2008-10-25[n年前へ]
■「自信」と「プライド」
本を読む時、これは「どういう意味」の言葉なのだろうか、と考えることがある。たとえば、「自信」と「プライド」という言葉を頁の中に見るとき、いつもこれは一体どんな意味だったのだろうか、と考える。片方は日本語で、片方は外来語のような日本語だけれど、よく「自信」と「プライド」という言葉を一緒に眺めて考えてしまう。
この2つの言葉はよくカップリングされて出てくることが多く、しかも、同じ書き手の本の中でも、その意味合いが揺れ動き・違うようでいて・また重なり合うようでいるため、いつも「自信」と「プライド」という言葉を見ると、最小二乗法か何かで、なるべく誤差が小さい意味推定をしたくなる。
先週も、香山リカの「I miss me.―新しい自分を見つける42章 」を読んでいると、何回かこの2つの言葉が出てきて、そのたびに何回もその行を読み返した。頁ごとにどういう意味・どういう気持ちの言葉なのだろうか、と考えた。
他人には無関係に見えるかもしれないできごとの連なりを、日付というものを「鍵(キー)」にして繋ぎ、自分なりの物語を作るのです。そして、位置づけ・繋がりを理解・納得しようとするのです。
この本は、香山リカが自分と同じ女性、自分と同じような女性に向けたこの本は、たぶん、文庫本で読むといいような気がする。小さな文庫本だからといって、決して通勤電車の中でバックから出して読むのではなくて、部屋の壁に寄りかかりながら一人読んでみたり、長距離列車の外の車窓を眺めつつ適当な頁からつらつらと読むといいような気がする。
2009-05-23[n年前へ]
■「若さ」と「老い」と
「新しい衣服衛生 」より。
人は信念とともに若く、疑惑とともに老いる。
人は自信とともに若く、恐怖とともに老いる。
希望ある限り若く、失望とともに老い朽ちる。
サミュエル・ウルマン「青春」
この一説の前段。
青春とは、人生の或る期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。優れた想像力、逞しき意思、燃ゆる情熱、怯懦(きょうだ)を却(しりぞ)ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ。
年を重ねだけでは人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。苦悶や狐疑や不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰(あたか)も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂を芥(かい)に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。 曰く驚異への愛慕心、空にきらめく星辰(せいしん)、その輝きにも似たる事物や思想に対する欽仰(きんぎょう)、事に処する剛毅(ごうき)な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。
2009-12-20[n年前へ]
■NEWS今昔物語 「美しくなるための努力」編 (初出2005年05月26日)
5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと
「美しさ」を追求する限りない女性心は、5年前でも5000年前でも、あるいは、5万年先の未来でも変わらないのでしょうね。
(記事を書いた時の)ひとこと
元JUDY AND MARYのYUKI(リンク先はPDF)のコンサートユキライブ YUKI TOUR “joy” に行った。
本当にこうやってツアーが出来るか、正直分からなかったです。という言葉、そして、アンコール最後に歌った「ハローグッバイ」の
「私が見てきたすべてのこと、むだじゃないよって、君に言ってほしい」という歌詞に、思わず涙がこぼれた。
「美しさの自信が足りない日本人女性」
"Lux"や"Dove"といったブランドで知られるユニリーバ・ジャパン株式会社が、先日">女性の美に関する世界調査結果を発表した。世界10ヶ国の18歳~64歳の女性3,200名(うち日本人300名)に電話調査をした結果、「日本人女性は海外の女性にくらべ、、自分自身の美しさに自信が持てず満足していないようすが浮かび上がった」という。その調査結果を眺めてみると、自分を「魅力的」「かわいい」「美しい」と思っている日本人女性は、他国に比べてずっと少ないことがよくわかる。また、「恋愛関係」も他国に比べて満足度が低いという、男性にとって気にかかる事実も読み取れる。
また日本人女性は他の国の女性よりも、「女性を美しくする重要な要素」は「化粧」で「性的魅力」ではない、と考えているようだ。ちなみに、このアンケート中の「もしあと25%美しくなれるなら、知性が25%下がってもいいか?」という設問に、あなたならどう答えます?日本人女性は何%が「美しさのために知性を捨てた」と思いますか?答えを知りたい人は、調査結果を読みにいってみましょう。
「美しくなるための発明」
「日本人女性は美しさの自信が足りない」なんて言われても、「そんな自信なんか持てるわけない」と思いながらも、それでも涙ぐましい努力を続けている人は多いことだろう。
そんな人は、"There are no ugly women, only lazy ones.(美しくない女性などいない。いたとしたら努力をしないものだけだ)"という言葉を眺めたり、「美しくなるための技術」の発明史を描いた(挿絵を眺めるだけでも楽しくなる)investing BEAUTYを読んでみるのも面白いと思う。もしかしたら、先人たちの美しくなるための努力を見れば、「まだまだ私は努力していないのかも」という思わされる…かもしれない。
化粧技術の故郷「古代エジプト」の王の素顔がCTスキャンで再現される
現代主流となっている西洋化粧技術の源は、古代エジプトに遡るという(化粧技術のルーツは約20万年前のネアンデルタール人の時代であるという説もあるらしい!)。その「古代エジプト」の王であるツタンカーメン王のミイラが今年始めにCTスキャンされたが、その結果を用い、フランス・米国・エジプトの研究チームにより生前の顔(横顔)が復元された(日本語情報)。ツタンカーメン王といえば、美少年王として名高い。その素顔を眺めると、美少年というよりは美青年に見える。
「美しい」と言えば、美女と誉れの高い「クレオパトラ」の顔は一体どのような顔だったのでしょうね?見たいような、見ないままにしておきたいような…。
「郵政想定外ブラ」
奇妙奇天烈なブラジャーを作り続けるトリンプが、5月9日に「郵政想定外ブラ」を制作発表した。「
「郵政想定外ブラ」は「郵便ポスト」を模した真っ赤な色をしており、ブラジャー・やウエストベルト・ショーツは4点に分割可能でき、「郵便窓口サービス」・「郵便」・「郵便貯金」・「簡易保険」の4事業が分割、民営化される様を表現している、という。 ブラのカップ部には投函口もあったりする冗談製品だが、それでいて綺麗で美しく見えることがまた素晴らしい。ブラジャーが大好きの男性も、そんな男性を軽蔑する女性も、どちらの方でも楽しめますよね?
2010-03-02[n年前へ]
■「やりたいこと」と「やれること」について
中町綾子「ニッポンのテレビドラマ 21の名セリフ 」の安斎あゆ子脚本の「セーラー服通り」から。
「ご両親はあなたの進路について理解してくれていますか」と聞くことがある。多くの場合、「自分のやりたいことをやりなさいと言ってます」と答えす。そのうち、やれないとわかったときはどうするのだろう?そんな思いにふと駆られることがある。やれないとわかるのはいつだろうと思う。
未来(夢)ばかりを見つめると、「いま」が見えなくなる時がある。いまが見えなくて、自分のできることを見失うことがある。
もし、やりたいことが叶わなかったり、見つからなかったとしても、今の自分を否定する必要はない。才能のあるなしに関わらず、いま自分にできることを精一杯やってみる。そうすることで、何か自信のようなものができるのではないか。あの時以来、私はそんあふうに生きたいと思うようになった。
テレビドラマは現代を描き、そのテレビドラマの間に挟まる広告は、その現代からさらに未来を描く。
あの頃、あの時、…そんな時代を描きだしたテレビドラマの台詞や音楽の背景を、深く感じてみたい人(特に、R40世代)がこの本を手に取れば、掌の上にタイムマシンが登場すると思う。
このドラマのサブタイトルは、最終輪の「さよなら 欲しくない」を除いて、毎回「○○ 欲しい」となっていた。「男の子 欲しい」「お部屋 欲しい」…。彼女たちはいつも何かを欲しいと望んでいた。だけど、ただ貪欲に何かを手に入れていくわけではなかった。
2010-04-13[n年前へ]
■でも、普通の女の話に私は絶対にこだわろうと思っています。
久世光彦 主催による「久世塾 」から、内館牧子の言葉。
「内館の書くものは、いつも普通の女の話ばかりだ」と言われます。でも、普通の女の話に私は絶対にこだわろうと思っています。
私の話の中には外科医の女も出てきませんし、スチュワーデスも出てこない。弁護士の女も出てきません。(中略)
何者にもなれず、なりたいと思っても能力にも自信がなく、年齢ばかりがいって、どうしようかと悩んでいる女たちが一番ドラマチックで切実だし、一番生きるうえで大変だと思います。