hirax.net::Keywords::「分解」のブログ



2002-03-24[n年前へ]

パズルのカケラ 

ジグゾーパズル的プラグインを作る

  hirax.netが誇る超手動検索エンジンぐるぐる(旅に出たっきり戻ってこないが)宛に、先日こんな依頼が届いた。
 大きな写真を20ピクセル四方くらいで分割して、それをタイルのように並び替えてくれて、分割したカケラを自分であとで自由に移動できたり、個別に画像調整もできて…、そんなPhotoshopのプラグインが欲しいので探して下さい。 もしなかったら、作ってくれてもいいです。
 今回のような、こんな具体的な依頼であれば、何を探したら良いか実にわかりやすい。よくある「ぐるぐる宛のメッセージ」はあまりに短くて、何を探したら良いのかぐるぐるが困ることも多い。何しろ、「愛」とか「幸せ」とか一言で言われても超手動なので困ってしまうのである。「愛」や「幸せ」を探してくれって言われても、そんなのこっちが知りたいつーのー、ってこぼしたくなるのである。まれに「バスト90cmでDカップ超の巨乳」というような超具体的な検索キーワードが送られてくることもあるのだけれど、そんなこと言われてもなー、とぐるぐるは頭を抱えるばかりなのである。

 それはさておき、今回の依頼も実に判りやすいのだが、もしなかったら作ってくれてもいいです、とは優しい口調でとんでもない依頼だ。いや、実際のところ依頼というよりほとんど命令である。人を(いや違った、ぐるぐるを)ドラえもんか何かと間違えているんじゃないかー、と聞き返したくなったりするのである。

 しかし、これまで「できるかな?」では「たくさんのカケラを並べて、一枚の絵にするモザイク」で遊んでみることが多かったが、そんなこれまでとは逆のアプローチ、「一枚の絵をたくさんのカケラにばらばらにしてみる」という、まるで一枚の絵をジグゾーパズルのピースに分解してしまうような遊びをしてみるのも面白いかも、ともふと思った。そこで、今回はこの依頼に応えてそんなPhotoshopのジグゾーパズル的プラグインを作ってみることにした。名付けて、Midinette(= 女性店員,、針子さん)プラグインである。「糸のこで切り抜いたパズル」はJjigsawpuzzleだけれど、そんなジグゾーパズルを切り張りしたり繋げあわせたりする賢い女性店員・針子さんという気持ちを込めてみた。
 

 さて、普通なら、Photoshopのプラグインと言えば、普通はフィルター・プラグインなのだろうけれど、今回は「分割したカケラを後で動かしたい」という注文がついているので、アクション・プラグイン(通常のアクションではなくて、あくまでもプラグイン)で適当にちょちょいと作ってみることにした。まずは、このプラグインを使った場合のサンプル画像を下に示してみる。
 

Midinetteの処理画面をちょっとだけ加工したもの
オリジナル画像
変換画像

 アクションプラグインはPhotoshop5.0以降に導入されたものであるが、今回のプラグインは6.0以降の機能も使っているので、Photoshop56.0以降が動作環境となる。また、Windows2000でしか動作チェックしていないので、もしかしたらその他の環境では動かない場合があるかもしれない。その場合はその旨知らせてもらえれば、コンパイルし直したものを作る予定だ。で、いつもと同じようにアルファ版のものをここに置いておく。これをPhotoshopのPlug-Insディレクトリに置けば、ファイル→自動作業からMidinetteが使えるようになる。


 この手のジグゾーパズル系のプラグインとしては他にAVBros. Puzzle Proなどがあるが、ピースの形状の自然さはともかく、各ピースを(それぞれレイヤーに変換することで)自由に後で動かすことができるという点で今回のこのプラグインは面白いのではないか、と思う。

 ちなみに、下の画面がMidinetteのダイアログである。現時点で設定可能なパラメータの内容は

  • Horizontal Division  : 横方向の分割数
  • Vertical Division    : 縦方向の分割数
  • Inclination          :長方形からの変形量 (3〜5)
  • JigsawPuzzle         : 丸い突起部の大きさ(6〜7)
  • Scattering          : ピースをバラバラにするかどうか
  • LayerEffects         : ピースの立体効果をつけるかどうか
となっている。Midinetteは背景レイヤーの画像を各ピースに分解して、そのピースに対してそれぞれレイヤーを作成して立体効果を付加したりする、という仕組みになっている。だから、各ピースの表示・非表示などは各レイヤーの設定を変えてやれば良いわけである。また、オリジナル画像は背景レイヤーにそのまま保存されている。だから、上のサンプル画像の場合は、Midinetteで変換をした後に、背景レイヤーをグレイ化して、あといくつかのピースを非表示にしたり回転させたりしてみたのである。
 
Midinetteのダイアログ

 パラメータを変えると、ピースの形がある程度変えられるので例えば、こんな風にもなる。ここでは各ピースをバラバラにしている(ちゃんとバラバラにしていないのはご愛敬だが…)。
 

Midinetteの処理画面をちょっとだけ加工したもの パート2

 ところで、このプラグインが作るパズルのカケラは、本来のジグソーパズルのカケラの形とは違う。本来、ジグゾーパズルでは各のピースはどれも違う形だけれど、このプラグインではどれも同じ形になる。今回のプラグインでは、それぞれのカケラ、ピースを並べ替えたあとでも、どのピースも形の上ではきちんとはまって、きれいに一枚の絵になる方が便利だろうと考えてどのピースも同じ形にしてみた。

 だから、今回のMidinetteが作るパズルのカケラはどの場所に置いてもきちんとはまってしまう。だから
どのピースをどこに置くかはユーザー次第だ。もちろん、元画像がちゃんと再現するように並べてみても良いけれど、それでは元画像そのままだ。それは全然面白くない。せっかくばらばらのカケラにする意味がない。やっぱり、ここは自分の好みにまかせて、それぞれのパズルのカケラを好きな場所に置くべきだろう。

 一旦、元の画像を頼りにならないとなってしまえば、あとはもう別に一つの答えがあるわけじゃないし、もう気の向くまま風の向くまま、「自分の感覚」だけを頼りにして、色々いじればきっと面白いはずだ。頭の中で色んな思考のカケラを並べてみるように、このMidinetteでパズルのカケラを自分の好きなように並べて遊んでみてもらえたら、とてもうれしい。 byぐるぐる
 

2002-04-20[n年前へ]

「世界はきっと素数なのだ」 

 というアイデアを書きたい。が、世界を因数分解するテクニックが見つかりません(当たり前)。どうしたもんか。

2002-06-03[n年前へ]

カードサイズの「画像探偵セット」!? 

お手軽線数メーターを作るのだ

 「どんなものでも、自分の目で眺めてみた〜い」と、ワタシはいつでも思う。世の中スベテのものを、自分の目で眺めてみた〜いと思う。しょんべん小僧が空中に描き出す放物線巨乳ギャルにロックオンするオッパイ星人の目の動きビデオにかかるモザイクの向こう、はたまた田代まさしが恋い焦がれるミニスカートの結界の秘密、とにかく世の中のものスベテを何でもかんでも眺めてみたい、覗いてみたい、とワタシはいつも思っているのである。(とはいえ、誤解されると困るので念のために書いておくが、もちろんミニスカートの中を覗いたりはしないのだ)

 そんなわけで、ワタシのケータイのストラップには「ちっちゃなちっちゃな虫メガネ」がついている。この虫メガネを武器にして、ワタシは色んなモノを覗くのがクセになっている。スーツ姿で出張している時だって、おもむろにこの虫眼鏡を取り出して、色んなものを覗いてみたりしているのである。
 

ワタシのケータイのストラップには「ちっちゃなちっちゃな虫メガネ」がついている

 だから、毎朝届けられる新聞に折り込まれているチラシやカタログを眺めるときだって、そんなカタログに「ちっちゃなちっちゃな虫メガネ」を向けてみて、その「虫メガネ」を通して、カタログがどんな風に印刷されているかをよく眺めてみる。下の左のようなカラーの綺麗なカタログだって、「虫メガネ」を通して眺めてみると、右の拡大写真みたいに、四色(シアンマゼンダイエロー、ブラック)が規則正しく並んでいるようすが見えてくるのである。離れてみればキレイな写真が「虫メガネ」を通して眺めてみるだけで、こんな風に様子が変わるなんてとても不思議な気分になったりするのである。まるで、女性の化粧のように不思議で、こんな四色の手品はとても面白いのである。
 

「虫メガネ」を通して眺めてみると、
四色(シアンマゼンダイエロー、ブラック)が規則正しく並んでいる
カタログの一部
 
 

左の青い矩形部の拡大写真
(左上と右上部分はマゼンダシアンだけを見やすくしてみた)

 で、こんなカタログの拡大図を眺めていると、四色に分けられた色がどんな風に並べられ形作られているかを、知りたくてたまらなくなったりする。つまり、「どんな間隔でこの色は配置されているのだろう?」とか「一体、どんな角度でこの色は並べられているのだろう?」とか思うわけである。もちろん、この画像に二次元フーリエ変換などをかけさえすれば(周波数解析をすれば)、「どんな角度で・どんな間隔で色が並べられているか」ということは知ることができるけれど、まさかワタシの頭の中でそんな作業ができるわけはない。かといって、このカタログを読み込むための「画像読みとり装置」や「解析をするためのコンピューター」を毎日持ち歩くなんてこともできるわけもない。

 そこで、「どんな間隔でこの色は配置されているのだろう?」とか「一体、どんな角度でこの色は並べられているのだろう?」とかいう疑問の答えがすぐ判るように、先日こんなカード、ぴったりクレジットカードサイズの透明シートに規則的なパターンを印刷したカード、を作ってみた。名付けて、Peco-Chartなのである。
 これはもちろん、判る人には判るだろうが、ハンディ「線数メーター」というモノである。一言で言えば、画像の周波数解析をとっても簡単にすることができる手品の小道具のようなカードなのだ。
 

Peco-Chart

 例えば、さっきのカタログの上にこのPeco-Chartを重ねて置いてみると、アラ不思議、何やらヘンな模様、不思議なモアレ模様が浮かび上がってくる。下の左の写真、あるいは右の拡大写真を眺めてみればマゼンダシアンの同心円がハッキリと浮かび上がっているのが見えるだろう。例えば、シアン色の場合は75°の角度で175線(175線/inch)位の位置、そしてマゼンダ色の場合は45°の角度で同じく175線位の位置を中心として、同心円状のモアレ模様が浮かび上がっている。

 つまり、「このカタログはシアンは75°の角度方向に1インチ辺り175個のドットが並べられていて、マゼンダのドットは45°の角度方向に並べられている」、ということを、このPeco-Chartを重ねて置いてみさえすればたちどころに知ることができるのである。
 

さっきのカタログにPeco-Chartを重ねてみると…!?
何やらモアレが見える
左の写真の拡大図
 
カタログの拡大写真

 こんなペラペラのカードで周波数解析ができるなんてとても不思議に思えたりもするけれど、ちょっと考えてみればこれはごく当たり前の話である。

でも似たようなことをしたように、モアレというものは「二種類以上の何らかの模様(パターン)が干渉して発生する」ものである。つまり、ある意味「二つのパターンの相関をとる」ということである。そしてまた、少し考えてみれば「画像の周波数解析」というものは「対象となる画像」と「基準関数(三角関数etc.)」の間で相関を調べることと同じである。だから、「基準となるパターン」を「対象となる画像」の上に重ねてみた時に見えるモアレのパターンは「対象となる画像」の周波数解析結果を実は示していると考えてみても良いのである。だから、このPeco-Chartはクレジットカードサイズのペラペラなちっぽけなヤツではあるのだけれど、実は色んな画像の周波数解析をしてくれるスゴイヤツだったのである。そして、こんなポケットに入るほど小さい線数メーターははなかなか無いので、、カード入れからコイツを華麗に取り出してみせたりすると、うらやましがる人もとても多く(仕事柄、画像出力に関わる人達が多いから)、なかなかに気持ちが良いのである。

 とはいえ、自慢してばかりでは何なので、さらに大量に配布すべく新たなPeco-Chart二号機をデザインしてみた。それが、下の名付けてPecochartproである。
 

Pecochartpro

このPecochartproの謳い文句はその名の通り「プロ仕様」というわけで、画像出力に関わっている何人ものベータテスター達(自分も含めて)の感想をもとにして、

  1. 70線から350線までの線数とスクリーン角度の測定ができる「線数・角度メーター」(分解能を2線単位から1線単位へと二倍向上スクリーン角度のガイドは2.5度刻み
  2. 90線から410線までの線数を高精度(0.25線刻み)に計測することができる「線数メーター」(新機能
  3. 線・文字の太さを計測できる「線幅スケール」(新機能
  4. 〜30級、〜30ポイントまでの文字サイズ(級数、ポイント)測定ができる「文字スケール」(Peco-Chartと同じ)
  5. 「8cm定規」(Peco-Chartと同じものを使い勝手はそのままにコンパクト化)
  6. そして、便利な「画像に関する換算表」(内容を従来比75%増量)
をこれまでと同じクレジットカードサイズに満載してみた自慢の品なのである。とはいえ、こちらのPecochartproの方はまだデザインしてみただけで、フィルムへの焼き付けなどはまだしていない。だから、もしこのPecochartproを欲しい〜とか、こんな機能が欲しい〜とか、印刷屋さんのノベルティグッズに使いたい〜とか思うような人がもしもいるならば、ワタシ(jun@hirax.net)までぜひ連絡して欲しいと思う。とりあえず、画像出力機器に携わる人には必携の自慢ツールになること間違いなし、と勝手に思っていたりするのである。

 それにしても、何か自分に役に立つツールを作るというのは本当に楽しい作業だった。手作りツールぎゃらりい脇色彩研究所ではないけれど、こんな「hirax.netオリジナルグッズ」をいっぱい作って「探偵セット」ならぬ「できるかな?セット」として、面白メールをくれた方にプレゼントとかしてみたら楽しいんだろうなぁ、と思うのである。というわけで、そんなツールをせっせと作るのだぁ、なんてことを実は計画中なのでした、ハイ。
 

2003-02-03[n年前へ]

私の分解能 

 "What's your resolution?"と訊かれた。"Resolution"と言えば「解像度」としか思い浮かばなかったのだけれど、「決意・抱負」だったのね。高解像度の技術なら思い浮かばないこともないけれど、こんなResolutionは全然思い浮かばないな…。
 結城さんの文章をつらつらと読みつつ「こんな風になりたいなぁ」と思いながら、なかなかなれない自分に少し悲しい気分になる。

2003-04-13[n年前へ]

偵察衛星の「視力」はいくつ!? 

30倍の双眼鏡で覗くアフリカ人

 ほんの何週間か前、米軍がイラクへ侵攻し始めた頃、テレビのワイドショーでは米軍の偵察能力の話題がよく取り上げられていた。なんでも、10cm前後の分解能があって飛行場に止まっている車の車種まで判別することができるとか、歩いている人を認識できるとか、そりゃまたビックリの偵察衛星の性能を事細かに報じていた。
 そしてまた同じ頃、北朝鮮の軍事施設の監視などを目的として打ち上げられた日本初の「偵察衛星」の話題もワイドショーで取り上げられていて、こちらの方は分解能1mという性能を挙げながら、米軍の偵察衛星との能力比較などが行われていた。

 とはいえ、日本の偵察衛星が高度約490kmから地表1mの物体を見分けるとか言われても、あるいは米軍の偵察衛星のように250kmの上空から10cm程度のものを見分けるとか言われても、それだけではワタシにはどうもピンとこないのである。どのくらい「よく見えているか」がなかなかワタシにはピンとこないのである。少なくとも、ワタシにとっては「どのくらいよく見えるか」ということは、もう片目を隠す「黒いしゃもじ」あのCの形と切り離して考えることはできないのである。つまりは、昔学校で受けた視力検査の「視力」というものが「どのくらいよく見えるか」の尺度になってしまっているのである。偵察衛星がスゴイと言われても、じゃぁどの位の「視力」なの?と思ってしまうわけである。視力4.0というアフリカ人の何倍スゴイ、と言われなければワタシにはどうも今ひとつピンとこないのである。

 というわけで、今回は偵察衛星の視力を計算してみることにした。まずは視力の定義である。視力の定義は、「識別できる最小視角(単位は分)の逆数を視力とする」となっている。だから、例えば視力1.0の場合には、直径7.5mmのCの形に刻まれた幅1.5mmの切り込みの場所を5mの位置から認識できるということになる。もし、10mの距離からその1.5mmの切り込みを識別できれば、視力は2.0であるし、21mの距離から識別できるなら、おっとビックリのアフリカ人と同じ視力4.0ということになるわけである。

 それでは、偵察衛星の場合で計算してみることにしよう。とりあえず、識別できる最小サイズをS(m),識別する物体までの距離をd(km)とすると、上の定義から視力は

1/(360*60*ArcTan[S/(d*1000)/ 2 * π])
と表される。そして、先のワイドショーで知った数字などをこの式に入れてみると、
  • 高度約490kmから地表1mの物体を見分ける日本の偵察衛星 = 視力 143
  • 高度約250kmの上空から10cm程度のものを見分ける米軍の偵察衛星 = 727
と、偵察衛星の「視力」を知ることができるのである。日本が誇る偵察衛星であれば、おっとビックリのアフリカ人の視力の35倍ほど上で、そして米軍の偵察衛星であればさらにその5倍以上の視力、つまりビックリ・アフリカ人の何と180倍ということになるのである。何だか、スゴイんだかスゴくないんだかよく判らなくなってしまうのである。日本がガンバッて打ち上げた偵察衛星が「スゴイ視力のアフリカ人が30倍の双眼鏡で覗いているのと同じ性能」だと言われても、偵察衛星がスゴイんだか、アフリカ人がスゴイんだか、それとも実は偵察衛星がスゴくなかったんだか、何が何だか判らなくなってしまうのである。そしてまた、ワタシの視力は日本人としては良い方の2.0位なので、アメリカの偵察衛星はワタシが400倍の望遠鏡を覗く程度のスゴさだと判るのである。まぁ、どっちにしてもピンとくるような、こないような不思議な感じだが、とにかく日本人の偵察衛星は視力が140程度で、アメリカ人の偵察衛星の視力は730程なのである。そんなことが、今回はとにかく判ったのである。

 さてさて、目がいい人が高倍率の双眼鏡を覗いていれば、私たちは当然「何が見える?」と聞くに違いない。ましてや、それが偵察衛星で、軍事行動に走る前であるならば偵察衛星から何が見えるかを丹念に調べるに違いない。もしも、私たちが高度250km偵察衛星に

「そこの街には誰かが居る?」
と訊けば、それが15cmの精度の偵察衛星ならきっとちゃんと答えてくれるに違いない。
- 今、そこには人が何人か歩いています
そこで、私たちは偵察衛星にもう少し詳しく聞いてみる。
「その人達はどんな表情を浮かべてる?」
「悲しんでる?それとも、笑ってる?」
15cmの精度では人の表情までは判らない。人が居ることは判ったとしても、今の偵察衛星では人の顔までは写らない。近くで眺めてみないことには、人の表情は判らない。



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