2009-03-11[n年前へ]
■未来のシナリオ
「未来のたね ― これからの科学、これからの人間 」(とその紹介文)より。
著者は現在我々が享受している科学の力について、例を挙げながら易しく解説するとともに、科学の発展の可能性と、それによって未来の地球に何が起こるのかを具体的にイメージさせてくれる。そして、よりよい未来をつくるために今の我々に何ができるのかを考えさせてくれる。
本書が優れているのは、一見難しそうに見える科学の話を、科学嫌いの人でも楽しく読める物語にしている点だ。未来を担う子どもたちはもちろん、大人にもぜひとも読んでほしい。科学と未来を身近に感じ、自分の生活を見つめ直すきっかけを与えてくれる、楽しくてためになる1冊だ。(いわむらちえこ)
正確な未来予測というものはありえない。ぼくは…なにかのできごとが、歴史を根本的に変えてしまう可能性を物語っている。未来への道は無数にある。そのうちのたった一本の道だけが、結果として人類の未来になる。
「未来のたね ― これからの科学、これからの人間 」
(未来の知性が新しく発見する)発見(あるいは気づき)こそが、ぼくたちの未来をつぎつぎに変えていくんだ。それは、きみもきっとわかっていると思う。
「未来のたね ― これからの科学、これからの人間 」
2009-06-19[n年前へ]
■一流も二流から始まる
1985年に発売された、グラフィケーション編集部「科学技術を考える 」中での、小関智弘氏の言葉。
つまり一流のことができる人は、その前はやはり1.5流であり、その前は二流でした。そこを経てきたから一人前があるのであって、(中略)そこをいまは見損なっているんじゃないかという気がしてしょうがないんです。
2009-07-16[n年前へ]
■エクセルで綺麗な科学技術向けグラフを描きたい
表計算ソフトのエクセルを使って、綺麗な科学技術向けグラフを描きたい、と思うことがある。そんな時、2次元等高線グラフや3次元等高線グラフでは、デフォルトの色設定が実に「非」直観的な色合いなので、綺麗に直したいと感じてしまう。
そんな時には、「(何種類かの)グラフ色設定を綺麗に調整したファイル」から色合いをインポートすることで、綺麗な色のグラフを描くことにしている。「グラフ色設定を綺麗に調整したファイル」は人からもらい、それをずっと使いまわしている。たとえば、右上の図はその一例である。
エクセルの2007では、それまでのバージョンとは違い、比較的自然で直観的な色合いのグラフを作ることができるようになった。たとえば、右図のような綺麗なグラフを作ることができる。
しかし、「科学技術向けグラフを描きたい」と思うと、青→赤グラデーションとか、レインボウ・グラデーションといった配色にしたくなる(こともある)。すると、結局、以前のバージョンで作った「(何種類かの)グラフ色設定を綺麗に調整したファイル」を使いまわすことになる。
エクセル2007で、綺麗で自然で直観的な配色のグラフを「簡単に」描くにはどうしたらいいのだろう。 ヘルプで検索してみても、欲しい回答が全然出てこない。マクロを使えばできそうだが、それでは「簡単」にはなりそうにない。良い方法がないものだろうか?
2009-11-22[n年前へ]
■NEWS今昔物語 「 科学の楽しみ」編 (初出2004年10月28日)
時間が矢のように過ぎ去る師走が近づいています。というわけで、何かを書くことができなかった日には、ずっと昔に書いた(リンク切れになっている)文章を書き写していくことにします(実際にはWikiで書いた文章を整形するスクレイピング用Rubyコードを書いただけです)。
過去に書いたものは、今から振り返って見ると的外れなものも多いとは思いますが、意外に今から眺め返してみても新鮮なこと(不思議に現在や未来がわかりやすく見えてくること)もあるかもしれない、と思います。というわけで、シリーズ「今昔物語」を始めてみます。古い文章なので、リンク先は「リンク切れ」になっているものばかりだとは思いますが、ご容赦ください。
5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと
今は、今井功の直筆書き込みがされた本を、お借りして読んでいます。この記事を書いてから、今井功が病の中、病院で点滴されながら、点滴の落ち具合を観察して考察していた話など聞きました。毎日が、「物理の散歩道」だったのだろうかと、感じます。
(記事を書いた時の)ひとこと
新潟の地震による被害はとても大きく、ネット上でも多くの募金が行われている。気軽に募金ができるのは不幸中の幸いだ。「人助けはまずお金から」、かも。
「ブラジャー・カステラ」と「学研まんが 下着のひみつ」
これまで数々の奇妙奇天烈なブラジャー(プレスリリース)を発表してきたトリンプが先月22日ブラジャー・カステラを顧客に配布したという。横浜文明堂カステラの表面を「天使のブラ」デザインでデコレーションしたというスグレもの?だ。
ブラジャー関連を「顧客に配布」と言えば、今年四月に学習研究社企画制作しワコール全面協力で発売された「まんがでよくわかるシリーズ 下着のひみつ」も、今夏にはワコールジュニア商品取り扱い店舗で限定配布されていたという。一般に女性の乳房は左右あわせて360~640mlの容積で500ml 入りのペットボトルを抱いているようなものなんていう役に立つ?知識も得ることができるようだ。これはちょっと読んでみたいかも…。
「国が育てる?サイエンスライター」と「理科大好きシンポジウム」
先月10日、「国がサイエンスライターを育て、研究の成果を国民に分かりやすく解説し、日本全体の科学のレベルを上げるべき」という文部科学省の科学技術・学術審議会の骨子案がasahi.comの記事を発端として話題になった。
文部科学省は「科学技術離れ」「理科離れ」対策の「科学技術・理科大好きプラン」の一環として、今月6日から大阪・岡山・東京・金沢で理科大好きシンポジウム2004も開催する。「科学技術・理科大好き」な生徒の研究発表もあるというから、興味のある人は(期待を込めて)行ってみると面白いかも?
ロゲルギスト今井功氏が亡くなる
先月24日、流体物理学者の今井功が亡くなった。今井功は覆面グループ・ロゲルギスト(近角聰信、磯部孝、近藤正夫、木下是雄、高橋秀俊、大川章哉、今井功)の一人"I2氏"として、50年代から70年代にかけて科学随筆「物理の散歩道シリーズ」「新物理の散歩道シリーズ」を書き続け、数多くの理科・技術大好き人間を生み出した。
もし、「物理の散歩道 」「新 物理の散歩道 」シリーズを読んだことがない人がいたならば,ぜひ探して読んでみてもらいたいと思う。きっと「科学技術・理科の楽しみ」に浸ることができるはずだ。ロゲルギストは間違いなく、日本の科学のレベルを上げてきたと思う。
2009-12-16[n年前へ]
■NEWS今昔物語 「過去と未来と成長」編 (初出2005年1月27日分)
5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと
この後、自分なりに「16才の頃、知っておきたかったこと」をまとめたPowerPoint資料を作ってみました。いつものように、今回の記事の中には、一見おかしなネタもあるかと思います。けれど、それらはいずれも過去から未来へ繋がっていることがらです。
25年前に、"We are the world."を映した「10人だけの閉会式」があったということに、マイケル・ジャクソンが亡くなった今、もう一度思いを馳せてみる今日この頃です。
さて、「過去と未来と成長」という言葉を眺めるとき、私はshiroさんが訳された文章、そして、その時に書かれた言葉をいつも連想し、前を向こうと思い直したいと思います。素晴らしい文章というものを掌の上で結晶にしたら、きっとこういうものなのだろう、と思います。
16才の頃、同じ高校一年生として同じ高校へ通っていた、つまりは同窓生のShiroさんなどを見ると、「自分は二十年の間に何もできなかったなぁ」とつくづく思う。
人生の到達点はそれまでの積分なんだから、同じアドバイスがどの時点でも有効なはずだ。 やりたいことはたくさんある。それなら、絶対後悔しないから、貪欲に、遠慮せずにやればいい
(記事を書いた時の)ひとこと
以前の記事、「恋人から夫婦への3.3cm」に対して、「夫婦の距離は3cm≒一寸」かもという面白い指摘を受けました。ためしに辞書をひいてみると、「一寸 = 最高級とは言いかねるが、とるに足りないものではない、相当のもの」とあります。実は、この話は奥が深かったりのするかもしれないですね。
「1985年から見た20年後の未来」
20年前の1985年、未来技術をテーマに「つくば科学万国博覧会」が開催された。その「二十年前に展示された未来科学技術」の舞台裏(例えば、2000インチ!の超巨大ディスプレイ「ジャンボトロン」で"We are the world."を映した「10人だけの閉会式」の話など)を解説した「つくば科学万博クロニクル」という本が先月出版された。科学技術が好きで、つくば万博に遊びに行ったなんて人は読んでみるときっと面白いと思う。
1985年と言えば、その年に出版された対談集「科学技術を考える」という本がある。その冒頭には、「万博会場では"世界"が科学の力で結ばれている。しかし、それで異民族・文化間の問題は何一つ解決していない」とある。そして、その「新技術は生まれてから一般化するまでに20年かかる」と当時東大理学部の助手だった東大の坂村健は言っている。1985年から20年後の未来、私たちがいる2005年の世界はどんな未来になったのだろうか。
「日本人男性が抱える重大な問題」
「タートルネックから顔の上半分だけを出した男性の写真」といえば…、包茎手術で有名な某クリニックの有名な広告である。男性でこの広告を見たことのない人はいないことだろう。そのクリニックの広告によれば「男が100人いたら65人は包茎です。そのうち70%、45人の男性は結局治療を行っています」というからさぞかし顧客が多い…のだろう。
そこで、情報を調べ始めると「表皮における種々の問題(別名:包茎問題)」を論じたページでは、「日本人男性の50%は大いなる問題を抱えている」と書きつつ、田縣神社の豊年祭りを例に挙げ、実際には「覆われていないペ○スが好まれていることは明白だ」と語る。この言葉を心強く感じる人も多いかもしれない。
ちなみに、グラフでデータを示されるとモノがモノでも注目してしまうのが技術者には、「ペ○ス増長薬」を服用したり、「ペ○ス増長運動」を行ってみて、比較実験の結果をグラフで示した「ペ○ス増長薬は有効か?」というページも楽しめるかも…。何を得るにも影の努力が必要なんだなぁ…。
「復刻版キャンパスノート」
20年前、16才の私は高校の教室でコクヨのキャンパスノートを机に広げ授業を受けていた。そのコクヨの歴代「キャンパスノート(初代='75年・2代目='83年・3代目='91年・現行='00年)」を4冊セットにした「復刻版キャンパスノート」が誕生30年を記念して2月1日から発売される。学校で勉強していた頃を懐かしく思い出す程度に年をとった人ならば、「買ってみようかな」なんて気持ちになってしまうニュースだと思う。
小学校の低学年の頃にはキャンパスノートや大学ノートを使い、今ではそれがノートPCになった。どんなノートに変わっても、結局落書きばかりしている、という(私みたいな)人も多いかもしれない…けれど。
「16才の頃、知っておきたかったこと」
16才の高校生の頃と言えば、(Lisp著書で有名な)Paul Grahamが、16才の高校生たちに向けて書いた「風上を目指せ。きみと同じ能力を持つ誰かができることなら、きみにもできる(=怠けたことで-できなかった-ということを-才能-のせいにするな)。そして自分の能力を過小評価しちゃいけない。好奇心があれば努力が楽しい遊びになる」という内容の(先月公開された)文章が、川合史郎氏の手により日本語訳され評判を呼んでいる。
現役の高校生たちはさておき、年をとってもまだ自分が大人になりきっていないと感じている(少しは年を経た)人たちはぜひ読んでみると面白いと思う。「年をとる前に、知っておきたかった…」と感じたり、あるいは「今でもまだ遅くはない」と思ったりするかも。