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2009-05-04[n年前へ]

ロマンを感じさせる「東京・地下の深い闇」 

 「(表に出てこない)何か隠されているものがある」というのは、人の興味をかきたてる。たとえば、どこかの山中に「江戸幕府の埋蔵金が隠されている」なんていうのも、その一例であるし、あるいは、「歴史の中の出来事には、その水面下で私たちに見えないように巧妙に隠された秘密がある」なんていうのも、そうである。そして、そんな2つが 組み合わさったような例が、「大都会の地下には、私たちの知らないものが、歴史の過程で秘密裏に作られ、そして隠されている」というものである。

 そんなことが書いてある本、東京の地下鉄や地下通路の地図から、あるいは、戦前・中・後のさまざまな地図から、東京の地下に広がっていた世界・あるいは今も広がっている世界を「想像」させてくれるそれらの本は懐古歴史ミステリーのようで、しかも、今現在の世界へも繋がっているミステリーのようで、読んでいると不思議なほどにハマってしまう。
 2003年には、日野市で民家が傾き、調べてみると、その下に地下道があった。大型トラックがすれ違える広大な地下道は、いまもまっすぐ市街地の下を東西に貫通している。

「写真と地図で読む!帝都東京・地下の秘密―東京駅周辺の地下の謎に迫る! 」
 東京の地下はいまも深い闇のなかにある。にわかには信じられないような闇である。寺院の地下に変電所や博物館がつくられ、公園の地下には冷暖房施設、巨大貯水池、地下駐車場がつくられている。地下鉄の駅の上を走る地下自動車道は、今も国民には公開されていない。

「写真と地図で読む!帝都東京・地下の秘密―東京駅周辺の地下の謎に迫る! 」

2009-12-23[n年前へ]

NEWS今昔物語「小便から下水道まで」編 (初出2005年04月21日) 

5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと

 水を飲んで、水を出して、その水が街の下を走り、海に出て、蒸発した後に雲になり、雨となって地中に潜り、そしてその湧水をまた私たちは飲み干します。そんな輪廻をピックアップしようとしたはずが、なんともはや・・・なセレクション、ですね。

(記事を書いた時の)ひとこと

 小便をする放水器の先から、都市の下に隠れているkれど重要な下水道の先までの道のりを考えながら、いくつかのニュースに注目してみました。

極小ペニスを左腕に移植手術してデカく育てる

 「子作りに支障があるくらいに小さかった28歳男性のペニスを、モスクワの整形外科医が切断し「左腕の肉と合体」させ、さらに「延長シャフト」を付けて左腕の中で11時間の伸長手術を行った後に股間に戻したというニュースが、4月10日に紹介された。アレを切断されると思っただけで気を失いそうになるが、そんなことをしたくなるくらいアレを増強したいという願望は根強くあるようだ。

 手術の結果は…というと、何でも「戦闘態勢時」でもほんの2インチ(≒5cm)だった極小ペニスが7インチ(≒18cm)もの長さになった」という。18センチと言われると、それはそれで支障が無いものなのかとか、13cmも長くしたのかと、何だか新鮮に驚く。

トイレットペーパーの「星の100億年」は「トイレ一回分」

 「天文学トイレットペーパー(Astronomical Toilet Paper = ATP)」というものが最近メディアで取り上げられ人気になっている。では、一体ATPとは一体何か?というと、なんと星の100億年の一生というトイレットペーパーなのだ…。

 トイレットペーパーといえば、日本人はトイレ一回あたり70cmくらい使うという話もある。100億年という途方もなく長い時間が一瞬でトイレから下水道へと流されて行くのは…それはそれで風流な話である。

都市を地面の下で支える下水道を眺めよう

 先日、小田原市で水道送水管破損事故のため断水が続いた。水道は、現代の都市にとって欠かすことのできないライフラインの一つとなっている。もちろん、今回破損した上水道だけでなく、下水道だって重要だ。上下水道が揃わなければ、水洗トイレだって使うことができなくなってしまう。

 そんな「都市を支える下水道」の詳細な地図が下水道台帳ホームページとして東京都下水道局により4月1日から公開されている。都市の地下を、まるで静脈のように走る下水道のトンネル地図を眺めてみれば、東京という都市がまるで生き物のように思えてくるに違いない。

2011-07-07[n年前へ]

海底の下を真っ直ぐ走る「川崎港海底トンネル(人道部)」 

 東京や横浜…つまり京浜地区には、「真っ直ぐ走る道」がほとんどありません。けれど、人知れず「都心近くの街をただひたすらに直線的に伸びる道があります(参考:東京に走る「長い長い直線道」を走り抜けてみよう!)。

 東京にも「真っ直ぐな道」があります。それは「比較的最近作られた、地図上に線をひくことで人工的に作られた”新しめの”街道」です。それらの道は、東京という場所を念頭におけば、知らない人が驚くに違いないくらいの距離を、ひたすらまっすぐ走ります。
 今日走り抜けてきたのは、1km強の距離をただひたすらに真っ直ぐ伸びる道です。

 1kmなんて、いくらなんでも短くない?という人も多いことでしょう。けれど、それが海底のさらに下を走る海底トンネルだとしたら、どうでしょう。しかも、その海底トンネルが人と自転車しか通過させず、そして、その海底トンネルの入り口が「人影のない寂れた公園の片隅」にひっそりたたずむ廃墟の地下から密かに東京湾の人工島まで伸びている…となれば、その1kmの海底トンネルはとても魅力的に思われるのではないでしょうか。そして、その東京湾・川崎沖に浮かぶ人工島には浜辺もあって(お台場ではありません)、海の向こうには工場のシルエットが浮かんでいる…としたら、どうでしょう?

 フランス、パリの地下に走る下水道を歩くとき中世の歴史に思いを馳せることができるように、東京帝都の地下を垣間見るときタイムスリップができるように、羽田空港のすぐ横、多摩川河口のすぐ近くの海底を直線的に1kmばかり走る「川崎港海底トンネル(人道部)」の中に入ると、なかなか味わうことができない時空間の旅をすることができるような心地になります。

 下に貼り付けた動画は、川崎駅から東京湾方向に進んだ(周囲数百メートルには人はいなく、ただ野生の凄みを感じさせる野良猫たちしかいない)「ちどり公園」の中にひっそり隠れる「川崎港海底トンネル(人道部)」の(100%廃屋にしか見えない塔の下に)入り口から、東京湾に浮かぶ東扇島まで、東京湾の海底の下を1km強の距離を走り抜けた5分の間に眺めた景色です。

 足音や機械音や警報だけがこだまする、不気味さを感じさせるこの通路の上には、海があります。そして、その海の上を(羽田空港から離着陸する)飛行機が飛び交っています。近くを走っているだろう東京湾アクアラインから見ることができる景色とは、全く別の長い・長い地下道を、今日、走り抜けてみました。

 海底の下を真っ直ぐ走る「川崎港海底トンネル(人道部)」は、二十一世紀の京浜地区に現存する有数の「オーパーツ」です。ひとり鍾乳洞を歩いてみたい…ひとり地下水湖を眺めてみたい…そんな好奇心を感じたことがある人には(そういう我らが冒険・実験野郎な人たちだけには)、とてもお勧めしたい直線コース…それが海底の下を真っ直ぐ走る「川崎港海底トンネル(人道部)」です。

 野宿は必ずしも安全ではありません。本誌はおもいっきり野宿をすすめようとしていますが、その影響力は雨粒ほどです。しかしもしかして、これを読んで野宿に行ってくれる奇特でスバラシイ人がいて、運悪く危険な目にあったとしても本誌に責任はありません。自己責任という言葉は嫌いです。そんな時はなんでもかんでも太陽のせいにしましょう。

 かとうちあき「野宿野郎」

海底の下を真っ直ぐ走る「川崎港海底トンネル(人道部)」海底の下を真っ直ぐ走る「川崎港海底トンネル(人道部)」海底の下を真っ直ぐ走る「川崎港海底トンネル(人道部)」






2018-10-20[n年前へ]

伊能忠敬メソッドで渋谷駅の地下大迷宮を可視化する!? 

 先週発売された「ソフトウェアデザイン 2018年11月号」に4ページ記事を書きました。題して「伊能忠敬メソッドで渋谷駅の地下大迷宮を可視化する!?」です。渋谷駅の地下内部構造の可視化とか、位置追跡とか構造物の階段角度とか、そんなことが好きな方は楽しんで頂ければ幸いです。

 ちなみに、『(この記事を読めば)渋谷駅の地下が手に取るようにわかるのでしょうか?』というもらったコメントをもらいました。その答えは、『本記事で解説されているコードを使えば、3Dプリント可能な渋谷駅の可視化オブジェクトファイルも作ることができます。それはつまり、「 渋谷駅の地下を手に取ることができる」と言い換えることができます』

伊能忠敬メソッドで渋谷駅の地下大迷宮を可視化する!?伊能忠敬メソッドで渋谷駅の地下大迷宮を可視化する!?








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