hirax.net::Keywords::「変化」のブログ



2007-11-16[n年前へ]

「美味しさを生む変化」と「老舗の銘菓」 

 美味しいものが、食べるとき・飲むときに感じる不均一さや変化といった「違い・移り変わり」にいよるものが大きいのだとしたら、美味しさと大量生産・長期保存は背反することになりそうだ。たとえば「堅さと柔らかさ」の両方を兼ね備える美味しいスパゲッティ、堅さと柔らかさの間を変化しつつある「皿の上のスパゲティ」はを長期保存するということは簡単にはできそうにない。あるいは、「ジョッキに注がれた黄金色のビールと白い泡」もその状態はごく短い時間しか続かない。老舗の銘菓に関する記事を読み、相反する美味しさと大量生産・長期保存を繋ぐこと、不規則に揺れ動く需要の波に対応すること、はきっと大変なんだろうと考えた。

 、美味しさを生む変化や不揃いを作る技術や、それを長続きさせる技術の歴史はどういったものなのだろう。そして、そういった具体的な製法・技術とは別に存在するだろう、食べる側・飲む側が「美味しさ」を想像する助けとなる観念的なものには、どんなものがあるだろう。たとえば、「老舗の歴史」や「食べ物の由来」のような、飲食をより楽しめるような食べ物の背景にある物語の効果はどのくらいあるのだろうか。

プッタネスカ(娼婦風スパゲティ)再編で巨大化する欧州のビールメーカートマトの冷製パスタ焼き肉






2008-11-12[n年前へ]

「色が変わるガーネット」と"Spectrum Color Conversion" 

 深紅のルビーや青や緑のサファイヤ、つまりは宝石「コランダム」を眺めていると、宝石「ガーネット」に目を惹かれました。コランダムにも色々な色のものがあるのと同じように、ガーネットにもさまざまな色を呈するものがあります。そんな中で、目を惹かれたのは”色が変わる”カラーチェンジガーネットです。

 陽の光の下や白熱灯の下で、あるいは、蛍光灯の下で・・・つまり、その時々の照明光・環境光に応じて違う色姿を見せる「カラーチェンジガーネット」は実に魅力的に見えます。

 ガーネットを照らす光の波長強度分布の関係と、ガーネットの光吸収率分布と、さらにそのガーネットを見る人の色覚・色認識の機構が掛け合わされることで、カラーチェンジガーネットはその色を状況に応じて変えるのでしょうか。そして、その色の変わり具合が激しいのがカラーチェンジガーネットなのでしょうか。

 そういえば、以前光スペクトルデータ操作用のMathematicaライブラリを作ってみたり、そのWEBアプリケーション版のSpectrum Color Conversionを動かしてみました。こんなカラーチェンジガーネットを見ると、その色がどのようなもので・どのように感じているのかを、自分の指でMathematicaのコードで書き下ろしてみたくなります。そして、その「色」の仕組みを頭の中でも納得してみたくなります。

 ・・・と思いを巡らせているうちに、ふとそんな色を楽器でコードで奏でたら、指で弦をつまびいてみたら、それは一体どんな音になるのだろうか・・・とふと思ったりもしました。

2009-01-27[n年前へ]

「ゆでガエル現象」への警鐘 

 世界は変化に満ちている。けれど、一日一日を過ごしている中では、その変化に気づくことができなかったりする。

 「ゆでガエル現象」というのは、カエルがいきなり熱湯の中に入れられたら驚いて逃げ出すが、毎日少しづつ暖かくなっていくお湯の中にいたら、カエルは何も気づかないままに茹であがってしまう、という寓話である。中桐有道の「「ゆでガエル現象」への警鐘―あなたは大丈夫ですか?」は、そんなことへの警鐘と対策をまとめた本だ。

 この本は「ゆでガエル」現象を具体的に説明し、それがどのような背景から出てくるか、またその現象を食い止めるにはどうすればよいかを提案したものである。

 一番最初に「ゆでガエル」現象の話を聞いたのは、ある年配のエンジニア・研究者からだった。もっと、あの先生に聞いておきたかった。

 家庭の主婦の方も、仕事を持っている方も、若い方も年配の方も、独身、既婚に関係なく読んでもらいたいと思っている。

 テレビを見ると"Change"という言葉をよく聞く。けれど、その"change"のタイミングを捉えること、そして、"change"することは決して簡単なことではないだろう。

 "Change"に気づき、さらに、自ら"Change"するにはどうしたら良いかを考えることができるのが、中桐有道の「「ゆでガエル現象」への警鐘―あなたは大丈夫ですか?」だ。

2009-01-28[n年前へ]

生き残る「適性」 

 中桐有道の「「ゆでガエル現象」への警鐘―あなたは大丈夫ですか?」 第一章 「すべての事象は常に刻々と変化する」 p.13より。

 生き残るのは、種の中でもっとも強い者ではない。 種の中でもっとも知力の優れたものでもない。 生き残るのは、もっとも「変化」に適応する者である。

チャールズ・ダーウィン

2009-04-15[n年前へ]

「変化すること、予測できないこと自体に価値がある状況」 

 森山和道氏の(山口浩 著)「リスクの正体!」に対する書評から。

 将来の確実な予測はできない。だから逆に人間は予測が大好きだ。でも、変化すること、予測できないこと自体に価値がある状況も少なくない。変化しない社会に適応しすぎると、いいことは何もない。むしろリスクを意識することでうまく生きることもできる。
 失敗を恐れるな。過去はどうあれ、未来は変えられる。

森山和道



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