hirax.net::Keywords::「濃度」のブログ



2004-06-30[n年前へ]

富士通研、印刷画像に暗号データを埋め込む技術を開発 

 画像を0.8mm四方のブロックに分け、隣接する2ブロック間の黄色の平均濃度の差分を用いて数字を符号化し、印刷された画像内に暗号データを埋め込むという技術。画像の色バランスはプリンタやコピー機によって異なるが、「全体の濃さが変わっても、差分は変わらない」というが、例え「黄色自体は視認度が低い」とはいえ(方式によっては他色が)ざらついて見えそう。

 それに加え、一般的に視認度が低い黄色に付け加えられている偽造防止用のコード等との兼ね合いも面倒かも。

2005-03-12[n年前へ]

読む?眺める? 

もらとり庵 - 2005/03/11 (金)の○と× ふたみさんの「ClearTypeの効果を90度回転文字で確認した」話。ClearTypeのような技術は、文字展開解像度と表示系の解像度及び階調特性により、色んな長所だったり短所だったりが顔を出す。TabletPCでディスプレイを縦長表示で使うような場合には(長所が大きく出てくる場合)、日本語に対しての各社のClear Typeのような技術は非常に有効だろうと思う(ただ、現状ではそのような使われ方は少ないだろうが)。

ClearType有効ClearType無効 ちなみに、右の二枚の画像はClearType Tunerで、「90度回転日本語文字」に対してClearTypeの効き方を調整しているところ。左側が「ClearType無効」の場合で、右側が「ClearType有効」の場合である。使用フォントは12 pt.のHG ゴシックEだが、ふたみさんの例と同じく、ClearTypeの使用によるレンダリングの歪み・濃度の均一性(文字はもともと読みやすいものであり、濃度だって本来は偏っていないものだ)改善に非常に効果が大きいことがわかる。

ClearType有効ClearType無効 もちろん、それを90度回転させていない通常のHG ゴシックEで比較すると…、大した効果が見られない。日本語文字なら、当然の話である。だって、それが「漢字」なんだもの。

 なんだか、初期のBLOGツールの「日本語文字が小さすぎ」現象と似ている気がする。それは「内容をちゃんと読むもの」なのか「デザインとして眺めるもの」なのか、どちらなんでしょう? あるいは、「書く」「描く」のどちらを指向しているんでしょうね。

2008-01-02[n年前へ]

朝日新聞を拡大してみよう 

 身の回りにある「色んなものを拡大してみよう」と思い、朝日新聞を眺めていると、下隅に色濃度管理用の色パターンが二種印刷してある。大きな方でも1mm角ほどの大きさで、小さな方はさらにその十分の一ほどの大きさだ。つまり、数百ミクロン弱の大きさだ。朝日新聞のカラー広告はFMスクリーンを使っているということなので、この小さな方のパッチはFMスクリーンで使われる最小ドットなのだろうか。

 目の前にあるものを拡大してみれば、その中には不思議なものがたくさん隠れていそうだ。

朝日新聞朝日新聞「顧客感動」を呼ぶ印刷機械の予防保全FMスクリーンとは何ですか?






2008-07-09[n年前へ]

光スペクトル操作用のMathematicaライブラリ 

以前、Mathematicaの演習用に作った「スペクトル操作用Mathematicaライブラリ」を少し直したので、ここ(”ColorLib_amature.nb”に置いておきます。以前作ったものと同じく、スペクトル・データをリストのような離散データではなくて、関数として(純関数=無名関数として、あるいは、明示的な関数として)取り扱うという点が特徴だと思います。「(せっかくMathematicaで解くのですから)解析的に解く」「使用者には離散化・数値計算など、面倒くさい汚い部分は見せない・見たくない」という方針で作ったものです。

以前のものからの変更点としては、"spectorPlot"や"labPlot""labColorPlot"など、関数名のMathematicaの命名規則に合わせた変更、加法混色・減法混色用関数の追加・グラフ表示関数の追加・バグ修正といったところです。

 最初のラフスケッチが、絵画の原理を自分なりにおさらいするためのものだったので、濃度変調・面積変調などを扱おうとする場合には、比較的簡単に・気持ち良く作業ができると思います。たとえば、下記のようなコードを書けば、D65光源のもとで、赤紫色の絵具を重ね塗りしていったときの色の具合を CIE Lab 空間で眺めたりすることができます。

labPlot[
 Map[lab,
  Table[transmissionSpector[D65,
magentaFilter, d],{d,0,10.0,0.1}]
]
];

 また、白色光照射時に黄色い絵具を塗り拡げる面積を増やしていった場合の反射光スペクトル変化をアニメーションとして作成・グラフ表示するコードはこんな感じです。"addtiveMixtureSpector"は加法混色用の関数で、"transmissionSpector"は減法混色用の関数です。お遊びソフトですが、色々遊ぶこともできるかもしれません。

Map[spectorPlot,
Table[
addtiveMixtureSpector[
{whiteLight,
transmissionSpector[whiteLight, yellowFilter, 1]},
{1-r, r} ],{r,0,1,0.1}]];
 コードを書く際に、Mahematicaで数式と文字列をシームレスに取り扱うことができたなら、もっと簡単に関数が書けるのにとも感じました。しかし、そういった感覚になるときは、たいていの場合「その道具の使い方・その道具を扱うプログラミングスタイルが間違っている」ことが多いものです。というわけで、Mathematicaプログラミングをまた勉強しなおしてみよう、と思ったのです。

スペクトル操作用Mathematicaライブラリスペクトル操作用Mathematicaライブラリスペクトル操作用Mathematicaライブラリ






2010-03-23[n年前へ]

「ロマンティックな恋の有効期限」は「一年間に限る」!? (初出:2005年12月30日) 

 「情熱的な恋は一年間しか続かない」というニュースを、先月末、読みました。イタリアのパビア大学の研究者が、さまざまな人たちの血液中の神経成長因子(NGF)の変化を調べてみたところ、 「つきあい始めたばかりの恋人たち」のNGF血液中濃度が「他のつきあいが長い恋人たちや、恋人がいない人たち」よりも高かった、というのです。そして、「つきあい始めたばかりの恋人たち」も、二人のつきあいがさらに続いて一年ほど経ってしまうと、多くの場合、「他のつきあいが長い恋人たちや、恋人がいない人たち」と同じ程度まで減少してしまっていたというのです。

 それを、強引に言ってしまうと「恋の高まり度合い」はその神経成長因子(NGF)の量で推定できるかもしれなくて、さらに「恋の高まり」は一年ほどしか続かない…というわけです。

 もちろん、恋の高まり(とは結論ずけれられませんから、きちんと書けば、血中NGF濃度の高まりですね)が必ず一年で終わるというわけではなく、単に「多くの場合は」という話です。ロマンティックな恋の有効期限は「一年間に限る」かもしれない、というのです。今、付き合っている恋人たちにはちょっと悲しい未来を予言する研究結果です。

 さて、あなたはどんな時に「恋の高まり」を感じたでしょうか?それは、恋人とつきあい始める前後でどのように変わったのでしょうか?あるいは、それから付き合い始めて時間が経った後、どんな風に変わっていったのでしょうか?いつも恋人と会うときには、新鮮でロマンティックな気持ちになるのでしょうか、それとも落ち着いた気分(血中NGF濃度も)になるのでしょうか…? そして、相手と自分の間でその気分に違いはあったりするものなのでしょうか…? 

 もしかしたら・・・逆説的に響くかもしれませんが、ずっと同じ気分でいるために、いつも少しづつ変わり続けることも必要だったりするのかもしれません。



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