2000-12-17[n年前へ]
■女子大生から見たガンダム
いいぞぉ、最高だぁ。そういえば、ちゃろん日記の99/10/04の「アレの長さを測るがごとく 」もこんな話だったなぁ。ちなみに私が書いてみたガンダムは女子大生と同程度。ハイ。from J-oの日記。(リンク)(リンク)
2002-01-20[n年前へ]
■徳川埋蔵金殺人事件
超論理特許ミステリー「狩野埋蔵金の埋蔵場所を解読し発掘する方法」
ワタシの勤務先では「一年に*本特許を書くべし」という恐ろしいノルマがある。もちろん、こまめに書いていれば何の問題もないのだけれど、他の仕事にかまけてついつい後回しにしていたりすると、年末や期末には特許をまとめて書かなければならなくなる。架空の物語を量産する小説家のように、架空の実験データを描き整理し、架空の特許を量産しなければならなくなるのである。
いつものごとく、昨年末もそうだった。年末の最後の二三日は特許書きで追いつめられ、しかも書き上げられずに、できの悪い小学生のように、家へ書きかけの特許を持ち帰って、正月休みに特許を書かなければならなくなったりしていたのである。そんなわけで、正月番組を見ながら、特許庁の電子図書館のサイトにアクセスし特許調査をしつつ特許を書いていた。が、正月番組などを眺めているせいか、どうにもマジメに特許が書けなかったりするのである。いつしか、ビールを飲みながら仕事とは全然関係無い特許公報を眺めていたりしたのである。
今回、紹介する特開2001-42765「狩野埋蔵金の埋蔵場所を解読し発掘する方法」という公開特許公報もその一つである。キャッチーな名前で想像つくとは思うが、なんとこの特許出願はいわゆる赤城山徳川埋蔵金の場所を発掘するための特許なのである。世に出される特許は数多く、埋め立てゴミの数より多いくらいかもしれないが、そんな中でも「埋蔵金の隠し場所を解読し発掘する方法」なんて特許は見たことがない。歴史ミステリー、暗号ミステリー、そして、ご当地モノミステリーなどが好きなワタシは思わず目を奪われ、その特許を読み始め、そしてこの超論理特許ミステリーの世界に引き込まれたのだった。
そして、この特許のあまりの素晴らしさに今回こんな感想文を書いて、世の中にこの超論理特許ミステリー特許を広めたいと思うのである。そして、さらにはこの感想文を読んだ人が特許フォーマットに慣れ親しみスラスラと特許を書けるようになり、ワタシのように特許を書き残しで苦しむ人が減ることを強く望む次第なのである。
さて、特許では、まず「発明の名称」を書かなければならない。この特許でももちろんそうだ。というわけで、
「発明の名称」 狩野埋蔵金の埋蔵場所を解読し発掘する方法
何とも、キャッチーな名前である。これが火曜サスペンス劇場であれば、「徳川赤城山埋蔵金全裸殺人事件2 湯けむり露天風呂で美人女子大生が消えた!村に残る伝説が不気味に今よみがえる!」くらいにはパワーアップすることだろうが、特許の書類としては十分に魅力的である。この名前を見れば、誰しもワタシのようにこの特許の世界に引き込まれるハズである。
そして、次に「どんな範囲のこと」を特許として宣言するかを書くわけだ。これを請求項と呼ぶが、この特許はもちろんこれだ。
「請求項」 従来一般に赤城山徳川埋蔵金といわれている黄金の埋蔵場所を発見・発掘すること
なんと、赤城山徳川埋蔵金といわれている黄金の埋蔵場所を発見・発掘してしまうのである。特許を書いて大金を手に入れるという話はたまに聞くが、特許を書いて埋蔵金を手に入れるという話は聞いたことがない。まさに、夢というか、男のロマンというか素晴らしい特許なのである。
そして、次に「従来の技術」というセクションが続く。つまり、従来はこんな問題がありますよ、こんなに不便だったのですよ、ということを書くのである。それに対して、今回書いたこの技術はそんな「従来の課題」を解決できて、価値があるのですよ、と訴えるのだ。そこで、この特許は説く、
「従来の技術」 従来の技術は、解読に科学性が不足していたために、経済効果の悪いものであった。…暗号のかたちで示されている埋蔵金を資源として再利用するためには、闇雲に探したのでは経済的に成り立たないので技術とは言えない。埋蔵金の探査技術が発達すれば、埋蔵金の発掘は夢や学問でなく産業になるであろう
なんと、これまでの発掘を「技術とは言えない」と喝破しているのである。かつて、近所の埋蔵金伝説に、電子ブロックの金属探知器を頼りに闇雲に探そうとしていたワタシなどは、「あぁ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイ…」と謝らなくてはならないような勢いなのである。この作者発明者は埋蔵金の探査技術が発達すれば、埋蔵金の発掘は夢や学問でなく産業になるとまで謳いあげるのだった。今さっき、埋蔵金探しは「夢で男のロマンだぁ」と書いたワタシはさらに「ゴメンナサイ、ゴメンナサイ…」と謝らなければならないのである。
さらに、従来の「埋蔵金探し」を箇条書きに上げ、
- 勘で場所を決めて、縦穴を掘り、さらにいくつもの横穴を掘ったり、ブルトーザーで土を押しのける
- 百年にもわたり、長期間諦めずに掘る
しかし、そんなミステリー特許に引き込まれていくワタシの心の中のツッコミなど知る由もなく、この埋蔵金小説許では、引き続き具体例を挙げて特許の内容を説明していくことになる。それが、次の「実施例」である。具体的な資料群をもとに、埋蔵金発掘に迫るストーリ〜が書き示されている。
が、この資料群がスゴイのである。何しろ、こんな感じなのだ。
- 資料A 「常習赤城におよそ三百六十万両。古井戸を掘ることを手がかりとすべし」という水野家に伝わる遺言
- 資料B 「寺の床下から発見された方位図・地図・暗号文書」
- 資料C 「空井戸から発見した銅板と像」
- 資料D 「黄金埋蔵はアッという間にされたらしい、という地元住人のウワサ」
しかも、資料Aの「常習赤城におよそ三百六十万両。古井戸を掘ることを手がかりとすべし」という遺言に対しては、「ここで疑問に思うのは、義父が何故もっと詳しく埋蔵場所を教えなかったのか」などと死者にムチ打ち、マジメなのかそれともツッコミ?と言いたくなるような感想・疑問を書き、この疑問に対して延々2ページに渡り超論理的考察、超心理的考察を加えることで、ついには「埋蔵金は七つの古井戸に埋蔵されたことになる」と、超論理科学的に鉄槌結論を下すのである。
そして、下に示す「寺の床下から発見された方位図・地図・暗号」を基に、黄金分割を始めとする数学的考察などを駆使し、埋蔵金の位置を推定する。しかも、単に推定するだけでなくて、経済的・効率的に発掘をするために埋蔵金の位置の計算誤差を延々と論じて、ついには誤差50cm〜7m弱だと推定するのであった。なるほど、この歴史ミステリー小説特許は単に技術特許にとどまらず、経済を見据えた経済ミステリー特許でもあったのだ。「埋蔵金の発掘は夢や学問でなく産業になる」のだ。
さて、この埋蔵金ミステリーで指し示された「埋蔵金の埋まっている七つの古井戸」がどこであるかを知りたい人も多いだろう。ということで、特許の図を重ね合わせ、埋蔵金の埋まっている七つの古井戸の場所をプロットしてみたのが、次の図である。どの辺りか判らない人のために、広域地図をリンクしておくとここら辺りということになる。
さて、この特許の最後には「なお、この辺りは便利な住宅地向きの環境になりつつあるので、住宅が建設される前に発掘することが望ましい」と
と産業としての指針まで描きつつ筆をおくのである。
どうだろうか、面白いミステリー小説特許だったのではなかろうか?そして、特許なんて簡単に書ける、と思った人もいるのではないだろうか?そして、どんどん特許を書きたくなる、と思う人も多いに違いない。で、ワタシは思うのだ。できれば、できることであれば、その書いた特許をワタシにも少し分けて頂いて、ワタシのノルマを少しでも減らして欲しい、と強く強く思うのである。
2002-03-16[n年前へ]
■あなたのとりこ
サントリー 緑水 光の中へ編。このCMとても好き。動画はリアルオーディオの方は私の環境ではパラパラマンガになってしまったので、メディアプレーヤーの方で見た方が良いかも。シルヴィ・バルタンのあなたのとりこがフルコーラスで聴けるのもありがたい。
主人公は女子大生。朝、陽光の射す駅のホームで人混みの中に最近知り合ったばかりの気になる男の子を見つけます。思わずこぼれる笑み。ところが次の瞬間、男の子の隣には親友の姿が…。そのまま列車に乗ると、いつしか列車は都会を離れ、郊外までやってきます。小さな駅に降りると周りは鮮やかなみどりにあふれ、太陽はなにもかもをキラキラと輝かせている…。(リンク)
■何と、女性は宇宙であった。
今の宇宙は「熟女」なのだ
私の職場には「オレは女性は絶対年上が良いと思うね」と断言する人達がいる。その一方で「自分より年下でなければ人じゃないスよ」という、「それは人間として如何なモノか」と問いたくなるような新入社員一派もいる。
ある日、何かの打ち上げでビールを飲みながら、そんな「熟女vsロリ」大論争を聞いている時、私はふと思ったのである。あれ?女性の「色っぽさ」ってどんな色なのだろう?色っぽさって、そういえば何色なんだろう?ちょっと眺めてみたい気がするな〜。
それに…、その女性の「色っぽさの色」は年を重ねると、どんな風に変化していくのだろう?「色っぽさ」はどんなカーブで成長していくのだろう?と、そんな風に思った私は、今回「女性の色っぽさ」が何色であるか、そしてそれは女性が年を重ねるにしたがってどう変化していくかを調べて、眺めてみることにした。
これまでも、「できるかな?」ではさまざまな抽象的なもののイメージ(=画像)をネットワーク上から多数集めそれらの色分布を調べることで、それらの抽象的なもののイメージ(=印象)を目に見える形にしてきた。だから、ある程度は「色っぽい」というのがどんな色だかは想像がつく。例えば、下は「心の色はどんな色?」で調べた「笑顔・童話・心・エロ」の色である。
こんな風に、ネットワーク上から多数の画像を集めれば、抽象的なものであっても「目に見える色」にすることができる。ましてや、女性の色っぽさなどは、もちろんもとより「色っぽい」というくらいだから、「目に見える色」にするのは簡単なことだ。いつもと違うのは、女性が年を重ねるにしたがって「色っぽさ」がどう変化していくかを調べるので、ちょっと定量的に扱ってやらなければならないだけである。
そこでまずは、HiraxNetMosaicMakerに多数の画像の「色の平均値」を出力するウィンドーを付けたてみた。
そして、いつもと同じように「GuruguruImage+Iria+HiraxNetMosaicMaker」トリオでさまざまな女性の画像を収集し、その「色っぽさ」を調査することにしてみた。ネットワーク上からいつものようにゴッソリ集めた画像は全部で6種類である。まずは、年齢に応じた女性の呼び名である
- 幼女
- 少女
- 熟女
- 老女
また、上の四つのような年齢だけではなくて、さらに「何らかの属性が付加されている」
- 女子大生
- 淑女
さて、早速調査した結果を眺めてみることにしよう。下の表が色んな女性の「色」と「色っぽさ」を示した結果である。ちなみに、ここで「色っぽさ」というのはa*a+b*bを示している。つまり、どれだけ「色っぽい」かを示す数値である。
L | a* | b* | 色っぽさ | |
幼女 | 79.5 | 1.4 | 1.5 | 4.21 |
少女 | 76.0 | 2.3 | 3.9 | 20.5 |
熟女 | 76.7 | 3.8 | 4.6 | 35.6 |
老女 | 74.3 | 2.9 | 3.9 | 23.6 |
女子大生 | 76.9 | 1.6 | 3.4 | 14.1 |
淑女 | 79.3 | 2.3 | 3.2 | 15.5 |
そして、この数値を見ながら、下のLab色空間とそこに配置した「笑顔・童話・心・エロ」のイメージを眺めてみよう。すると、例えば熟女の「色」がa*=3.8,b*=4.6と群を抜いて高く、「心」度も高いが「エロ」度も高い、となるのである。そして、その結果「色っぽさ」は他の倍以上の値を示しているのだ。そう、熟女が一番色っぽいのである。先の「オレは女性は絶対年上が良いと思うね」という一派が大喜びしそうな結果が出てしまったが、別に私は彼らからワイロをもらっているわけでないのである。
次に、これらの女性の「色っぽさ」をそれぞれ相当する年齢位置に配置して、女性の「色っぽさ」の年齢カーブを示してみたものが下のグラフである。
すると、生まれてそれほど時間が経っていない幼女は実に「色っぽくない」が、年を経て少女を過ぎる頃にはやがて色づいてくることがよく判る。そして、熟女となる頃には、まさに「熟した女」としか言いようがないくらい、その「色っぽさ」は最高潮に達するのである。そして、さらに年を重ねると、「色っぽさ」は薄まるが、それでも少女よりはまだまだ色っぽい、という事実が目に見える形で私たちの前に姿を現すのだ。
また、このグラフの女性の「色っぽさ」のカーブを試しに二次関数で近似してみると、
「色っぽさ」=-0.015 x (年齢)^2 + 1.4 x (年齢) + 2.3となる。試しにこれをhiraxの「色っぽさ」成長近似関数(暫定版)と呼ぶことにしよう。この式さえ知っておけば、再び飲み屋で「熟女vsロリ」大論争が勃発した折りには、この式を片手に、「きみいくつ?えっ、にじゅうごー!?自分より年下でなければ人じゃない?それは違うよ。少なくとも君が45歳くらいまではね。」と冷静にアドバイスしたりすることができるわけだ。
ところで、このグラフ中の「女子大生」と「淑女」を眺めてみると、平均的な女性の「色っぽさカーブ」から大きく外れて「色っぽくない」ことが判ると思う。そう、学問に打ち込む女性も淑女も「色っぽい度」は低いのである。当たり前である。エラーチェッカーとして入れた「女子大生」と「淑女」の調査結果からも、今回の調査方法も世間のあり方も間違っていないことが見てとれるのである。
また、今回多数採集した「幼女・少女・熟女・老女」をそれぞれ平均化してみた「色」を下に示してみた。これが各女性達の「色っぽさ」=「色」の変化チャートなのだが、あなたはこの中のどの色に「色っぽさ」を感じるだろうか?
さて、こんな「女性の色っぽさ変化チャート」を眺めていると、先日発表された「あの研究報告」を連想してしまう人も多いに違いない。そう、先日米ジョンズ・ホプキンズ大学の2人の天文学者が約20万個の銀河の光を全て平均化した結果、すなわち「宇宙の色はこんな色」と発表したあれである。「多数の何かを集めて平均化して、そのものの色を目に見える形にする」という方法論も、そしてそれがちょっとした遊び心でやるというところも、今回の話とよく似た(だけど大違いの)あの研究報告である。
あの研究報告の「宇宙の色」と今回の「女性の色っぽさ」ではそれを求める方法もよく似ているが、驚くべきことに何とその結果もうり二つなのである。ちなみに、下が彼らが報告したIIIE gammaを用いて変換した場合の「宇宙の色」の変化チャートである。ビッグバンから今日、そして遙か未来までの宇宙の色の変化を示したものだ。
そう、先に示した女性達の「色っぽさ」=「色」の変化チャートと瓜二つなのである。女性の色の変化は「宇宙の色」の変化そのものなのだ。「元始、女性は実に太陽であった」と平塚らいてうは「青鞜」の創刊の辞に書いたが、それは素晴らしく正しかったのである。そして、女性は太陽どころではなくて、何と、女性は宇宙であったのだ。そして、今日の宇宙は(私の勝手な偏見から言えば)ちょうど熟女の「色っぽさ」なのである。今の宇宙はまさに「熟れ頃」なのである。こんな私の研究成果をもしも平塚らいてうに知らせることができたら、一体彼女は何と言うだろうか?う〜ん、平塚らいてうが何というかは判らないが、ルパン三世の峰不二子であれば、きっとこう言うに違いない。
…男ってバカね。
2003-05-11[n年前へ]
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JHの三日目には行きます?
さて、スキップは…、北村薫の書く「私シリーズ」の「私」が女子大生には思えないくらい年寄りじみているのと同じく、スキップの主人公もあまりに年寄りくさい判断をします。男性のあなたでしたら違う人の視点から眺めることになる、かも。
わたしは、ひとつの物語である。誰もが一冊の本であるように。しかし、その本が落丁だったら、誰に取り替えてもらえばいいのか。交換不可能なら、道は二つだけ。本を投げ捨てるか、読み進めるか、だ。ただ一冊の本は捨てられない。となれば、つじつまが合わなかろうとページをめくるしかないではないか。If you can, or if you could, という感じでしょうか?