2006-08-07[n年前へ]
■「電子写真技術のシミュレーション」
日本機械学会 情報・知能・精密機器部門企画の講習会「電子写真技術のシミュレーション(リンク先はPDFファイル)」に閑古鳥が止まっているようです。9月4日(月)・9月5日(火)に早稲田大学 大久保キャンパスで開催されるこの講習会、特に二日目の「伝熱解析の講習」は一見の価値があると思います。興味のある方は、二日目だけでもいかがでしょう?そして、できれば、(そのついでに)二日目午後の「オッパイ星人講習」も聴いて頂ければ、とも思いますが…。
2008-05-04[n年前へ]
■ゴールデンボールズの放熱問題を解いてみる!?
中国語の金玉と日本語の金玉と全然意味が違うという話をしていると(「金玉満堂」と「福来る」)、「日本語の方の語源は何に遡るのか?」「日本語の方が指し示すものの”しわ”は放熱のためか?」という全く別の2つの話題となった。「”しわ”は放熱のためにある」ということの真偽はわからないけれど、もしもその放熱効果を考えてみるならば、”しわ”があることによって、一体どのように効率的な冷却が行われるものだろう?
放熱・冷却の効果は、皮膚の表面における"各領域での(皮膚と空気層の)温度差"を表面積にわたって積分したものに比例しそうに思える。また、皮膚内部における伝熱も重要であるに違いない。大雑把にラクガキしてみれば、それは下の図の「緑色の面積が大きいほど放熱・冷却効果が大きい」というイメージになる。
皮膚の”しわ”の効果、表面積の増加、”しわ”が伸びることによる”皮膚と空気層の温度差"の増加、あるいは、(体の)本体と離れることによる伝熱の違い……などを考えていくと、答えを解析的に解くのは困難であるように思える。
暑い夏になった頃、夏休みの宿題がわりに"エクセルで金玉の放熱問題を数値的に解いてみる"ことにしよう。暑さを吹き飛ばす放熱問題を解いてみることにしよう。
2010-06-23[n年前へ]
■水風船をライターの炎であぶると何が起こるか考える!?
「はやぶさ」が宇宙から帰ってきた今日この頃、そんなことと関係があるのか・あるいはないのか、ここ数日、あるメーリングリストで、こんな話題に花が咲いています。その話題とは、こんなような話です。
水で満たされている水風船がある。その水風船を下からライターの炎で火が広く当たるようにあぶってみることにする。ライターの炎で水風船を10秒あぶったとき、そのときどのような事態が起きているだろうか?60秒ならどうだろう?水風船の大きさや各種条件や、もちろん、実験をする「環境」をも色々な状況下で想像したときに、どのようなことが・どのように生じるか答えなさい。
あなたなら、どんな風に考え・どんな内容を答えるでしょう? 10秒とか50秒とか、色々な条件・環境下を具体的に考えてみた場合…ということは、そうそう簡単に答えることができるような話題ではなさそうな気がします。つまり、数字を挙げながら、「こういう場合はこのようなことがこういう量で生じる」という具合に説明できなければダメな感じの場なのです。
さてさて、あなたなら、どんな「答え」を書くでしょう?ちょっと、単純そうで・実は奥深い面白い問題だと思いませんか…?(>>「続 水風船をライターの炎であぶると何が起こるか考える!?」を読む)
2011-09-17[n年前へ]
■続:秋葉原近く「銭湯 燕湯」でタイムトラベルをしてみよう!?
秋葉原と御徒町の中間にある、歴史を感じさせる銭湯「燕湯」は早朝から営業しています(参考:秋葉原近く「銭湯 燕湯」でタイムトラベルをしてみよう!?)。だから、汗をかく暑い夏、あるいは冷たい風に吹かれて体が冷えた寒い冬、昼間から熱い湯船につかりたい時には、燕湯の入り口をくぐります。
入浴料金450円と、貸タオル料金20円を払い、大きな荷物も入れることができるロッカーに服や鞄を入れ浴室へ繋がるガラス戸をガラガラ開けると、奥は深さ1m近くの泡風呂と(岸壁に滝がもうけられた)岩風呂があり、その先にある壁一面には、(時折描かれ直す)「富士山の眺望」が広がっています。今は、小高い山の向こうに見える富士には雪が残り・桃色の桜が咲き・滝壺を松の木が囲う…そんな景色が(男風呂からは)見えています。さらに、上を眺めると、三階相当の吹き抜け天井に連なる窓は開けられていて、開けられた窓の向こうには青空がさらに広がっているのです。
銭湯の「湯」は家ではいるお風呂よりも「熱い」のが基本です。特に、一番風呂から間もない「焚きたて」の湯船は、人が入ることで湯の温度が下がることもなく、ピリピリと熱く透明度の高いお湯が満たされているものです。それが、銭湯のキホンの定理です。
「燕湯」のお湯は、浴槽に湯を注ぐ部分に取り付けられている温度計を見ると、45℃〜46℃となっています。しかし、私の体感的には「湯船は43℃前後かな?」といった程度です。つまり、「湯船に足を入れ・湯にひたる…チリチリ熱いと感じつつ3〜5秒待つ…よしっ、熱さもほどほどで心地良いなぁ〜」と感じる程度です。
余談ですが、本当に熱い湯の場合には、「チリチリ熱いと感じつつ3〜5秒待つ」の終わり頃に、「うわぁ、熱さが収まるどころか増すばかりだぁ!」となります。不思議なことに、最初の2,3秒は「本当に熱い or 心地よく熱い」の区別がつきにくいのです。湯に浸ってから数秒後、ようやく、熱さのピリピリが消える・ますます増える…の違いがわかるように思います。余談をさらに続けると、だから真のリアクション芸人は、「熱湯風呂」に落ちた直後に「アッチッチ〜」と叫びつつ飛び出すのではなく、数秒待った後にこそ「アチィ〜!」と飛び上がるべきだ、というのが私の伝熱人体工学的持論です。
本題に戻ると、熱い湯に漬かった後に冷水を浴びると、最高に気持ちが良いものです。体の表面の熱を冷水が奪い去るのと同時に、体中の疲れも冷水が流し去っていくように感じます。冷水は「熱さ」だけでなく「疲れ」も消し、その代わりに「心地よさ」を体に満たしていくのです。…端的に言ってしまえば、この「水で体を冷やされる瞬間」を手に入れるために、銭湯の熱い湯に漬かるのだ、といっても良いくらいです。
こんな風に銭湯の湯を楽しんだ後、番台の横を抜けて銭湯から外に出ると不思議な浮遊感を感じます。ノスタルジックな空間を出るとメイドさんたちがたくさんいる秋葉原の町がある、というのは実に奇妙な感覚です。
今日は、九段下へ自転車で行く途中に、秋葉原「燕湯」に寄りました。右に貼り付けたのは、燕湯に入った後に秋葉原を抜け、その秋葉原の街を振り返り眺めた2011年9月の風景です。
2013-01-03[n年前へ]
■箱根駅伝の途中棄権を生む「冬の強風は痩せ型に厳しい」理由
『箱根駅伝の途中棄権を生む「冬の強風は痩せ型に厳しい」理由』を書きました。
発熱量は1乗に比例し・放熱量は0.4乗に比例…ということは、(同じ体重で)体重が増えると発熱量の方が放熱量より遙かに多いけれど、体重が少ない痩せ型にとってはそうでない、ということになります。