2007-11-28[n年前へ]
■「東京タワー」と「分数階PID制御」
浜松町からほど近い増上寺越しに、朝と夜、二度東京タワーを見る。デジタルカメラのシャッターを何回も押したけれど、CFカードが入っていなかったことに、今気づく。
CFカードには記録されていないけれど、ファインダーの中で、(名前がわからないけれど)奇麗で大きな花越しに、通りの木々の葉越しに、増上寺の瓦越しに眺めた東京タワーは、つまり、積み重なった歴史の向こうに眺めた東京タワーはとても味わい深い姿と色をしていた。
芝公園の横、東京のホテル地下二階を会場にするMATLAB EXPO 2007 の会場を散策していると、「分数階PID制御」なんていうキーワードが耳に入ってくる。何だかとても懐かしいキーワードだ。以前、妄想したものの延長ならば、それは"現在"の姿を反映(比例)した"P=Proportional"と、過去の履歴を積分した"I=Integral"と、その瞬間の変化(動き・移り変わり)を強調した微分の"D=Differential"を、テキトーに混ぜ合わせたようなものなのだろうか。分数階微分の周波数領域、すなわち現在・過去・未来の間の色んな領域で、適当なゲイン(増幅率)をかけ、テキトーな位相遅れを加えた、そんな制御なのだろうか。
色んなものを聞き・眺めることは本当に面白い、とつくづく思う。世界は限りなく広い。
2008-01-07[n年前へ]
■「加速度センサ」でカメラ制御を切り替えたい!?
「ケータイで体験できるローレンツ収縮モドキ」は方向性がある。真っ直ぐな棒を動かしてみると、その異方性がよくわかる。ある方向Aでは「棒の太さが変わるだけ」だが、それと90度直交する方向Bでは「棒はグニャグニャ曲がって」見える。
ケータイで実際の景色を撮影するシチュエーションを考えたとき、たいていの物体は縦に長い。そして、それらの物体は左右にしか動かないのが普通だ。歩く人や走る車も、カメラを左右にパンする時の背景のビルや木々も、ほとんどのものが縦に長く左右にしか動かない。ということは、それらの物体に対して、「カメラの向き=ある方向A」になるようにケータイなどのチープなカメラを作ってやれば、「物体がグニャグニャ曲がって」見えることはなくなり、単に「太さが変わるだけ」にすることができる。
しかし、ケータイやデジカメの向きを本来の向きとは違う向きに構えられた場合には、どうすればいいだろうか? …そうだ、今のケータイやデジカメには加速度センサが搭載されていて、ケータイやカメラの向きを検知する製品も多い。だとしたら、その鉛直に対するカメラの方向に応じて、駆動・読み出しの制御を切り替えてやれば、どんな場合でも左右に動く縦長の物体や人に対してGood!な「ある方向A」にすることができそうだ。特許風に言うのなら、「加速度センサを具備した撮像機器の固体撮像素子の駆動方法及び撮像装置」という感じだろうか。
おや?もしかしたら「太さが変わって見える」と「グニャグニャ曲がって見える」では、「グニャグニャ曲がって見える」の方が好ましいと思う人もいるのかもしれない…?
2008-01-10[n年前へ]
■「ビジュアル言語」
グラフィカルな表現でプログラムを表現しようという「ビジュアル言語」の話を読んだ。この記事を読んで、ふと思い出したことがあった。
計測・制御などをする場合、National InstrumentsのLabVIEWや、CYBERNETのSimulinkといったツールを使うことが多いように思う。いずれも、(基本的には)アイコンをワイヤー(線)で結ぶ「ビジュアル言語」である。少し前の実験系の理系学生であれば、誰でも98BASICでGP-IBを操作するプログラムを書かざるをえなかったように思うけれど、現在では、そういった場合に使われるツール群がLabVIEWやSimulinkといった辺りに移行しているように感じる。LabVIEWやSimulinkをPC BOX上で動かして計測や制御を行った上で、さらにはFPGAやASICにしてしまう、ということもある。
こういった「ビジュアル言語」を触り始めたとき、苦手だったことの一つが、「どこから実行されるのかわからない」「どこから眺めて行けば・理解すれば良いのかわからない」ということだった。そして、しばらくそういうツールを使ってから、ようやく気づいたのが「どこからも実行されている」ことを理解していないとダメなんだな、ということだった。「あらゆる箇所で並列計算が行われている」と普通に思えばよいのだな、ということだった。
VHDLなどのハードウェア記述言語では、基本的に、すべての部分が同時に動作する。行番号順に実行されたりするわけではない。そういうことは回路図という「ビジュアル言語」を見たら当然のように理解できるかもしれないが、そういったことはVHDLを見ただけではわかりにくい。どうしても、上から順番に実行されるような感覚で読んでしまう。最初の頃には、そういう感覚でLabVIEWやSimulinkのダイアグラムを眺めていたので、「どこから実行されるのかわからなくてイヤ」と感じいてたように思う。
もう一つ、画像処理に「ビジュアル言語」が向くだろうか。私が素人だからかもしれないが、そうは思えない気がする。
2008-01-28[n年前へ]
■「(いかにも)微分方程式」から「カルマンフィルタ」までのラクガキ
本屋で理工系の棚を眺めてみると、制御工学の書籍がたくさん出版されている。その半分くらいは「Matlabによる○×制御工学」というような感じだ。手にとってみると、数式が滝のように流れていて、難しくて話の流れを終えない。最後は結局Matlabコマンド一発で済ませるなら、数式追いかけたくないような…流し読みしたいような…と考えて、ふとわれに返りカナシイ気分になりながら、「(いかにも)微分方程式」から「カルマンフィルタ」までのラクガキを下敷きに描く。
2008-01-31[n年前へ]
■微分方程式とラプラス変換のラクガキ
「(いかにも)微分方程式」から「カルマンフィルタ」までのラクガキでは、微分方程式→状態空間制御の方しか描かなかった。だから、微分方程式→ラプラス変換→伝達関数の方もラクガキしてみることにした(描きかけ)。