hirax.net::Keywords::「肌色」のブログ



2008-07-29[n年前へ]

「モカ茶の下着」は透けて見えることがない!?の実験 

 ブラジャーが透けない「モカ茶のヌードライナー」と「シャツの色」で書いたように、「ブラジャーはシャツの色と同系色でないと透けて見えてしまう」という話をよく聞きます。また、「カラフルな色のブラジャーを着けても、その上にモカ茶のヌードライナー(スリップ)を着れば表には透けない」という話も読んだことがあります。そしてまた、これらと似たような話として「モカ茶の下着は透けない」といった話もよく聞くのです。

 これら3つの話は、似たようなキーワード「(肌色よりかなり濃い)モカ茶」と「透けない」が登場しますが、全く同じ話というわけでもありません。それはまるで、伝聞で広まっていく一種の都市伝説のようです。

 そこで、とりあえず「モカ茶の下着は透けない」かどうかを試してみました。と、いっても、「あくまで簡単な机上計算と机上実験で済む範囲」がhirax.netの守備範囲です。そこで、「腕に4種の色のテープを張り付け(右上の画像)、半透明のシートをその上に載せ、どの程度テープが透けて見えるか(右中の画像)の確認」をしてみました。肌の上に張られた「明らかに肌より明るい色から、明らかに肌より濃い色まで濃さの違うシート」が、薄いピンク色の半透明シート上からどのように見えるかを確認してみたのです。

 意外?なことに、肌色より少し濃いくらいの「パッチ」が全然透けて見えないという、俗説にかなり沿った結果になりました。しかも、「(肌色よりかなり濃い)モカ茶」でも、あまり透けて見えないのです。ちなみに、右の画像は一番最初の画像を、L*(=感覚に比較的素直な明度軸)で示した三次元グラフです。

 普通に考えると「下着が透けて見えない=下着部分がそれ以外の部分と区別できない」のは、「下着が肌色に一番近い色」のときに思えます。そして、下着が肌の色より濃くても・薄くても、同じように「透けて見えてしまう」のではないか、というのが一番「ありそう」な話です。けれど、(精度なんか全然ありませんが)机上実験の結果は違うのです。肌色より明るい色の下着は「とても透けて見える」のに、肌色より暗い色の下着は「あまり透けては見えない」のです。

 というわけで、今日は「モカ茶のインナーの不思議」 が気になって気になってしょうがない……のです。

肌色パッチテスト肌色パッチテスト肌色パッチテスト肌色パッチテスト






2009-01-23[n年前へ]

「肌色いろいろ」なEbon-Aide 

 さまざまな「肌色」を持つ色々な人がいるから、色々な色を持つ絆創膏 がある。黒い色から明るい褐色まで何種類かの色がある。それぞれの色だけで買うこともできるけれど、さまざまな色が詰まっているバラエティーパックを買のも、カラフルで楽しそうだ。

 ペンテル社のクレヨンから「肌色」という名前が消えて「ペールオレンジ」という色名に変わったのは、何年前だったろうか。十人十色ならぬ、二十四人二十四色、よりどりみどりな「24色肌色クレヨン」や「肌色えんぴつ」「肌色えのぐ」を買って、あるいは、「肌色画用紙」を買って、色んな人や景色を描いてみると、何かふと気づいたりすることがあるかもしれない。

ebon-Aideebon-Aide






2010-12-01[n年前へ]

美しい肌色を表現する画像処理技術 

 NEC「美しい肌色を表現する画像処理技術を開発 ~自分らしさを活かした顔画像の高画質化を、高速に実現~

 NECはこのたび、顔画像を光学的に解析することで、顔の表情や質感など自分らしさを活かしつつ、思い通りの美しい肌色を表現できる顔画像処理技術を開発しました。また、高速な計算方式を開発したことで、ケータイ、デジタルカメラ、プリンタなどの比較的演算性能の低いCPUを用いる組込み機器にも対応可能としました。

 従来の顔画像処理技術では、美白などの一見美しく見える肌の色を表現することができました。しかし、鼻の陰など顔の暗い部分まで明るくなるなど、顔の立体感や質感が損なわれ、表情が失われてしまうなど、不自然な顔画像に補正されてしまうという課題がありました。

 本技術は上記の課題を解決するもので、特長は以下の通りです。

1. 肌の色を光学的に解析することで、顔の立体感、艶等の質感制御を実現

 顔画像における肌の色情報を、拡散反射成分(本来の肌の色)、表面反射成分(艶)、陰影(立体感)の3つの成分に分解し、それぞれを制御。本来の肌色を理想の肌色に近づけるとともに、顔の表情や質感に影響する艶と立体感は正しく保つことで、自分らしさを活かした美肌を世界で初めて実現。


2. 処理を軽くする計算手法により、組込み機器に対応

 通常、顔の3次元形状を利用して計算される拡散反射成分を、顔のぼかし画像を利用することで精度良く推定する技術を開発。これを、肌の色情報の分解処理に適用することで、3次元形状を利用する場合と比べ、品質を損なうことなく約75倍の高速化を実現。比較的演算性能の低いCPUを用いる組込み機器でも高速処理(1Mピクセルあたり390ms)が可能。

2013-05-09[n年前へ]

AKB48で「肌領域」を検出してみよう!? 

 Mathematicaで肌領域を検出してみる(Seeing Skin with Mathematica)という記事が面白かったので、記事で用いられていたMathematicaコードを使い、AKB48 "Baby! Baby! Baby!" の写真で「肌領域」検出をしてみました。"Baby! Baby! Baby!"の水着画像をテスト画像として使った理由は、「背景の色が肌色と近く・区別するのが難しいように見えたから」「水着はセクシーで画像処理意欲が湧くから」という2点です。

 下に並べた2枚の画像は、左が元画像で、右が肌領域を検出した結果です。背景の階段影部分を「肌領域」として抽出する「検出ミス」も生じていますが、簡単な処理の割には、比較的良い結果が得られています。

 このMathematicaコードは、学習用画像群(画像に対して肌領域を指示した教師データ)をCIE XYZ表色系で評価し、「肌色」っぽさの特徴を作ることで、肌領域抽出を行っています。教師用データには「肌色」が異なる幾通りもの人種画像も含まれていて、白人・黒人・黄色…といった辺りを変えてみても、それっぽく結果が返ってきます。

 ふと、こんなことを考えます。街中にある防犯カメラで、1年365日「肌領域抽出」を続けたら、「お肌の露出率」推移などを知ることができるかもしれません。そして、そんなデータを10年、20年集め続けたら、肌露出に対する意識変化を眺めることもできそうです。

 肌領域の検出、あなたなら、どんな楽しみ方・活用をしてみたくなるでしょうか?

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2014-07-18[n年前へ]

肌色絵の具と赤ボールペンで、「赤い血が流れる静脈が青く見える理由を実感してみよう! 

 「赤い血」が流れてるはずの静脈が「青く」見える理由(納得したい人向け)を実感するために、肌色(かつて「肌色」と呼ばれていた色)絵の具と赤ボールペンで実験をしてみました。

 「皮膚下部に静脈がある箇所の色」と「周囲の皮膚部分の色」を比べると、「皮膚下部に静脈がある箇所の色」は(周囲に比べると)青色光の強さは他の部分と同じくらい強く返ってくるのに、赤色の光は周囲よりも少ない量しか返ってこない…というわけで、「(近傍周囲と比較すると)皮膚の上から見た静脈が青色がかる」ということになります。**

「赤い血」が流れてるはずの静脈が「青く」見える理由(納得したい人向け)

 水に溶かした肌色絵の具を試験管に注ぎ入れ、その中に赤ボールペンの芯を入れてみます。赤ボールペンの芯は「脱酸素化ヘモグロビン*により暗赤色に見える静脈」を模しています。肌色の腕ならぬ肌色の(おそらく材料的にはミー散乱・レイリー散乱で模せる程度の)光拡散体に、暗赤色の静脈ならぬボールペンの芯を入れてみます。

 すると、肌色光拡散体の中に入れた赤ボールペン芯は、試験管表面近くにあると赤く見え、表面から離れて・内部にいくほど薄蒼色に見えてきます。静脈の深さ次第で(近傍周囲の反射スペクトルと比較して)蒼色光が多くなり・蒼色に見えたりすることや、血マメができた箇所が深くなると(皮膚表面からの距離が長くなると)青い血マメに見えてくるんだろうなぁ…と実感できたりします。

 …というわけで、100円ショップで買った赤ボールペンと肌色絵の具、トータル200円ナリの体感実験をしてみました。

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*「酸化ヘモグロビン」だと「Feイオンがすべて酸化したメトヘモグロビン」になってしまうので、「酸素と結合しているヘモグロビン」は酸素化ヘモグロビン、酸素と結合してないヘモグロビンは脱酸素化ヘモグロビンが適切だろうと松延先生に教えてもらいました。

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**50年前に「テレビジョン」に掲載された解説論文「肌色(富士写真フィルム研究所 鉅鹿明宏)に、おおよそ解説されています

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