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1999-08-20[n年前へ]

色空間の世界へ  (色弱と色空間 その3) 

Someday

 今回は、
色を伝える時に、考え忘れていたこと(色弱と色空間 その1) - We can work it out! - (1999.08.09)
で行った計算を少し改良し、なおかつ色空間の世界を自由自在に動かしてみたいと思う。今回のメインは「立体グリグリ」のテストである。

まずは、前回と今回の計算の違いは、

  • 前回はL,M,Sの各錐体の波長感度特性はRed,Green,Blueの単波長であるという仮定の元の計算
  • 今回はL,M,Sの各錐体の波長感度特性はRed,Green,Blueの単波長とは異なるという条件での計算
ということである。計算式は、前回の
  • X= 0.412391R + 0.357584G + 0.180481B
  • Y= 0.212639R + 0.715169G + 0.072192B
  • Z= 0.019331R + 0.119195G + 0.950532B
  • l = 0.16*X + 0.54*Y - 0.033*Z
  • m = -0.16*X + 0.46*Y+0.033*Z
  • s = Z
を組み合わせている(何か堂堂巡りのような感じもする?...)。計算としてはおかしいところもあるが、とりあえず、今回は色空間をグリグリ動かして実感することが目的なので、(計算がチャチなのは)勘弁して欲しい。

 それでは、通常のRGB色空間と第1色盲(赤色盲)のRGB色空間を以下に示してみる。今回はMathematicaの出力をJavaAppletで動かすことができるLiveGraphics3Dを使用している。そのため、RGB色空間をグリグリ動かすことができる。それどころか、ステレオ画像にしてグリグリ動かすこともできる。ステレオ画像の見方は交差法である。ぜひ、試してもらいたい。

 下のグラフの操作方法は

  • 操作 = 作用
  • マウス左ボタンドラッグ = 回転
  • シフトキー + 垂直ドラッグ = ズームイン・アウト
  • シフトキー + 水平ドラッグ = 垂直軸についての回転
  • コントロールキー + 垂直ドラッグ = 焦点距離の変更
  • マウス右ボタン垂直ドラッグ = 部品除去
  • "s"キー = ステレオ画像作成
である。詳しくは
PageLiveGraphics3D
( http://www.nikonet.or.jp/spring/sanae/LiveGraphic3D/LiveGraphic3D.htm)
を参考にして欲しい。それでは、RGB色空間(ハリボテバージョン)を自由自在に動かしてみよう。
通常のRGB色空間





第1色盲(赤色盲)のRGB色空間




 どうだろうか? RGB色空間を自由自在に動かせただろうか? 立体グリグリはできただろうか? 「ハリボテでつまらない」なんていう文句がある人もいるかもしれないが、気が向けば立方体の全面について描画を行うよう変更するつもりである。

 こういった、Javaなどを使用した立体表現は表現力が非常に高い。しかし、読み手によっては必ず見れるとは限らないところが難しいところである。読み手を限定してしまう可能性が有る。それは、まさに色覚異常に関する問題と同じである。

 TVが白黒放送からカラー放送に移行する当時は、カラー放送においても白黒TVでもきちんと識別できる色を考慮しながら放送しようとしていた、と聞く。白黒TVで観ている人が困らないようにである。しかし、現在はどうだろうか? 白黒TVで観ている人のことを考慮したTVなどほとんど無いのではないのではないか? 

 TV放送に限らずWEB、プレゼンテーションなどにおいて、最新の可能性と広い互換性を両立させていくためには、他の人を配慮する力が必要だと思う。そういう点においても非常に優れ、私がとても好きなWEBサイトが今日から一時停止してしまった。非常にさみしい。

 それでは、今回の色空間自由自在はこんな所で終わりにしたい。

2000-01-13[n年前へ]

WEBサイトの絆 

WEBの世界を可視化しよう




 目に見えないものを実感できるものにしようと思うことは多い。「直接感じることが出来ないものを感じられる形にする」という作業とその結果には非常にわくわくさせられる。それは、きっと私だけではないと思う。

 目に見えないものは色々ある。可視化して見てみたいものは多々あるのだが、以前、

の時に扱った、WEBのトポロジーなどもその最たるものである。WEBページはもちろん目に見えるわけではあるが、それらがどう繋がっているか、すなわち、WEB[= クモの巣(状の物);織物 ]そのものは目には見えない。

 ネットワークという目に見えない世界でWEBサイト同士がどう繋がっているか、それは企業のWEBサイト同士であれば企業間の繋がりを示すかもしれないし、公的機関のWEBであれば公的機関内部の繋がりが見えてくるかもしれない。そして、個人WEBであれば、個人どうしの繋がりが見えてくるだろう。そして、さらに考えを進めるならば、それが「WEBの繋がりだ」と端的に言い切ってしまっても良いと思う。

 そういう色々なWEBサイト同士が互いに結びつき合う、つまりWEBそのものを今回は可視化してみたい。その結果はきっと「WEBサイトの絆」を私に見せてくれるはずだ。

 例えば、ファイルシステムを可視化するものであれば、

  • xcruise( http://tanaka-www.cs.titech.ac.jp/~euske/index-j.html )
といったファイルシステムを宇宙空間に見たてて、表示するようなものがある。また、そこまで派手でなくても通常のファイラーやエクスプローラのツリー表示などもファイルシステムの構造を可視化しているといっても良いだろう。(そういえば、かつて富士XeroxがWindowsのファイルシステム中のドキュメントを色々面白い3次元表示で表示、検索してくれるソフトを扱っていた。なかなか面白いソフトだったと思うのだが、今ではどうなっているのか?)

 そして、今回の本題のWEBサイトのHyperlink構造を可視化するソフトウェアも、少し探しただけでも結構ある。例えば、

といったところだ。確かappleもこういったツールの開発を行っていたように思うが、どこに情報があるのか忘れてしまった。
 しかし、よく調べていないので間違っているかもしれないが、この辺りのソフト(appleを除く)はWEBサイト内のリンクのみに限られるようである。それでは、今回の目的とは違う。何しろ、今回知りたいのはWEBサイト同士のリンクの度合いである。WEBのトポロジーなのである。

 そこで、もう少し探してみる。すると、今回の目的にかなり近い情報が

に見つかった。perlでWeb Robotを作成し、"*.go.jp"のサイトに放ち、ハイパーリンクのデータベースを作成し、それを解析・可視化したものである。その結果のハイパーリンクの具合を可視化した図が、リンク切れで見ることができないのが実に残念だが、非常に役に立つ情報が満載である。ほとんど、私のしてみたいことそのものである。しかし悔しいことに、その結果の図を見ることが出来ない。そこで、同じようなことを自分でやってみることにした。

 やり方はどうしたら良いだろうか?宮久地氏と同じようにWeb Robotを作成して、データを集めるのが理想的だろう。しかし、「perl入門」を昨日やっと買ったばかりの私にはとても難しそうである。いや、もしそんなことをしたらとんでもないことになるに違いない。

 そこで、perlのlwp-rgetを用いて各WEBの内容をローカルのPC内にダウンロードした上で、勉強がてらperlで解析を行うことにした。と、思ったのだが、lwp-rgetが上手く動いてくれない。まだドキュメントをちゃんと読んでいないせいだろうか?何故か、ダウンロードの途中で終了してしまう。仕方がないので、急遽作戦を変更し、ダウンロード作業はlwp-rgetではなくてwgetを用いることにした。

 行った手順は以下のようになる。

  1. 5つのWEBサイトを広いWEB内から適当に選択する
  2. 選んだ各WEBサイト内のファイルについて、相互のハイパーリンクを抽出し、その数を解析する
  3. その結果を可視化する
 今回選択したWEBサイトはA,B,C,D,Eという5つのサイトである。A〜Dについては、サイト内の全てのページについて解析を行った。Eに関しては、サイト内の特定の1ページについてのみ解析を行った。A〜Dのサイトに関しては、名前は伏せておく。サイトEに関してのみ名前を明らかにしよう。Eは日記猿人というサイトの中の「今月の得票数」を示すページである。そう、今回選択したWEBは全て「日記猿人」という一風変わったコミュニティー内のサイト群から抽出したのである。

以下に、解析を行った結果、すなわちサイトA,B,C,D,Eの相互に対するリンク数を示す。

A,B,C,D,Eの相互に対するリンク数
↓から→へのリンク数
A
B
C
D
E
A
-
0
2
0
27
B
1
-
0
13
273
C
20
2
-
0
43
D
0
11
0
-
285
E
1
1
1
1
-
合計
22
14
3
14
/

 サイトE「日記猿人」へのリンクがムチャクチャ多いのは投票ボタンという形で、他のサイトからリンクがなされているからである。

 さて、上の表からではWEBの絆を実感できないので、「WEBの絆」を3次元空間に可視化するJavaアプレットを以下に張り付けておく。WEBサイトが5つあるので、それぞれのサイトをピラミッド構造(四角柱状)に配置した。
 各WEBサイトの表示色は、

  • A = 赤
  • B = 緑
  • C = 青
  • D = 黄
  • E = 灰
という五色を用いた。そういつぞやと同じ五色である。imacも五色(6?)だが、今回のターゲットサイトも五色なのである。

 それぞれのサイトから伸びる直線の長さは、そのサイトから他のサイトへ向かうリンク数に比例したものにしている。また、直線の太さもリンク数に比例させている。また、それぞれのWEBサイトを示す立方体の大きさは自分へ向かうリンク数に比例させている。ただし、サイトEの大きさはあまりにも巨大なため、リンク数に比例したものにはなっていない。また、サイトE、すなわち「日記猿人」、へのリンクは省略し、全てサイトEからの直線リンクを表示するだけにした。

 さぁ、WEBサイトの構造を自分の目でみて、そしてグリグリ動かして見てもらいたい。このグラフの操作方法は

  • 操作 = 作用
  • マウス左ボタンドラッグ = 回転
  • シフトキー + 垂直ドラッグ = ズームイン・アウト
  • シフトキー + 水平ドラッグ = 垂直軸についての回転
  • コントロールキー + 垂直ドラッグ = 焦点距離の変更
  • マウス右ボタン垂直ドラッグ = 部品除去
  • "s"キー = ステレオ画像作成
である。表示をステレオ画像にして、WEBの世界へダイビングしてみよう。

 Java表示が上手く動かない人のために、静止画も一応張り込んでおく。

WEB構造を可視化したもの

 どうだろう?この5つのWEB間のWEB構造から何が見えるだろうか?こういう解析を数多くのサイトに行うと非常に面白い結果が得られそうである。特に「日記猿人」のようなコミュニティーに対して行うと興味深い結果が得られるはずだ。
 私のような「日記猿人」の日記はほとんど読まない(サイトAに関しては大ファンであるが)人間にとっても興味深いのであるから、関係者にとってはきっと...の筈だ。

 さて、今回はテストのためにごく少数(5つ)のWEBの解析を行ってみた。いつか、こういった解析を広い範囲で行い、そして、時系列的な変化をも調べようと思う。銀河のvoid構造が観測され、可視化されたものを見たときもとてもわくわくしたものだが、WEBの構造・変化ならばどうだろうか?

 不思議なことに、そういうことを考えていると、「新宿都庁」と「思い出横町」が頭の中に浮かんできてしまうのは何故だろうか?押井守の影響だろうか。謎である。

 そして、こうも思う。WEBネットワークの中でWEBサイトは何を感じているのだろうか?これらのWEBサイトはもしかしたら孤独を感じているのだろうか、それとも繋がりを感じているのだろうか?あの時のページの中の一フレーズがその答えの一つなのかもしれない。

2003-09-24[n年前へ]

ピンぼけ・手ぶれレスキュー 

「直線的手ぶれ補正」「手ぶれ軌跡補正」の両フィルタは、小型カメラ使用時や暗い場所で起こりやすい、手ぶれ撮影された画像補正用。「直線的手ぶれ補正」は、手ぶれの方向が一直線の場合に有効で、どの方向にぶれているのか、どの程度ぶれているのかを指定すれば、ソフトがぶれを自動的に判断し、除去してくれる。「手ぶれ軌跡補正」は、ぶれ方向が直線ではなく、輝点が尾を引くような形で不規則に流れているような画像の補正に有効。夜景撮影など、長時間露出を行った際のぶれ補正に適する。ぶれの範囲(幅)を指定すれば、その範囲内でぶれた軌跡を自動的に判定して補正を行ってくれる。
というソフト。後でチェック。

2004-02-15[n年前へ]

CASIO A5403CA「暗黒オーラ」除去ソフト 

植物の名前には疎い 私のカメラ付き携帯電話はカシオのA5403CA。つまり、俗に言う「暗黒オーラ」が発生する機種。これまで、私自身は脳内変換して「暗黒オーラ」を(精神的に)除去していたので全然気にならなかった。けれど、結構不評なようなのでCASIO A5403CA「暗黒オーラ」除去ソフトを仕立てました。もちろん、すでに立派な「暗黒オーラ除去フィルタ」というものもあるわけですが、自分用に使いやすくしたかったので適当に作ってみました。まずは、あまりに単純な変換(脳内変換で満足している私なので)ですけれども、もし使う方がいればご自由に使ってみて下さいな。

 参考までに書いておくと、自分用に使いやすくしたかった点、というのは単純に「ドラッグアンドドロップで複数のファイルを勝手に修正して保存させたかった」というだけです。

2006-01-31[n年前へ]

「撮影後に画像処理で手ブレ補正するデジカメ」 

オリンパス μmju(ミュー)〔μ810 概要〕オリンパス μmju(ミュー)〔μ810 機能紹介〕 カメラ内のジャイロセンサーにより「シャッターボタンを押した際のカメラの揺れ・ブレ軌跡」を計測し、画像処理でモーションブラー(カメラに対して物体が動くことにより生じるブレ)を除去(デコンボリューション)するというオリンパスのデジタルカメラμ810(紹介記事)。上記メーカサイトでデモを眺めることができます。撮影後の「ユーザ処理」がどんな手順であるかとか、「補正画像の品質度合いの目安」などを知ることができます。

 ジャイロセンサーで計測した「カメラの動きを示す数値」を撮影画像のタグ内部に記録しているのであれば、また色々と別の楽しみ方も考えることもできそうですね。関連情報は「モザイク消し器の真実」「アダルトビデオの科学」「恋のインパルス応答」などでしょうか。



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