらら鼻で笑いそうだけど)。
で、3丁目の夕日的なかつての昔あった世界をレンダリング生成し甦らせる技術を持っている人たち作り上げるコンテンツが、数年先には、(多分)認知症治療とかその手の業界で普通に使われ・役立っているんだろう、と思う。それは、機械・光学・物理技術が現在の医療を作り上げてきたけれど、将来は情報技術がその役割の少なくない割合を担っているという具合だろうと考えてみたりする。
2015-03-06[n年前へ]
■流体シミュレーションを活用した「ビールの注ぎ方と泡の立ち方」シミュレーション
流体シミュレーションを活用して「ビールの注ぎ方と泡の立ち方(と美味しいビールの特徴)」の関係を明らかにしよう!という、ビール好きの・ビール好きによる・ビール好きためのOpenFOAMによる、ビールが注がれた瞬間のようすを計算した結果。
これは、軸対象モデルで、中央上部からビールが注がれています。
中心にそっとビールを注いだときの液面と泡の動きを計算してみました。専門的に言うと、自由表面と粒子の連成解析ソルバーをOpenFOAMで開発して、ビールを注ぐ様子をシミュレーション。表示はグラス断面、泡は右断面を表示、液面の色は速度の大きさを示しています。後半は右断面の拡大。中心からビールが流れ込むので、右断面だと反時計回りに泡が大きく回転しています。( masami kadoemon)
2015-03-11[n年前へ]
■夏休みの自由研究的特殊カメラを「カッコいい一眼レフカメラで」仕立ててみよう!?
昨年の8月、タミヤの自由工作セットを使って「夏休みの自由研究的特殊カメラ」を作りました。そして、一眼レフ用の特殊キットも作りたいけど、シンプルになかなか作れない…と悩んでいたら、オランダ在住の超カメラHack野郎が「ハウジングもギアもほぼ全ての全パーツを3Dプリンタで作り上げ・制御周りも作り上げて、カッコイイ一眼レフ用の特殊カメラキットを作り上げていました。…この人、発想力と実現力が本当に凄く、素晴らしく魅力的(しかも、見た目も喋りもカッコ良く・プレゼンも凄く論理的で面白かった<ズルイぞ!)。
この人、素晴らしく頭が切れるし・頭が切れるのに・わたしのような頭悪い人種にも上手く説明できて凄い!…と感じたのが、Fringe projectionによる形状計測技術をレーザーライン手法の原理・問題から滑らかに説明するあたりだった。
2015-03-16[n年前へ]
■一眼デジカメのフリーファームウェアMagic Lantern をVMwareで開発してみよう!?
3DプリンタやArduinoを使って作り上げられたデジカメHackを眺め・実に楽しそうだったので、それに影響されて、一眼レフデジカメ用のフリーファームウェアである Magic Lanternで遊んでみることにしました。
まず、 Oracle VirtualBoxをインストールしたWindows/OSXマシンなどで、Magic Lantern開発用仮想PCをダウンロードします。そして、Virual Boxで仮想PCを開き、OVF 2.0(Open Virtualization Format *.ovf)としてExportします。すると、*vmdk, *mf(マニュフェストファイルの書き込みも選択した場合),*ovfといったファイルが出力されます。その後、VMwareやVMware Fusion で新規PC(その他のLinux 2.6.x カーネル)を作成し、使用ディスクに作成された*.vmdkを選択します。そして、Vmwareで仮想PCを起動後にVMware Toolsをインストールする…という具合です。これで、一眼デジカメのフリーファームウェアMagic Lantern をVMware上で開発することができるようになります。
あとは、/home/magic-lantern フォルダで、Makefile.userに
ARM_ABI=none-eabi ARM_PATH=~/arm-toolchain GCC_VERSION=-4.7.3 CONFIG_CONSOLE = y CONFIG_TCC = y CONFIG_MEMCHECK = y CONFIG_MODULES = y CONFIG_PICOC = Y CONFIG_MEMCHECK = yと書き込み、
make clean make 5D3とすれば、5D Mark3用の拡張機能がビルドされる…という具合です。
2015-03-17[n年前へ]
■不具合続出を歌い上げる「クラリネットをこわしちゃった」…実はまさにデスマーチな軍歌だった!?
不具合続出を歌い上げる「クラリネットをこわしちゃった」…実はまさにデスマーチな軍歌だった!? を書きました。
ドとレとミとファとソとラとシの音が出ない…ドもレもミもファもソもラもシの音も出ない…もう何の音も・グーの音も出ないデスマーチ状態で、それでも「歩け!足を進めろ!歩め!」「さぁ仲間たち!」と歌い上げる童謡「クラリネットをこわしちゃった」、実は由緒正しいフランス軍歌だったのです!?
2015-03-18[n年前へ]
■重宝しそうなデジカメDIYファームの「Dual ISOモード」機能
一眼デジカメのDIYファーム、Magic Lantern のDual ISOモードは(連続2ラインを同アナログゲインとして)1ショット撮影に2種の露出を混在させることができます。たとえば、Dual ISO ショットで撮影したイメージはたこんな感じです。 下図のような、異なる2枚の露出画像を1枚の画像中に(走査線2本毎に異なる露出となった)インターレース画像で記録することができます。
撮影イメージを拡大した時のイメージは、下図のような具合です。2本ペアの走査線毎に露出が異なっていて、黒く沈んだ暗部では片側の走査線ペアがわずかな明暗の違いを記録して、その一方で、光溢れる明部ではもう片側の走査線ペアが輝く光の濃淡を記録していることがわかります。
手持ちの機材のダイナミックレンジが、現状では不十分だ…と感じる状況では、このDual ISO機能は必須かもしれません。 *
*フレーム毎にISO入れ替えるHDR Video機能みたいに、走査線ペア毎にISO入れ替えるDual ISOモードをフレーム毎に条件変えてみるのも面白そうです。
2015-03-22[n年前へ]
■「迷路」を画像処理ソフトで解いてみよう!…の理屈とは!?
「迷路」を簡単に画像処理ソフトで解くことができるよ!(Solving maze using Photoshop, Gimp, Paint or any other software)という話題がありました。画像処理ソフトで、領域選択を2回するだけで、迷路を正しく通り抜けるコースが浮かび上がってくる…というものです。
この「迷路」を画像処理ソフトで解く仕組みが一体どういうことかというと、それはおよそこんな具合です。もしも、解かなければいけない迷路が「壁に片手をつけて壁に沿って歩いて行けば、いつかゴールに辿り着くことができる」タイプの迷路なら、「スタートからゴールまでの壁は、”右手に位置する壁”と”左手にある壁”の2つの壁しかない」ということになります。そこで、画像処理ソフトの領域選択機能で、スタートとゴールの間にある壁を「右手」「左手」の2種類として塗りつぶしてやれば、迷路を十輪受けることができるコースが色で浮かび上がってくる…というわけです。
2015-03-23[n年前へ]
■わしらは怪しい…人生あるある探検隊!?
ニュース記事を読んでると「樹林伸」という名前が出てた。「金田一少年の事件簿」『神の雫』…といった漫画原作者(樹林伸=天樹征=亜樹直=安童夕馬=青樹佑夜名義=…」な人)で「キバヤシ先輩」のモデルとなった高校の先輩なんだけど、著作しか知らない無責任な印象としては、実に「実に怪しい人」だ。
数日前、ここ数年にわたって遊びをご一緒してる方々のWEB サイトができたという。70年代の小学校同級生のマイコン仲間と「世界一受けたい授業」の収録スタジオで再会し、彼の紹介で知り合った理科実験な人たちのWEBサイトが立ち上がったらしい。このWEBサイトを眺めてみると…何というか、実に怪しい顔ぶれが並んでいる。この「怪しい」という言葉には、「(偏った)良くも悪くも」というニュアンスも含まざるを得ない。…けれど、ひとつ言えることは、「人生のゴール近づく年齢になったならば、絶対、この(偏った)怪しく・楽しげな側が”勝ち”だ」と思ってる。
たとえば、偏った研究人生を送った人がいて、その人が「人生のゴール…じゃなかったタイムアップが近づく年齢になったなら」、それは絶対の勝ち!…じゃないかもしれないけれど、少なくとも価値が詰まってると信じることができるような気がする。だから、つまらない上下左右・四方周囲あn周りのメディアン(中間値)フィルタ演算を繰り返したような毎日よりは、そんな偏った日々の方がきっと楽しそうな気がする。
…とWEB日記には書いておくことにしよう。
2015-03-28[n年前へ]
■一時閉館間近の「梅小路蒸気機関車館」に行ってみよう!?
(梅小路乗車機関車館:The Umekoji Steam Locomotive Museum )が改装に向けて一時休館する…というので、春の散歩を兼ねて行ってみました。立ち並ぶ蒸気機関車に乗り込むと、機関車を操る部品の存在感に圧倒されたり、巨大な鉄の塊の質感に魅了されたりします。
意外に面白かったのが、(鉄分高い人たちにとっては当たり前そうですが)機関車を格納する車庫の上部に、機関車の煙突部分に対応する「煙突」があることでした。まるで焼き肉屋の卓上に備え付けられた排煙用の煙突のように、止まった機関車の位置に合わせて、天井に煙突が備え付けられています。
かつては、蒸気機関車が車庫に前進で入った場合でも、バックしつつ車庫に入った場合でも排煙することができるように、煙突は前後2箇所に取り付けられていたと言います。今では動くことがなくなった機関車が佇む車庫の、機関車の上に備え付けられた煙突は(安全上の理由などから)ずいぶん数が減っているといいます。
梅小路蒸気機関車館の改装後、京都鉄道博物館と名前を変えた後の建物の車庫には煙突が付いていないようで…少し寂しく感じます。