2001-09-30[n年前へ]
■「色んな心を集めたアルバム」
「心の姿」を見てみよう
ずっと前から、WEBの世界を一枚の絵にしてみたいと思っている。WEBの世界に散らばっている色んなもの、例えば画像、を使って、それらを組み合わせてパッチワークのに大きな絵を描いてみたい、と思っているのだ。もちろん、特にWEBの世界にこだわるつもりは全然なくて、(いわゆる電脳世界を含まないような)世界でももちろんそういうことはやってみたいのだけれど、とりあえずはリンクという網を土台として元々繋がっているWEBの世界を絵にする方がまだ楽かもしれない、という気がするだけのことである。
ずっと、そんな絵を描いてみたいとは思っているのだけれど、まずはそんな絵を描くためには絵の具がいる。色んな絵の具、すなわち色んな画像が必要なのだ。つまりは、沢山の画像を集めなければ、そんな絵を描くことはできないのである。
これまで、そんな絵を描く下準備として、9人の女神はピンク映画の夢を見るか?のようにWEBの画像の色分布を調べる際には大抵手作業で画像を集めていた。、しかし、手作業でWEBの海から画像を集めることにはかなり無理を感じていた。最近hirax.netに導入した新しい検索エンジン「手作業検索エンジンぐるぐる」もそうなのだが、やはりWEBの世界はだだっ広くて、とてもじゃないが手作業では画像やデータを集めることができないのである。
そうなると、絵を描くためには「画像収集ロボット」をまずは作らなければならないのかなぁ、だけどそれは結構大変そうだなぁ、と考えて困っていたのである。困ったまま、はや一年もの歳月が流れてしまったのである。
しかし、そんな時救世主Googleが現れた。少し前に、Googleがベータ版ではあるが、GoogleImage Searchという画像検索サービスを導入したのである。これは、WEB上の色んな画像をキーワード検索することができるものだ。例えば、GoogleImage Searchで"Video killed the radio star"を検索した結果の一部が下である。見事にBUGGLESのレコードのジャケット写真などが表示されていることが判るだろう。
しかし、このGoogle Image Searchを使えば色々な画像をWEBの世界から集めることができる。しかし、少数枚の画像を集めるのであれば、これで十分なのだが、大量に画像を集めようとする場合にはまだちょっと不十分なのだった。上のように表示されたページからやはり手作業で画像を保存してやらなければならないのである。
そこで、今回そこで、Google Image Searchを利用して、入力したキーワードに近い画像を集めるアプリケーションGuruguruImageを作成してみた。Guruguru Imageはhirax.net特製検索エンジン「ぐるぐる」ブランドのアプリケーション第一号である。ちなみに、GuruguruImageの動作画面は下のようになる。
とりあえず、
- Andキーワード
- Notキーワード
- proxy接続
- 日本語サイトのみから検索
- アダルト・フィルター
特に動作テストなどはしていないことはいつもと同じで、とりあえずここからダウンロードできるようにしておく。最初はアダルトフィルターのチェックは外せないバージョンのみ配布にしようかとも思ったのだが、「有害サイト」で「子供には見せられないサイト」認定されているここでそんな配慮をするのも馬鹿みたいなので、制限無しバージョン配布にしてみた。とりあえず、Googleのサーバーにあまり負担をかけない範囲で使って欲しいと思う次第である。
次回以降でさらに機能アップしたバージョンを作成する予定なので、何か要望などがあればjun@hirax.net宛てにメールして頂ければ幸いである。ただし、注意事項が一つある。それはGoogleの画像表示結果は元画像がGIF画像などであっても、出力結果はJPEG画像として表示することである。そのため、ダウンロードした結果のファイルで".GIF"などの拡張子が付いていたとしても、実は全てJPEGファイルなのである。そこで、AFNCなどのファイル名変換ツールを使って、".GIF"などのファイル名を全て".JPEG"に書き換えてやれば全てオッケーである。ここらへんの処理も次回は自動化する予定ではいる。
さて、やっと準備ができた。これで、私達はWEBの世界から色んなキーワードを元に沢山の画像を集めて眺めることができるのである。WEBの世界に広がっているもの達を「検索キーワード」を鍵に並べなおして、眺めることができるのだ。
じゃぁ、どんな画像を集めて眺めてみたら面白いだろう?どんなものを目にすることができたら、うれしいだろう?きっと、それは「見えるはずのないもの」だと私は思う。見えるはずのないものが目の前に浮かんでくることほど楽しいことはない、と私は思うのである。
そこで、私は一番最初に「心」すなわち"heart"と私は入力してみた。「心」という目には(一見)見えるはずがないように思えるものだって、もしかしたら世界中に広がっている「心」を集めて、そしてその集まってきたものを遠くから眺めてみれば、そんな見えないはずの「心」も目の前に浮かんでくるものかもしれない、と思ったのである。
というわけで、そんな「世界中の心」を集めた画像のごく一部が、下の画像である。題して、「色んな心を集めたアルバム」(部分)だ。
これが「色んな心を集めたアルバム」で、それはまた「色んな心の姿」でもある。上の検索結果は本当は「アダルトフィルター付き」の検索結果だから、もしかしたら「こども向けの心の姿」だけになってしまっているかもしれないけれど、そんなことはどうでも良い。私達はとにかく「心の姿」を眺めることができるのだ。
しかし、この「色んな心を集めたアルバム」を眺めている内にちょっと違う風に感じ始めた。「心の姿」を見たことがある人は誰もいないと思っていたけれど、もしかしたら本当は誰もがいつでもあらゆる場所で「心の姿」を眺めていたのかもしれないな、とふと思った。いや、きっとそうに違いない。そして、そんな空気のようにあまりに満ち溢れていてなかなか見えなかったものが、こんな風に一部分だけを切り取ると簡単に見えてくるように思えるのかもしれない、とふと思ったりもするのである。
2001-10-05[n年前へ]
■VirtualPC起動せずの原因判明
色々調べた結果、MATLABが使うMATLABサービスを手動で停止するとVirtualPCが起動することが判った。VirtualPCが使うDLLをMATLABサービスが排他的に使っているのだろう、と結論づけて、販売元に報告して無事復活。
2001-10-10[n年前へ]
■使いまわしデジカメ
「使い捨てデジカメ」と紹介されがちなところが哀しいけれど、デジカメのメリットをどこに見出すのだろう? 三ヶ月限定のテスト販売なので、試しに購入してみたいが、もちろんバラすので、返却の誓約書なんか書くのであればパス、と。(リンク)
2002-11-01[n年前へ]
■コンビニプリント
富士ゼロックスがセブン-イレブンからのネットプリントサービスを一部地域で開始。プリント料金はモノクロで30円、B4までのカラーで80円、A3カラーで120円。
ちょっと高いかなとは思うけれど、安くする方法はいくらでもあるかな。(リンク)
2002-11-23[n年前へ]
■プリント・お値段鑑定団
ポッキリ価格で「書式設定」
年末も近くなると、色々な報告を行う機会が多い。で、PowerPointなどのソフトウェアで適当に発表用の資料を作ることになる。最近だと、発表自体は液晶プロジェクターを使って行われることが多い。とはいえ、たいていの場合、紙の資料も一応配布されることになる。準備期間も十分にあるような報告会の場合だと、発表に使うPowerPointのファイルと配布用の資料は別々に作るわけだけれど、そんな準備時間が無い場合には、発表に使うPowerPointのファイルをそのまま配布用の資料として使ってしまうことが多くなってしまう。そして、報告会の前夜にその資料をひたすらプリントアウトすることになる。
ところが、発表資料の背景にカラフルなものを使ってしまうと、例えば上のようなPowerPointの発表資料を使ってしまうと大変なことになる。配布用の資料を印刷している最中に、「○×色のインクがもうほとんどありません」とか「○×色のトナーを補充して下さい」といったメッセージをプリンターが表示するようになるのだ。つまり、あっという間にインクやトナーが無くなってしまうのである。単にそんなメッセージを表示するだけならばいいのだけれど、もちろんインクやトナーの補充をしてやらなければならない。しかも、そんな消耗品はとても高いのである。本体が15万円位で、消耗品も15万円位なんていうものだってあるくらいなので、つまりはお金に翼が生えて飛んでいってしまうのである。
しかも、インクカートリッジには「5000枚印刷できます」なんて書いてあったとしても、何故かたいていの場合あっという間にインクなどが無くなってしまうのだ。で、不思議に思ってよく眺めてみると、小さく(画像比率5%の場合)なんて書いてあるわけである。上に挙げたような配付資料の場合、画像比率(紙の中のインクが使われる領域の割合)は5%どころでなくて、ほとんどの部分にインクが使われているわけで、それではあっという間にインクが無くなってしまうのは当たり前なのである。
とはいえ、これではまるでボッタクリバーのようではないだろうか。店の看板に「飲食料金1980円」と書いてあるくせに、実は小さく(小食・下戸の方の場合)なんて書いてあるようなものだ。いや、もちろん飲み食いした分だけ支払いをするのは当たり前なのだけれど、その料金の目安くらい先に教えて欲しいわけだ。支払いをする段になって、イキナリ「トータルで3万円になります」と言われても困るのである。それなら最初から、「ビール一本二千円、ポッキー一本二百円」とちゃんと書いて欲しいわけなのである。プリンターだって同じように、やはりプリント前に、「これを印刷するとこの位インクを使います。だから、○×円位になります。」と教えて欲しいわけだ。
というわけで、「プリント・お値段鑑定団」ソフトウェアというものを作ってみた。これは、画像ファイルを読み込んで、その画像を出力したときに、どの位インクを使うかを調べ、それを出力した時の大体の値段を計算してくれるものなのである。例えば、PowerPointからTIFFファイルに印刷結果を出力するTIFFプリントドライバーや、Bitmapファイルに印刷結果を出力するBitmapプリントドライバー、あるいは、PDFプリントドライバー+PDF2BMPのようなもので、前もって印刷画像を画像ファイルにしてみて、それを読み込んで、カタログに記載されているインクや紙の値段を設定すれば、「これを印刷するとお勘定はこの位になります」と教えてくれるわけなのである。
例えば下に示すように、左のPowerPointのファイルを出力してみると、右に示したように「どの位インクを使用するか」「この一枚で印刷のお値段はいくらになるか」を教えてくれるわけだ。ここでは、インクの使用量はトータルで110%(インクは重ねて使用されるから当然トータルでは100%を超える場合も多い)程で、ここではちょっと高めのカラーLBPの消耗品価格を使って計算してみた場合、一枚60円程になることが判る。資料が10ページだと×10で600円ナリ、それが20人分だとさらに×20で一万二千円ナリと判るわけだ。ムチャクチャ高いのである。
で、こんなお値段を意識してしまうと当然こんな書式で印刷なんかできなくなってしまう。というわけで、最近ではPowerPointで使う書式といえば、下に示すもちろん背景は白のこの書式になってしまったのである。ちなみに、この書式で計算してみると、印刷のお値段は「一枚で10円ほどナリ」ということで、×10ページ×20人でも二千円ナリで格安お値段に抑えられているのである。
「PowerPointは書式は後で変えることができる」と言っても実はその機能は不十分なので、実際には一度作ってしまった資料の書式を変えることは難しい。だから、PowerPointで資料を作る際には、もう最初からこの「この書式は印刷すると、この程度のお値段になります」というのを見ながら書式を選んでみるのも良いのではないだろうか。
下に二つほど例を示したように、「目に優しかったり」「一見エコロジー風」な書式が、財布にはあまり優しくなかったり、ほとんどボッタクリバーのようなお値段設定になっていたりするので、ぜひぜひこれからのPowerPointにはこの「書式・お値段プロパティ」も実装して欲しいと思うのである。ポッキリ価格で「書式設定」をできるようにして欲しいものなのである。
さて、年末が近づくと、年賀状をせっせとプリンターで印刷する人も多いに違いない。そんな人は、印刷するといくらぐらいかかるかをこの「プリント・お値段鑑定団」ソフトウェアでも使って大雑把にでも計算してみるのも面白いと思う。最近では、自分でデザインした年賀状をとても安い値段で印刷してくれるサービスもあるし、年賀状作成からポストへの投函までも全部やってくれるサービスもある。さてさて、いつまで自分の家でプリンターを使って年賀状を印刷する人たちがいるのだろうか。そこら辺のことはとても知りたいところなのである。