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2008-04-20[n年前へ]

Color Vision: One of Nature's Wonders 

 Color Vision: One of Nature's Wonders

2008-11-29[n年前へ]

「平等の錯覚」文化と「不平等の錯覚」文化 

 以前、異文化間コミュニケーションの話を聞いた。それは、少し想像していたような内容だけでなく、意外に感じること・意外な度合いに感じることもとてもたくさん詰まっていて、とても新鮮に話を聞くことができた。

 新鮮に感じたトピックの一つが、"Illusion of Equality"「平等の錯覚」というものだった。「現実には平等でなく・個人間の差異が多いがために、コミュニケーション上で、ファーストネームで呼び合うなどで、まるで平等が存在するような錯覚を持たせる文化」と「現実には皆が似たり寄ったりの中で、相手の立場を相対的に高くするために、自分を低く見せる文化」という、大きく分ければ2つの文化があって、前者は「平等の錯覚」文化で、後者は「不平等の錯覚」文化である、というものだった。

「平等の錯覚」文化からすれば、「不平等の錯覚」文化が見せる謙遜は「見せかけの不実」に見えてしまうこともある。また、「不平等の錯覚」文化からすれば、「対等・同じ」という位置に居心地の悪さを感じ、ほんの少しの差異に違いを見い出そうとする・・・といった内容が、実に面白かった。

2009-02-26[n年前へ]

錯視をフィルタで除去したはず…なのだけど!? 

 朝日新聞に(地震波や株価などの解析に使う数学的手法を応用し)錯視画像から錯視を引き起こす要素を取り除く研究の話題が書いてあった。右に貼り付けた画像がその記事に載っていた画像で、上図が「錯覚で反時計回りのらせんに見える同心円図形」で、下図が「錯覚を引き起こす要素を取り除いた画像」である。

 しかし、これが何だか妙だ。「錯覚を引き起こす要素を取り除いたはずの画像」でも、やはり錯視が見えてしまうのである。作成画像を印刷するまでの過程で、「錯視を取り除く処理」の逆変換に似た処理がかかってしまった、なんていうこともありそうだ。

 …とはいえ、錯視が解消されていないように見えるのは私だけで、他の人には実は錯視が解消して見えたりするのかもしれない。他の人には、一体どのように見えているのだろうか?

錯視をフィルタで除去したはず…なのだけど!?






2009-05-11[n年前へ]

七味唐辛子イリュージョン 

 よく見かけるS&Bの「七味唐辛子」の瓶のサイズは、実はひとつではありません。たとえば、下に張り付けた動画は、最初は、同じ「七味唐辛子」の瓶がふたつ並んでいるように見えますが、実はそうではないのです。大きなつづらと小さなつづら・・・じゃなくて、小さな七味唐辛子の瓶と大きな七味唐辛子の瓶が並んでいるようすを、方向を変え・便の位置を変え、撮影した動画です。

 瓶の大きさと距離感は決してイコールではないのにも関わらず、私たちの脳はそれをあまりに単純化して感じてしまい、「瓶の大きさ」が等しければ「等しい距離に同じ大きさのものがあるものだ」と勘違いしてしまいがちです。・・・少なくとも、私の視覚と脳には、そういう傾向があるように思います。

 上野例は、七味の瓶が二つだけの構図を撮影したものですが、サイズの異なる「七味唐辛子」の瓶が、微妙な配置で並んでいるようすを撮影したら、きっと絶妙なイリュージョン・錯覚動画を作り出すことができるような気がします。異なるサイズの七味唐辛子の瓶を使い、楽しくて・不思議で、そして心惹かれるイリュージョンを作ることができるに違いない・きっとそれはとても面白いに違いない、とふと感じた今朝の午前3時過ぎ、です。

2010-02-01[n年前へ]

「ウェストを素晴らしく細くする」脳内トリック  (初出:2005年12月02日) 

 11月29日、nature.comに「ウェストを細くする脳内トリック」と題した記事が掲載されていました。科学者たちが、「ウェストが細く感じられる錯覚現象」を上手く使って、 人間の脳のどの部分が「体のサイズ」を把握しているかを調べたと、という副題がついています。本文を読んでみると、「ウェストが細く感じられる錯覚現象」が起きているときに、脳のどの領域が活発であるかをMRIで調べることで、「人間が外界や本人の - 大きさ - を脳のどの部分が処理・認識しているのか」を調べた、という研究でした。

 この記事を読んでまず感じたこのは、「ウェストを細くする」なんていう錯覚があるのか!ということです。記事によれば、「ウェストを手で触っているときに、その手の腱に振動を与え刺激してやると、(手の感覚から認識する)ウェストのサイズが現実より細く感じられる」という錯覚があり、その名も(鼻が伸び縮みするピノッキオの物語から名をとった)"ピノッキオ効果"です。どうです?あなたが女でも男でも、とても興味を惹かれるのではないでしょうか?

 そこで、さらに論文を読んでみました。すると、なんと最大28%もウェストが細く感じられたなんていう実験結果も書いてあります。「ウェストのサイズが28%も細く感じられる」というのが具体的にどのくらいか考えてみると、「81cm の超ポッチャリ体型」が「58cm のスーパー・モデル並み体型」に感じられた、ということになります。ビックリ仰天してしまうくらいの、恐ろしい!?錯覚です。もしも、この錯覚が悪用されたら!?なんていう想像もしたくなります。

 たとえば、彼氏が彼女の腰を両手で抱きしめているとき、彼氏のその両手首に「彼女がそっと自分の手を重ねてみる」のです。そして、彼女は「驚異の高速 - 貧乏揺すり - ハンドパワー」で彼氏の手に刺激を与えるわけです。…すると、その単純な彼氏は「ピノッキオ効果」で彼女の腰が「まるで折れそうなほどに細い」と錯覚してしまう、というわけです。山の中で猛特訓でもすれば、そんな必殺技も繰り出せたりするようになるかも!?しれません。

 …ところで、「ウェストが素晴らしく細くなる錯覚」があるのなら、もちろんこんな疑問が湧いてくるはずです。あなたが男性でも、あるいは女性でもきっと「バストが素晴らしく大きくなる錯覚」はないの?」と思うハズです。そんな内容については、次回の記事で書いてみることにします。



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