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2004-01-29[n年前へ]

11ぴきのネコ 

 演劇に興味を持ったのは、少し前。少し、と言ってもそれは二十年近く前のこと。春休み近くの高校で、演劇部が上演していた井上ひさしの「11ぴきのネコ」を見て、とても感動したのが演劇に興味を持つきっかけだったと思う。 いつも、合唱部やブラスバンド部の音楽に負けないくらい大きく、いつも屋上から「あめんぼ赤いな…」という声を響かせていた演劇部の上演会を観に行ったのだった。

北の空の大きな星あの星の下には幸せな場所がある
そんな場所を11ぴきのネコが探しに行って…幸せな場所を見つけたその後は…、という話を見ていて、少し、いや正直に言えば、とても感動して少し泣きそうになったのだった。

 その演劇部を(次の年に)率いていたのが、今ではGaucheの作者としても有名な川合さんだった。だから、私はGaucheという文字を見るたびに、あるいはSchemeという文字を見るたびに、高校時代に校舎の中で見た「11ぴきのネコ」を思い出して、なんだか少し切なくなってしまう。Gaucheという音を聞くと、一人何処かへ旅立った「11匹目のネコ」の姿が何故か目に浮かんでしまう。

2004-03-13[n年前へ]

今日の疑問 

 Linuxでg++でアプリケーションを作るときに、起動されたアプリケーションが「そのアプリケーションが置いてある場所」を知るにはどんな関数を使えば良いものなのでしょう?ファイル出力などが必要ない(system()+whichを使ってパスをファイルに吐いて、というようなものでない)方法はどんなものなのでしょう?

一般的な方法はないと思います。Unixのファイルシステムでは、バイナリはハードリンクで複数のパスを持てますし、ファイル実体からそのファイルのパスを参照する方法はありません。(極端な話、アプリケーション起動後にそのバイナリファイルをunlinkしてしまえば、「パスを持たないけれど走っているアプリケーション」になります---「このプログラムは実行終了後自動的に消滅する」ってわけです)。Unix上で、お望みの動作を得るのによく見る方法は、 * argv0を見て、それが絶対パスならそれを採用 * argv0を見て、それが相対パスならgetcwd()して絶対パスに直す * そうでなければ、PATH環境変数をひとつづつ探すというものです。上記の手順はよく使われるので、ライブラリもいくつか存在すると思います。例えばglib (www.gtk.org) の g_find_program_in_path()等は使えると思います。
 ありがとうございます。川合さん

2004-04-04[n年前へ]

○×を志す人の性格条件/プログラミングと体力 

 数学者でもあり、多くのエッセイも書く藤原正彦の「数学者の言葉では 」の中の「学問を志す人へ」の中には学問で一人前になるための必要条件として、次の四つが挙げられている。

1. 知的好奇心が強い
2. 野心的である
3. 執拗である
4. 楽観的である
 このうちの3番目の「執拗である」ためには、「体力・精神力ともに強くなければ、長い作業の中で消耗してしまい頂(いただき)に辿り着くことはできない」から、「執拗である」ためにはそれを支える「体力と精神力があること」が必要だという。そんなことをふと連想させる「プログラミングと体力(2004/03/26 00:02:25)」

 多くの宗教で、悟りを開くための修行は数限りない肉体鍛錬に満ちている。なるほど、それも納得か。とはいえ、よくありがちな肉体鍛錬にはもれなく精神鍛錬もついてきて、「赤フンドシで浜辺を走る」「ランニングをするのに何故か袴に竹刀を持つ」というようなコスプレ・プレイもついてきてしまったりもするのが個人的には難アリだ。

2005-01-29[n年前へ]

(16才の頃)「知っておきたかったこと」 

(16才の頃)知っておきたかったこと Shiroさんが訳された「知っておきたかったこと」を読んだ。この文章を読んで引用した人と同じように、この文章の内容をできるだけ理解しようと、自分用にメモを取り直してみた。自分が話すなら…、と咀嚼し直さないとなかなかちゃんと読むことができないから、「もし講演が実現していたら…」と考えながら「本文6枚のPowerPointのファイル(PDF版-日本語訳全文はノートとして収録-, HTML, Flash版)」に適当に変えてみる。

 それにしても、16才の頃、同じ高校一年生として同じ高校へ通っていた、つまりは同窓生のShiroさんなどを見ると、「自分は二十年の間に何もできなかったなぁ」とつくづく思う。

人生の到達点はそれまでの積分なんだから、同じアドバイスがどの時点でも有効なはずだ。 やりたいことはたくさんある。それなら、絶対後悔しないから、貪欲に、遠慮せずにやればいい
という氏の言葉を頼りに、(二十週遅れの高校一年生気分で)この講演に(頭の中で)耳を傾けてみることにしようか。

2005-03-26[n年前へ]

知っておきたかったこと 

inside out Paul GrahamのWhat You'll Wish You'd Knownを大人が高校生に読ませる、という話題について。
 あの文章を読んで、「なるほど、そうだよねぇ」なんて思う現役の高校生なんか(ほとんど)いないのではないでしょうか。もし、大人が高校生に強制的に読ませたとしても、(かつての自分が死ぬほどつまらなく感じた)倫理・道徳の文章と同じようにしか思えないかもしれないですよね? もちろん、読まされてから時間がたった後に、「そういえば、この状況ってあの時読んだ中に書いてあったような…」って思い出して、いつか役立てることはありそうな気もしますけれど。
 こんな風にも思います。「(16才の頃)「知っておきたかった」と後悔する経験は、誰しも一回は履修しなければいけない必須教科なのかもしれません。逆に言えば、「なるほど、そうだよねぇ」なんて思う現役の高校生がいたとしたら…、それはちょっとヘンなような気がします。「ふ〜ん、年寄りが何か説教くさいシケたこと言ってんな」くらいがちょうど良いような気もしてきます。



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