hirax.net::Keywords::「画像解析」のブログ



2006-02-21[n年前へ]

花王「多視点画像解析システム」 

ニュースリリース 企業情報 花王株式会社 花王の「多視点画像解析システム」さまざまな角度や光条件で顔を撮影し、肌色やつやなどを分析する、というもの。「女性は、他人の視線を強く意識し、人から見られた時に自分の印象が引き立つ肌を理想とし正面以外の視線を気にしています」ということで、全ての方向からたくさんのカメラで一瞬のうちに女性の顔を撮影する、というもの。

2007-12-03[n年前へ]

「夕焼を描いた古典絵画」と「火山噴火」の研究とターナーの「戦艦テメレール号」 

 絵画に描かれた夕焼けの「赤み」と火山噴火の関係を研究したもの。「赤み」は絵画をスキャンした画像のRGBピクセル値から(R/G)と算出したという。「それどこのRGB?」という声が聞こえてきそうだけれど、この色々なものを繋げる遊び心がとても面白い。時の流れの中で起きたことを、絵画の中に見ようとする試みは何だか楽しい。

 この研究を見て思い浮かべた絵画が、ターナーが描いた「解体のため錨泊地に向かう戦艦テメレール号」(1838)だ。帆船である船艦テメレール号を、ジェームズ・ワットの蒸気機関で動く蒸気船が曳いている。帆船は、解体地へいく途中である。古い時代の象徴である帆船が去り、蒸気船が新しい時代を牽引している。船艦テメレール号に目をやると、背景は夕焼けに見えてくる。帆船の時代が終わったことを感じさせる。また、蒸気船に目を向け、蒸気船を主役に見るとき、背景はまるで朝焼けのように見えてくる。産業革命を迎えた時代、新しく躍動する時代の幕開けを飾る絵のように、まるで見えてくる。

 時代、経済や科学や文化や生活や火山の噴火や…色んな歴史を辿ってみると、そこにあるの既に過去完了形になった古いことだ。けれど、自分が知らないことだから、新鮮に感じる。

夕焼け描いた絵画を分析、温暖化研究に活用へAtmospheric effects of volcanic eruptions as seen by famous artists and depicted in their paintingsArt paintings can provide proxy indices for natural phenomena 絵画から辿る気候変動の歴史解体のため錨泊地に向かう戦艦テメレール号テメレーア (戦列艦)






2010-06-28[n年前へ]

デンマーク戦 本田のフリーキック弾道を眺めてみよう!? 

 ワールドカップ、デンマーク戦で本田圭佑が蹴った、ボールが無回転のまま打たれたフリーキックが話題になっていました。しかし、「ボールが強烈に落ちた」といった解説を聞きながらも、今ひとつ、そのボールがの落ち具合を実感することができませんでした。そこで、ビデオ映像をパノラマ合成し・その画像の中に存在するボールの位置を繋ぐことで、その本田圭佑のフリーキックの弾道を描き直してみることにしたのです。それが、下の画像です。パンされている画面を繋いでいるので、多少の歪は発生していますが、それでもどのような軌跡だったのか、ある程度知ることができます。

 なるほど、こういう具合にボールは進み、ゴールネットに突き刺さったのかと納得しました。ビデオ映像からボール弾道を解析する過程を経て、ようやく何だか納得できたような気持ちになることができたのです。

 先日、3Dテレビでサッカーの試合観戦をしました。なるほど立体的だなぁ、とは感じたのですが、だからといって、3Dテレビを欲しくなるほどの価値を感じることは、残念ながらできませんでした。

 けれど、映像を立体として撮影しているのであれば、選手の位置関係やボールの弾道を機械的に「3次元(時間も加えれば4次元でしょうか)解析」することもできそうに思えます。撮影映像に適切な処理をかけることで、ボールの3(4)次元的な動きをさまざまなアングルから眺めることができるなら、何だかそれはとても興味を惹かれる「眺めたいもの」だ、と感じたのでした。3次元撮影された映像を解析すれば、あるいはそれがたとえ2次元動画であったとしても、それらを解析すれば、もっと付加価値のある映像を提供すること・楽しむことができるのではないか、と思います。

デンマーク戦 本田フリーキックの弾道






2011-06-27[n年前へ]

肌の写真から皮膚癌の可能性を判断するiPhoneアプリSkin Scan 

 肌の写真から皮膚癌の可能性を判断するiPhoneアプリSkin Scan

 このアプリはユーザの皮膚のシミの写真を撮り、特殊なアルゴリズムを使って、人間の皮膚にあるフラクタル状の形を探す(よく見ると、健康な肌なら小さな三角形がたくさん見えるはず)。それからアプリは、シミの発達の仕方が正常かどうかを計算する。もしかして、癌の可能性のあるメラノーマが発達中かもしれない。
 このアプリはユーザの位置を尋ねて、その地域の皮膚の健康度も地図入りで教えてくれる。このアプリが持つ意味は、なかなか興味深い。究極的には世界の各国各地の、皮膚癌の状況を教えてくれるかもしれないのだ。

2011-11-19[n年前へ]

「これは凄い!最速自炊カメラソフト」と「本を捨てるという”選択”」 

 本の頁をパラパラ…とめくるようすをiPhoneのカメラで検出・撮影することで、書籍の電子化をするという『最速自炊カメラ「Jucie」』をiPhone4で試してみました。 試してみた結果、想像した以上に実用的であることに驚かされました。 日本語で書かれた文庫本でも、特に大きな問題もなく、かなり綺麗に読み取ることができるのです。

 下の動画は「三脚にiPhone 4をとりつけ、文庫本の頁をめくり、電子化している」ところを写したものです。 (読み取りのようすを撮影するために)片手で本の頁をめくっているにも関わらず、なかなかに良い感じで読み取りを行うことができています。 参考に、この動画撮影時に読み取った実際の読み取り画像を眺めてみれば、(右手で作業風景の動画撮影・左手で頁めくり、という)その読み取り作業のラフさを考えれば、その画質に驚かれるのではないでしょうか(WEB表示用に小さくリサイズ&解像度変換しています)。

 ふと、気づかされたことがあります。 それは、「裁断せずに電子化することができる」という「自由度」の高さ、裁断しなくていいという利便は、必ずしも「自由」ではないのかもしれない、ということです。

 裁断して電子化をした場合、裁断済みの本を何の迷いも未練も無く捨てることができます。 しかし、裁断もせずに本を電子化した場合、電子化した本が「そのままの形」で存在し続けている、ということになります。 すると、その本というモノを「捨てる」ということが「(心情的に)しにくい」ようにも思えるのです。 本という形あるモノがそのままの形で目の前に残っていると、そのモノを離れて自由になりづらい、とも感じます。

 そして、「本を裁断して、もう捨てるしかないような形にしてしまう」という電子化作業の背後には、「捨てる」という「大きな選択」が隠れていたのだな、と今更ながらに気づかされたのです。
twitter から

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