2008-11-29[n年前へ]
■「平等の錯覚」文化と「不平等の錯覚」文化
以前、異文化間コミュニケーションの話を聞いた。それは、少し想像していたような内容だけでなく、意外に感じること・意外な度合いに感じることもとてもたくさん詰まっていて、とても新鮮に話を聞くことができた。
新鮮に感じたトピックの一つが、"Illusion of Equality"「平等の錯覚」というものだった。「現実には平等でなく・個人間の差異が多いがために、コミュニケーション上で、ファーストネームで呼び合うなどで、まるで平等が存在するような錯覚を持たせる文化」と「現実には皆が似たり寄ったりの中で、相手の立場を相対的に高くするために、自分を低く見せる文化」という、大きく分ければ2つの文化があって、前者は「平等の錯覚」文化で、後者は「不平等の錯覚」文化である、というものだった。
「平等の錯覚」文化からすれば、「不平等の錯覚」文化が見せる謙遜は「見せかけの不実」に見えてしまうこともある。また、「不平等の錯覚」文化からすれば、「対等・同じ」という位置に居心地の悪さを感じ、ほんの少しの差異に違いを見い出そうとする・・・といった内容が、実に面白かった。