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2002-05-19[n年前へ]

風上に向かう「しょんべん小僧」 

「しょんべん小僧」の物理学 逆風編


 近所の海辺で、不思議なお堂を見つけた。迷路のような曲がりくねった裏小路を抜けて行くと、小高く鋭い丘があって、その上に小さな八幡宮が建っている。そして、その丘(というより小高い岩)の中腹には小さな不動堂が建っている。かつては不動堂がその丘のヌシであったらしく、その丘は不動岩と名付けられている。とにかく、本当に小さいけれど、とても不思議な空間なのである。そして、その不動岩のてっぺんで潮風に吹かれて体が冷えたワタシは、バチ当たりにも立ちションをしてしまったのだ。

 恥ずかしい話ではあるが、ワタシはトイレが近い。長〜い重要な会議中、カリカリと鉛筆の音が響く試験中、ビアグラスがぶつかる音が溢れる居酒屋で、あらゆる時、あらゆる場所でソレをもよおすワタシは、あらゆる場所でソレをする。もうそれは散歩中の犬並といっても良い位にソレをしまくるのである。

 思い起こせば、観光バスで首都高速を走っているときに、いつものようにソレをもよおしたワタシは、観光バスに満載された同級生達(もちろん共に満載である)の視線を背中に浴びまくりつつ、首都高速の道路沿いで立ちションにいそしんだことすらあるくらいだ。そして、さらに真相を書いてしまえば、その時にはあまりの背中に降り注ぐ視線のイタさに(膀胱に押し寄せる強風波浪に関わらず)ろくに放水活動ができなかったことも、今となっては懐かしくも哀しい思い出なのである。

 海辺の不動岩の上で潮風に吹かれながら、そんな「立ちしょんべん」にまつわるエトセトラを思い出したワタシは、久々に「しょんべん小僧」の物理学パートツー- 風に向かって「立ちしょんべん」をするにはどうしたら良いか -を考えてみたい、と思うのである。逆風に負けずに立ちションを遂行するためにはどうすれば良いかを考えることにより、時と場所を選ばず立ちションを遂行したいと思うのである。

 そこで、まずは、「立ちションベン」のパラメーターを決めてみよう。もちろん、立ちションには色々なパラメータがある。もちろん、人によっても違うだろうし、状況(観光バスの視線を集めたワタシのソレは明らかに「普通の立ちション」ではなかった…)によっても違うことだろう。しかし、ここはひとまず「しょんべん」の初速と放水を行う「銃筒」の角度を適当に決めてみる。つまり、立ちションがどの向きにどれだけの速さで放出されているかを決めてみるのである。
 

ちょっとリアルな「しょんべん小僧」
「銃筒」を構え、水平撃ち中の「しょんべん小僧」

「しょんべん小僧」の物理学- あともう一歩、前に出ろ - (2000.10.29)

 下左のグラフは「銃筒」を水平撃ちする歳の「しょんべん」の初速と、その場合の「しょんべん」の軌跡である。「銃筒」から「しょんべん」が秒速2,3,4mで飛び出すときの「しょんべん」の軌跡を計算してみたモノだ。縦軸が鉛直軸、横軸は立っている場所を0とした時の水平距離を示している。単位はいずれもメートルである。ショーという感じで放水中の立ちションの様子がよく判ると思う。「しょんべん」を放つ「銃筒」の高さは70cmとちょっと低めにしてしまったが、普通もう少し高い場所にあるのが自然だろう。
 飛翔中のしょんべんが受けるの空気抵抗も、この計算中では考慮してあるが、この段階では未だ特に風が吹いているわけではないので、しょんべんの軌跡は大体放物線と似通っているものになっている。このグラフを眺める限りでは、しょんべんの初速は秒速3m位に設定するのが自然に思われる。場合によっては(どんな場合だ!?)、もう少し違うような感じもするのだが、とりあえず平均値としては「しょんべん」の初速は3m/s位で良いように思われる。
 

「しょんべんの初速」と「銃筒の角度」が違う場合の軌跡の違い
青 : 2m/s
黒 : 3m/s
赤 : 4m/s
青 : 下向き30度
黒 : 水平撃ち         
赤 : 上向き30度

 そして上右は試しに、「しょんべん」を放つ「銃筒」の放出角度を変えた場合の「しょんべん」の軌跡を計算してみた場合の「しょんべん」の軌跡である。ここでは下向き30度、水平撃ち、上向き30度の三種類をやってみた。この三つの場合の結果、そして色々な「しょんべん小僧」を見る限りでは、「しょんべん」の狙い方としては水平撃ちが普通だろう。自らの経験と重ね合わせてみても、「しょんべん」は水平撃ちが「安定度・飛距離」共に優れており、それ故にそのやり方が一般的ではないかと思うのである。
 

 さて、こんな感じで大雑把に初速度を決めてみたところで、本題の風が吹いている場合の「しょんべんの軌跡」を計算してみた。下のグラフが、潮風に吹かれながら風上に向かって放水作業を行う場合の「しょんべんの軌跡」である。つまりは逆風に晒されたしょんべん小僧のしょんべんの軌跡である。

 左は吹いている風の風速を0〜28m/sまで変えてみた場合のしょんべんの軌跡を計算してみたものだ。しょんべんはもちろん風上に正確に狙いを付けている。このグラフを見ると、風が強くなるに従い、しょんべんの軌跡が風に吹かれて自分の足元に吹きながされているのが判ると思う。風速3m/s位では、「しょんべんの飛びが何だかちょっとなんか違うかな?」という程度であるが、風速28m/sにもなると、自分の足元に押し戻される程度では済まず、何と自分の足先に「しょんべん爆弾」が見事に誤爆してしまっている。何とも恐ろしい事態である。秒速28m/sの風= 時速50kmの風圧と言えば、それはすなわちCカップバストの感触(擬似オッパイに関するhiraxの関係式)であるわけであるが、その「天使のCカップバスト」を装う魔の風に銃筒を向けて「しょんべん」を撃った瞬間に、何と自分の足先に天罰が下ってしまうのである。恐るべき、逆風なのだ。
 

風が吹いている時の「しょんべんの軌跡」の違い
左 : 風速の違い
右 : 銃筒の角度 (風速28m/s下)
黒 : 0m/s (時速0km)   
赤 : 3m/s  (時速10km)  
青 : 8.5m/s  (時速30km)
緑 : 28m/s  (時速55km)
 
青 : 水平撃ち          
黒 : 下向き30度
風速 = 秒速28m, 時速55km

 そこで、もちろん、そんな強風の中での立ちしょんべんをする場合に誤爆しないようにするためには、いくつかの対策がある。もちろん、誰でも思いつく一番判りやすい方法が「しょんべん」が銃筒を飛び出す初速や構える銃筒の角度を変えるというものである。風に負けない強さでしょんべんを放水したり、飛距離が出なくても良いから、風に流されにくいような銃筒の角度に狙いを変えるというものだ。右のグラフは、例えば銃筒の角度を水平撃ちを止めて、「しょんべん爆弾」が風に流されて誤爆しないように、下向き30度の速射タイプに変更してみたものである。自分の足に見事に命中していたしょんべん爆弾が、なんとか誤爆せずに地面に吸い込まれていることが判ると思う。
 

  ところで、実は立ちションベンにはたくさんのパラメーターがある。ションベンの初速度と銃筒の角度だけではないのである。実は地味だが、大きなパラメータが数多くある。その内の一つが、しょんべんを撃つの銃筒の口径なのである。風が吹いていないような場合にはあまり関係ないが、風が強くて空気抵抗がとてもとても無視できないような場合には、この銃筒の口径は大きく効いてくるのである。空気抵抗の大きさ自体が口径の二乗で効いて、ションベンの質量は口径の三乗に比例するから、結果として口径に比例して空気抵抗の影響が小さくなる。すなわち、口径が小さいと風の影響を強く受け、口径が大きいと風の影響を受けにくいのである。つまりは、細くショワァーと放水するか、太くジョワァーと放水するかどうかはとても重要なのである。

 というわけで、下のグラフが風速28mの逆風下で「しょんべんを水平に撃つの銃筒の口径」を変えてみた場合の計算結果である。口径を大きくすることで、風の影響を受けやすい水平撃ちをしているにも関わらず、しょんべん爆弾の誤爆を楽々と防ぐことができているのが判るだろう。風吹く中で立ちションを力強く安定してするためには、何より放水口の口径を大きくすることが大切なのである。
 

しょんべんを撃つの銃筒の口径を変えてみた場合
青 : 半径 4mm 
黒 : 半径 3mm
赤 : 半径 2mm
(風速28/s = 55km/h下における水平撃ちの場合)

 というわけで、「逆風に負けずに立ちションを遂行するためにはどうすれば良いか」「時と場所を選ばず立ちションを遂行するためにはどうしたら良いか」を考えてきたワタシは、「しょんべんを撃つの銃筒の口径を太くするべし」という結論を得たわけである。と、書きつつ「そんなことできるかぁー」と叫びたくもなるが、日々鍛錬をすることで、いつ日かそんなワザを拾得し、あらゆる時と場所で、雨ニモ風ニモ負ケズ、そして「天使のCカップバスト」を装う魔の風にも負けないワタシになりたい、と思うのである。

 ところで、そんな「しょんべんを撃つの銃筒の口径を太くしたりする」ことが既にできるヤツラもいるのである。それはもちろん、ションベン小僧達である。だから、街中に立っているションベン小僧達、強い逆風に晒されりすることの多いションベン小僧達は、「銃筒の口径」がきっと太いのではないか、とワタシは想像するのである。なかなか、彼らのソレの口径を計ったりする機会には恵まれないのではあるが、きっと彼らは太くジョワァーと放水をすることで、風に負けない立ちション生活を貫いているのではないか、とワタシは想像したりするのである。ワタシもいつの日か、力をつけて彼ら逆風に負けないションベン小僧のようになりたいと思うのである。  …どう特訓するのか判らないけど…。
 

2002-06-14[n年前へ]

生まれ変わるのは何時だろう? 

「次」に会えるのは何時…かな?

 人間必ずしも寿命がある。一世紀を超え生きている人もいれば、あまりに若くして亡くなる人もいる。今の瞬間に生まれてくる命もあれば、亡くなる人達もいる。亡くなっていった人達は、今何処にいるのだろう?もう、何処にもいないのだろうか?それとも、この世界の何処かに生まれ変わっているのだろうか?あるいは、どこか違う世界の何処かにいて、次に生まれ変わる日を待っているのだろうか?もしも、彼らがどこか違う世界の何処かにいて次に生まれ変わる日を待っているとしたら、という前提のもとで、「その人達がいつ生まれ変わるか?」なんて、そんな判るはずもないことを少し考えてみた。

 始めに、全ての魂が、「この世」と「あの世」を行き来するものとしてみる。「この世」から消えていった魂は「あの世」に行って、そしていつか「あの世」から「この世」に魂が戻ってきて「生まれ変わる」という考え方である。魂は「この世」か「あの世」かのいずれかに必ずいる、わけである。すると、これら二つの世界に存在する魂の総数は一定、という前提が自然だろう。もし、「いきりなり魂が増えたり減ったりする」と考えるのであれば、「魂」なんて考え方を導入する意味が薄れてしまうに違いないからである。

 そこで、「この世」と「あの世」の「魂の収支」を描いてみたのが下の図である。全ての魂が「この世」と「あの世」を行き来し、その「収支」を考えれば、どんな風に生まれ変わるかが判るわけだ。
 

「この世」と「あの世」の「魂の収支」

 この収支を定量的に考えるために、まずは「この世」にいる魂の数を調べてみた。簡単に言えば、地球の上の人口である。その「この世」で生きている人の数を示したのが下の図である。このグラフから判るように、「この世」の人口はどんどん増加し、1930年には20億人だったものが、2080年には100億人位になりそうな勢いなのである。
 

「この世」の魂の数(人口)
 

 さて、このグラフから「この世」にいる魂の数が判ったならば、それでは「あの世」にいる魂の総数はどんなだろう、と当然の疑問が沸くわけである。けれども、今のところそれを知る術はない。そこで、仮に魂の総数を100億人としてみよう。もちろん、その場合には「この世」の人口が100億人に達するだろう2080年以降はどうなるの?「あの世」には誰もいなくなっちゃうんじゃないの?という当然の疑問が沸いてくるわけであるけれど、そこは今回全く考えないことにしたいのである。何はともあれ、魂の総数を100億人と決めてしまう。そうすれば、

「あの世」にいる魂の数=魂の総数 - 「この世」にいる魂の数
というわけで、「あの世」にいる魂の数、が決まる。そして、「あの世」から「この世」に生まれ変わってくる魂の数、すなわち、「この世」に新たに生まれる数、は出生数を調べてみれば判る。すると、
各年の「生まれ変わり」の確率 = 出生数 / 「あの世」にいる魂の数
というようにして毎年の「生まれ変わりの確率変動」を知ることができるのである。
 もちろん、色々な地域によって出生率は数人/1000~数十人/1000人と大きく異なるし、未来の出生率も正確には判らないが、各時代毎の平均的な出生率を使って試算してみたのが、下のグラフである。1930年から2100年の間に、「あの世」にいる魂達が「生まれ変わる」確率を計算してみたものである。「この世」の人口が増え、「あの世」の魂数が減るため、結果的に「その年に生まれ変わる」確率が毎年高くなっていっていることが判る。
 
「生まれ変わり」の確率変動
 

 このようにして、「生まれ変わり」の確率変動が判ると、××年に亡くなった人がいつ頃生まれ変わって、「この世」に帰ってくるかということが判るようになる。例えば、

  1. 1950年
  2. 2000年
  3. 2050年
に「この世」から亡くなった人がいた時に、その人達が「この世を去ってから○○年後の年に生まれ変わり戻ってくる確率」を計算してみたものが下のグラフである。
 
亡くなってから何年後の年に「生まれかわる」か?
 

 このグラフを眺めれば、例えば1950年に亡くなった人であれば、それから40年弱時が経った1980年後半の年に生まれ変わってくる確率が高いし、一昨年、2000年に亡くなった人がいるならば、今から数年後の年に生まれ変わる可能性が高い、ということが判る。そして、2050年に「この世」から亡くなった人がいるならば、その人は亡くなってすぐの年に生まれ変わってくる確率が高い、と想像できることになる。

 とはいえ、もちろんこれは「亡くなってから何年後の年に生まれかわるか?」という確率であって、亡くなってから×年後までに「生まれかわっている」確率ではない。2050年に亡くなった人がすぐ生まれ変わる確率が高い、といってもそれは高々4%程の低い確率でしかない。

 そこで、亡くなってから×年後までに「既に生まれかわっているか」という確率を示してみたのが下のグラフである。
 

亡くなってから×年後までに「生まれかわっている」確率
 

 こうしてみると、1950年に亡くなった人達であれば、50年以上経った今でも、まだ半数以上の魂は「あの世」にいるだろうこと、まだ「この世」に生まれ変わってきていないだろうこと、が想像できる。だから、もし「亡くなったあの人と、もう一度何処かで出会うこと」があったとしても、それにはずいぶんと時間がかかっている、というのが自然だろう。そしてやはり2000年に亡くなった人達であっても、その魂の半数がこの世に生まれ変わっているのは30数年も後の2030年代だ。だから、やっぱりずっと先、にも思える。
 だけど、どの確率だって、宝くじの一等賞に当たる確率よりはよっぽど高い確率だ。だから、ちょっと色んな世界を見渡して眺めてみるのも面白いかもしれない。全然違う顔で、全然違う年で、全然違う場所で、もういない誰かにそっくりな人がいるかもしれない。生まれ変わってきた誰かにもしかしたら、会えるかもしれない。

2002-08-25[n年前へ]

オッパイ星人の力学  巨乳アナライザー 編 

有限要素法でおっぱい変形シミュレーション

 地球を侵略しようとしているオッパイ星人達は、世界各地のありとあらゆる町に潜んでいる。そして、街を歩く「可哀相な子羊(巨乳)」の揺れ動く胸に視線をロックインさせ、その視線を不自然なまでに上下左右にスイングさせている。

 ワタシは地球を、そして可哀相な子羊(巨乳)達をこの手で守るために、そんなオッパイ星人達と日夜人知れず戦い続けている。東に「可哀相な子羊(巨乳)」がいると聞けば、「巨乳ビジョン」を装着して出動し子羊を見守り、西に強風が吹くと聞けば、青少年達のために「風圧を頼りに疑似オッパイの研究」をしてきた。雨ニモマケズ、風ニモマケズ、田舎の母はオネガイダカラカラヤメロトイヒ、ヒトリノトキニハナミダヲナガシ、ミンナニオッパイニンゲントヨバレつつも、それでもワタシは戦い続けてきたのである。

 そして、単純な「半円モデル(松坂季実子項)+バストに関するフックの法則」の研究から始まったオッパイ星人との戦記は「オッパイ星人胸のヤング率編」「揺れる胸の動き編」パラメータ励振編」「バスト曲線方程式編」「仏の手にも煩悩 編」「あなたのオッパイ星人度編」「求む未来のヒロイン編」「禁断の最終兵器 編」と長く続き、今ではワタシは高度な画像処理技術を駆使した「巨乳ビジョン」を開発したことにより、街中で目にしたオッパイの大きさ・形状を定量的に把握することさえできるようになった。

 しかし、「巨乳ビジョン」を装着し街中をパトロールし、可哀相な子羊達をワタシのこの手で守ろうとしたとたんワタシは気づいたのである。街中に「可哀相な子羊達(巨乳)」がやたら歩いているのである。「可哀相な子羊達(巨乳)」が多すぎるのだ。あまりに大きな谷間が多すぎて、一体どの谷間をガードすれば良いのやら、皆目見当がつかないのである。いつの間にか、街中には「天使のブラ」やら「ウォーターパッド」やら、「シェルフカップ」などが溢れてしまい、外見からだけではその中身は何がなんだかよく判らなくなってしまったのだ。「巨乳ビジョン」を装着したワタシは、そんな谷間を見ながら途方に暮れてしまったのである。

 真のオッパイ星人ならともかく、BreastTest IIなどの「オッパイ・テスト」でも満点を取れないワタシは単に大きさに惑わされてしまったりして、どれがホンモノだかニセモノだか皆目見当がつかない。こんなことでは、自然食グルメ志向であって、ホンモノ・ニセモノなど即座に知ることができるだろうオッパイ星人達に勝つことなどできるはずがない。そこで、色んな矯正(天使のブラ・詰め物…)がされている時に、一体バストはどんな形状になるのかを詳細に調べて、「どんな谷間が自然で、どんな谷間が不自然か」を調べてみることにした。まず今回は、さまざまな矯正技術が駆使されている場合にもバストの構造・形状をより詳細に知ることのできるように、バストの形状変形を有限要素法(FiniteElement Method = FEM)を使って計算する「巨乳アナライザー」を作ってみることにしたのである。
 

森博嗣 著、 C言語による有限要素法入門
 学生時代に、ボーリングした穴の形状変化を計算するために、有限要素法(FiniteElement Method = FEM)を勉強した。その時に参考書代わりに使った「森博嗣著、 C言語による有限要素法入門」。
 まさか、その後この本の作者がミステリーを量産し、そしてまさか自分がFEMでオッパイの計算をし、「巨乳アナライザー」なんかに挑戦することになるとは思いもしなかったのである。時の流れはオソロシく、そして時にほろ哀しいものなのだ。
 

 まずは、立っている女性のバスト部がどう変形するかを計算してみた。判りやすいように、モデルとしては二つの場合

  1. 小振りな微乳の場合
  2. 大振りな巨乳の場合
を計算してみた。以前、「バスト曲線方程式 編」で「水風船モデル」を用いて「表面の皮膚のみが弾性を持つ」として計算をしてみたが、今回は「バストの部分全てが弾性を持つ」として計算してみたわけである。その結果が下の二つの図である。いずれの図も立っている女性のバスト部の断面であり、縦軸は鉛直軸であり、ちょうど女性の胸前面に一致し、水平軸は女性の正面方向である。
 
FEM(Finite Element Method)によるバスト変形計算例
(立っている女性のバスト部の断面)
小振りなバスト(微乳)の場合
それほど垂れない
大振りなバスト(巨乳)の場合
自然に垂れてしまう

 大振りなバスト(巨乳)の場合、重力の影響で下に大きく垂れてしまっていることが判る。これでは、確かにブラジャーをつけるのが自然だろう。それに対して、小振りなバスト(微乳)の場合には、それほどは垂れていないのである。これなら、ブラジャー無しでも大丈夫だろう、いや、そもそも「少なくともオッパイが垂れるのを防止するためには」ブラジャーを着ける必要もないだろう。

 そして、単にバストの大きさだけでなく、hirax.netが提唱する「バストに関するヤング率(若いと力に対して伸びが小さいが、年をとると伸びが大きくなってしまう)」の考えに基づき、ヤングなバスト(=「堅い」バスト)とそうでない柔らかいバストの場合の比較をしてみたのが、下の比較図である。左のバスト中の水色の部分は少し堅い(=ヤングな)物性を持っていて、少し「堅い」バストになっている。それに対して、右側は先ほどの平均的なヤング率を持つバストなのである。
 

堅いオッパイ、柔らかいオッパイ
「堅い」オッパイの場合
全然垂れない
柔らかいオッパイの場合
垂れる

 右側に示したノーマルなバストでは重力の影響を強く受けて垂れてしまうのに対して、やたらヤングなヤング率を持つバストの場合には不自然なほどに形が崩れていないことが判るだろう。まるで、アニメやマンガに描かれる女の子のようなバストになってしまっているのである。逆に言えば、アニメやマンガに描かれている女の子は「やたらにヤング(=やたらに肉が堅い)」という物性を持っていることが判るのである。

そして、せっかく今回有限要素法を用い始めたのだから、もう少し複雑なものを計算してみた。それが下の中央である。小振りなバスト(微乳)を大きくするために、バスト内部に少し「堅い(=ヤングな)」物質を入れてみたのである。もちろん、「柔らかい(=アダルトな)」物質を入れてみても良いのだけれど、それではどうしても大きくなった分、下へ垂れてしまう。ここでは、「大きい巨乳」と「きれいな美乳」を両立させるために、あえて自然のバストよりも不自然なくらいヤングな物質をバスト内部に入れて、バストアップしてみたわけである。ちなみに、下の左側はバストアップ前の「小振りなバスト(微乳)」であり、右側は自然度100%の柔らかい巨乳の場合である。
 

オッパイ内部に堅い物質を挿入する
小振りなバスト(微乳)
 

自然のオッパイ内部に
少し「堅い=ヤングな」物質を
入れてみる
自然100%の
柔らかいオッパイの場合

 中央の少し「堅い(=ヤングな)」物質を入れてみた場合、バストアップしつつそれほど不自然でない垂れ方をしており、「大きい巨乳」と「きれいな美乳」が両立していることが判る。逆に、このような形状のバストを見かけたならば、そのバスト内部に隠されている「ヤングなバストアップ層」の存在を感じ取ることができるのだ。

 つまり、今回開発を開始した「巨乳アナライザー」により、バスト内部の構造によってバストがどんな外形状に変形するかをこれから色々と解析し続けていくならば、「バストの外見を見ればその内部に一体どんな構造が隠されているかを感じ取ることができる」ようにすらなるハズなのだ。そうすれば、「天使のブラ」やら「ウォーターパッド」やら、「シェルフカップ」などのせいで街中に溢れる数え切れない大きな谷間の中から、オッパイ星人に狙われそうな「可哀相な子羊(巨乳)」を見つけ出し、ワタシのこの手でその巨乳を子羊を守ることができるようになるのである。

 そしてまた、バスト内部の構造を見ただけで知ることができるワタシは、街中を歩く女性に「そのウォーターパッドなかなか良いですね!どんな感じなんですか?」と賛辞の言葉をかけることだってできるようになるのである。そんな意見を聞くことができれば、その言葉をかけられる方だってきっとウレシイはずなのでる。

 そしてそれだけでない、「巨乳ビジョン」+「巨乳アナライザー」により、チラっと見ただけでバスト内部の脂肪組織のヤング率(=柔らかさ)の分布すら感じ取ることができるようになったあかつきには、ワタシは街中を歩く女性に「おや?キミの右のバストの少し奥に、ちょっと堅いしこりがあるようですね。念のため乳ガンの検査をしてはいかがでしょう。」とアドバイスすることだってできるかもしれない。オッパイ星人に襲われそうな可愛そうな子羊達を守るだけでなくて、世界の全女性のための乳ガン早期発見にだって貢献できるようになるかもしれないのである。

 こんなワタシを、「巨乳ビジョン」を装着し「巨乳アナライザー」を駆使して街中で人知れず戦うワタシを、人が感謝することは決してないだろうが、雨ニモマケズ風ニモマケズ、ワタシはこれからも戦っていこうと気持ちも新たに誓うのである。

2002-10-14[n年前へ]

金正日(キムジョンイル) ナゾの9% 

ベールの内側を垣間見るのだ


  新幹線の中で週刊文春のページをパラパラとめくっていると、数々のスクープ写真で知られる不肖・宮嶋茂樹らの「面白い金正日のグラビア特集」が載っていた。新聞によく載っているような「一見真面目だけど、当たり障りのない記事」ではなく、一風変わった視点から(も)金正日を眺めたグラビア写真集だった。それは、例えば金正日の「頭頂部の増毛の日々」を追いかけてみたり、例えば金正日ご自慢の「シークレットブーツ」も俎上に上げてみたり、というような記事だったのである。つまりは、金正日の頭のてっぺんから足先までその秘密をある意味深~く覗いた記事だったのである。

 その頃、日本にも同じように「シークレットブーツ疑惑」に襲われていた似たような「家元」世襲二代目のお坊ちゃまがいたが、金正日のそれはそれとは比べものにならないほどにワタシの興味を惹いたのだった。そして、ついにはその興味に惹かれるままにこの「シークレットブーツ疑惑」をワタシも研究してみることにしたのである。

 そもそも、不肖・宮嶋茂樹らの記事は「金正日のズボンの謎の折り目、ありゃ一体なんなんだ?」という指摘だった。確かに、その指摘通りに金正日のズボンの裾にはいつも謎の折り目がついているのである。いつも同じような服とズボンであるのだけれど、それに加えて金正日のズボンの裾には確かにいつも同じ「不可解な」折り目がついているのであった。ズボンの裾の10cmくらい上に見るからにヘ~ンな折り目がついているのである。
 

何ですか?その変な折り目は?

 先入観なしにその写真を眺めてみても、その折り目はどーにも「この高さまで妙にハイカットのブーツがありますよー、つまりはここまでがシークレットブーツの高さなんざんすよー」と主張しているようにしか見えないのである。そして、先の記事中ではその折り目の高さ辺りにホントの踵が隠されていて、その位置をズボンの裾の角度を頼りに計算してみると金正日のウソッコ身長、つまりはシークレットブーツの高さはおよそ15cmナリと算出しているのであった。

 しかし、もしかしたら、もしかしたら、その折り目は単なるズボンの作りがためについてしまっているだけかもしれない。あるいは、金正日の脚があまりに短くて、そのズボンが15cmほどズボンの内側に裾上げされているのかもしれない。その裾上げの縫い目かなにかで、いつも謎の折り目がついてしまっているのかもしれない。はたまた、金正日の王国では「裾上15cmの折り目」がカコイイとされているのかもしれないし、普通のブーツではなくてハイカットのブーツを履くべし、とされているのかもしれない。だから、ズボンのベールの外側に見える「ナゾの折り目」だけを頼りに、金正日はシークレットブーツ着用マニアだー、と騒ぎ立ててみても、万が一に間違っている可能性だって無いとはいえないのである。
 

 そこで、あえて「ズボンに残るナゾの折り目」は無視して、素直に「金正日の足の長さ」を計ってみることにした。とりあえずは、Googleのイメージ検索で集めた金正日の写真から、身長に対する股下長を計ってみることにしたのである。また、歩いているときの画像など明らかに膝の位置が分かるものについては、股下長を「膝上・膝下」に分けて画像計測してみた。
 

金正日の脚の長さを測ってみるのだ
股下長 : 43 %

膝下長 / 股下長 = 70%
股下長 : 41 %

膝下長 / 股下長 = 68%
股下長 : 40%

 上の三枚の画像で計測してみた結果では、金正日の股下長はおおよそ身長の42%弱という結果が得られる。三枚の画像から得られた結果がとても良く一致するところから、この値はまぁ信頼できると考えて良いと思う。ところで、実は短足胴長で世間にその名を知られる日本人の平均股下長でさえ44%強なのである(「日本人の人体計測データ」)。すると、金正日の股下42%弱という値よりよっぽど日本人の平均値の方が高いということになるのである。つまりは、胴長短足の日本人よりも金正日はさらに胴長短足なのである。もちろん、とてつもなく短足というわけではないが、とても金正日がシークレットブーツを履いているとはとても思えない脚の短さなのである。

 ということは、裾下15cm上でその存在を主張する「ズボンの奇妙キテレツなシワ」は金正日の脚の短さ故にズボン内部に大幅に折りたたまれている裾上げのせいなのだろうか?「シークレットブーツ疑惑」は冤罪であって、それは単に哀しき短足の証拠なのだろうか?どんなズボンも全てが全て長すぎて必ず裾上げが必要で、その裾上げの証拠が必ずズボンに現れてしまっているのだろうか?金正日の「シークレットブーツ疑惑」は事実無根であったのだろうか?

 いいや、違うのである。上の左二枚の写真をじっくり眺めるまでもなく、股下長の割に膝下長がやたらめったら長いのである。異常と言っても良いほどに膝下が長いのだ。日本人の場合、(膝下長/ 股下長)の平均は約60%である。金正日は別に日本人ではないが、この金正日の約69%という値はあまりに異常なのである。もし、日本人の場合と同じように(膝下長/ 股下長)が60%であるとしたら、ホントの膝下長を x ( % ) とすれば

x / ( x+ 13) == 0.6
x = 19.5
であるから、金正日の膝下長は約29%ではなく約20%でなければならないのである。じゃぁ、その29%から20%に減った9%は一体何だろうか?あまりに不可解な「股下にあるけど膝下じゃない、靴の上にあるけど人体じゃない、それは何かと問われてしまう」ナゾの9%の高さが一体何かというと、それはもちろんシークレットブーツの高さに決まっているのである。金正日の身長を仮に165cm位とすれば、人間形状の平均値をもとに言えば、そのおおよそ9%= 15cmがシークレットブーツの高さである、ということになるのだ。

 そう、何と不肖・宮嶋茂樹らが「ズボンの裾の角度を頼りに計算されたシークレットブーツの高さ= 15cm」という結果とピッタリ一致するのである。方や、ズボンの裾に浮かび上がる「ズボンの奇妙キテレツなシワ」から推定したシークレットブーツの高さと、胴長短足の日本人の平均値から推定された「股下にあるけど膝下じゃない、靴の上にあるけど人体じゃない」ナゾの9%の高さが見事なまでに一致するのである。金正日のシークレットブーツの高さは15cm程度であると、複数の別の手法から確認されてしまったわけなのである。

 というわけで、今回の研究から「金正日はムチャクチャ短足で、15cmもの高さのシークレットブーツを履いてみても、なおまだ胴長短足の平均的日本人よりもまだまだ股下長が短いのだ…」という哀しい真実が、金正日のズボンの裾のベールの内側から浮かび上がってくるのである。
 
 

あまりにアブナイ、15cm高のシークレットブーツを履いた状態での階段降り。
まるで膝と踵の間にもう一つ関節があるような…。
そして、後ろに控える人たちの「心配そうな視線」が金正日の足下に集中しているような…?

 ところで、上の写真は「あまりにアブナイ15cm高のシークレットブーツを履いた状態での金正日の階段降りのシーン」である。まるで、金正日には膝と踵の間にもう一つ関節があるような不自然で奇妙な脚の形に見えてしまうのだ。そして、後ろに控える人たちの「心配そうな視線」が金正日の足下に集中しているような気がしてしまうのである。
 こんな奇妙な歩き方を眺めていると、ベールの内側の不自然でウソッコな足下に気をつけて欲しいな、と強く強く思うのである。

2003-01-11[n年前へ]

新穂高温泉ロープウェースキー場 

パノラマコースの途中の一番斜度があるところから
 私が一番好きなスキー場の「新穂高温泉ロープウェースキー場」が今シーズン限りでなくなるということで、悔いがないようにたくさん行っておこう、ということで新穂高温泉ロープウェースキー場に。
パノラマコースの途中から
 このスキー場ではおそらく「上・中級者」は第二ロープウェーに乗って(7分間)山頂駅からパノラマコース→ロマンスコース(5000m)というコースをとることになるだろうし。「初・中級者」であれば千石平ゲレンデで気ままに滑るという感じだろう。一日の来場者が平均で100人というリフト・ゴンドラ待ちなどありえず、他のスキー場とは別格の自然を独り占めできるような感覚が今年限りで無くなってしまう、というのは非常に残念だ。
パノラマコースの途中の一番斜度があるところをロープウェーから眺める
 決してスキーが上手でなくても、ゲレンデ内の素晴らしい露天風呂だって独り占めできるのだから、行ったことが無い人はぜひ行ってみて欲しいと思う。かつて、三浦雄一郎が編集していた本に(今その本がどうなっているのかは知らないが)、三浦雄一郎がこのスキー場を他の日本のスキー場とは別格として推していたほどだ。スキーのレベルによらずこのスキー場は一度は行ってみるべきだと思う。つまり、この三月までに行くべきだと思うのである。冬山好きだったりしたらなおさらだ。
ゲレンデで周りを見てみる
 「上・中級者」が滑るだろうパノラマコース→ロマンスというコースの場合には三十分間隔にでるロープウェーに乗って山頂駅まで行き、そこから景色が素晴らしい5000m程のコースを滑りおりることになる。もしも、20分程でそのコースを滑り降りることができれば、先ほど乗ったロープウェーの次のロープウェー(30分後)に乗ることができるだろう。つまり、コース一本/30分間で滑ることができる。とはいえ、それは体力も技術も両方備わっている人の場合である。普通の中級者もしくは体力十分でない上級者であれば、コース一本/一時間のペース、つまりコースを40分弱かけて滑るという程度で「十分過ぎる」ほどに満足するに違いないのである。つまり、一時間に一本しか滑ることができないわけだけれど、それで満足すぎるほどのコースなのである。二時過ぎにはもうゲレンデ場の温泉でくつろぎ始めたっていいくらい、満足するに違いない。
 そしてまた、滑りながら周りの尾根を見渡す余裕が有れば、あるいは上空のゴンドラから目をこらせばカモシカだって一日に一回くらいは見つけることができるに違いない。
 安房峠トンネルのおかげで、松本インターから一時間強で楽に着きますので、中央高速にアクセスが簡単にできる方は(もちろんそれ意外の方も)ぜひ行ってみて下さいな。私もなんとか月に二回位行けたらいいなと思っています。



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