hirax.net::Keywords::「版画」のブログ



2007-04-07[n年前へ]

Imagination You Make のサンプル画像 

 画像加工をするためのWEBサイトImagination You Make使い方)で処理したサンプル画像(とオリジナル画像)を並べてみたものです。





ワイドレンズ・カラー木版画・集中線・吹き出しの組み合わせ例

 ワイドレンズ効果で顔を強調し、カラー木版画で輪郭線を強調し、さらに集中線で力強さを加え、吹き出しで言葉を付けてみたもの。人の顔やペットの写真にワイドレンズをかけると、とても面白い。

ミニチュア写真・照明効果・ポラロイドフレームの組み合わせ例

 ミニチュア写真で模型の街を撮影したような効果を与え、照明効果でその印象をさらに強調する。ポラロイドフレームは、(処理画像交換で)オリジナル画像にもかけることで、モーフィング動画を自然な感じにしている。高いところから撮影した写真は、ミニチュア写真をかけると面白い。

顔抽出・異画像間の画像演算・顔合成の組み合わせ例

 「模型の顔」と「モナリザ」の画像から顔抽出を行い、異画像間で顔合成を行い、「模型の顔」と「モナリザ」の顔を入れ替えた。顔抽出→顔合成を行った結果はモーフィング画像にしてみた。他の人の顔を色々合成してみると面白いかもしれない。



反転・顔抽出・異画像間合成・顔合成の組み合わせ例

 ビル・ゲイツとスティーブ・ジョブスの顔を合成してみたもの。肌色調整はしないので、適当にコントラスト調整をかけると良い。また、白黒にしてしまえば、色の違いは気にならなくなる。


イラストレーション・画像合成・色変換の組み合わせ例

 イラスト化でアメリカのカラー版画のイラストにしたもの。色がはっきりしている景色にはイラストレーションをかけると、とても綺麗な景色ができあがる。

イラストレーション・色鉛筆・画像合成の組み合わせ例

 イラスト化でアメリカのカラー版画のイラストにしたり、色鉛筆のカラー素描風にしたもの。


美人化・色変換・集中線・吹き出しの組み合わせ例

 モナリザを美人化し、さらに集中線で顔に視線が行くようにしたもの。吹き出しはGIF動画にすると面白い。吹き出し付きの動画によるメッセージを作成することもできる。

イラストレーション・画像合成の組み合わせ例

 80年代に流行ったアメリカ版画風にイラストレーションをかけたもの。エッジがはっきりしている画像には、イラストレーションをかけると驚くほど印象が変わる。

色変換・ジグソーパズルの組み合わせ例

 ジグソーパズル効果をオリジナル画像と処理画像の両方に掛けることで、モーフィング画像が「ジグソーパズルを動かしている感じ」になる。

イラストレーション・集中線・吹き出しの組み合わせ例

 イラスト化でアメリカのカラー版画のイラストにしたもの。色がはっきりしている景色では、アメコミ風に変わる。

集中線・吹き出しの組み合わせ例

 普通の景色も集中線と吹き出しを入れると、いきなりマンガの世界になる。オリジナル画像へも違う場所に吹き出しを入れることで、モーフィング画像が動きのある動画になった。

シャープ・セピアの組み合わせ例

 現代の街景色にシャープをかけ輪郭線を強調し、セピア風味にすることで郷愁感を出したもの。柔らかなソフトフォーカスもかかりつつも、芯のある写真ができあがる。

2007-05-04[n年前へ]

「現実世界」をコミック調にする 

撮影映像のアニメーション化

 実際の映像を、絵画・イラストレーション・コミック調に加工処理した映像がたまにあります。たとえば、古いところでは、A-haの「Take on me」のPVなどがありますし、最近では、キアヌ・リーブスが主演したアニメーション映画「A Scanner Darkly」などもそうです。好き嫌いがわかれそうですが、画像が単純化されたイラスト・マンガ風に映し出された世界にはやはり目が惹かれてしまう、という人も多いことでしょう。

 かつては、カメラで撮影した映像を1コマごと手作業でなぞる(参考:ロトスコープ)ことも多かったと言いますが、A Scanner Darkly の場合などでは、ボブ・サビストンが開発した Rotoshop が、実写をアニメーション化する際に活用され、撮影・作業工程がいくぶん楽になったとも言われています。

 デジカメで撮影した写真といった静止画像を各種イラストレーション調にするソフトウェアは数多くあります。また、動画処理ソフトウェアでも、ポスタリゼーション(減色処理)などの特殊効果を組み合わせれば、動画をイラスト風にすることができるものもいくつかあります。先日作成した、画像加工サービス Imagination You Make でも、各種絵画調に画像を変えるような処理が含まれていましたが、その中のイラストレーション調に画像を加工する部分などは、実は動画にも対応しています。Imagination You Make というWEBサービス 自体はJPEG画像のアップロード・加工にしか対応していないのですが、画像を処理・加工する部分に関しては動画の入出力(もちろん加工処理も)もできるようになっています。

「二次元レッシグ」を作る

 Imagination You Make の「イラストレーション処理」の使用例は、たとえば次の2枚の画像です。
レッシグレッシグ
 左の1枚目の写真が実際の画像で、それに対して「イラストレーション化」をかけたものが右の2枚目の画像です(*)。「イラストレーション化」処理は、「カラー版画化」処理などと違って、輪郭線強調の度合いが小さいので、コミック調という感じではありませんが、それなりにイラストレーション風になっているのがわかります。

レッシグ 動画映像に「イラストレーション化処理」をかけてみた時に、どのような映像に見えるか・映像に対してどのような印象を持つかを知るために、今回、スタンフォード大学ロー・スクールのレッシグ教授のインタビュー映像に対してイラストレーション化処理をかけてみました。右のGIF画像はその結果です。QuickTime形式の動画ファイルは le.mov (16MB) になります(*)。ほんの数秒のアニメーションですが、実際の映像よりもずいぶん単純化されて、実写とは異なった雰囲気を感じます。長時間眺めると目が疲れてしまうそうな気もしますが、たとえばCM映像のようなごく短時間の映像であれば、一種独特に抽象化された世界を味わうことができるかもしれません。

現実世界のコミック化

 Podcast の音声部分をテキスト化するサービスはすでにあります。また、Imagination You Make のように、デジカメで撮影された画像中をコミック調にしたり、顔抽出を行い、適切な部分に吹き出しをつけることができるWEBサービスもすでにあります。こういった技術を組み合わせることで、Podcast などで配信されている実写映像をマンガ風・コミック調アニメーションにしたりするといったことは、ごく近いうちに実現できることでしょう。

 よくある街並みを撮影した映像や、よく知っている人たちが写っている映像をコミック調・イラストレーション化したら、どのような世界が見えるのでしょうか。そんな世界を眺めたら、どう感じるのでしょうか。アニメーション・映画作成会社でない普通の人でも、「ちょっとアニメーションを作ってみる」ということができたら面白いかもしれません。ちょっと作ってみたたくさんのアニメーション中から、いくつかの新しいものが生まれてくるかもしれません。商業的な映像を作り上げることは難しいかもしれませんが、「ちょっとアニメーションを作ってみる」ということは、もう簡単にできるようになっているのかもしれません。


* 使った素材は、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]によるHIVE インタヴュー・シリーズ 01:ローレンス・レッシグ のインタビュー映像です。そのため、上記映像をもとに作成された3枚の画像、および、QuickTime 映像はクリエイティブ・コモンズ 非営利-継承ライセンス になります。

2007-05-20[n年前へ]

Imageneratorで作った「画像処理ジェネレータ・サービス」サンプル集 

 「画像処理ジェネレータ・サービス」を作り出すサービス"Imagenerator"を使ったサンプル集リストです。



2007-07-18[n年前へ]

鈴木英人とマクドナルド的な芸術フローチャート 

 デジカメ写真のイラストレーション化プログラムを作る時、絵画の本を読みあさりました。もちろん、今でも、プログラミング途中ですから、今も読みあさっているわけです。

 そんな風に読んだ本の一冊に、鈴木英人のイラスト教本がありました。鈴木英人という名前を聞いても何も感じない人でも、こんな版画を一目見れば、きっと80年代の空気をナイアガラ・トライアングルの音楽と共に思い出すはずです。

 鈴木英人のイラスト教本がまた興味深いものでした。鈴木英人の作画法は、まさに「工房方式」で、鈴木英人本人が不在でも作画を行うことができるように、版画を作るやり方が完全にマニュアル化されていたのです。「誰でも同じように作業をすることができる」というマクドナルドのマニュアルのようで、その手順はまさに、(実際に描くのは手作業ですが)まさに画像処理アルゴリズムのフローチャートでした。ゴルゴ13を量産する「さいとうプロ」のようなアプローチは古いながらも新鮮さと、自分にはない感覚を知ることができて、興味深かったように思います。

2007-08-17[n年前へ]

永井ペンギン博 

 (FM STATIONの表紙や山下達郎のFOR YOUのジャケットは鈴木英人が描いていたが)大滝詠一・山下達郎・伊藤銀次・佐野元春・杉真理らによるナイアガラトライアングルのLPジャケットを描いていたのは鈴木英人ではなく永井ペンギン博だった、と教えて頂きました。

A面で恋をして…ドーナツ盤の上で
 あの時代に流れていた"共有"印象が、あんな近代的な版画で表されるようなイメージだったのでしょうか。



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