hirax.net::Keywords::「善人」のブログ



2003-07-20[n年前へ]

ドンキホーテはWEB日記を書かない? 

hardでloxseな日々経由で二つの文章を読む。

ドンキホーテは、自分が何を行っているか、知っていたのだ。知っていながら、人を楽しませていたのである。ここで、自分がドンキホーテを哀れむような人ではなく、実は逆に彼から哀れまれるような存在であることに気づく。ああ、なんて偉大な男ドンキホーテ。善人の数だけ悪人が必要なように、謙虚な人の数だけ思い上がった人が必要なのだ。
from 借力
奴隷の数だけ主人が必要になるように、賢い人の数だけ馬鹿が必要なのだろうか。何だかカネゴンは生きることを許してもらったような心持ち【引き寄せるでないおれカネゴン】。
from あけてくれ

 そして、ネット上のニュースを流し読みしがちな自分を反省しつつ、図書館へ行きドンキホーテを手に取る。が、その本のあまりの厚さに衝撃を受けパラパラと流し読みして本棚に戻す。なんてことだ、ネットじゃなくたって流し読みになってしまう私なのである。
 しょうがないから、ネット上にある文章を一つここに張っておくことにしよう。
あらゆるマチガイを、ほとんどの場合信じるがゆえの茶番を彼は行ったあと、晩年、彼がそう言う。これは敗北を言っているわけではない。まして予定して言う言葉ではない。信じ信じ切ったあとに、血が滲むこともなく、まるで口がすべったように出た言葉だ。…ハムレットは日記を書くだろう。ドンキホーテは日記を書かない。
from 読書猿~
 ドンキホーテは日記を書かないかもしれない。だけどWEB日記ならどうだろう?人に見せることが前提のものなら、どうだろう?

2004-01-26[n年前へ]

誰の中にだって佐吉はいるんだから 

 マツモトさんの「強い人」とか「弱い人」とかを読みながら、こんな文章を思い出す。

(自殺した山田花子の)親父さんと話している最中、突然「藤吉-佐吉問題」というものが浮かび上がってきた。藤吉も佐吉も根本敬マンガの根本的キャラクターで、この世界は、小心で善人でいつも他人からいじめられる「藤吉」と、強烈なアッパー系でいつも自分のエゴに他人を巻き込みいい思いをする「佐吉」によって成り立っている。「どうも由美(山田花子)は藤吉は自分であると同時に、根本さんも藤吉である、と思いこんでいたフシがあるんですよ」
 この話を根本敬にすると、「はーん、すると俺の中に吉田佐吉が見えて来ちゃって失望したと…。だけどね、山田花子の中にだって佐吉はいるんだから」という答えだった。

 「消えたマンガ家」 大泉実成

2004-04-22[n年前へ]

偽善者度診断 

 偽善者度診断をやってみる。半分をほんの少し越えるくらいの偽善者と診断になる。それはほとんど、私の行動の半分が「善」で半分が「偽善」ということだろうか。なんだか、とてもそんな自分がイヤになる。

【あなたは 51 % 〜です】あなたは少しいい人のふりをしています。あなたは若干疑い深い性質なので、見えない他人の心の中が気になって仕方がないのです。人に裏切られた苦い経験があなたをそんな風にさせたのかもしれません。他人の前で偽りの自分を演じて、時々自己嫌悪に陥ることがあります。もう少し自分の欠点を他人の前にさらけ出すことができれば、とても生きやすくなるはずです。どうぞがんばって下さい。

 ところで、もしもいつも真実を言う人がいたならば、とても信頼できる人だろう。あるいは、いつも真実を言わない人がいたならば、それまた信頼できる人に違いない。半分真実を言い半分嘘を言う、それが一番困ってしまう。そんな相手をどう信じたらよいのだろうか。その判断は、いつも二択のサイコロになってしまい、信頼性がまるでおけなかったりするかもしれない。

 「真実」も「嘘」も、あるいは、「善」も「偽善」も等確率であれば、それはシャノンが定義するエントロピーが最大であるということになるだろうか。どんな状況で「真実」もしくは「善」を吐き、どんなものに対して「嘘」もしくは「偽善」を吐くのか、そんな情報は確かに「その人」を表す情報量に違いない。もしかしたら、それこそが「その人となり」なのかもしれない。そして、人間はエントロピーを減少させる存在だとも言われるが、実はやはりエントロピーを最大にしようとしてしまっているの可能性もある。さらに、それこそが人間なのかもしれない。

 であるとするならば、いつも「真実」「善」もしくはいつも「嘘」「偽善」の人間がいたならば、その人に対する情報量はいつもゼロになってしまうのかもしれない。そう考えてみるならば、「偽善者度診断」はあなたの人間情報量診断としても使うことができる。人間は決して「善人」ではないのだから、人間としての情報量が多いということは、決して良いことではないのだけれど。

弱い者達が夕暮れ さらに弱い者を叩くここは天国じゃないんだ かと言って地獄でもないいい奴ばかりじゃないけど 悪い奴ばかりでもない
from KLaxon - O.P. on HATENA

2007-07-20[n年前へ]

ラプラス方程式とドンキホーテ 

 from n年前へ.

 ラプラス方程式を差分化して、エクセルで静電界計算をしているところ。
 これは、2007年の昨日にも、同じ品川で見た景色。
ドンキホーテは、自分が何を行っているか、知っていたのだ。知っていながら、人を楽しませていたのである。
 善人の数だけ悪人が必要なように、謙虚な人の数だけ思い上がった人が必要なのだ。
 奴隷の数だけ主人が必要になるように、賢い人の数だけ馬鹿が必要なのだろうか。何だかカネゴンは生きることを許してもらったような心持ち
 ネット上のニュースを流し読みしがちな自分を反省しつつ、図書館へ行き「ドンキホーテ」を手に取ってみる。けれど、その本のあまりの厚さに衝撃を受けパラパラと流し読みして本棚に戻す。
 ハムレットは日記を書くだろう。ドンキホーテは日記を書かない。
 枝に言葉を書き込みます。あなたの言葉を枝葉にして樹が育ってゆきます。参加者が増えると葉がどんどん増え、「 エコトノハ 」の樹は大きな言葉の樹に育っていきます。 そして、「 エコトノハ 」プロジェクトで育った樹木は、書き込まれた葉100枚(100クリック)を、植林1本分として換算し、オーストラリアカンガルー島での植林計画にプラスされていきます。



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