2006-08-20[n年前へ]
■続・西村和雄 教授に聞いてみたい経済学のこと
「西村和雄 京大経済研究所教授へ質問してみたいこと」へのレスポンスなど。
「情報の伝達速度 vs 市場の安定性」 市場が微分方程式を離散的に積分しているとするならば、情報の伝達速度が速いほうが市場が安定するように思えます。けれど、現状は不安定に向かっているように見えるのは…なぜ?
「愚民ゆえの衆愚でなく、システムとしての衆愚」「神の見えざる手」「ビルトイン・スタビライザー」は、カオス・アトラクターとよく似たものなのでしょうか? そうであるとした時、(案外正しい?)「みんなの意見」「神の見えざる手」は時には物事を発散させてしまったりしないでしょうか?
2006-08-27[n年前へ]
■「エンジニアのための経済学講座」西村和雄教授への質問を考える
次々回の「エンジニアのための経済学講座」の講師は、西村和雄 京都大学経済研究所教授です。複雑系経済学や経済非線形動学理論が専門である西村和雄さんへの質問事項を、先週、編集者と一緒に考えてきました。決めた質問事項のうち、一つは「自由に色んな人が参加する場で、みんなの意見は本当に案外正しいの?(分数ができない大学生でも?)」といったようなことです。そして、もう一つは「人やモノの値段はどのように決まるのか?」ということにしようと思ってます。ネット界隈の現象を眺めながら、色々訊いてみたいことがあるのです。…もう一つ二つ他にする質問事項は、今まだ考えているところです。
これまで、話を聞きに行く先生は「私が話を聞きに行きたい人」ということで選んできました。例えば、「自分たち自身がどんな風に未来を選択するのか」を聞きたくて、"確率的思考 "小島寛之・帝京大学経済学部助教授に話を聞きに行ったり、「自分たに何かの選択をさせる感情」のことを聞いてみたくて、"経済は「感情」で動いている"友野典男 明治大学教授に話を聞きに行ったりしました。今回の(記事上は次々回の)インタビューで西村和雄さんに、「複雑系での全体(みんな)の選択や自分の選択」について聞いてみたいな、と思っています。
将来を決める公式などありません。未来のあなたを決めるのは、過去のあなたではなく、今のあなたがどういう選択をするか、です。1+1を、3や4にしてくれるのは、個人の力に加えて、ネットワークが働き始めたときです。つまり、経済学でいう複雑系が見られるときなのです。これは、あなた自身をも変えてゆく力になるのです。 西村和雄 「満員御礼!経済学なんでもお悩み相談所」
2006-09-04[n年前へ]
2006-09-06[n年前へ]
■西村経済学教授へのインタビューまとめ板書
先日行った、西村和雄 京都大学経済研究所教授へのインタビューの「まとめ」板書です。「選択と未来」「イノベーションのジレンマ」「(16才の頃)知っておきたかったこと」など、なかなか興味深い話が登場しています。
経済学インタビューは「全6回」ということで始まりました。全6回のうち、すでに3回文が公開されています。後は、すでにインタビューが終わっている第4回"感情で動いてる"友野先生、今回の第5回 西村和雄先生の次となる回でインタビュー自体を終えることになります(さらにもう一回だけ、まとめの回があります)。第2シーズンなんていうものもあったら良いな、と個人的には望んでいたりしますが、とりあえず、第6回目のインタビューはラストになるわけです。というわけで、最後は「希望学」の東大社会学研究所 玄田先生に話を聞きに行きたい、と思っています。
2006-09-12[n年前へ]
■経済学インタビューの最終回は希望学
経済学インタビューの最終回は、東京大学社会科学研究所 「希望学プロジェクト」で知られる玄田有史 東大助教授にインタビューをさせて頂くことに決まりました。ありきたりかもしれませんが、経済学インタビューの最終回はつまり「希望」がテーマです。これまでの「満足」「価値」「魅力」「選択肢」「感情」「技術革新」といったことを聞いてきたつもりですが、その最後はやはり、「希望」です。
キャリアとは、轍(わだち)のことだ。轍が繋がり、そこに道が出来る。ただ、どんな道にせよ、共通するのは、途中で必ず迷うということだ。どちらに進んで行けば良いのか、わからない時がきっとあるだろう。大切なのは、わからないということへのタフネスを身につけることに精力を注ぐことだと私は思う。それが、最良のキャリア教育であると、私は信じている。 「3つ」のヒント 玄田ラジオ
思うに希望とは、もともと、あるものとも言えぬし、ないものとも言えない。それは、地上の道のようなものである。もともと、地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。 魯迅 竹内好 訳「故郷」