2009-07-29[n年前へ]
■阿修羅像の身の丈
向田邦子「阿修羅のごとく―向田邦子シナリオ集〈2〉 (岩波現代文庫) 」の「解題」から。
余談であるが、「阿修羅のごとく」のタイトルロールに流れた、天平時代の傑作のひとつ興福寺所蔵の阿修羅像は、慎重153センチ。向田邦子とほぼ同じ背丈である。
余談だが、西暦2000年1月に岩波現代文庫が記した「岩波現代文庫の発足に際して」は、21世紀に立つ私たちにとっては、必見の文章であると思う。
新しい世紀が目前に迫っている。しかし20世紀は、(略)
2010-04-12[n年前へ]
■進歩した科学がろくなことをしていない側面がある
久世光彦 主催による「久世塾 」から、山元清多の言葉。「久世塾」は、「21世紀の向田邦子を作ろう」と開かれた、シナリオライター養成講座。
僕はあまり楽観的に今の世界というものを考えていない。歴史というものが直線的に進歩して、よりよくなっていくんだというようには思っていまいところがあるのです。ときにどんどん悪くなることもある。
皆さんは、ケータイができたり、メールができたり、ネットができたりして、「世の中、便利になったな」とか「科学は進歩するんだな」と思うけれど、進歩した科学がろくなことをしていない側面があるわけです。
2010-04-17[n年前へ]
■楽天的で、生きる勇気を与えてくれて、胸が弾むような「人生のレッスンのようなもの」
Glee から(Glee | FOX)。
でも俺はこれまでの作品と何か違うことがしたかった。楽天的で、生きる勇気を与えてくれて、俺の少年時代を反映するような何かを作りたかった。番組の終わりに胸が弾むようなものを作りたかった。全てのエピソードをテーマづけることで、人生のレッスンのようなものを教えたかったんだ。
製作総指揮 ライアン・マーフィー(脚本家・プロデューサー)
2010-04-20[n年前へ]
■関西出身 女性脚本家5人の台詞(せりふ)に込めた思い
神戸新聞の2004年の記事、「台頭する女性脚本家」から。
テレビドラマの世界で女性脚本家の台頭が目覚ましい。第一線で活躍する関西出身の五人が、それぞれの生き方を通して台詞(せりふ)に込めた思いを語る。
2011-01-28[n年前へ]
■「しゃべり過ぎの時代」と「ヒューマン」
現代は、しゃべり過ぎの時代である。書いたのは、twitterもない、何十年も前のことになる( 「男どき女どき 」)。そんな向田邦子のことを表現する久世光彦の言葉をいつも思い出す。
ぼくは向田邦子の一番いい時期とつき合っていたんだと思う。非常にいたずら好きのはずんだ時期で、嘘つきの時期、見栄っ張りの時期。そういうのがヒューマンだと思うから。
久世光彦
あの女らしさが好きなんです。 シナリオにしてもエッセイにしても隅から隅まで女なんです。人はよく(向田邦子を指して)女の優しさとか可愛らしさ、ちょっと悲しいユーモアとか暖かな賢さに溢れた人と言いますが、そんなことはありません。きっと、女の浅ましさとか嫌らしさ、逆上とか嫉妬、そんなものをちゃんと人並み以上に持ち歩いている人なのです。だから、一番女らしいと思うのです。
久世光彦
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