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2009-05-16[n年前へ]

「靴の持主」を推理してみよう 

 シャーロック・ホームズはコナン・ドイルが作った名探偵ですが、「青いガーネット 」の中に、ホームズが帽子から帽子の持ち主を推理していく有名なシーンがあります。「この帽子の持主は・・・」とさまざまなことを言い当てていくのです。

 さて、下の靴は普通の靴です。とはいえ、やはりシャーロック・ホームズならすぐに「持主がどんな人であるか」推理できるような気がします。あなたなら、一体、どんな推理をするでしょうか?少しだけ、ミステリの名探偵になったつもりで考えてみれば、一種の頭の筋トレになるかもしれません。

 少なくとも、「利き腕」はすぐにわかるでしょう。この靴の持主は右利きです。左足のソールの削れ方、右足先の削れは、右利きで「ピッチング練習をしている」ことが明らかです。とはいえ、この靴はトレッキング・シューズですから、シューズを履き替えて野球をやっている、というほどではなさそうです。また、右足の甲が少し汚れています。ということは、右足の甲で何かを操つることが多い「聞き足が右足の人」であるようです。

 ・・・という具合に、行動パターン・生活・性格など、ホームズほどでなくとも、ある程度は推測ができます。さて、名探偵のあなたなら、一体どんな推理・プロファイリングをするでしょうか?

シャーロック・ホームズでなくてもわかる「靴の持主」シャーロック・ホームズでなくてもわかる「靴の持主」






2009-12-12[n年前へ]

一塁ベースに行ける、と信じつづけること 

 山際淳司の「山際淳司―スポーツ・ノンフィクション傑作集成 」の「途中入社」から。

 野球には盗めない塁が一つだけあるんだ。知ってるかね。ファーストベースだ。ここだけは盗塁できない。そして一塁に出なければ、得点もできない。一塁ベースに、何が何でも行くことさ。それが野球だ。
(1985年に米野球殿堂入りしたカージナルスのエノス・スロウターが晩年に語った)その話をすると、蓑田(浩二)は考えながらいった。
「一塁ベースが遠く見えるときがあるな。でも・・・」
 彼はつづけた。「…肝心なのは、行けるんだと信じつづけることだ」

2009-12-30[n年前へ]

NEWS今昔物語「野球シミュレーションとコーラの秘密」編 (初出2004年09月02日) 

5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと

 野球球団も時代につれ変わっていきます。この後、東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生し、さらに、優勝争いをするに至る・・・という時の流れには、驚かされます。

(記事を書いた時の)ひとこと

  日本仮装大賞「ピンポン」芸をもとにした、日本発のアイデアによるペプシのCMを見たので、コーラに関する話題を選んでみた。。

野球チームの勝率シミュレーション

 今年のプロ野球はペナントレースの行方よりも、球団合併・1リーグ化の騒動や、livedoorが球団買収の名乗りをあげたりした、といったことの方が騒がしい。騒動の行方がどうなるかはわからないが、ペナントレースの行方に関しては、エンジニアお得意のデータ整理の勉強も兼ねて、回帰分析による野球チームの勝率シミュレーション(リンク先は.pptファイル)でもしてみると面白いかもしれない(自分でプロ野球のデータ分析をしてみようという場合にはプロ野球データ送信所のデータ・分析集が参考になる)。

 ちなみに、リンク先の解析結果の結果では、「野球の勝率は打率と防御率によってほぼ決まり、本塁打数にはよらない」ということで「手堅い攻守が何より一番有効」らしい。

「コーラを飲んだ時の脳内反応」と「コーラのトリビア」

 7月29日のThe Guardian で、人間の味覚中枢はペプシコーラを飲む時の方がコカコーラを飲む時よりも興奮し、コカコーラという名前を聞くと前頭葉が反応する、つまり、「ブランドイメージとしてコカコーラは強いが、人が美味しく感じるのはペプシコーラだ」ということを裏付けるfMRI(機能的磁気共鳴画像)を用いたMontague博士らによる研究報告が紹介された。かつて、ペプシが行った飲み比べコマーシャルの「ペプシチャレンジ(Pepsi Taste Challenge)を脳医学的に裏付ける話である。

 ちなみに、コーラと言えばこんなトリビアもある。人工甘味料は砂糖よりも何百倍も甘く、逆に言えば砂糖で味付けされたコーラと同じ甘さの人工甘味料コーラを作ろうと思えば、ずっと少ない(軽い)量ですむ。その結果、人工甘味料で味付けされたダイエット・コークは普通のコカコーラよりも軽いということになる。

 実際にコーラの缶は水に沈み、ダイエットコーラの缶が水に浮く、つまり「液体の中で浮き沈みが逆である画像」を眺めてみれば、きっと一瞬「へぇ~」と思うに違いない。

2010-04-29[n年前へ]

野球の硬式ボールと軟式ボールの重さの違い 

 陽の光が柔らかく当たる公園横のグラウンドで、米軍の関係者らしき人たちが野球をしていた。ボールを久々に投げてみたい気持ちになり、一瞬だけ混ぜてもらい、ノックを受け・送球をした。

 その後、野球に興じる人たちを横目で見ながら、「速球を投げられない」と同行者にこぼすと、「硬式と軟式のボールの重さ」の違いについての話をしてくれた。硬式ボールの方が軟式ボールより重いので、硬式ボールを使うプロ野球の選手が軟式のボールを投げた時には、空気抵抗のため硬式ボールほどの速球を投げることができないのだ、という。

 なるほどそうだったのかと思い、帰ってから、ボールの重さの違い・規格を確認してみた。すると、硬式ボールが141.7-148.8gとなっていて、軟式ボールは134.2-137.8g(A号)となっている。なるほど、10%弱ほども重さが違うのであれば確かに球速に影響を与えるに違いない。

 それにしても、春が過ぎ初夏の前、梅雨が来る前のこの季節、野球をしている人たちは心から気持ち良さそうに見えた。「幸せって何だっけ?」という問いへの答えのひとつが、こんな景色だったりするのかもしれない。

2010-09-06[n年前へ]

身の回りにある意外な「日本工業規格」と「野球場の照明禁止の幾何学」と 

 日本工業規格という言葉に聞き覚えのない人でも、JIS(Japanese Industrial Standards)という響きには聞き覚えがある人が多いのではないしょうか。身の回りにある品物に、そんな文字が刻まれているのを見かけることも多いと思います。

 手に取ることができないくらい大きなものにも、日本工業規格=JISとして定められているものがたくさんあります。たとえば、そんな例に野球場やテニスコートといったスポーツ競技場の「照明設計」があります(JIS Z 9120)。競技場の明るさや、照明器具が設置されてはいけない場所、といったことが細かく決められているのです。それは、もちろん、競技を行うために必要な明るさや、そこに競技の遂行を邪魔しないための照明配置から定められているのです。

 たとえば、右の画像は野球(ソフトボール)場照明において、照明器具の設置が禁止されている区域です。ピッチャーが投げたボールをバッターが見るために、バッターが打った白球の行方を野手が見失わないように、そんな理由で決められている照明器具配置のルールです。理由を知ってから眺めてみれば、その「野球場の照明禁止の幾何学」をごく自然に納得できるだろう、と思います(ファールぎりぎりのボールには照明が重なり見にくそうですが)。

 「こんなものにも”標準規が決められているんだ」と驚くに違いない、たくさんの面白い規格や決まりといったものたちが私たちの身の回りには溢れています。そんなものを、そんなものの理由などを、これからたくさん紹介していきたいと思います。

身の回りにある意外な「日本工業規格」








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