2000-04-24[n年前へ]
■ボクのテレビは白黒だった
Benhamのコマを作ってみよう
「O plus E」のバックナンバーを眺めていると面白い記事があった。1985/7のNo.68に畑田豊彦氏が書かれている「生理光学 -各種運動知覚現象 -」である。視覚周りの色々な話が書かれていた連載である。なぜ、こういう記事を読んでいるかというと、少し前の、
で視覚特性の資料を探した時に、この畑田豊彦氏の連載を見つけて以来、どうもはまってしまっていたのである。 特に今回面白く感じたのはBenhamのコマ(Benham's top)である。Benhamのコマというのは次のような画像を「コマ」にして回転させるというものだ。次に示すのは、「Oplus E」に掲載されていた杉浦康平氏デザインのBenhamのコマである。
このような画像を回転させると、白黒の模様しか描かれていないのに、何故かほのかに色づいた模様が見える。それが、Benhamのコマである。人間の視覚特性のために、白黒模様から色を感じてしまうのである。こういった「おもちゃ」で子供の頃に遊んでいたように思うのだが、すっかり忘れていた。きっと、理科の時間などにこういった「おもちゃ」で遊んでいたはずなのに、記憶の彼方に飛んでしまっていた。こういう記事を読み返さないと、たぶん忘れたままになってしまっていただろう。
ところで、プリンターをお持ちの方は、このWEBページを印刷して、コマを作成してみると面白いと思う。白黒プリンターで印刷しても、コマさえ作れば、アラ不思議、その回転するコマは色づいて見えるのである。モノクロプリンターでもカラー模様が印刷できるわけだ(人間が感じるところまで含めれば)。
他にも「O plus E」に掲載されていた杉浦康平氏デザインのBenhamのコマを示しておく。
さて、このBenhamのコマを私も作成してみようと思う。もちろん、実際にコマは作成して楽しんでみたのだ。しかし、せっかくなので、動画ファイルの形で簡単に見ることができるようにしてみた。WEB上で簡単に見ることができるBenhamのコマである。
先の、「杉浦康平氏デザインのBenhamのコマ その1」を回転させるのではなく、時間的に変化する動画にしてみるのだ。といっても、こう書いただけでは判りにくいので、図で示してみる。まずは、作成した動画の各「コマ(このコマは静止画の意味)」を見てみよう。
これが、「杉浦康平氏デザインのBenhamのコマ その1」を時間的に変化する動画にしてみたものだ。この図で4,5,6コマめが、先のA,B, Cに対応しているわけである。
これをある程度高速で連続的に眺めると、この白黒模様が色づいて見えるはずである。まずは、これらの画像をアニメーションGIF画像にしたものを次に示す。とはいっても、作っては見たが再生スピードがどうにも遅い。これでは、色づいて見えるどころではない。このBenhamのコマをアニメーションGIFにする計画はひとまず挫折である。
そこで、先の画像をAVIファイルにまとめたものを作ってみた。こちらの方ならスピードはなんとか満足できている(少なくとも、私の環境では)。AVIファイルということで、Windows以外の環境では不便だと思うが、動画変化ツールは色々あるから大丈夫だろう(多分)。
人によって、どの速さの場合が一番色づいて見えるかどうかは異なるだろうから、三種類の速度のものを作成してみた。それをここにおいておく。ちなみに、再生ソフトの設定を「自動繰り返し」にする必要がある。
さて、WEB上で情報を探してみると、面白い話があった。
- 色あそびコマ (http://www.avis.ne.jp/~g-k-toys/sakuhin.4.html )
昔、ウルトラマンをTVで見ていた頃、白黒TVで見ていた。その頃は、カラータイマーの色は私にはよく判らなかった。ボクのテレビは白黒だったからだ。ウルトラマンのカラータイマーの点滅をこのBenhamのコマのパターンで放送したりしたら、とても面白かったのにな、と思うのである。
2000-05-21[n年前へ]
■hixの歩き方
全文検索をしてみよう
hirax.netのコンテンツ、といっても今のところ「できるかな?」しかない、も数が増えてきた。ページ数は増えてきたが、ごく短いページがほとんどである。というわけで、残念ながら内容はたいしてないのが残念である。しかし、内容がなくてもページ数が増えてくると、どの記事をどこに書いたか判らなくなる。あるいは、読むほうも同じだろう。「今日の必ずトクする一言」の「本ページのメニューシステムと逆リンクのナゾ」には
章があまりページに細分化されていない方がむしろ検索効率が良い。と喝破しているがその通りである。私もトップのメニューだけは「ウナギの寝床メニュー(copyrightwww.tomoya.com)」を採用しているが、各コンテンツはそれぞれディレクトリを作って細分化させてしまっている。画像ファイルやバックデータとしてのデータファイルも使用する場合があるため、どうしてもそうなってしまう。
もちろん、infoseekなどにも登録はしてあるから、ある程度の内容を検索することはできるのだが、残念ながらそれほど詳しい検索はできない。自分でも不便に思っていたこともあるし、この「できるかな?」を書き始めるきっかけを作って下さった方からアドヴァイスされたこともあり、、全文検索システム"namazu"をhirax.netにインストールしてみることにした。
そこで、できた検索ページがここ(http://www.hirax.net/cgi-bin/namazu.cgi)である。こんなページである。
使い方の詳細は"namazu"の検索式の詳細(http://www.namazu.org/doc/manual.html#query)を見て頂くことにして、まずは使ってみたい。「できるかな?」は科学サイトだと思われることも多い。いや、自分でもたまにそう思うこともあるのだが、全文検索をかけてみると少し違う結果が出た。
なんと、13ページしかヒットしないのである。おやおや?と思い、いくつかのキーワードで検索をかけてみた。それをヒット数順に並べたのが下のリストである。
- 画像 = 74
- 色 = 51
- 可視化 = 23
- 心 = 21
- プログラム = 16
- 科学 = 13
- 恋 = 12
- 漱石 = 10
- 水着 = 5
というわけで、「あれっ、あの話はどこにあったかな?」とか「この言葉に関係した話はあったっけ?」などと考えの際はここで調べてもらいたい、と思う。
さて、こういう「検索システム」は「レーダー」と良く似ている。広大な霧の中から探しているものを見つけてくれるのである。この話の時に触れた富士山レーダーを思い出してしまう。
いや、本当のことを言えば実は話の流れは逆である。新田次郎の小説「富士山頂」、いや元気象庁観測部測器課長であった藤原寛人の富士山レーダー建設を題にとって書いた私小説と言った方が良いか、の最後を読んでいて、検索ページを作ってみることにしたのである。小説の最後で主人公(藤原寛人)は自分を自由に泳がせてくれていた直属の上司と一緒に仕事ができなくなることに呆然とする。富士山レーダー建設をさせてくれたのもその上司あってのことだと感じるわけだが、時折私が強く感じることと重なってしまって(以下、略。)
2000-07-04[n年前へ]
■「ココロの余裕」を探しに行こう
能代辺りの海岸沿いや米沢の辺りに良質の「ココロの余裕」があるとのウワサ。 この投稿は最高傑作。from Admins-ML
2000-08-07[n年前へ]
■高いか、安いか、この価格
愛はお金で買えるのでしょうか?
私がよく使う日本国内向け情報検索サイトはinfoseekである。何かを探すときには、居酒屋の生ビールではないが、何はともあれinfoseekである。何故かは上手く説明できないが、他の検索サイトに比べて私にとって感覚的に「合う」のである。
ところで、こういった検索サイトはバナー広告などの広告収入で運営されている。しかし、私は「そんなバナー広告って、高いお金を出すほど効果があるのかなぁ?」とかねがね疑問に思っている。といっても、広告シロートの感覚なのできっとそれは間違っているのだろう。
そんな広告シロートの私でも、「あぁ、これは便利だなぁ。これはきっと効果があるよなぁ。」と思うバナー広告がある。それは、「検索のキーワードに応じて表示されるバナー広告」である。
例えばinfoseekで「センサ」というキーワードで検索をかけるとこんな結果表示の画面になる。
色々な「センサ」に関する情報を知りたいと思って、「センサ」に関するサイトをinfoseekで調べると、
センシング・計測技術の総合サイト = キーエンスというバナーがデッカク表示されるのである。なんとも、これは便利である。普通のバナー広告は邪魔なだぁと思うことも多いが、こんなバナー広告は全然邪魔だとは思わない。むしろ、便利だなぁと私は素直に思うのである。
私の気持ちに関わらず勝手に無条件で表示されるバナー広告は、私にとって単なるノイズにすぎない。「このバナー広告がなければ、もっと素早く情報が表示されるのになぁ」などと思い出すと、腹が立ってくるほどである。しかし、私の探している情報に関するバナー広告を表示してくれるとなると、それが180度変わるのである。それは単なるノイズではなくて価値あるシグナルに変わってしまうのだ。邪魔な存在から、とってもありがたい存在に変わるのである。
これは他の色々なキーワードでもそうで、例えばプリンターやコピー機の「トナー」に関する情報を探してみると、こんなバナー広告が表示される。「トナー」を探している人には
ウチでは安いトナーを売ってますよ!という広告を教えてくれるのである。なんともありがたいことである。これは決して邪魔ではない。むしろ、適切なアドバイスである(いや、もちろんここのトナーが本当に安いのかどうかは私は知らない)。
この「センサ」、「トナー」といった例はinfoseekの場合だが、これは別にinfoseekに限るものではない。他の検索サイトでもこんなバナー広告は同様に表示される。例えば、
- excite ( http://www.excite.co.jp/)
- LYCOS ( http://www.lycos.co.jp/ )
- infoseek ( http://www.infoseek.co.jp/)
- goo ( http://www.goo.ne.jp )
どこの検索サイトでも「デジカメに関する情報を探している人」には「デジカメの広告」を表示してくれるのである。いやはや便利な時代になったものである(ちょっと年寄り風)。
ところで、こんな検索をかけている内に、こうした広告を出すのに「いくら位お金がかかるのか」と疑問に思い
を見てみると、これが実は結構安い。- Search Word/サーチワード 検索する言葉に合わせて出現する、待ち伏せ広告 (サイズ:60×468)
- 4週間2,500PV以上のワード 4週間で¥12×PV
- 上記外のワード 4週間で¥30,000 (固定)
- Top Page Banner/トップページバナー
私にとっては「邪魔な存在なだけのバナー広告」が一週間で¥2,000,000であるのに、「ありがたい存在のバナー広告」が4週間で¥30,000なのである。もう、こんなに安くて良いのかしら、という位である。こんなに安いと個人で広告を出してみても良いと思うくらいである。私も小遣いがもう少しあれば、試しに広告を出してみるところだ。「できる?」で検索をかけると、自動的に「HIRAX.NET」のバナー広告を表示したい程である。それは四週間で3万円なら安いモノだ。
それどころか、このバナー広告を使ったシュールなプロポーズなんてのもオツなものだと思う。例えば、こんな感じだ。
ホラ、キミinfoseekでキミの「運命の人」を検索してごらん。なんて具合である。しかし、そんなことはもう実はされているかもしれない。
アラ、アナタのバナー広告が出てるわ! 何てこと!
ところで、このinfoseekの広告についての情報を読んでいると、infoseekにアクセスするユーザーに関する
なんて面白い情報がある。 これを見ると、infoseekにアクセスするユーザーは男性がほぼ70%で、女性がほぼ32%であるから、これを標準の割合と考えて、チャンネル別男女構成比で「男の方が割合が高いジャンルと、女の方が割合が高いジャンル」を示すと次の図のようになる。
「カルチャー&ホビー」が男女半々のジャンルで、それを境にして「男の興味ある世界」と「女の興味ある世界」が分かれているのが判ると思う。「学び」に関しては女性の方が興味を持っていることが判るし、「インターネット」に関しては男性の方が興味を持っていることも判る。比較的、男性が「コンピュータ・ビジネス・経営・政治・法律・社会・マネー...」なんて無機的なものに興味を持っているのに対して、女性は「グルメ&クッキング・ショッピング・キャリア・トラベル・くらしの情報...」なんて血の通ったものに興味を持っている。うーん、面白い。男性の比率が一番多い(いや、女性の比率が少ないと言うべきか)のは「クルマ」で、女性は「ヘルス&ビューティー」だというのも何かとても面白く、笑ってしまう。
これを見ると、「住まい」なんかもうほとんど女性の支配する世界であることなども判るだろう。なるほど、「男の隠れ家」なんて雑誌が売れるわけだ。ここまで「住まい」が女性の世界であれば、それも当然だろう。
さて、話を検索キーワードに関するバナー広告に話を戻そう。試しにinfoseekで「結婚」で検索をかけるとこんな結婚情報サイトの広告が表示される。ありがたくて、涙が出そうになるくらいである。
そこで、調子にのって私はexciteで「愛」で検索をかけてみた。
もちろん、これは単なる偶然だろう。「愛」を探しているのに、消費者金融のバナー広告が表示されるわけはない。「愛」を探しているのに、「お金」の広告が出るわけがない。「愛がお金で買える」わけがない。単なる偶然とはわかっているけど、何ともイヤな偶然である。もちろん、単なる偶然の筈だ。
神様、愛はお金で買えるのでしょうか?
2000-08-11[n年前へ]
■明日から夏休み
「日常から脱して、スリルと冒険があって、新しい何かが見つけられる... そういったものを探してこそ、いや探そうとする心こそ本当のバカンスではないでしょうか」 金子修介 from 朝日新聞 8/11