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2008-05-19[n年前へ]

ビデオ業界でのバストサイズの計り方 

 バストの測り方の「定義」と「実態」で書いたように、青山まりの「ブラの本。」には

(まっすぐ立って計ると、実際より小さな値になってしまうので)90度の角度で、お辞儀をするスタイルでトップバストを計る
というようなことが書いてある。

 技術的な文章に登場するような、トップバスト=「直立した女性の胸部を、水平に輪切りしたような状態で、巻尺(メジャー)で計った周囲長」というように定義する計り方もあれば、最近の女性の間ではより一般的に用いられている「90度の角度でお辞儀をするようにして計る」という計り方もある。いくつもの「見方(視点)」があるように、「計り方」もいくつも、ある。

 そしてこの他にも、つまり、「最近の女性の間では一般的な計り方」とは違う計り方もさらにあるという。それは、(アダルト)ビデオ業界でのバストサイズの計り方だ。

 (アダルト)ビデオ業界で、どのようにトップバストを計るのが一般的かというと、

(右の図のように)「(手をついた)うつ伏せ」の状態になって計るのが普通だ
……という。この話を聞いたときに考えたことは、そんな計り方をするのは、(特に計測対象が大きな人が多い業界で)「90度の角度で、お辞儀をするスタイル」は腰に悪いからではないか、という想像である。5kg近い負荷を上半身にかけ、90度のお辞儀姿勢は大変そうだから、「(手をついた)うつ伏せ」でトップバストを計るのが一般的になったのではないか、という妄想である。

 本当のところ、その理由がどんなものなのかはわからない。それどころか、「本当の理由」があるのかどうかもわからない。しかし、たくさんの「計り方=見方」があって、そのそれぞれの計り方・見方には各々理由があるのだろう、と思う。そんなことを考えたきっかけは、「トップバストの計り方」なのだけれども、そう思う。

ビデオ業界でのバストサイズの計り方






2008-12-31[n年前へ]

赤外線で見る「マチスの画集」 

 「プリンタで偽造したナンバープレート」と「速度取り締まり機の撮影波長」 実験編 Part.1 で書いたように、普通の印刷やプリンターなどで使われる(黒以外の)カラーインクは赤外線を吸収しないものが多い。私たちの目には鮮やかな色を見せるカラーインクでも、赤外線の目から見ると単なる透明のインクでしかなかったりする。通常の四色印刷で使われるインクのカラーインクは、赤外線にとっては全然「カラー」ではないのだ。

 美術書の頁をめくりながら、マチスの画を眺めている時に「この頁を、このマチスの画を赤外線で眺めたらどんな風に見えるだろう」と、ふと思った。そこで、可視光をカットし赤外線だけでマチスの画を眺めてみた。すると、やはり、肌色も鮮やかな赤も緑も消えて、色のない黒い部分だけの画になった。

 実際のマチスの画を赤外線で眺めてみても、きっと、こんな風には見えないだろう。一体、どんな風に見えるだろうか。自分の目とは違う目で、色んなものを眺めてみたいとよく思う。

 絵や本を読むと、そんな思いが少しかなうのがうれしい。

マチス赤外線でマチス






2009-02-26[n年前へ]

「視界の幅」と「視点をずらす」 

 森達也の「視点をずらす思考術 」の「付けたしのエピローグ」より

 世界は広い。でも人の感覚の幅はとても狭い。さらに可視光線の幅は電磁波全体のほんの一部でしかない。つまり、見える光と見えない光がある。認知できる音波の幅もとても短い。聞こえる音と聞こえない音がある。
 だからもそも可視光線の幅がほんの数ミリずれたなら、それまで見えていなかったものが眼前に現れる。
 だからもずらす。可視光線の幅はコントロールできないけれど、視点くらいはずらすことができる。たったそれだけのことでも、まったく違う世界が眼前に現れる。

2009-03-18[n年前へ]

ちょっとした発言やいろんなアプローチ 

 他の人が書いた文章を読んで、他の人の視点からの眺めを見て、本を見たくなることがある。

 相川藍の”BOOK”「活躍する女性たちの本」が、椿姫彩菜の「わたし、男子校出身です。 」に対して、書いた文章を読むと、この本を読みたくなる。

 世の中にはいろんなアプローチの優しさがあるんだなと思う。ちょっとした発言や懐の深さが、どれだけ他人を救うことか。この本には、個性豊かな人間である私たちが、少しずつ理解し合いながら互いの悩みを軽減し、幸せに生きるためのヒントがつまっている。

2010-03-31[n年前へ]

今日の平準化された世界では・・・。 

 無料で購読できる、最上級のグラフ誌GRAPHICATION No.167 中の昼間 賢 『世界史に取り残された「地方語」の輝き』から

 今日の平準化された世界では、正の特徴があれば無論のこと、負の特徴でも、ないよりはいいのだろう。それを逆に用いれば、うまくいくこともある。
 大事なことは、プラス(マイナス)アルファを持つことだ。二つの眼球が一つの目であるように、物事の認識には二つ以上の視点が必要である。
「本当の自由は、脇ですることにあるんだ」と語るダニエル・ロッドー。中心が消えた今日の世界では、自分の特徴を、他者との関係において、いかに行使するかに自由が介在する。ただ一つ手放してはならないもの、それは実感だ。



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