2002-01-29[n年前へ]
■「モーニング娘。」を立体にするのだ!
時間と空間の遠近感ソフトを作る
京都にいた頃、いくつかのホテルでバイトしたことがあった。都ホテル、鴨川沿いのホテル、あるいは、蹴上の辺りにあるホテルなどでベッドメイクやら、会場設営のバイトなどをした。有数の観光地である京都の街中はもう色んな旅館やホテルが数多くあふれているのだから、そんなバイト口は一年を通してあった。
そのバイトに行った色んな旅館の中でも、京都へ行ってすぐにバイトしたホテルは凄かった。その旅館の入り口には「暖簾」がかかっていた。京都の旅館なら、入り口に暖簾がかかっているのは当たり前じゃないの、と言われるかもしれない。しかし、その旅館の「暖簾」はその旅館への車の出入り口に設置してあったのである。
ニホンに憧れ、"A Book of Five Rings"に憧れるスティーブン・セガールのような外国人であれば、「日本人は車ですら暖簾をくぐり、それほどまでに日本人にとって礼節とは大切なものなのデスカ!」と感嘆するかもしれないが、それは少々違う。何しろ、その旅館、いやホテルは名神高速の京都インターチェンジのすぐ横にあった。つまりは、京都インターチェンジの周りのホテル街にあったのである。
いや、ここまで書いても、先のニホンに憧れる外国人なら(今でもそんな人がいたら良いのだが…)、「なるほどなるほど、高速道路と言えば江戸時代の街道デス。ツマ〜リ、高速のインター周りのホテル街は江戸時代で言えば街道の宿場町なのデスネ!」とやはり感嘆するかもしれない。そんな感嘆と感動が的を射ているかどうかはともかく、とにもかくにも一風変わったバイト先だった。
そして、そのバイト先にはいくつも私の好奇心をくすぐるものがあったのだが、そのうちの一つが「立体テレビ」だった。その旅館ホテルには、離れのような作りの特別室という部屋が二部屋ほどあり、特別室には「立体テレビ」なるものが設置してあったのである。といっても、その「立体テレビ」は何か部品が足りないのか、あるいは二十四時間故障中だったのかよく判らないのだけれど、とにかくその「立体テレビ」が動いてるのを見たことはなかった。動いているのを見たことが無く、どんなものだか判らなかったから、なおさら想像力を刺激したのである。もちろん、そのホテルの業種がらどんな番組がテレビから飛び出してくるのかも興味があったのも確かだ。
で、先週どこかで流れていた「モーニング娘。」の音楽を聞いて、何故かその「立体テレビ」のことを思い出した。何故かは判らないのだけれど、思い出してしまったのだからしょうがない。しょうがないから、そんな「立体テレビ」を自分で作ってみることにした。といっても、立体テレビで表示するための特殊なビデオ素材などしか見ることができないのもツマラナイ話なので、普通のビデオ(= 2Dビデオ)を勝手に立体化して、その立体ビデオを見ることができるようなものを作ってみることにした。
ビデオの立体化の原理はとても簡単、単に「時間軸と空間軸を少しばかりシャッフルするだけ」である。
人間が視覚から立体感を得る原因の一つが左右の目で見る景色の違い、すなわち両眼の視差である。その両眼視差を利用して、立体感を付加してやるのである。つまり、動画の各瞬間の画像を右目用と左目用の二つの画像に分けて、その二つの画像に少しばかり差をつけてやることで、両眼視差を人工的に与えれば良いのである。
といっても、「動画の中のある瞬間の画像」を右目用と左目用に分けた二つの画像の間に「少しばかりの差をつける」といっても、そんな画像を作るのはそんなに簡単ではない。そこで、ちょっとこんな風に考えてみるのだ。「動画の中のある瞬間の画像」と「少しだけ差がある画像」はどこかにないだろうか?もし、そんな画像が何処かにあるならば、その画像をちょっとばかり拝借すれば良いだけの話なのである。そんな画像は果たしてあるのだろうか?
そう、そんな画像はとても近くにある。答えは簡単、「動画の中のある瞬間の画像」の「少しだけ時間的に差がある瞬間の画像」が探している答えなのである。「動画の中のある瞬間の画像」と「その次の瞬間の画像」は「ほんの少しだけ色々な位置が違ってはいるけれど、だけど全体的にはほとんど同じような画像」なのである。そんな画像を両眼で別々に眺めてみれば、適度の両眼視差により立体感を得ることができるハズなのである。
というわけで、普通の動画像に対して、「時間的に前後に並んだ二つの画像を空間的に左右に並べて」、平行法で眺める動画像に変換するソフトウェアを作ってみた。それが、これperspective.exeである。もちろん、いつものように動作保証一切無しのアルファ版ソフトだ。
perspective.exeの動作画面は下のようになる。"File Open"で動画像を開いて、"Make3D File"で立体動画像を作成・保存することができる。例えば、まずは素材として以前作成した「モンローウォークの動画」を再生している画像を下に示してみよう。Real形式で圧縮したオリジナル動画はこちら(original.rm 9kB )である。
この動画をこのperspective.exeで処理するとあらあら不思議、なんと下のように、二つの画像が並んだ「平行法で眺める立体動画像」が作成されるのである。ちなみに、この立体化した動画像のreal形式動画像はこちら(perspective.rm 11kB )である。
この交差法で眺める動画像を上手く立体視するコツは、遠くを眺めるようにして、ぼんやりと動画像を眺めてみれば良いだろう。そうすると、立体動画像で眺めるモンローウォーク(半裸)を眺めることができるハズだ。
ところで、先のこのソフトの立体化の原理を読んで、「いや、それだと動きによってはとても不自然になるに違いない」という人も数多くいることだろう。そんなアナタのその理屈は非常に正しい、と思う。しかし、まずは動画像を変換して自分の目で確かめてみてもらいたい。人間の感覚は時にとても簡単に騙されるのである。いや、あるいは人間の想像力の処理がスゴイのかもしれない。とにかく、本来不自然なはずの「立体動画像」も実際に眺めてみるとかなり自然な立体感を感じさせるのである。
というわけで、この原理の是非は次回以降に回すとして、まずはこのperspectiveを使って色々な動画像を立体化して眺めてみるべきと、私も色々な動画像を眺めてみたわけなのだけれど、試しに下のような「モーニング娘。」のライブビデオなんかも立体化してみた。
で、この立体動画像を眺めながら、ちょっと私は考え込んでしまった。動画像中を走り回る「モーニング娘。」のメンバー達が手の届きそうな近くへ飛び出して見えたり、またあるいは、手の届かない遙か向こうの後ろにふと見えたりするのだ。それは確かに遠近感のある立体画像なのではあるが、ただの遠近感のある立体動画というわけだけでもないような気がしたのである。
何しろ、その走り回り、飛び出したりするメンバー達が今はもう実は「モーニング娘。」ではなかったりするのだ。何かそんなことを考えると、今眺めている動画像の奥行きが単に空間的な奥行きだけではなくて、何か時間的な奥行きを感じさせるような気がしたのである。時間的な距離を何か感じさせるような気がしたのである。
そう、そういえばこのperspective.exeが作る立体動画像は「時間的に前後に並んだ二つの画像を空間的に左右に並べて」みたものであった。つまりは、ビデオテープに記録された時間軸と空間軸をほんの少しばかりシャッフルすることで、遠近感を作り出しているのである。だから、perspective.exeが作る遠近感・奥行きは、実は「時間的な遠近感・奥行き」なのである。それを人間が勝手に「空間的な遠近感・奥行き」であるかのように錯覚していただけなのである。
だから、私がこの「モーニング娘。」の立体動画を眺めて、そしてもういなくなったメンバーなどを眺めて、何か時間的な奥行きを感じたりしても、それも実は結構正しかったりするのかもなぁ、なんて思ったのである。そんなことを考えながら辞書を引くと、遠近法を指す"perspective"は同時に「時間の向こう、見通し,展望,前途」なんてふうにも書いてあって、それを読みながら、ふ〜ん…としみじみ納得してみたりしたのである。
2002-04-06[n年前へ]
■文字が飛び出すステレオグラム
愛の言葉とハートマーク
いつだったか、アスキーアート関連を調べてみるときに、下のような3Dアートを見つけた。単に無意味なの文字の羅列に見えるかもしれないが、ぼんやりと遠くを見る要領でこの英文字の羅列を眺めていれば、いつしかピラミッド状の形状が浮かび上がってくるハズである。
]KMQ\\SP]UMY]KMQ\\SP]UMY]KMQ\\SPUMY]KMQ\\SPUMY]KMQ\\SPUMY]KMQ\\SPUMMY]KMQ\\Sp ER_J]KUMS\QPER_J]KUMS\QPER_J]KUM\QPER_J]KUM\QPER_J]KUM\QPER_J]KUM\QQPER_J]KUM CQE_PSVJ^COJCQE_PSVJ^COJCQE_PSVJCOJCE_PSVJCOJCE_PSVJCOJCE_PSVJJCOJCCE_PSVJJCO HTXZQDDUTZUXHTXZQDDUTZUXHTXZQDDUZUXHXZQDDUZUXHXZQDDUZUXHXZQDDUUZUXHHXZQDDUUZU EYZIHVFQ[K`CEYZIHVFQ[K`CEYZIHVFQK`CEZIHVFQK`CEZIHVFQK`CEZIHVFQQK`CEEZIHVFQQK` EEDHYNWSMFZCEEDHYNWSMFZCEEDHYNWSFZCEDHYNWFZCEDHYNWFZCEDHHYNWFZZCEDHHHYNWFZZCE ZNFDRGB`JKZVZNFDRGB`JKZVZNFDRGB`KZVZFDRGBKZVZFDRGBKZVZFDDRGBKZZVZFDDDRGBKZZVZ NQAQLHPZQ\X`NQAQLHPZQ\X`NQAQLHPZ\X`NAQLHP\X`NAQLHP\X`NAQQLHP\XX`NAQQQLHP\XX`N VRMT^C]XN_TPVRMT^C]XN_TPVRMT^C]X_TPVMT^C]_TPVMT^C]_TPVMTT^C]_TTPVMTTT^C]_TTPV CNH^N\HYWVQMCNH^N\HYWVQMCNH^N\HYVQMCH^N\HVQMCH^N\HVQMCH^^N\HVQQMCH^^^N\HVQQMC KJ\A[RN\]WNKKJ\A[RN\]WNKKJ\A[RN\WNKK\A[RNWNKK\A[RNWNKK\AA[RNWNNKK\AAA[RNWNNKK `YCILI^CE[QU`YCILI^CE[QU`YCILI^C[QU`CILI^[QU`CILI^[QU`CIILI^[QQU`CIIILI^[QQU` UBIKIDP^E[ZMUBIKIDP^E[ZMUBIKIDP^[ZMUIKIDP^[ZMUIKIDP^[ZMUIKIDP^^[ZMUUIKIDP^^[Z E^\CLHAQBGEDE^\CLHAQBGEDE^\CLHAQGEDE\CLHAQGEDE\CLHAQGEDE\CLHAQQGEDEE\CLHAQQGE JYB_V_B`LP_RJYB_V_B`LP_RJYB_V_B`P_RJB_V_B`P_RJB_V_B`P_RJB_V_B``P_RJJB_V_B``P_ NCLD`^KRCE[]NCLD`^KRCE[]NCLD`^KRE[]NCLD`^KRE[]NCLD`^KRE[]NCLD`^KRE[[]NCLD`^KR ]L[\[Z`EFM[[]L[\[Z`EFM[[]L[\[Z`EM[[]L[\[Z`EM[[]L[\[Z`EM[[]L[\[Z`EM[[[]L[\[Z`E HTHE\JXLNQLGHTHE\JXLNQLGHTHE\JXLNQLGHTHE\JXLNQLGHTHE\JXLNQLGHTHE\JXLNQLGHTHE\ |
これはAA-projectのAA3D- ASCII art stereogram generatorを用いて作成された"ASCII art stereogram"だ。一世を風靡したランダムドットステレオグラムのアスキー文字版である。
言うまでもなく、ランダムドットステレオグラムは潜在意識でのパターン自動認識を利用して両眼視差を生じさせることにより立体感を得るものであるが、この"ASCIIart stereogram"では「パターン」として、ランダムドットでなくて「アスキー文字」を使ってやるものであって、考え方としてとても面白いアートだと思う。ランダムドットよりも、「謎の暗号っぽい」ところがちょっと楽しい感じになる。
人間はこんなランダムドットやこのアスキー文字のようなパターンを眺めるときに、目にするその全ての領域に対して「あぁココとココは同じパターンだなぁ」と無意識の内に判断できるわけで、何ともスゴイとしか言いようがない。オリンピックなどを眺めていてもよく思うことだが、人間の能力はとてもスゴイのである。
が、とはいえ太陽が西から昇ってもワタシがオリンピック選手にはなれないのと同じく、やはりスゴイ能力にもピンからキリまであるわけで、ワタシなどは実はこういう英語のASCIIart stereogramを眺めていても、一瞬で立体に感じたりはしないのである。なぜだか、左右の目が位置対応が一瞬では判らないのだ…。どうもワタシはアルファベットのパターン認識に時間のかかるニブイヤツであるらしい。もしかしたら、いやもしかしなくても、日本語ネイティブで英語が苦手なワタシはアルファベットに対するパターン認識能力が今ひとつ低いに違いないのだ。だから、この手の「英語」を使ったstereogramだと、左右で眺める映像間のパターン相関認識に時間がかかって、なかなか立体感を得ることができないのだろう(根拠はないけど)。ワタシのように異文化コミュニケーション能力が低いとステレオアートの観賞すらろくにできないに違いないのだ。
じゃぁ、ワタシのような異文化コミュニケーションに欠ける人々は「このステレオアートを日本語で作って眺めてみれば良いじゃないか」と思うわけだけれど、このAA3Dは「アスキー文字」にしか実は対応していないのである。名前からして、ASCIIArt Projectという位だから当たり前と言えば当たり前でしょうがないのではあるけれど、異文化コミュニケーション的には「日本語にだって対応して欲しい〜」と思ってしまうのである。火星人だって大阪弁をしゃべる今日この頃なのだから、AA3Dにも日本語を喋って欲しいところなのであるが、そんなことを言ってもしょうがないわけで、日本語を使ってステレオグラムを作るプログラムを早速自分で作ってみることにした。
とはいえ、2バイト文字と1バイト文字、全角と半角の混在文章に対応するのはメンドくさかったので、結局2バイト全角文字のみに対応ということにしてしまった。つまり、日本語と英語の混在文章などには対応していないわけで、これでは「日本語に使えないAA3D」と全く同じく、「他の言語のことなんか考えていない」という異文化コミュニケーション能力に欠けた、「作った親の顔が見たい」と言われそうなソフトが生まれただけだったのである。が、何はともあれ、これがそのできあがったNihogo3Dである。
- nihogo3d.lzh (284kB) function部 bc++b source
- 左上の画面に日本語を入力するか、LoadTextボタンで日本語を読み込む
- Load Heightボタンで立体マップ(Bitmapファイル)を読み込む(それは0〜255の高さマップに自動変換される)
- Make 3D Textボタンを押して、ステレオグラムを作成
例えば、上の動作画面は左上のテキストウィンドーにラブレターに使うようなちょっと恥ずかしい文字をただ無意味に入力して、そして右上の立体マップ(Bitmapファイル)にハートマークを読み込んで、ステレオグラムを作成しているところである。そして、その出力結果が下のテキストだ。一見意味不明の「読むだけで恥ずかしくなるような文字」がただ並んでるか、あるいはキョーフのデンパ系メールか、と思いきや、実はその言葉を背景にして「ハートマーク」が自分の方に浮かび上がってくる、という趣向なのだ。「愛の言葉を背景に相手の心にハートマークを浮かべさせる」という超マニアックでハイブロウなラブレター(イヤがられる可能性も超高し)なのだ。
愛しい。ちゅっ。ちぇ愛しい。ちゅっ。ちぇ愛しい。ちゅっ。ちぇ愛しい。ちゅっ。ちぇ愛しい。ちゅっ。 っ。スキ。大好き。愛っ。スキ。大好き。愛っ。スキ。大好き愛っっ。スキ。大好き愛っっ。スキ。大好き しい。ちゅっ。ちぇっしい。ちゅっ。ぇっしい。。ちゅ。ぇっしい。。。ちゅ。ぇっしい。。。ちゅ。ぇっ 。スキ。大好き。愛し。スキ。大好。愛し。スキ。大好。愛し。スキ。。大好。愛し。スキ。。大好。愛し い。ちゅっ。ちぇっ。い。ちゅっちぇっ。い。ちゅっちぇっ。い。ちゅゅっちぇっ。い。ちゅゅっちぇっ。 スキ。大好き。愛しいスキ。大好。愛しいスキ。大好。愛しいスキ。大大好。愛しいスキ。大大好。愛しい 。ちゅっ。ちぇっ。ス。ちゅっ。ぇっ。ス。ちゅっ。ぇっ。ス。ちゅっっ。ぇっ。ス。ちゅっっ。ぇっ。ス キ。大好き。愛しい。キ。大好き愛しい。キ。大好き愛しい。キ。大好好き愛しい。キ。大好好き愛しい。 ちゅっ。ちぇっ。スキちゅっ。ちぇ。スキちゅっ。ちぇ。スキちゅっ。。ちぇ。スキちゅっ。。ちぇ。スキ 。大好き。愛しい。ち。大好き。愛い。ち。大好き。愛い。ち。大好好き。愛い。ち。大好好き。愛い。ち ゅっ。ちぇっ。スキ。ゅっ。ちぇっ。キ。ゅっ。ちぇっ。キ。ゅっっ。ちぇっ。キ。ゅっっ。ちぇっ。キ。 大好き。愛しい。ちゅ大好き。愛しい。ゅ大好き。愛しい。ゅ大好好き。愛しい。ゅ大好好き。愛しい。ゅ っ。ちぇっ。スキ。大っ。ちぇっ。スキ。っ。ちぇっ。スキ。っっ。ちぇっ。スキ。っっ。ちぇっ。スキ。 好き。愛しい。ちゅっ好き。愛しい。ちゅっ好。愛しい。ちちゅっ好。愛しい。ちちゅっ好。愛しい。ちち 。ちぇっ。スキ。大好。ちぇっ。スキ。大好。ちっ。スキキ。大好。ちっ。スキキ。大好。ちっ。スキキ。 き。愛しい。ちゅっ。き。愛しい。ちゅっ。き。愛い。。ちゅっ。き。愛い。。ちゅっ。き。愛い。。ちゅ ちぇっ。スキ。大好きちぇっ。スキ。大好きちぇっ。スキ。大好きちぇっ。スキ。大好きちぇっ。スキ。大 |
同じステレオグラムでもランダムドットの方はあくまでも画像なので、メールに貼り付けようとするとどうしても添付ファイルになってしまって嫌がられることも多い。しかし、この「文字ステレオグラム」であれば、こちらは完全に「文字」なのであるから、いくらでもメールに貼り付けることができる。というわけで、e-mail時代の昨今にはとても使いやすいハズなのである。もしかしたら、今年の年末には「2002年度のラブレターe-mailの半分はこのNihongo3Dを用いて作成されました」という驚愕の事実が判明しても不思議でないくらいなのである。
また、「言葉を紡いで-何か-を描く」のが小説であるが、このNihongo3Dを使えばまさに「言葉を並べて-何か-を浮かび上がらせる」ことができる。例えば漱石の草枕の冒頭の文章で「角張った人の世」を描いてみたものが下の文章である。この文章をぼんやりと眺めてみれば、
人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。という文章を背景にして、「角張った人の世」が何と浮かび上がってくるのが判るハズだ。
さお)させば流されるさお)させば流されるさお)させば流されるさお)させば流されるさお)させば流さ みにくさが高(こう)みにくさが高(こう)みにくさが高(こう)みにくさが高(こう)みにくさが高(こ 、詩が生れて、画(え、詩が生れて、画(え、詩が生れて、画(え、詩が生れて、画(え、詩が生れて、画 ない。やはり向う三軒ない。やはり向う三軒ない。やはり向う三軒ない。やはり向う三軒ない。やはり向う 「人の世」に傍点]が「人の世」に傍点]が「人の世」に傍点]が「人の世」に傍点]が「人の世」に傍点 の国へ行くばかりだ。の国へ行くばかりだ。の国へ行くばかりだ。の国へ行くばかりだ。の国へ行くばかり 住みにくかろう。 越住みにくかろう。 越住みにくかろう。 越住みにくかろう。 越住みにくかろう。 、束(つか)の間(ま、束(つか)間(ま、束(つか)間(ま、束((つか)間(ま、束((つか)間(ま に画家という使命が降に画家という命が降に画家という命が降に画家家という命が降に画家家という命が降 が故(ゆえ)に尊(たが故(ゆえ)尊(たが故(ゆえ)尊(たが故((ゆえ)尊(たが故((ゆえ)尊(た かど)が立つ。情(じかど)が立つ情(じかど)が立つ情(じかど))が立つ情(じかど))が立つ情(じ とかくに人の世は住みとかくに人のは住みとかくに人のは住みとかくくに人のは住みとかくくに人のは住み ても住みにくいと悟(ても住みにくと悟(ても住みにくと悟(ても住住みにくと悟(ても住住みにくと悟( 作ったものは神でもな作ったものはでもな作ったものはでもな作ったたものはでもな作ったたものはでもな ある。ただの人が作っある。ただのが作っある。ただのが作っある。。ただのが作っある。。ただのが作っ 人でなし[#「人でな人でなし[#人でな人でなし[#人でな人でななし[#人でな人でななし[#人でな [#「人の世」に傍点[#「人の世に傍点[#「人の世に傍点[#「「人の世に傍点[#「「人の世に傍点 をどれほどか、寛容(をどれほどか寛容(をどれほどか寛容(をどれれほどか寛容(をどれれほどか寛容( こに詩人という天職がこに詩人とい天職がこに詩人とい天職がこに詩詩人とい天職がこに詩詩人とい天職が のどか)にし、人の心のどか)にし人の心のどか)にし人の心のどかか)にし人の心のどかか)にし人の心 う考えた。 智(ち)う考えた。 智(ち)う考えた。 智(ち)う考えた。 智(ち)う考えた。 智( とお)せば窮屈(きゅとお)せば窮屈(きゅとお)せば窮屈(きゅとお)せば窮屈(きゅとお)せば窮屈( 所へ引き越したくなる所へ引き越したくなる所へ引き越したくなる所へ引き越したくなる所へ引き越したく 人の世[#「人の世 人の世[#「人の世 人の世[#「人の世 人の世[#「人の世 人の世[#「人 どな)りにちらちらすどな)りにちらちらすどな)りにちらちらすどな)りにちらちらすどな)りにちらち らとて、越す国はあるらとて、越す国はあるらとて、越す国はあるらとて、越す国はあるらとて、越す国は 「人でなし」に傍点]「人でなし」に傍点]「人でなし」に傍点]「人でなし」に傍点]「人でなし」に傍 世が住みにくければ、世が住みにくければ、世が住みにくければ、世が住みにくければ、世が住みにくけれ の間でも住みよくせねの間でも住みよくせねの間でも住みよくせねの間でも住みよくせねの間でも住みよく あらゆる芸術の士は人あらゆる芸術の士は人あらゆる芸術の士は人あらゆる芸術の士は人あらゆる芸術の士 |
疲れたときにCRT画面の遙か遠くを眺めるようにして、漱石の言葉をボンヤリと眺めてみれば、その言葉が見る見る立体的に立ち上がって、角張った世界が起きあがってくるのである。疲れたとき、ボンヤリした時には、ぜひこの「草枕2002by 漱石フューチャーリングhirax.netを眺めて、そして楽しんでみてもらいたい。もしかしたら、バラバラに並べられたこんな文字が心の中で不思議に立ち上がってくるのかもしれない、と思うのである。
飛び出せぬ「この世が」住みにくければ、少しはそれを住みよくせねばならぬ。だから詩人という天職と、画家という使命ができる。あらゆる芸術は「この世」をのどかにし、人の心を豊かにするがゆえに尊とい。
2002-04-13[n年前へ]
■月が遠くであっち向いてホイ
Stereographs of the Lunar Libration
夜、月をよく眺める。仕事の帰り際に箱根山中で、あるいは信号待ちをしてる車の中から、よく月を眺める。そんな時、こんなことを考えた。
月の自転周期と、月が地球の周りを回る公転周期は同じだ。月の潮汐力が原因で、どうしても自然に一致してしまう。少しでもそのその二つがずれた場合には、それを元通りにするような力が働く。だから、月はいつでもほとんど同じような顔を地球に向けている。もちろん、太陽の方向に従って月の満ち欠けはあるのだけれど、それでもやはり顔はいつも同じ面を向けている。それはまるで「心配そうに子供を見守る親」か、「ワガママな姫さまを心配する爺や」か、はたまた「好きな人を飽きもせず眺めてる恋する人」であるかのようだ。
とはいっても、月の軌道は実際には楕円だから、本当はこんな風に秤動を起こす。地球に近づいたり遠ざかったり、早く動いたり遅く動いたりして、月は少しづつ違う顔を地球に見せる。それでも、それは「子供を何故か怒ってしまったり、可愛がったりする親」か、「爺やが心配そうに姫さまに顔を向ける仕草」か、「誰か好きな人を少し不器用に見てる恋する仕草」のようで、やはりなんとなく微笑ましい。
ところで、そんな風に月が少しだけ違う顔を見せるのなら、そんな月の写真を二つ並べて眺めてみれば、目の前に立体的な月の姿が浮き上がってくるはずである。同じ時の、だけど空間的に少しだけずれた場所から眺めた二枚の画像が立体感を与えるのは当たり前の話だけれど、時間的に少しだけずれた(だから空間的にも少しだけずれた)二枚の写真にだって、私たちはやっぱり立体感を感じる。
そこで、試しにインターネット上から月の写真を二つ拾い上げてみた。下の写真は誰かが何処かで眺めた二つの月だ。撮影された場所も、時間も(きっと)全く別の二つの月である。平行法だったら遙か遠くの誰かを眺める要領で、交差法だったら目のすぐ前の誰かを眺める要領でこの二つの月を眺めてみれば、立体的な月を眺めることができる。GoogleImage Searchのおかげで、そんなこともずいぶん簡単になった。何時か何処かの誰かが月を眺めている目を通して、それを自分の目の代わりにして、自分の心の中に月の立体的な様子を映し出しているのだから、いわば私の左右の目が「インターネットの大きさ」だけ離れて、立体感を拡大しているような感じで、少し面白いような感覚がする。
ところで、こんな風に月が地球に向ける二つの顔を見るとき、私たちが立体的な月の姿が目の前に迫ってくるかのように感じるように、人の表情が顔の向きが少しだけ違う写真を用意して、そんな写真をぼーっと眺めてみたら、私たちの目の前に「その人の姿」が浮かび上がってくるような気持ちになる。
実際のところ、私たちが心の中で人を思い浮かべたりする時は、自分では気づかなくとも、色んな時や色んな場所での「その人の姿」を心の中に浮かべているのかもしれない。そして、もしかしたら「その人の立体的な姿」を心の中で感じているのかもしれない。きっと無意識にだけど、私たちはそんなことをしているのだろう。
だから、そんな心の中で無意識にしていることを、不器用だけど意識的にやってみれば、案外自分の「心の中の立体感」や、「心の中にいる誰かの立体像」なんかを上手く眺めることができるかもしれない。例えば、アルバムの中から二枚の写真を適当に選んでぼーっと眺めてみたりしたら、そんなものがもしかしたら心の中に浮かび上がってくるのかもしれないな、と月を眺めながら考えてみたりしたのである。
2002-09-26[n年前へ]
■オッパイ星人の力学 「胸の谷間」編
新兵器「巨乳ビジョンLight」
一見平和に見える島国でも色々な敵が潜入してくる。時には高速艇で日本海へ、そしてまた時には飛行機に乗ってディズニーランドへ、そして時には未確認飛行物体UFOに乗って色んな異星人達が日本へ潜入してくる。ワタシは、そんな異星人達の一派、オッパイ星人達と日夜戦っているのである。「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」達をワタシはいち早く見つけだし、オッパイ星人達から可愛そうな子羊達を守るために、ワタシは日夜巨乳(あるいは微乳の)子羊達を見守っている。「オッパイ星人に狙われそうな巨乳はいないか~、揺れる胸はいないか~」と東北地方に住むナマハゲのように、人知れずパトロールを続けているのだ。
そんな毎日の戦いの中で、かつてワタシは「見るバスト全ての形を明らかにしてしまう恐るべき最終兵器- 巨乳ビジョン -」を開発したのだった。しかし、左右のステレオビジョンでターゲットにロックインして激写し、撮影された複数画像からステレオマッチング法でバストの形状を明らかにする巨乳ビジョンには大きな問題があったのである。二つのレンズが左右に並ぶ「巨乳ビジョン」の勇姿はどうみても異様なのであった。巨乳ビジョンを装着しfoたワタシの姿は明らかにヘンでアブナイやつなのである。恐るべき異星人-オッパイ星人-と日夜戦い続け、地球を守る正義の味方には決して見えないのであった。どうしたって「スケベな盗撮野郎」に間違えられてしまうのである。
世間で平和に暮らす愛すべき日本の人々がオッパイ星人の地球への襲来をちゃんと知っていて、日本全土に「オッパイ星人襲来」非常事態宣言でも流されていたとしたなら別なのであるけれど、一見平和に見える(実はそうでないのだが)この日本では「双眼レンズの異様なカメラ-巨乳ビジョン -」はなかなか使うことができないのであった。日夜地球を守る、人知れず人々の平和な生活を守るためには、つまりは人知れず「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」達を見つけだすためには、異様な姿ではない巨乳ビジョンの新開発が欠かせなかったのである。決してヘンでアブナイやつ、ましてや「スケベな盗撮野郎」になんか間違えられたりしない「一見、普通のカメラ風の巨乳ビジョン」が必要なのであった。
そこで、ワタシが開発した「巨乳ビジョンの簡易バージョン、一見普通のデジタルカメラ風の巨乳ビジョン」が今回の話の主人公- 巨乳ビジョンLight - だ。画像処理ソフトPhotoshopに簡易バージョンPhotoshopLEがあるように、そしてモーニング娘。にプッチモニがあるように、最終兵器「巨乳ビジョン」の簡易バージョンが「巨乳ビジョンLight」なのである。双眼の異様な姿では決してなく、単なる普通のデジカメを使うことができる画像処理システム、それが「巨乳ビジョンLight」なのだ。
そもそも、初代「巨乳ビジョン」は左右の両眼視差を利用してバストの立体計測を行うメカニズムになっていた。「人間は両目で見ている画像の差を利用して、奥行き情報を知るわけであるが…」と前回の巨乳ビジョンの開発記で書いたように、角度を変えて配置した二つのカメラで撮影した二つの画像から、ステレオマッチング法を用いて奥行き情報(つまりはオッパイの高さ)を再構成していたのである。そのために「巨乳ビジョン」は双眼の異様な姿になってしまっていたのである。
しかし、考えてみれば人間が立体感を得る手がかりは両眼視差だけではないのである。立体感を得るためには、他にもいくつもの手がかりがある。そのいくつもある手がかりの一つが「陰影」である。女性の化粧が(男性の化粧においても)多くの場合鼻を高く見せたりするために、鼻周りの「陰影」を強調したりするように、「陰影」は立体情報を得るための大きな手段なのである。例えば、下の二つの図形、「陰影」がある場合と「陰影」がない場合を比べてみれば、どちらがハッキリと立体感を得られるかは明らかだろう。そう、左側の「陰影」がある場合は見事なまでの半円状のたわわな巨乳形状を感じとることができるのに対し、右側の「陰影」が無い場合ではそんな官能的な形状を感じ取ることはできず、むしろ真っ平らに見えるに違いないのである。実は全く同じ形状であるにもかかわらず、陰影の有り無しの違いだけで「巨乳」と「クレーター」の差になってしまうのである。
こんな風に、「陰影」がある場合のたわわな巨乳形状を見れば一目瞭然なように、「陰影」による立体感が「オッパイの形状認識」に及ぼす影響はとても大きいのである。その代表的な例が「胸の陰影が描き出す胸の谷間」である。試しに「胸の谷間」でGoogle検索(おこちゃまは禁止)をして入手した典型的な「胸の谷間」画像を眺めてみれば、そんな「陰影」によるオッパイ形状認識に及ぼす影響の偉大さを感じ取ることができるハズだ。
実は、今回の主役「巨乳ビジョンLight」はこの「陰影」を手がかりにオッパイの形状認識を行うのである。「光」が描き出す胸の谷間の陰影、その「光=Light」による微妙な陰影を手がかりに「巨乳ビジョンLight」は見るバスト全ての形、特に胸の谷間の立体形状を明らかにするのである。そう、「巨乳ビジョンLight」はLightの力を利用するが故に、「巨乳ビジョンLight」であって、単なる廉価版「巨乳ビジョン」ではないのである。「巨乳ビジョンLight」の名は体を表してるのである。光があるところに陰がある。山があるところに、谷がある。もしそこに巨山があるならばやはり巨大な谷ができ、巨大な陰ができる。それすなわち「胸の谷間」なのである。だから、その陰影を「巨乳ビジョンLight」で解析してやるならば、山谷の立体形状を知ることができるのだ。
というわけで、実際のところ「巨乳ビジョンLight」は基本的に普通のデジカメで撮影された画像に対して立体解析を行う単なる画像処理システムである。ワタシはそのシステムのために、まずはPhotoshopとExcelのような表計算ソフトを連携させるプラグインCSVf(制作日記)を作成した。
これは画像の値を表計算方式のセルで表示させ、その表示されたデータをExcelでグラフにしたりすることができる。つまりは、画像データを解析して、色々な表示方式で立体化することが素晴らしくも簡単にできるようになるのだ。もちろん、フリーのソフトウェアでもScionImagePCやImage Toolなどで似たようなことはできるが、表計算方式のセルで表示という点において、このCSVfは使い勝手の点で勝っているハズである。
そして、先ほど入手した「胸の谷間」画像に対して、試しに画像解析を行ってみることにしよう。何はともあれ、単に「胸の谷間」画像を立体化してみた場合の結果を眺めてみることにしよう。まずは、単純に画像の明るさを「バストの高さ」に直して、等高面グラフにしてみるのである。ちなみに、右肩上方から胸の谷間を覗くような方向に視線を設定して、三次元グラフに表示してみることにする。三次元グラフは色々な方向から眺めることができるが、やはり「胸の谷間」を覗く視線ベクトルは「右肩上方から斜め下60度」であるべきなのだ。
とはいえ、この「胸の谷間(点線で囲った矩形領域)」を単純にCSVfで立体グラフに直しても、下のグラフのようなわけの判らないグラフになってしまう。それはもちろん当たり前である。単純に「画像の明るさ」=「バストの高さ」になるわけがないのである。ほんの少しだけ、実写真の「胸の谷間」の高さ分布と似たような形状になってはいるが、これでは全くの別物であることは間違いない。よほどの想像力豊かな人であれば別だと思うが、少なくともワタシはこのグラフからでは「胸の谷間」を想像することはできないのである。
実は、「胸の谷間」画像の陰影からその立体形状を再構成するためには、この「胸の谷間」画像中の各ピクセルの「明るさ=輝度」を積分してやらなければならないのだ。詳しくは、次回以降のオッパイ星人の力学 「胸の谷間」の法線ベクトル編でそのベクトル解析理論と解法アルゴリズムを述べることとして、今回はまずはそんな作業を実際にしてみた例を次に示してみることにしたい。
下のグラフが、「胸の谷間」画像の輝度をXY方向に積分し、胸の谷間を再構成してみた結果である。つまりは、先ほどの「胸の谷間」画像から新兵器「巨乳ビジョンLight」を使うことで得られる胸の谷間の立体形状なのである。先ほどの実写真と比べてみれば、驚くほどにその立体形状・胸の谷間の形状を再現・解析することができていることが判るだろう。しかもExcel上ではこのグラフをぐりぐりぐりぐり・ぐるぐるぐると色んな方向から眺めることだってできるのである。これが、「巨乳ビジョンLight」システムの恐るべき能力なのだ。
このグラフを色々な角度から眺めれば眺めるほど、素晴らしく官能的な「胸の谷間」の立体形状を認識できていることがわかると思う。寄せて上げて胸の谷間がプレートテクトニクスのように作り出されているようす手に取るように実感できるハズだ。これが科学の力なのである。正義の武器廉価版「巨乳ビジョンLight」なのである。Pyramidパワー、ダウンジングGPS捜査、「思い込み」エネルギー、など他にも超科学の力で日夜戦いを続けている数多くの正義の味方達がいるが、ワタシもこの「巨乳ビジョンLight」を武器にオッパイ星人達との戦いを優位に進めたい、と思ったりするのである。
とはいえ、初代「巨乳ビジョン」が「バスト全ての形を明らかにしてしまう」というその恐るべき能力と、その異様な(ヘンな)姿を理由にワタシが人知れず封印してしまったように、実際のところこの「巨乳ビジョンLight」だって、見てくれは「単なるデジカメ+解析ソフトウェア」であるにしても、やってることは「スケベな盗撮野郎」と違うとは言い切れないのだ。いや、初代「巨乳ビジョン」の方はまだ少しは計測っぽい感じが残っていたけれど、単なるデジカメ画像で十分使用することができる今回の「巨乳ビジョンLight」ではもう全く持って盗撮野郎と同じなのである。いくら何でも、普通のデジカメで街行く女性のバストを(人知れず)撮影し、そのバストの形全てを(勝手に)明らかにしてしまうなんてことは、いかにワタシがオッパイ星人と戦う正義の味方といえども決して許されるわけはないのである。
というわけで、結局のところ「巨乳ビジョンLight」は実際に街中で使用できるわけもなく、オッパイ星人と日夜戦うhirax.netオッパイ戦隊の兵器庫にまたひとつ封印された禁断の武器が増えてしまったのである。今回のオッパイ星人対戦記はこんなふうにほろ哀しく終えるわけであるが、これに懲りずにこれからもワタシは強力兵器の開発を続けていくのである。それが、孤独な正義の戦いというものなのである。
2002-11-28[n年前へ]
■バストが飛び出す「イリュージョン・ブラ」
これでアナタもロケットバスト
人知れず地球に潜入し、人類(巨乳)の安全を脅かすオッパイ星人を撃退するために、ワタシは日夜彼らと戦い続けてきた。そして、オッパイ星人に狙われそうな子羊達(巨乳)をいち早く見つけ出し、ワタシのこの手で守るために、オッパイ形状を素早く認識する装置=「巨乳ビジョン」などの強力兵器を数多く開発してきたのである。例を挙げれば、
- 左右の立体視差を利用する双眼タイプの「巨乳ビジョン」
- 陰影を利用する単眼タイプの「巨乳ビジョン・ライト」
しかし、そんなワタシの戦いはどうも子羊達(巨乳)だけを守ろうとしているかのように見えるらしく、子羊達(微乳)からの抗議の声が時折ワタシのもとに届くのである。いや、実際のところ人知れず戦い続けているワタシのもとには応援メールなどは来ることもなくて、来るのはひたすらそんな抗議メールばかりなのである。
例えば「小さなバストの人のことをもっと考えて下さい」とか「あのね、巨乳なんて所詮オッパイ星人の幻想に過ぎないの!」とか「その研究成果をもっと有意義に活用してて、巨乳になるブラジャーでも作った方がいいんじゃないの。」というようなメールばかりが来るのである。ほとんど脅迫メールのようなものさえ来るわけなのである。
「巨乳になるブラジャー」なんか作成したら、本来安全が保証されている子羊達(微乳)が危険に襲われちゃうじゃないの、安全な子羊達(微乳)が何で好きこのんでそんな危険な子羊達(巨乳)になりたいの、とかワタシなどは思ってしまうわけではあるの。けれども、どんなご意見であったとしても、ご意見メールにはやはり素直に耳を傾けなければいけないのである。そういうわけで、今回はhirax.net特製の「小さなバストの人のために」「オッパイ星人の幻想を利用し」「誰でも簡単に巨乳に見せかけられるブラジャー」を作って、紹介してみたいと思う。
まずは、こんな格子模様のブラジャーがあったしよう。これは良くあるタイプの「ブラジャー」である。
巷に溢れる「寄せて上げるブラ」や「パッド付きブラ」であれば、バストを大きく見せかけたり、谷間を深く見せかけたりするために、背中のお肉までをも胸に寄せ集めてみたり、ウソっこパッドをブラジャーの中に入れて外見形状を「巨乳に見せかける」わけだ。
しかし、そんな「背中のお肉までをも胸に寄せ集める」なんてことをしようとすると、きつく体を締め付けないといけないわけで、体に負担がかかることは避けられない。そしてまた、「ウソっこパッドをブラジャーの中に入れる」というのは体に負担はかからないかもしれないけれども、心に負担がかかるに違いないのである。体を偽り体を締め付けてみたり、ココロを偽りココロに負担を掛けてみたりなんて心身共に良くないことのである。そもそも、そんな無理や負担は「バストの外見形状を偽る」ことで小さいバストを大きく見せようなんて無理なことをしたからなのだ。
だったら、例え扁平なバストであったとしても、例え真っ平らな谷間であったとしても、その外見形状はそのままに受け入れて、だけど見る人のココロだけを単に騙してしまえば良いのである。先のメールにあったようにそもそも「オッパイなんてそれを見る人の幻想なの!」と言う意見もあるわけで、「なるほど、ならその見る人の幻想を利用してやればいいじゃないの」というわけで作ってみたのが、下にある「できるかな?」特性の「イリュージョン・ブラ」なのだ。
これは認知心理学を利用し、というか単に「カフェウォール錯視」を利用することで、「どんな小さなバストでさえもマルマル飛び出す巨乳に見せてしまう」のである。実際のところ小さなバストどころか真っ平らな胸でさえも、ロケットのように飛び出して立体感を感じさせてしまう、というそれはもうオソロシイ「イリュージョン・ブラ」なのだ。
これを先程の格子模様の「ノーマルブラ」と比べてみれば、バスト部分がロケットみたいに飛び出して見えることが判るハズだ。ふくよかな膨らみをアナタのココロは感じ取るハズなのである。しかも、外見を無理に変えているわけではないので、この「イリュージョン・ブラ」を着用している女性の体にもココロにも何ら無理はかけていないのである。ただただ、それを眺めるもののココロにのみ訴えかけて、巨乳に見せるという魔法のブラジャーなのである。
というわけで、見る人のココロに直接訴えることで巨乳に見せかける「イリュージョン・ブラ」、バストが飛び出して見える「イリュージョン・ブラ」を着用すればワタシにご意見を下さる「微乳のアナタ」もロケットバストになるのである。もちろん、ブラジャーだけでなくてTシャツや何かにこの格子模様をプリントしたって良いのだ。格子模様のワイシャツなんてのも多いだろうから、そんなシャツにこの「イリュージョンブラ模様」をプリントしてみても良いだろう。そんな服が町中に溢れれば、もう街中に子羊(巨乳モドキ)が溢れるに違いないのである。
この「イリュージョン・ブラ」が巷に溢れた日には、街を歩く女性達は全てオッパイ星人の獲物と化すだろう。そして、オッパイ星人達はそんな大量の獲物に襲い来るに違いないのである。ワタシは単に守らねばならぬ子羊(巨乳)が増えてしまうだけで、これからの自分の戦いをますますと苦しくしてしまったのではないだろうかと考え始めたのではあるけれど、それはもうしょうがないのだ。どんな苦戦が続こうとも、ワタシは戦い続けるのである。それが、正義の見方味方というものなのである。日夜、子羊(巨乳)を見守り続けるのが正義の見方味方というものなのである。