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2011-04-22[n年前へ]

「二流のプロをめざして全力でニッチを狙え」 

 斉藤哲也「R25的ブックレビュー」の「間違う力 オンリーワンの10か条(高野秀行) 」に対する書評から。

 本書の最大のメッセージはおそらく”全力でニッチを狙え”ということだろう。(中略)理想やプライドが高い人は、一流を目指すあまり「なかなか第一歩が踏み出せない」 それなら二流のプロでよいと原をくくり、適当でもいいから「今、はじめる」
 長くやっていればなんとかなる可能性が高い。

間違う力 オンリーワンの10か条(高野秀行)

2011-05-09[n年前へ]

「オリジナリティ」と「スピード」は確実に繋がっている 

 高野秀行「間違う力 オンリーワンの10か条 」の「一流より二流を目指す」を読んでいると、こんなフレーズに出会う。

 私の知る限り、ユニークなことをしている人ほど動きが早いのだ。オリジナリティとスピードはどこかで確実につながっているように思える。
 共通しているのは、そういう人は何かアイデアを思いつくと、興奮していても立ってもいられなくなることだろう。

 「この人いいなぁ、凄いなぁ」と感じるさせてくれる人を順を追って思い浮かべてみれば、その誰もが、「ユニークなことをしている人ほど動きが早い。オリジナリティとスピードはどこかで確実につながっている」という言葉を連想させるような人ばかりだ。たぶん、あの人たちはみな「間違う力」を獲得した人たちだったのだろう、と思う。

 この本の「おわりに」はこんな言葉で終わる。「ワクワクする毎日」を生む駆動力に思いを馳せれば、ワクワクしない毎日への予防薬になるかもしれない。

 正しいかどうかより面白いかどうかで決めること。他人がやっていない新しいことをやるのに、正しいかどうかなどわかるわけもない。そんなことを考えるより、自分がワクワクしているかどうか確かめることが先決だ。実際のところ、何をやるにもワクワクしているかどうかがいちばん肝心なのだ。

2011-05-11[n年前へ]

「間違う」ための行動パターン 

 高野秀行「間違う力 オンリーワンの10か条 」の章立て、つまりは『「間違う」ための行動パターン』はこんな具合です。この行動パターンを10点満点で採点するならば、10ポイント満点中であなたは一体何ポイント獲得できることでしょうか?

  1. 他人のやらないことは無意味でもやる
  2. 長期スパンで物事を考えない
  3. 合理的に奇跡を狙う
  4. 他人の非常識な言い分を聞く
  5. 身近にあるものを無理矢理でも利用する
  6. 怪しい人にはついていく
  7. 過ぎたるは及ばざるよりずっといい
  8. 楽をするためには努力を惜しまない
  9. 奇襲に頼る
  10. 一流より二流をめざす

 この『「間違う」ための行動パターン』は実は意外にマトモです。合理的で、努力家で、戦略を考える堅実かつ"いわゆるひとつ"の「マトモな人」にも(一瞬)思えます。

 けれど、…よくよく眺めてみれば、肝心要(かんじんかなめ)の「評価関数」だけが、ちょっと標準からは外れているのかもしれません。他の人が手を出さない無意味なことを、(過ぎたる)過剰に目指す…それは少しアウトローで、その「評価関数」は誰しもが認める多数派ではないように感じられます。

 多くの場合、「多い」側には多くの人が押し寄せます。…だからこそ、数少ない「多くない側」「少ない側」を選ぶ人たちが、勝ち残ることがあるのだろうと思います。

2012-06-20[n年前へ]

「優秀さ」と「個性」 

 「自分の力と自分の個性」 from 「n年前へ」

 「自分の力で生き残るためには、ずば抜けて優秀であるか、絶対に取替えの利かないユニークさか、そのどちらかが必要」
 「もしかすると個性とかユニークさというものは、生活が満ち足りたついでに空しさを埋めるためにカルチャースクールで習うような余興ではなく、優秀さという必殺の武器を持たない者が生き延びるために最後にすがらざるを得ない、非常に厳しいものだったのかもしれない」
 本流では生き残っていけない人が、どこか独特の場所で生き残っていこうとするなら、その位置に立ち続ける力がいる。その位置に価値があると信じ、その自分が立つ位置を高めていく力が必要だと思う。「盲目的にその場所に意味がある」と思うことが容易な「本流」とは違い、「その場所に意味がある」と素直には言えない場所を選ぼうとするなら…そんな粘り強さが必要だと思う。
幅広い心を 下らないアイデアを
軽く笑えるユーモアを 上手くやり抜く賢さを
大げさに言うのならば きっとそういうことなんだろう。

2013-10-22[n年前へ]

「引き寄せられ、そこで生み出された少しのズレ」が、個性や存在を作り出す。 

 「仙台単身赴任生活」の、「何かが集まった集合体」の存在を連想して、何だかとても考えさせられた一節。周りのものを引き寄せて、そこで生まれたズレや何かの勘違いが、さらにモノや人を集めて大きくなったり、ぶつかって反発してみたり、あるいは続いていたりする…なんて、世に多くあること=普遍的に多く生じる・一般性のあることなのかもしれない、と感じたりします。

 台風がふたつ日本に近づいてる。台風って大きな低気圧なので合体してしまわないのか、と思うんだけど、台風はただ気圧が低いだけではなくて角運動量を持っている。…それぞれの台風が自分の角運動量を保存しようとするせいで…反発する方向の力になる…
 台風の物質としての実体は空気だけど、それはどんどん入れ替わる。…空気が質量を持っていて吸い込まれる時に少しどっちかに寄ってしまうせいで角運動量を増やす方向になる。…台風のアイデンティティは、つまり物質的実体としての空気は入れ替わってるのに、27号だ28号だとまるで鉄人のように区別できるその根源は、気圧ではなく、角運動量だといえるのではないか。



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