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2009-03-23[n年前へ]

手描きホログラム(「風」立体表示法)を作る 

表面形状による「光沢」方向性を用いることで、立体像を見せる手描きホログラム(「風」立体表示法)を作る。(解説解説)




2010-03-14[n年前へ]

資生堂、「ベネフィーク」から疲れ顔サインを解消し明るい肌を演出するベースメーキャップを発売 

 資生堂、「ベネフィーク」から疲れ顔サインを解消し明るい肌を演出するベースメーキャップを発売

 「ベネフィーク リニュー シルクヴェール リフトリメーク パウダー」は「上昇つや効果」と「持ち上げ塗り効果」をもたせたリフトリメーク設計で、ほおからあご先まですっきり持ち上がったような美しい顔立ちに仕上げるという。「上昇つや効果」は、透明度の高い5色のパウダーと上向き反射するレフ板パウダーによって光反射の位置を上向きに集め、ほおが持ち上がったように見せる効果を演出するとのこと。「持ち上げ塗り効果」は、カスタネット型パフで、ほおの下側から肌を持ち上げて塗布することで、フェースラインが持ち上がったように引き締めるという。

2010-12-01[n年前へ]

美しい肌色を表現する画像処理技術 

 NEC「美しい肌色を表現する画像処理技術を開発 ~自分らしさを活かした顔画像の高画質化を、高速に実現~

 NECはこのたび、顔画像を光学的に解析することで、顔の表情や質感など自分らしさを活かしつつ、思い通りの美しい肌色を表現できる顔画像処理技術を開発しました。また、高速な計算方式を開発したことで、ケータイ、デジタルカメラ、プリンタなどの比較的演算性能の低いCPUを用いる組込み機器にも対応可能としました。

 従来の顔画像処理技術では、美白などの一見美しく見える肌の色を表現することができました。しかし、鼻の陰など顔の暗い部分まで明るくなるなど、顔の立体感や質感が損なわれ、表情が失われてしまうなど、不自然な顔画像に補正されてしまうという課題がありました。

 本技術は上記の課題を解決するもので、特長は以下の通りです。

1. 肌の色を光学的に解析することで、顔の立体感、艶等の質感制御を実現

 顔画像における肌の色情報を、拡散反射成分(本来の肌の色)、表面反射成分(艶)、陰影(立体感)の3つの成分に分解し、それぞれを制御。本来の肌色を理想の肌色に近づけるとともに、顔の表情や質感に影響する艶と立体感は正しく保つことで、自分らしさを活かした美肌を世界で初めて実現。


2. 処理を軽くする計算手法により、組込み機器に対応

 通常、顔の3次元形状を利用して計算される拡散反射成分を、顔のぼかし画像を利用することで精度良く推定する技術を開発。これを、肌の色情報の分解処理に適用することで、3次元形状を利用する場合と比べ、品質を損なうことなく約75倍の高速化を実現。比較的演算性能の低いCPUを用いる組込み機器でも高速処理(1Mピクセルあたり390ms)が可能。

2014-05-15[n年前へ]

幕末から明治にかけての浮世絵師「月岡芳年」の作品を3次元的に眺めてみよう!? 

 ColorDesigner(分光画像による超高精細・高忠実色再現画像の紹介)に、幕末から明治にかけての浮世絵師である月岡芳年の作品を、正面からや側面からと照明方向を変えて撮影した画像がありました。

 複数方向から照明を行った画像や、あるいは、複数方向から撮影した画像があれば、その画像を3次元的に眺めたようすを復元することができます。たとえば、浮世絵表面での反射のさまをCook-Torranceモデルとして仮定して(また、表面凹凸は、左右両側からの同時照明時と片側だけの照明時の違いから、適当に生成させて)、月岡芳年の浮世絵を3次元的に復元してみたのが下の動画です。

 黒い衣服の中の模様や、画面に時折配置された漆絵(うるしえ) っぽい艶のある黒部が、眺め方を変えるとリアルに光り輝き「浮かび上がってくる」のがわかるかと思います。黒一色に見える服に、実は緻密な(漆のような)光る模様が描かれていることが見てとれます。

 「漆や膠で血の色を出す」という派手な表現をしたともいう月岡芳年の浮き世絵を、こうやって色々眺めてみると面白いかも知れません。

 …芳年の絵に漆や膠で血の色を出して、見るからネバネバしているような血だらけのがある。この芳年の絵などが、当時の社会状態の表徴でした。

江戸か東京か「淡島寒月」

2014-08-11[n年前へ]

月岡芳年の浮世絵をタブレットでリアルに手にしてみよう!? 

 幕末から明治にかけての浮世絵師「月岡芳年」の作品を3次元的に眺めてみよう!? で月岡芳年の浮世絵の見え方を復元し、見る方向で姿が変わるリアルな浮世絵を3次元的にグリグリ眺めてみよう!?では、Three.jsでそれを3次元的に眺めてみました。そこで今日は、月岡芳年の浮世絵をタブレットでリアルに手にしてみることにしました。

 …というわけで、早速「作ってみた」のが下の画像です。月岡芳年の浮世絵に当たる光や眺め方(持ち方)を反映して、本物と同じように(誇張も混じった”多分”ですけど)眺めることができます。タブレット内の月岡芳年の浮世絵にスポットライト光があたれば、版画の上の艶がある部分は刷り模様を反映した(スポットライトに対する)反射光を返しますし、眺める向きを変えればギラギラとした反射光から逃げることもできます。もちろん、照明光の色が変化すれば、その色で照らされた時に見えるはずの反射光を返します。



 といっても、やった作業はとても簡単で、実質10分ほどの作業に過ぎません*。(結構前ですが)前回の記事作ったデータを、iOS上で動くGLSL Studioに読み込んで、前面カメラ(フェイスカメラ)で周囲の環境光をリアルタイムに認識することで周りから浮世絵に照射される光線を推定し(適当にね!)、(浮世絵を眺める人の視線方向に対して)浮世絵から反射されるはずの光・色を液晶画面に映し出すことで**、「周りからの光と自分自身の反射率特性に応じて、周りに光を返す」という反射物体が持つ特性と同じ挙動をさせる、という具合です。…こう書くと複雑そうですが、実際のところはほんの10行足らずのコードを書いてみたに過ぎません。

 最近のスマホなら、前面カメラを使うことで環境光分布の推定も容易にできますし、浮世絵のような反射物が持つh反射率分布関数(BRDF)の再現・表示もスマホ搭載のGPU・LCDならある程度行うことができます。…となると、もはや反射物体としての浮世絵とかアートの再現なんてスマホで十分可能だぜ!という時代が訪れているようにも思われます。


*以前iOS上でネイティブアプリで作成したことがあるのですが、それと同じようなことはGLSL Studioを使うと(できないこともあるのであくまで簡易的にとはなりますが)ものの5分ほどで、ほんの10行弱ほどのコードを叩くことで実現することができるのです。

**ちなみに、iPadのフェイスカメラ部分にティッシュペーパーを貼りつけてあるのは、環境光分布を畳み込む計算を行うのがGLSL Studioでは重かった(不要な重複計算が生じてしまう)から、ティッシュペーパーで超アナログな畳み込み計算をしてみた…という具合です。



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