2016-12-03[n年前へ]
■グラス片手に楽しく読めるシャンパンに関する計算や可視化解説
普段はシャンパンなんて飲まないにも関わらず、クリスマスが近づくと風物詩的に少しだけ飲んでみたくなる。そんな時期に眺めてみるととても面白そうな「シャンパンに関する計算や可視化解説」があった。このConvective Mass Transfer in a Champagne Glass (Fabien Beaumont, Gérard Liger-Belair and Guillaume Polidori)が楽しいのは、登場する計算式が比較的簡単でわかりやすいということもあるけれど、何よりシャンパンが注がれたグラス内から立ち上る気泡を可視化したさまがとても美しく、その写真に思わず目を惹かれ、魅入られてしまうからだ。
アルゴンレーザーでシート状に光を照射して、シャンパンガラス周りでレーザー光が屈折してしまわないように、シャンパンを入れたグラスを水槽中に浮かべ、グラスを切断するように横から当てたレーザー光で浮かび上がらせた泡の動きは、ただ眺めているだけでも不思議に心地良くなる。
2017-01-08[n年前へ]
■ネット画像から有名人の個人情報(静脈パターン)を可視化してみよう!?
SNSなど投稿した「ピースマークなどの指写真」から指紋を推定する記事「指紋がネットで狙われている! 手の画像は悪用恐れ… 国立情報学研が新技術の実用化目指す」を読みました。写真の解像度が高ければ、指紋の抽出は確かにできそうです。もっとも、2017年時点の、よくある撮影解像度やアップロード画像解像度を考えると、指紋抽出はまだ困難な気がします。
撮影の解像度だけを考えれば、皮膚内での波長毎の吸収・散乱特性の違いによる静脈可視化の方が楽かもしれません。掌を走る静脈は、その模様が人ごとに違うため、個人認証機器に多く使われたりします。そこで、各波長(RGB画像)の特性の違いを利用して、静脈推定をしてみることにしました。
まずはネット上から掌が映った写真を探してみることにします。有名人の掌が映った写真はとても多く、観客に手を振る写真・演説中に両手の掌を開いて聴衆に見せている写真など、さまざまなパターンの画像が手に入ります。
そして、静脈を可視化するために色の違いを利用するとなると、重要なことは「圧縮率が低い画像を探す」ということです。なぜかというと、人の視覚系は明度に対しては敏感ですが、色の違いに対しては解像力が低いため、多くの画像ファイルでは色情報が圧縮され低解像度になっているからです。
圧縮率が低く・掌が映った有名人画像を探してみると、まず最初に見つかったのが綾瀬はるかさんの写真です(下左図)。この画像に「静脈部分を抽出する画像処理」を掛けてみると、皮膚下を走る静脈が浮かび上がってきます(下右図)。
静脈模様を可視化する用途には、ネットにアップロードされている画像では圧縮率が問題になります。しかし、自分で撮影する画像なら、撮影さえすれば、圧縮が掛かっていない画像が手に入ります。…ということは、個人情報を狙われやすい有名人の人は、静脈模様を覆い隠す「静脈盗撮防止用のコンシーラー」などが必需品になるかもしれません。
2018-09-29[n年前へ]
■地球のどこでも”この瞬間に街を流れる風”を可視化せよ!
9月18日に発売されたソフトウェアデザイン 2018年10月号に、「地球のどこでも”この瞬間に街を流れる風”を可視化せよ!」を書きました。明日には台風が日本に直撃しようとしている今日の今、自分がいる街に速く・強く流れる風の動きを見てみたいですよね?…そんなことが、自分のPCでできるのだから(そんな解説記事なのだから)、安全な部屋の中で遊んでみると絶対に面白いはず…と思います。
書いた記事スペースはわずか4ページ…というわけで、大幅に省略した内容についてすべて、別途まとめて読めるようにしてみたいと思います。
2018-10-20[n年前へ]
■伊能忠敬メソッドで渋谷駅の地下大迷宮を可視化する!?
先週発売された「ソフトウェアデザイン 2018年11月号」に4ページ記事を書きました。題して「伊能忠敬メソッドで渋谷駅の地下大迷宮を可視化する!?」です。渋谷駅の地下内部構造の可視化とか、位置追跡とか構造物の階段角度とか、そんなことが好きな方は楽しんで頂ければ幸いです。
ちなみに、『(この記事を読めば)渋谷駅の地下が手に取るようにわかるのでしょうか?』というもらったコメントをもらいました。その答えは、『本記事で解説されているコードを使えば、3Dプリント可能な渋谷駅の可視化オブジェクトファイルも作ることができます。それはつまり、「 渋谷駅の地下を手に取ることができる」と言い換えることができます』
2019-05-10[n年前へ]
■秒速約340m、ステレオ音声動画の「音源方向」を可視化する!
来週発売の「ソフトウェアデザイン 2019年6月号」に「秒速約340mで走る音を映し出すカメラ」を作るための技術入門・製作記事(4ページ)を書きました。いつか、街中で写したカメラ映像音声から、誰かの口が何かをかすかにささやく姿を眺めたい…何かが振動することで生まれた音が走る姿を眺めたい…、そんなことをいつかどこかで願ったことがある方は、少しだけでも楽しんで頂ければ幸いです。
「ねえ、秒速5センチなんだって」 「桜の花びらの落ちるスピードだよ」 「秒速5センチメートル」 「秒速5センチメートル」…空間を動くものすべて、映し出して、その美しさを眺めてみたいかも。