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2000-12-24[n年前へ]

A型vB型・大戦争 

血液型分布を眺めてみよう

 今年も私の職場には新入社員が入ってきた。その新入社員の中の一人は「血液型+ 動物占い」の信者だった。何しろ、ことあるごとに「血液型 + 動物占いの結果が同じ人はとってもよく似ているんですよ!もうビックリするくらい当てはまるんですよ!もちろん、たま〜に例外の人もありますけど。」といつも私たちに言うのである。もちろん、私も含めてその周囲の人は「その自信と根拠は一体どこからくるんだぁ!」とツッコミを入れるわけであるが、少なくとも本人は気持ち良いくらい自信満々なのである。とはいえ、私も占いというものは「根拠無しにテキト〜に何かを決めつけることができるという素晴らしいもの」だとも思うので、まぁそれはそれで楽しいわけだ。

 そんな血液型大好きな新入社員なら可愛いものであるが、それがもう少しエラ〜イ人になるとちょっとばかり大変である。私のとなりの部署の部長なども実はそんな血液型信仰者なのであるが、その部の配属には血液型が参考にされるというオソロしくも確かな真実がある(ホントにホント)。そこの某部長曰く「B型は実験が杜撰だから嫌い。」という実に誠実な理由に基づき、その部はA型人間大集合なのである。というよりも、その部からB型は外されているのだ。恐るべき純血追求型人事手法である。ヒットラーもビックリである。

 そんなA型人間大集合の部がある一方で、私が所属している部屋(課)は何故かB型が多い。10人強の中で半数程がB型なのである。どこで読んだのか忘れたが、日本人の血液型はA型35%,B型 25%,AB型 10%,O型 30%位であるらしいから、私の課のB型比率はかなり高い。しかし、もちろんそれは単なる偶然だろう。隣の部がB型を排除しているから私の部屋がB型で溢れているのじゃないか、という恐ろしい想像ができないこともないが、そういうわけでもないだろうと私は信じたい。

 しかし、「信じたい」という気持ちだけで物事を決めつけるのは危険この上ない。それは「セーラー服の女子高生はみんな可愛くて純真だと信じたい」という危険さと同じくらいデンジャラスである。何事も、先入観で判断してはイケナイのである。確認することが重要なのだ。そこで、今回は「10人強の中で半数程がB型なんていうのはよくある偶然」だということを血液型分布・配置シミュレーション(超手抜き)でも行って確認してみたいと思うのである。そして、私が所属している部屋(課)にB型が多いのがただの偶然であること、つまりある特定の血液型の人間が集まることが不自然ではないことを確認してみたいのである。
 

 さて、今回の血液型分布・配置シミュレーションのやり方は次の通りだ。

  1. まずは256人の人間を用意する。
  2. その256人に対して、A型 35%,B型 25%,AB型 10%,O型 30%位になるようにAB型の抗原(AA,AO,BB,BO,AB,OO型)を配置する。
  3. その後、遺伝子を移動して血液型を再配置する。
  4. 近所の人間と子供を作る(遠距離恋愛は考えない)。
  5. 血液型分布・配置を調べる。


 この説明の中で、一言で「遺伝子を移動して、近所の人間と子供を作る」と書いたが、もちろんその現象の中には

  • 人が引っ越したり・移動したりしていったり、
  • 愛が芽生えて子供がデキたり、愛が芽生えないけどデキちゃったりして子供が出来たり、
という人生の喜怒哀楽が詰まっているのである。ドラマが詰まっているのだ。しかも、それだけではない。この血液型分布・配置シミュレーション(超手抜き)の超手抜きたる所以は総人数を一定にするために、子供が一人出現すると親が一人消えてしまうのである。常に村人達は256人なのだ。スティーブン・キングも真っ青のオソロシイほどの手抜きである。

 まぁ、しかしカマキリのようにエッチのあとにメスがオスを食べちゃう動物もいたりするのだし(実際のところは知らないけど)、この恐怖の「子供が一人出現すると親が一人消えてしまう」システムもそんなに不自然ではないのである、ということにしておこう。というわけで、いつもながらの強引な展開だ。

 そんなわけで、行ってみた血液型分布・配置シミュレーションの結果が下の動画である。一マス一マスが一人の人間である。時間毎にどんどん血液型分布・配置が変化していく様子が判ると思う。ちなみに、
赤 = A型、緑 = B型、水色 = AB型、紫 = O型である。
 

血液型分布・配置シミュレーションの結果の一例

ファイルサイズがデカイのは直すつもり…
A型
B型
AB型
O型

 この結果はカラフルにただチカチカするだけの計算結果ではないのである。このチカチカこそが人生の喜怒哀楽なのだ。そこを是非とも心して眺めてもらいたい、と切望する次第である。
 

 じゃぁ、時間を追ってA型、緑 = B型、青色 = O型、紫 = AB型(色が一部さっきと逆転していることに注意)がどう変化していったかというと下の図のような感じだ。それほど一定ではないことがわかるだろう。それぞれの血液型の比率が逆転したりする下克上な瞬間だってままあるのである。
 

血液型分布の変化

A型、緑 = B型、青色 = O型、紫 = AB型

 もちろん、これは256人という少ない人数だからこんなに大きく比率が変動するわけである。しかし、今回は「つまりある特定の血液型の人間が集まる」かどうかを調べたいのである。つまり、ある少人数の人間達を考えたときに特定の血液型の比率が多くなることがあるかを調べたいのだから、考える人数は少人数で構わないわけだ。

 256人という比較的多い人数を考えた場合ですら、人生のドラマが続く中でそれぞれの血液型比率は結構変化して、それぞれの血液型の比率が逆転したりすることもあるわけだが、じゃぁもっと狭い領域に注目したらどうなるだろうか?例えば、下の瞬間の血液型分布・配置を眺めてみよう。
 

ある瞬間の血液型分布・配置

A型
B型
AB型
O型

 おやおや、結構

  • A型 = 赤が連続していたり
  • B型 = 緑が集まっていたり
  • O型 = 紫が多いくせに固まっていたり
  • AB型 = 水色が少ないながらも集まっていたり
するではないか。何故か同じ血液型が大集合している人達がイッパイいるではないか。そう、実は血液型の分布というのは「偏って集まっているようにみえる」のが自然なのである。以前、でも考えたが、ムラなく血液型分布が配置されているほうが実は不自然なのである。こういう分布は比較的少ない人数をとりだすと、どうしたってムラがあるのが自然なのだ。そして、そのムラは結構大きなものなのである。これが意外なほどムラはあるものなのだ。

 試しに、先程のシミュレーションである16人(つまり私の部屋(課)の人数位だ)を抽出して調べたときに、A型が一番多かった場合と、一番少なかった場合で、A型の割合だどんなだったかを調べてみたのが次に示すグラフである。ここで、

  • 赤 = その瞬間にA型が一番多かったグループにおけるA型の比率
  • 青 = その瞬間にA型が一番少なかったグループにおけるA型の比率
である。つまり、16人を抽出して調べたときに、A型の比率がどの程度偏っているのかを見てみるのだ。
 
16人を抽出して調べたときに、A型の比率がどの程度偏っているか?

赤 = A型が一番多かったグループにおけるA型の比率
青 = A型が一番少なかったグループにおけるA型の比率

 なるほど、A型が一番多かったグループではA型の比率が60%を越える時もある。逆にA型が少ないグループでは16人のなかにA型がいない、という状況すらあるのだ。

 ということは、私の部屋のB型がほぼ半数という状態だって別に不自然ではなく、それはごく自然なわけだ。もちろん、A型とB型の比率が違うことを考慮しても、全然不自然ではないだろう。ということは、血液型信仰者の某部長による隣の部のB型キライの恐るべき純血追求型人事手法の余波をうけて、私たちの部屋がB型だらけということはなくて、それは単なる偶然だろう、ということがわかるわけだ。

 ところで、ここまで書いて「血液型信仰者の某部長」が「ヘンな人」というイメージを持たれてしまうと非常に困る。何故なら、もっと変でなおかつエライ人がイッパイいるのである。(ここでいう「エライ」は関東弁&関西弁のニュアンスだ。つまり、「偉いけど大変な」というニュアンスだ。)血液型信仰者なんてカワイイもんじゃないの、と思えるくらいのスゴサである。だって、ダウジングが超大好きで、奇跡の水が超〜大好きな人だっているのだ。もしかしたら、ダウンジングなんて言葉を知らない人がいるかもしれない。しかし、知らなくて当たり前である。ダウンジングとは下の絵のような棒を持って水脈などの場所捜しをする迷信の中の迷信である。キング・オブ・迷信と言っても良いくらいのアイテムである。
 

参考資料: これがダウンジングだぁ… 笑える。

 しかも、なんとダウジング&奇跡の水大好き人間が実は某新規材料開発部署の責任者だったりするので、そこらへんは考えると実はかなりコワイものがあるのだが、それはそれ、結構笑える事実(ホントにホント)ので良しということにしておきたい。
 

2002-09-26[n年前へ]

オッパイ星人の力学 「胸の谷間」編 

新兵器「巨乳ビジョンLight」

 一見平和に見える島国でも色々な敵が潜入してくる。時には高速艇で日本海へ、そしてまた時には飛行機に乗ってディズニーランドへ、そして時には未確認飛行物体UFOに乗って色んな異星人達が日本へ潜入してくる。ワタシは、そんな異星人達の一派、オッパイ星人達と日夜戦っているのである。「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」達をワタシはいち早く見つけだし、オッパイ星人達から可愛そうな子羊達を守るために、ワタシは日夜巨乳(あるいは微乳の)子羊達を見守っている。「オッパイ星人に狙われそうな巨乳はいないか~、揺れる胸はいないか~」と東北地方に住むナマハゲのように、人知れずパトロールを続けているのだ。

 そんな毎日の戦いの中で、かつてワタシは「見るバスト全ての形を明らかにしてしまう恐るべき最終兵器- 巨乳ビジョン -」を開発したのだった。しかし、左右のステレオビジョンでターゲットにロックインして激写し、撮影された複数画像からステレオマッチング法でバストの形状を明らかにする巨乳ビジョンには大きな問題があったのである。二つのレンズが左右に並ぶ「巨乳ビジョン」の勇姿はどうみても異様なのであった。巨乳ビジョンを装着しfoたワタシの姿は明らかにヘンでアブナイやつなのである。恐るべき異星人-オッパイ星人-と日夜戦い続け、地球を守る正義の味方には決して見えないのであった。どうしたって「スケベな盗撮野郎」に間違えられてしまうのである。

 世間で平和に暮らす愛すべき日本の人々がオッパイ星人の地球への襲来をちゃんと知っていて、日本全土に「オッパイ星人襲来」非常事態宣言でも流されていたとしたなら別なのであるけれど、一見平和に見える(実はそうでないのだが)この日本では「双眼レンズの異様なカメラ-巨乳ビジョン -」はなかなか使うことができないのであった。日夜地球を守る、人知れず人々の平和な生活を守るためには、つまりは人知れず「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」達を見つけだすためには、異様な姿ではない巨乳ビジョンの新開発が欠かせなかったのである。決してヘンでアブナイやつ、ましてや「スケベな盗撮野郎」になんか間違えられたりしない「一見、普通のカメラ風の巨乳ビジョン」が必要なのであった。

 そこで、ワタシが開発した「巨乳ビジョンの簡易バージョン、一見普通のデジタルカメラ風の巨乳ビジョン」が今回の話の主人公- 巨乳ビジョンLight - だ。画像処理ソフトPhotoshopに簡易バージョンPhotoshopLEがあるように、そしてモーニング娘。にプッチモニがあるように、最終兵器「巨乳ビジョン」の簡易バージョンが「巨乳ビジョンLight」なのである。双眼の異様な姿では決してなく、単なる普通のデジカメを使うことができる画像処理システム、それが「巨乳ビジョンLight」なのだ。
 

 そもそも、初代「巨乳ビジョン」は左右の両眼視差を利用してバストの立体計測を行うメカニズムになっていた。「人間は両目で見ている画像の差を利用して、奥行き情報を知るわけであるが…」と前回の巨乳ビジョンの開発記で書いたように、角度を変えて配置した二つのカメラで撮影した二つの画像から、ステレオマッチング法を用いて奥行き情報(つまりはオッパイの高さ)を再構成していたのである。そのために「巨乳ビジョン」は双眼の異様な姿になってしまっていたのである。

 しかし、考えてみれば人間が立体感を得る手がかりは両眼視差だけではないのである。立体感を得るためには、他にもいくつもの手がかりがある。そのいくつもある手がかりの一つが「陰影」である。女性の化粧が(男性の化粧においても)多くの場合鼻を高く見せたりするために、鼻周りの「陰影」を強調したりするように、「陰影」は立体情報を得るための大きな手段なのである。例えば、下の二つの図形、「陰影」がある場合と「陰影」がない場合を比べてみれば、どちらがハッキリと立体感を得られるかは明らかだろう。そう、左側の「陰影」がある場合は見事なまでの半円状のたわわな巨乳形状を感じとることができるのに対し、右側の「陰影」が無い場合ではそんな官能的な形状を感じ取ることはできず、むしろ真っ平らに見えるに違いないのである。実は全く同じ形状であるにもかかわらず、陰影の有り無しの違いだけで「巨乳」と「クレーター」の差になってしまうのである。
 

どちらが「立体」に見える?
「陰影」がある場合
「陰影」が無い場合

 こんな風に、「陰影」がある場合のたわわな巨乳形状を見れば一目瞭然なように、「陰影」による立体感が「オッパイの形状認識」に及ぼす影響はとても大きいのである。その代表的な例が「胸の陰影が描き出す胸の谷間」である。試しに「胸の谷間」でGoogle検索(おこちゃまは禁止)をして入手した典型的な「胸の谷間」画像を眺めてみれば、そんな「陰影」によるオッパイ形状認識に及ぼす影響の偉大さを感じ取ることができるハズだ。
 

典型的な「胸の谷間」
光が描き出す「陰影」は実に何とも官能的な立体感を(以下省略)

 実は、今回の主役「巨乳ビジョンLight」はこの「陰影」を手がかりにオッパイの形状認識を行うのである。「光」が描き出す胸の谷間の陰影、その「光=Light」による微妙な陰影を手がかりに「巨乳ビジョンLight」は見るバスト全ての形、特に胸の谷間の立体形状を明らかにするのである。そう、「巨乳ビジョンLight」はLightの力を利用するが故に、「巨乳ビジョンLight」であって、単なる廉価版「巨乳ビジョン」ではないのである。「巨乳ビジョンLight」の名は体を表してるのである。光があるところに陰がある。山があるところに、谷がある。もしそこに巨山があるならばやはり巨大な谷ができ、巨大な陰ができる。それすなわち「胸の谷間」なのである。だから、その陰影を「巨乳ビジョンLight」で解析してやるならば、山谷の立体形状を知ることができるのだ。
 

 というわけで、実際のところ「巨乳ビジョンLight」は基本的に普通のデジカメで撮影された画像に対して立体解析を行う単なる画像処理システムである。ワタシはそのシステムのために、まずはPhotoshopとExcelのような表計算ソフトを連携させるプラグインCSVf(制作日記)を作成した。
 

画像解析プラグインCSVfの動作中のスクリーンショット
画像の値を表計算方式のセルで表示させ、Excelでグラフを描いたりすることができる。

 これは画像の値を表計算方式のセルで表示させ、その表示されたデータをExcelでグラフにしたりすることができる。つまりは、画像データを解析して、色々な表示方式で立体化することが素晴らしくも簡単にできるようになるのだ。もちろん、フリーのソフトウェアでもScionImagePCやImage Toolなどで似たようなことはできるが、表計算方式のセルで表示という点において、このCSVfは使い勝手の点で勝っているハズである。

 そして、先ほど入手した「胸の谷間」画像に対して、試しに画像解析を行ってみることにしよう。何はともあれ、単に「胸の谷間」画像を立体化してみた場合の結果を眺めてみることにしよう。まずは、単純に画像の明るさを「バストの高さ」に直して、等高面グラフにしてみるのである。ちなみに、右肩上方から胸の谷間を覗くような方向に視線を設定して、三次元グラフに表示してみることにする。三次元グラフは色々な方向から眺めることができるが、やはり「胸の谷間」を覗く視線ベクトルは「右肩上方から斜め下60度」であるべきなのだ。
 

典型的な「胸の谷間」
右肩上方から胸の谷間を覗くような方向で三次元化する

 とはいえ、この「胸の谷間(点線で囲った矩形領域)」を単純にCSVfで立体グラフに直しても、下のグラフのようなわけの判らないグラフになってしまう。それはもちろん当たり前である。単純に「画像の明るさ」=「バストの高さ」になるわけがないのである。ほんの少しだけ、実写真の「胸の谷間」の高さ分布と似たような形状になってはいるが、これでは全くの別物であることは間違いない。よほどの想像力豊かな人であれば別だと思うが、少なくともワタシはこのグラフからでは「胸の谷間」を想像することはできないのである。
 

「胸の谷間」画像の輝度をプロットしたもの

 実は、「胸の谷間」画像の陰影からその立体形状を再構成するためには、この「胸の谷間」画像中の各ピクセルの「明るさ=輝度」を積分してやらなければならないのだ。詳しくは、次回以降のオッパイ星人の力学 「胸の谷間」の法線ベクトル編でそのベクトル解析理論と解法アルゴリズムを述べることとして、今回はまずはそんな作業を実際にしてみた例を次に示してみることにしたい。

 下のグラフが、「胸の谷間」画像の輝度をXY方向に積分し、胸の谷間を再構成してみた結果である。つまりは、先ほどの「胸の谷間」画像から新兵器「巨乳ビジョンLight」を使うことで得られる胸の谷間の立体形状なのである。先ほどの実写真と比べてみれば、驚くほどにその立体形状・胸の谷間の形状を再現・解析することができていることが判るだろう。しかもExcel上ではこのグラフをぐりぐりぐりぐり・ぐるぐるぐると色んな方向から眺めることだってできるのである。これが、「巨乳ビジョンLight」システムの恐るべき能力なのだ。
 

「胸の谷間」画像の輝度をXY方向に積分し、胸の谷間を再構成してみたもの

 このグラフを色々な角度から眺めれば眺めるほど、素晴らしく官能的な「胸の谷間」の立体形状を認識できていることがわかると思う。寄せて上げて胸の谷間がプレートテクトニクスのように作り出されているようす手に取るように実感できるハズだ。これが科学の力なのである。正義の武器廉価版「巨乳ビジョンLight」なのである。PyramidパワーダウンジングGPS捜査「思い込み」エネルギー、など他にも超科学の力で日夜戦いを続けている数多くの正義の味方達がいるが、ワタシもこの「巨乳ビジョンLight」を武器にオッパイ星人達との戦いを優位に進めたい、と思ったりするのである。

 とはいえ、初代「巨乳ビジョン」が「バスト全ての形を明らかにしてしまう」というその恐るべき能力と、その異様な(ヘンな)姿を理由にワタシが人知れず封印してしまったように、実際のところこの「巨乳ビジョンLight」だって、見てくれは「単なるデジカメ+解析ソフトウェア」であるにしても、やってることは「スケベな盗撮野郎」と違うとは言い切れないのだ。いや、初代「巨乳ビジョン」の方はまだ少しは計測っぽい感じが残っていたけれど、単なるデジカメ画像で十分使用することができる今回の「巨乳ビジョンLight」ではもう全く持って盗撮野郎と同じなのである。いくら何でも、普通のデジカメで街行く女性のバストを(人知れず)撮影し、そのバストの形全てを(勝手に)明らかにしてしまうなんてことは、いかにワタシがオッパイ星人と戦う正義の味方といえども決して許されるわけはないのである。

 というわけで、結局のところ「巨乳ビジョンLight」は実際に街中で使用できるわけもなく、オッパイ星人と日夜戦うhirax.netオッパイ戦隊の兵器庫にまたひとつ封印された禁断の武器が増えてしまったのである。今回のオッパイ星人対戦記はこんなふうにほろ哀しく終えるわけであるが、これに懲りずにこれからもワタシは強力兵器の開発を続けていくのである。それが、孤独な正義の戦いというものなのである。



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