hirax.net::Keywords::「インタビュー」のブログ



2009-05-13[n年前へ]

「どうだろうねえ」 

 今週のSPA! 鴻上尚史の ドン・キホーテのピアス 715 「忌野清志郎 さんが亡くなってしまった・・・」より。

 初めてお会いしたのは、もう25年ほど前です雑誌の対談の企画でした。・・・実体験を元に作詞するのなら、有名になってしまって、どうやって次の名作を生むのでしょうか、そんな質問をぶつけました。
 清志郎さんは、「どうだろうねえ」とのらりくらりと僕の質問をかわし続けました。後から読めば、暑すぎるインタビュアーと決して本音を語らないアーティストの見事なぐらいすれ違ったインタビューになっていました。
 清志郎さんは、そもそも本音を語るつもりがない、という感じでした。本人は口下手と言っていましたが、それより、「んなこと、熱く突っ込まれても、君にそもそも言う義理はないし」というような感じでした。



 自分自身のスタイルを「のらりくらり」とすることで貫いている人はいいな、と思う。一見、器用のようで、実は不器用で「器」に填まらず、けれど「用」を為す、それはいいなと思わせる。

2009-07-16[n年前へ]

小説ウルフルズ 青春というのなら 

 9月4日発売の「小説ウルフルズ 青春というのなら

 つい先日、活動休止を発表したウルフルズ。そのオリジナル・メンバーであり、一度脱退後に復帰を果たした“問題のベーシスト”ことジョン・B・チョッパーが書き上げたバンド・ストーリー。ウルフルズという人気バンドを舞台に、初心者としてバンドに加わって以来、“トータス松本”という才能と闘い続けた男、ジョン・B・チョッパーが綴る、魂の青春物語です。また、バンド関係者30人以上への取材を元に構成したノンフィクション『芸の花道』や、活動休止発表後のメンバー最新インタビューも特別収録!

2009-08-23[n年前へ]

努力をしないで、才能がある・ないと言っているのはつまらない 

 「パネルクイズアタック25」の司会者、児玉清が(これまた)25人の作家にインタビューした児玉清の「あの作家に会いたい」 から(25人の作家の人選もまた素晴らしい)。これは、夢枕獏の言葉と、それに対する児玉清の言葉。

 自分に才能があるかどうかわからないため、努力して努力して、二十四時間をそのことだけのために使う。そうやってようやく神は自分に何を与えたかがわかるわけで、才能を競い合える場所まで行けるのは努力した人間だけです。
 そこまで努力をしないで、才能がある・ないと言っているのはつまらない話ですよね。

2009-09-09[n年前へ]

型の中に静かに収まっている、すべてを削ぎ落とした一行に 

 児玉清が25人の作家にインタビューした児玉清の「あの作家に会いたい」 から、小川洋子の言葉。

 俳句とか数式とか、型の中に静かに収まっている、すべてを削ぎ落とした一行こそが、実は最も美しく、最も多くを物語っているのかもしれません。

2009-12-03[n年前へ]

江國香織が描く22人のインタビューイの物語 

 江國香織「十五歳の残像 」への感想から。

 よくあるインタヴュー集とはひと味もふた味も違うものになっています。それはたぶんインタヴューアーとインタヴューされる側の発言をそのまま載せるスタイルではなく、江國香織が自分でインタヴューしたものを元にして、あらためてひとつの物語として完成させているからだと思います。
彼女が意図してたのかどうかは分かりませんが、この本を読んでると、インタヴューされる側がみな、江國香織の小説の中の登場人物のように思えてなりませんでした。インタヴュー集と言うよりは、江國カラーたっぷりのひとつの物語って感じです。

 大人と子どもの間で揺れる、どっちつかずの少年時代。格好いい大人たちは、どんな15歳を過ごしてきたのか。江国香織の緩かなまなざしが、22人の思春期を鮮やかに甦えらせる。



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