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2008-09-28[n年前へ]

アンディ・ウォーホルと"inter view" 

 "double meaning"で、その二つの"meaning"が相反すること、にいつも見とれる。二つの重なる言葉、けれど、それらがまるで反対のことを意味する言葉が好きだ。なぜなら、それが現実だから、だと思っている。もしも、片面しか見せないものがあるとしたら、(このフレーズは何度も書いているが)映画のセットのように薄っぺらいものでしかない、と思っている。"inside out"なんていう言葉が好きな理由は、そんな気持ちからだ。

 アンディ・ウォーホル・ミュージアムで、ウォーホルが創刊した「インタビュー(interview)」誌が壁の一面に並んでいた。多くの観客は、表紙に描かれたインタビューイの表情を眺め、それが誰かを確かめる。そして、傍らにある本棚からそのインタビューイが語った言葉を眺めている。

 その雑誌「interview」というタイトル・ロゴは、デザインのせいか、どれもすべて"inter View"という風に見えた。「内面を覗いたもの」というタイトルの雑誌と、アンディ・ウォーホルの「僕を知りたければ作品の表面だけを見ればいい。裏側には何もない」という言葉、そのまるで反対の言葉、"double meaning"な言葉がとてもいい。

 「表面だけを見ればいい。裏側には何もない」という言葉は、その「裏側の実在・裏側に惹かれる心」があってこそ、の言葉だと思う。「表面だけ」で「後ろに何もなかったとしたら」、それは後ろに倒れてしまう。・・・だから、と書き続けるには論理的に飛躍があるけれど、「表面だけを見ればいい。裏側には何もない」という言葉が意味を持つためには「裏側の実在・裏側に惹かれる心」という方向性がなくてはならない。つまり、これは一種のパラドクスな言葉である。それが、実に的確だ、と思う。

2008-09-30[n年前へ]

いつか触れてみたい Ada 

 いつか触れてみたいプログラミング言語の一つがAdaだ。何しろ、こんなフレーズを目にしたら、

ボーイング777や、F-22戦闘機の制御ソフトウェアはAdaによって書かれている。
誰でも、ボーイング777やF-22戦闘機、あるいは、ニューヨークやパリの地下鉄の後ろにいて、それら全てのシステムを動かしているというプログラミング言語を眺めてみたいと思うに違いない。

 ・・・みんながみんなそうでないかもしれなけれど、もしもできるなら、そのコードの一部を眺めてみたい、と思う人もきっと多いと思う。

 一体、あの巨大な飛行機のそれぞれの部分がどのように協調して動いているのだろうか。どんな制御がされているのだろうか。そんなことを知りたい、いつかAdaに触れてみたい。

2008-10-09[n年前へ]

「かぶりつき」から見る鉄ちゃん専用「テツ」リート・ビュー 

 鉄道好きな人たちは鉄っちゃんと呼ばれる。そんな、鉄な人たちは、「先頭列車の運転席の後ろ」を「かぶりつき」と呼び 、まさにかぶりついて前の景色を眺めている。「かぶりつき」に妙に人いるのは、彼らが「鉄」だからである。

 Googleがストリートビューを始めたとき、おそらく男であれば鉄郎(てつろう)、女であれば鉄子(てつこ)の人たちはみな、ストリートビューより「テツ」リート・ビューが欲しい!と叫んだに違いない。世界各国・南北東西色んな場所の列車に乗って、もちろん、先頭列車の「かぶりつき」から、景色を眺めてみたい、と思ったに違いない。

 下の動画は、「鎌倉」から「極楽寺」まで江ノ島電鉄に乗ったときの、「テツリート・ビュー」だ。もしも、少しでも心がワクワクしたら、あなたの体の中にはフェライトがかなりの割合で詰まってるはずだ。磁石にもくっつくし、列車のかぶりつきにもくっつくに違いない。

 テツリート・ビューのデータ収集&サイト構築をしてみたい。色んな地域ごとの違いを自分の目で眺めたり、そんな違いをプログラミングで浮かび上がらせてみたい。

2008-10-19[n年前へ]

加速度P(I)D制御の防振エディタ 

 列車や飛行機や、あるいは、船の上といった場所でPCを使う人もいる、と思います。そんな人たちは、とりたてて多くはないのかもしれないけれませんが、きっと、そんな人たちもいると思います。つまり、揺れ動くノートPCの液晶を眺めながら作業をする人たちがいると思うのです。

 そんな作業は、目を疲れさせ、きっと視力を悪くします。・・・そこで、ノートPCに搭載されている加速度センサを使って、揺れの成分を取り除くようにWindowを動かすエディタを作ってみた。題して、「加速度P(I)D制御の防振エディタ」です。つまり、その瞬間の加速度=位置の差(Propotional)と、その瞬間の加速度の微分=位置の差の差(Differential)をさらに演算した結果を用いて、エディタのウィンドー位置を防振補正し、「揺れ動く環境の中でも目を疲れさせないエディタ」を作ってみたのです。

 そんな「加速度P(I)D制御の防振エディタ」を使っているようすを撮影してみました。それが、上に貼り付けた動画です。画面中央右の「加速度P(I)D制御の防振エディタ」が、その他のWindowsパーツと違って、防振の方向に動いている(動かそうとしている)のがわかるだろう、と思います。

ちなみに、その拡大動画が下に貼り付けたものです。画面右が防振エディタで、画面の左後ろにあるのが普通のエディタになります。
 ケータイで撮影した動画ではわかりづらいと思いますが、真面目にやれば効果が結構あるように思えるのです。・・・ということは、あと数年もすると、「加速度P(I)D制御のノートPCの防振表示画面」というものも、ごく当たり前になっているかもしれません。

2008-10-22[n年前へ]

「ピッチングの科学」と「飛球軌道シミュレーション」 

 「ピッチングの教科書」を探してみると、驚くくらいわかりやすい本がないことに気づかされる。どういうフォームで投げれば思った場所に速い球を投げることができるのか、その「いいフォーム」で投げるためには、一体どういう気持ち・感じで体を動かすと良いのか、そして、その理由はどういう理屈なのか・・・そんなことがわかりやすく書いてある本は驚くほど少ない。

 とはいえ、「ピッチングの教科書」を読めば、やはり目から鱗のことばかり書いてある。そして、書いてあることを意識して練習をしてみると、確かにピッチングが少しづつ上達してくることがわかる。元がノーコンであればあるほど、つまりはそれは実体験なのだけれども、嬉しいことに少しづつコントロールが身についてくる。さらに、野球経験者のアドバイスを聞くと、それがまた「目から鱗」でとても面白い。

 「ピッチングの教科書」を読んだとき、一番驚いたフレーズが「ボールは自分の頭の真後ろから自分の頭の上を通過するように、ホームベースに投げる」というものだった。それでは、まるでピンクレディの「UFO」の振り付けではないか!と思ったのだけれど、確かにそういう風に投げると、ボールが「(少しは)まともな場所」に向かうようになる。なるほど、ピンクレディのUFO・・・私、ピンクのサウスポー・・・は実に驚くほど的確な「ピッチングの秘訣」を振り付けしていたのだなぁ、と気づかされたのだった。

 そんなピッチングの実践とは別に、ジャイロ技研飛球軌道シミュレーション(エクセルファイル)が面白い。そして、飛球軌道シミュレーションだけでなく、Youtubeでさまざまな「ジャイロ技研の投球軌跡」を眺めてみるのも、とても面白い。

 ピッチングマシンから投げられるボールが、どのような軌跡を描くかを、機械工学的なアプローチで真面目に追いかけてみるのも面白そうだ。・・・もちろん、実際のピッチング練習も欠かさずに続けながら、だ。

飛球軌道シミュレーション








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