2001-10-07[n年前へ]
■心の色はどんな色?
見えないものを眺めてみよう
「あなたの色に染めて欲しいの…」とはよく聞くフレーズである。それは実によく聞くフレーズではあるのだけれど、本当のところそんなことを言う人が実際に居るのかどうか私は知らない。それはさておき、私はこのフレーズを聞くたびに心の中で思うのである。「あなたの色って、どんな色やねん?」と。
郵便ポストの色とか、チューリップの色とかならまだ判るのだけれど、「人」なんて実に抽象的なものでは一体どんな色だか判らないではないか、と思うのである。そもそも、そんな「人」なんて抽象的なものに「色」なんてものが対応するのかどうか自体、不思議な話なのである。
「オマエの色が赤以外のわけがあるかぁ」と言いたくなる、もう「あなたの色」丸見え状態のゴレンジャーのアカレンジャー・メンバー(最近流行りの呼び方)とか他のメンバー達ならまだ判るのだけれど、普通の人間で「その人の色」が判るような人がいるわけがないようにも思えてしまう。
まぁ、私の名前は「純」なので「オレの色は純色なのだぁ」とクダラナクも言ってみても良いのだけれど、そんなことを言ったところで「何色の純色やねん?」とツッコまれること間違いなしなのである。「みどり」とかそんな名前を持つ人でなければ、こんなヘリクツは通用しないのである。
しかし、「あなたの色」という抽象的なものの色なんか判るハズもない、とあきらめてしまうのはちょっとクヤシイ。どんな抽象的なものも、目に見えるカタチにして眺めてみたいと感じるのが人の心情だろう。そこで、「抽象的なものの色を見てみる」ことに挑戦し、「人々の心の色」を眺めてみたい、と思うのである。
前回、「色んな心を集めたアルバム」で、WEBの世界に散らばっているさまざまな画像の中から、任意の「キーワード」に関連した画像を収集するために、GoogleImageSearchを利用し収集するアプリケーション「ぐるぐるイメージ」を作成してみた。このぐるぐるイメージとダウンロードツールのIriaなどを組み合わせれば、言葉通りの「何かに伴うイメージ(画像)」を自分の手元のPCのフォルダに集めることができる。例えば「恋」だったり、「心」だったり、あるいは、「科学」や「しあわせ」や「スポーツ」といったイメージに伴う画像、を手元のフォルダにかき集めることができるのである。
通常、「何かに伴うイメージ」というときの「イメージ」という言葉はもちろん「画像」という意味ではない。一般的に想像されるだろう「何かに伴うイメージ」は、「Aという何かに伴って私達が想像する潜在的な何かB」に違いない。それはもちろんそうなのだが、「ぐるぐるイメージ」が集める「Aという何かに伴って登場することの多いBという顕在化したイメージ(画像)」が、必ずしも「Aという何かに伴って私達が想像する潜在的な何かB」と無関係のわけもないだろう、と思うのである。世界中のWebページを作る人々が「何かの抽象的なものを思い浮かべながら貼り付けた画像」達を数多く集めてみれば、それは「何かの抽象的なもののイメージ」であるかもしれない、と思うのである。
ということは、「ぐるぐるイメージ」が私の手元のフォルダに集める「何かに伴うイメージ」というものは、結局のところ「何かの抽象的なもののイメージ」そのもので、その色を調べてやれば「人々の心の色」といった抽象的なものの色だって判るかもしれない、というわけだ。
で、早速「ぐるぐるイメージ」を使って
- 「エロ」 "○×○△"
- 「童話」 "fairy tale"
- 「心」 "heart"
- 「笑顔」 "smile"
そしてさらに、これらの画像に対して「9人の女神はピンク映画の夢を見るか?」で作成した色分布可視化ソフトMosaic(ニセモノ)を使って解析した結果が下のである。「エロ・童話・心・笑顔に伴うイメージ」の色分布をじっくりと眺めてみてもらいたい。まず、最初は「エロ・童話・心・笑顔」をそれぞれ(a*b*平面)に配置してみた。グラフ中の白マルはa*=b*=0の個所を示している。また、L*a*b*の色配置が判るように下にその色配置を大雑把に示してみた。
上の結果を眺めてみると、「エロ」は非常にシャープな分布になっていることが見てとれるだろう。薄いピンク色っぽい辺りに集中していることがはっきりと判る。明らかにそれは人の肌色に基づくものだろう。
また、「エロ」には青とか緑はほとんど含まれていない。「エロ」は青とか緑ではないのである。が、それに対して「童話」はきみどり辺りの比率が多い。
また、「心」はかなり広い分布を示し、色々な色がまんべんなく含まれている(採取枚数も他より多いこともあるが)。しいて言うなら「心」は黄色辺りに中心値があるように見える。なんと、「心の平均的な色」は黄色だったのである。
そして、最後の「笑顔」は黄色から緑辺りに向かう鋭い分布があることが見て取れる。それは人の顔色であるようにも思えるが、そうだとすると人の肌色を中心とする「エロ」との分布の違いにも着目したいところである。
また、(L*a*平面)で「エロ・童話・心・笑顔に伴うイメージ」の色分布を眺めてみたのが下のグラフである。見事なくらい「エロ」には青とか緑が含まれていなくて、暗からず明るからずといった明るさの色が多くて、ということが判ると思う。また、童話が比較的明るいみどり辺りに集中していたり、「心」はやっぱり広い色分布なんだ、ということが判るのである。
最後に、上の結果を大雑把ではあるがL*a*b*空間に配置してみたのが下の結果である。むちゃくちゃなやり方ではあるが、色空間の中で「エロ・童話・心・笑顔」といった抽象的なものの色が配置され、それぞれの色が何色であるかが判ると思う。「心」が「童話」と「エロ」の間に位置するなんて、何か意味深な気もするし、「エロ」と「笑顔」が結構離れているなんて、なんか笑っちゃう話のような気もするけれど、そういう想像は各人それぞれがする方が、きっと面白いに違いない。
というわけで、なにはともあれ今回の結果は
- エロ -> 薄明るいピンク
- 笑顔 -> みどり
- 童話 -> 明るい薄緑
- 心 -> 黄色
さて、余談ではあるが、ここのところ各社からインクジェットプリンターの新製品が発表されている。単に「いろいろな色が出せる」ということだけでなくて、「オレは心がこもった画像を出すから、黄色の表現性が良くなきゃこまるのだぁ」とか「オレはやっぱりエロ一筋だから、薄明るいピンクの階調性だね」とか、の基準を持ってみる、つまり自分が出す画像の色基準で機種を眺めてみるのも面白いかも、と思った。
ところで、今回の最初の疑問「心の色」については、答えはひとまず「黄色」ということになった。が、これはもちろん平均的には、という話にすぎない。色分布のグラフでも、「心の色」は幅広く分布していたことが判ったし、実際人の心なんてとっても幅広い分布をしているに違いない、と思うのである。一人一人の中だけでもそうだろうし、色んな人がいればもちろん色んな色があるだろうし。十人十色というくらいだしね。
2001-12-16[n年前へ]
2001-12-24[n年前へ]
■サンタが街にやってくる
複数サンタクロースの巡回問題
簡易に書き直した2011年版もあります。
幼い頃、クリスマスの夜を清里の聖ルカ教会で過ごしたことがある。今では、「アイスクリーム」で有名になってしまった聖ルカ診療所の隣の教会だ。清里を通る小海線が蒸気機関車からディーゼル列車に切り替わった頃だった。私の住んでいた野辺山から一番近い病院がその聖ルカ診療所だった。今はどうなのか判らないけれど、あの病院の中の風景はまるで高原の療養所のようで(高原の診療所なのだから大して違いはないのだけれど)、とても不思議だった。
さて、クリスマスの人気者と言えば、やはりサンタクロースである。世界中の子供達から待ち焦がれられ、プレゼントを配って歩くのだから、クリスマスイヴのサンタは大忙しなのである。一体、サンタクロースはどんな風にプレゼントを配って歩くのだろう、と思った私は「サンタクロースの巡回問題」について考察をしてみることにした。
知らない人のために書いておくと、「巡回サンタクロース問題(TSP:TravelingSanta Problem)」というのは「巡回セールスマン問題(TSP:Traveling SalesmanProblem)」の特殊例である。そもそも「巡回セールスマン問題」というのは「n人の顧客の場所が与えられたとき、全ての顧客を一回ずつ経由して巡回する際に、移動距離が最小になる経路を求める。」という問題である。計算幾何分野で最もメジャーな話であって、カーマーカー特許などこれに関係するものである。つまりは、色々なものを配達する際には「配達経路を考えるのは実は結構大変なのだ」という問題なのである。
これまで「巡回サンタクロース問題」を考えた人がいなかったか、と言うとそんなことはなくて、試しにinfoseekで"サンタ"AND"巡回"で検索すると、既に素晴らしい研究がなされている。それが
- サンタクロース研究
- ( http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Suzuran/5872/santa.html )
そこで、そんなこれまでの「巡回サンタクロース問題」に関する研究を踏まえながら、「できるかな?」ではさらに「サンタクロース巡回問題」を考え、そして、できることであればサンタの隠された真実にさらに迫ってみようと思う。「サンタクロース巡回問題」の中には、サンタクロースの真実に近づく鍵が含まれている、と私は何故か感じるのである。
まず、始めに問題提起をしてみよう。
「果たしてサンタは一人なのか?」
どのような事件においても(別に事件ではないが)、単独犯か複数犯かというのはとても重要な問題である。犯人が単独犯か複数犯かで証拠の指し示す意味は異なってくる。サンタは一人、と私たちは何故か思い込んでいるが、そんな先入観は正しい捜査のたまには捨てる必要がある。
そこで、まずはサンタの歴史から調べてみると、Santaさんの起源、クリスマスページ!によれば、サンタクロースの起源であるSt.Nicolausは西暦4世紀頃の人であるという。その頃の人口は現在よりもはるかに少なかった。それは、サンタの労働量がはるかに少なかったということだ。なるほど、この時代であれば、サンタは一人でも不思議ではないかもしれない。
とはいえ、Santaさんの起源の中の色々なサンタの目撃情報を見ると、本当にサンタは一人なのか疑問を感じるのもまた確かである。色々なサンタが目撃されている、ということはサンタは実は複数犯の可能性が高いのではないだろうか?
また、世界の人口は人口増加に示されている全世界の人口増加の様子を見れば明らかなように爆発的に増えている。ちなみに、そこに示されているグラフを対数軸にし、近似式を加えたものが以下である。
St.Nicolausのいた西暦4世紀頃に比べて現在の人口は4桁、すなわち、10000倍に増えている(近似式によれば。ホントのところは知らない)。これでは、サンタクロースは年々仕事量が驚異的に増えていることを意味する。もし、サンタが単独犯であるとするならば、過労死はまぬがれそうにない。
サンタの単独犯説に対する疑問は「サンタクロース巡回問題」からも示される。N人の顧客(今回の例ではN人の良い子供)が与えられたとき、サンタが計算しなければならない経路の総数は(N-1)!/2で与えられる。2で割っているのは「対称巡回サンタクロース問題(A家からB家間での距離と、B家からA家間での距離が同じという性質がある場合)」であるからだ。
子供の家N=100までの場合の、サンタが計算しなければならない経路の総数(N-1)!/2を以下に示してみる。
どうだろうか、Nが少し増えると爆発的にサンタが計算しなければならない経路の総数(N-1)!/2が増えていくのがわかると思う。一軒多くなるだけで、ものスゴイ数の計算をしなければならなくなるのである。サンタが実際に配達して回るのも大変だが、その前に配達経路を決める計算量は実はもっと大変なのである。
先の人口増加の割合をこれに加えるならば、「サンタが計算しなければならない経路の総数」は天文学的数字になることは明白である。
そこで、私はやはりサンタ複数犯説が真実に近いと思うのである。サンタ複数犯説が正しいとするならば、ッ実はこの「サンタクロース巡回問題」は遥かに容易に解くことができるようになるのである。
それでは、複数サンタがいるときの「サンタクロース巡回問題」を考えてみよう。サンタが複数のm人いる場合を考える≠ニA「サンタが計算しなければならない経路の総数」はm*(N/m-1)!/2で示される。
一例として、サンタが1,2,10人の場合を示してみる。
このグラフからサンタが複数いる場合と、単独の場合とで巡回経路を考える手間が全然違うのがわかるだろう。サンタが2人いると、計算量は半分になるのではなく、ものすごく少なくなるのである。
実際の巡回においての仕事量は、サンタがm人いれば1/mになる。しかし、その前準備はサンタがm人いれば((N-1)!/2)/(m*(N/m-1)!/2)分の一になるのだ。簡単に言えば、メチャクチャ楽になるのだ。サンタが一人では事実上サンタがプレゼントを配ることは不可能だけれど、複数犯であれば容易にプレゼントを配ることができるのだ。
このように「複数サンタクロース巡回問題」を考えることにより、サンタは複数いることが明らかだと私は思うのだ。
ただこれだけでは、不十分だ。全世界の子供達も年を経るに従って、爆発的に増えている。サンタが複数いるにしても、それでもやはり大変だ。サンタ達の人数も爆発的に増えていかなければ、とてもじゃないがやってられないことだろう。
それを解決する一つの答えはこうだ。「子供が増える割合に従って、サンタも増える」と考えるのだ。子供が一人増えると、サンタも一人増えるのだ。そうすれば、何の問題もない。子供が一人現れると、サンタも一人増えるのであれば何の問題もなくなる。
ところで、「子供が一人現れると、サンタも一人増え、サンタの数が子供と同じ比率で増えていく」ということは、子供たちがいずれサンタになるという考えが自然だとは思えないだろうか。そうだ、子供達がサンタになるのだ。子供達が大人になって、そしてサンタになるのだ。
もしかしたら、それはサンタという名前ではないのかもしれない。普段は他の名前で呼ばれているのかもしれない。けれど、クリスマスだけはサンタという名前になるのだ。電話ボックスで着替えるちょっと情けないスーパーマンのように、クリスマスイヴだけは彼らは変身するのだ。
こうして、サンタ達は子供の枕元にやってくる。むかし子供だったサンタ達が子供達の枕元にやってくる。そして、夢を見ている子供達が起きてしまわないように、そっと枕もとにプレゼントを置く。
サンタなんかこれまで私の枕元には来なかった、という人たちも多いのかもしれない。けれど、きっと、そんな人たちもまたサンタになっていくのだろう、そして、その時、本当にサンタがいる、ということに気づくのだろう。
2002-01-08[n年前へ]
■オッパイ星人の力学 禁断の最終兵器編
ステレオ写真で巨乳ビジョン
元旦を実家のこたつで迎えていると、母に「オマエも最近はやっとマトモな話を書くようになってくれたわね」と言われた。そう、最近確かにできるかな?では「私と二度めに出会う水」「サンタが街にやってくる」「あなたと見たい、流星群」と、書いてるワタシが自分で言うのも何だがきれいな話が続いていたように思う。
しかし、それだけではマズイのである。砂糖だけでも塩だけでも料理はマズイのと同じように、何事も同じようなもの一つだけではマズイのである。そう考えるワタシはこれまでも、「ブランコを揺らす子供の動き」をメルヘンに考えてみる一方で、同じく「Gカップバストを揺らす女性の胸の動き」を考えてみたりしてきた。そして、結局のところ、その両方ともが純真でピュア〜で素晴らしいものなのだぁ、と主張してきたわけである。だから、いかにもきれいな話が続くのはマズイのである。それはいかにもマズイのである。
というわけで、2002年新春第一号は最近の話からちょっとズラして、これまで封印していた「オッパイ星人との戦い秘話」を書いてみたいと思う。
いつでも、正義の味方は人知れず戦い続ける。年末も年始も関係なく、地球を守るために日夜戦い続ける、それが正義の味方だ。…ワタシも周知の通り、日夜オッパイ星人と戦い続けている。これまでのワタシの戦記録は「オッパイ星人胸のヤング率編、揺れる胸の動き編、パラメータ励振編、バスト曲線方程式編、仏の手にも煩悩編、あなたのオッパイ星人度編、求む未来のヒロイン編」と橋田壽賀子ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」も真っ青の大河ドラマになりつつある。
とはいえ、以前も嘆いたようにオッパイ星人と戦うワタシの戦術はもっぱら専守防衛ただひとつである。何とかの一つ覚えのように専守防衛のみだったのである。それどころか、最近では単なる対オッパイ星人バトルの「自主学習」という状況にすらなりつつある今日この頃なのだ。
何しろ、オッパイ星人と地球人の見かけ上何の違いもなく、違いと言えばただ一つ「オッパイ星人達の目は女性のバスト(巨乳の場合多し)にロックインしている」ということだけなのである。となれば、オッパイ星人を見つけるためには、彼らが引き寄せられるような「巨乳トラップ」を用意して、「おとり捜査」を仕掛けるような戦術をとるしかないわけであるが、それも協力者の申し出が皆無であるため、孤独なワタシはそんな戦術は実行することができなかった。そのため、そんなワタシの戦術はもっぱら専守防衛(と自主学習)のみ、という日本が誇る自衛隊= セルフ・ディフェンス・フォースと完全に同じ状態だったのである。
しかし、近年ではそんな自衛隊、ワタシと同じく長く専守防衛を謳ってきた自衛隊でさえも、専守防衛と言う割には色々なところへ出かけていったり、さまざまな強力なフォースを持つに至っている。先日も、イージス艦をどこぞに派遣するしないで、世間をにぎわせていたばかりである。オッパイ星人と孤独な戦いを続けるワタシとはエライ違いなのである。
しかし、実はワタシも自衛隊のイージス艦ではないのだが、オッパイ星人の魔の手から地球を救うためにとある強力兵器を開発したことがある。それが、この「巨乳ビジョン」である。
(完成予想図) |
とはいえ、上の写真下部に(完成予想図)としてあることでも判るように、この強力兵器「巨乳ビジョン」はプロトタイプまでは作成したのであるが、量産するまでには至らなかった。いや、量産するどころではなくて、ワタシはこの「巨乳ビジョン」を実は封印してきたのである。今回はこの「巨乳ビジョン」がいかなる兵器であるかを説明すると共に、何故この強力兵器が封印されるに至ったかを書いていくことにしたい。
そもそも、この「巨乳ビジョン」の開発の目的は「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」をいち早く見つけだし、助け出すことにあった。実に不思議なことに、オッパイ星人達は何故か人目バストに目を走らせたならば、その大きさ・形状を把握するといううらやましいおぞましい能力を持っている。しかし、残念ながら幸運なことにオッパイ星人でないワタシはそのような能力を持ち合わせていないのである。だから、どうしても街中を歩く女性達の中から、オッパイ星人に狙われそうなバストを見分けることができなかったのだ。そこで、こんな状況を打ち破るために、ある日ワタシは考えた。ワタシも「見たバストの大きさ・形状を把握するような武器」を使えば、強力なオッパイ星人達と互角に戦うことができて、この哀しき専守防衛アンド自主学習状態から脱出できるのではないだろうか、と。
であれば、一体「見たバストの大きさ・形状を把握する」ためにはどのようにすれば良いのだろうか? もちろん、触ってみるなんてのは問題外だ。シャイなジェントルマンのワタシとしてはそんな不埒なまねはできないのである。 やはり、ここはhirax.netが得意とする画像処理技術を悪用有効活用すべきではなかろうか、とワタシは考えたのである。というわけで、ワタシは両眼視差を利用して、バストの立体情報を計算・再構成し、「一目見ただけでバストの大きさ・形状を把握する巨乳ビジョン」を作成してみることにしたのである。
そもそも、人間は両目で見ている画像の差を利用して、奥行き情報を知るわけであるが、このような処理を画像処理で行う技術は通常ステレオマッチング技術などと呼ばれる。であれば、二つのカメラを角度を変えて配置し、そのカメラで撮影した二つの画像からステレオマッチング法を用いて奥行き情報を再構成してやれば、平面画像中の大きさ・高さなどを画像処理技術により知ることができるのである。というわけで、二つの画像からバストの高さ・形状を計算・再構成してやって、「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」を見つけだそうという武器がこの「巨乳ビジョン」なのである。
その「巨乳ビジョン」の効果をまずは例をとりながら説明してみたい。まずは、以前「もう一つの目から眺めた世界/a>vでは、hirax.net式「平面画像立体化法」を使って、平面画像を立体化してみた。その立体画像から、奥行き情報を知ることができるだろうか? 何より最初に、平行法でこの二つの図形を眺めてみよう。青い四角が視点に近くせり上がってきて、緑の円はほんの少しだけ背景から浮かび上がっているのが見えるだろうか? それでは、この二つの画像を巨乳ビジョンを使って解析してみよう。ステレオマッチングにより画像の奥行き・高さ情報を計算するソフトウェアは色々とあるが、ZitnickkKanade氏らによるCooperative Stereo VisionアルゴリズムによるZK Stereoというアプリケーションもその一つである。わが「巨乳ビジョン」では、このZKStereoを使って上の二枚の画像から奥行き情報を計算している。その計算結果が例えば次のグラフである。このグラフ中では視点に近いほど高く描かれ(色は濃く)、視点から遠いほど低く(色は薄く)描かれている。 このグラフを眺めてみれば、青い四角が背景よりずいぶんとせり上がっていて、私たちの視点にとても近いようすがよく判ると思う。また、緑の円も若干だけ背景から浮かび上がっているようすも明瞭にはっきりと浮かび上がっている。 というわけで、「巨乳ビジョン」は平面画像から奥行き情報を再構成できることを確認した上で、問題のバスト画像で確認してみたい。サンプル画像として、"3DFeminine Photo Gallery"というページ中にあった画像を縮小したものを用い、先程と同じようにCooperativeStereo Visionアルゴリズムによりにより、奥行き情報を再構成してみたものが次のグラフになる。 見事に「二つの胸のふくらみ」(C.魔女っ子メグちゃん)が浮かび上がるのだ。思わず、シャランラシャランラヘイヘヘイと歌いたくなるほどである。このように、二枚の角度が異なる画像さえあれば、この「巨乳ビジョンは」バストの大きさが判るのである。 しかも、このバストの高さグラフにオリジナルの写真をマッピングしてみたりなんかすると、もう大変である。リアリティ満点で色んな角度からグリグリ眺めたりすることすらできるのである。カップのサイズも寄せて上げているようすもぜ〜んぶ知ることができるのである。 …し・しかし、である。これはあまりに強力すぎるのである。あまりにこの「巨乳ビジョン」はスゴすぎてシャレにならないのだ。この「巨乳ビジョン」が量産された日には、邪な心を持つヤカラによって悪用されかねないし、善良な心を持つものであっても、全てオッパイ星人扱いされかねないのである。 例えば、こんな風に巨乳ビジョンを装着した地球人でさえ、何かちょっとスケベなオッパイ星人にしか思えなかったりするに違いないのだ。恐るべし、巨乳ビジョンなのである。と・とはいえ、やはりこれでは正義の味方の武器としては使いものにはならない。これでは、絶対に悪用されて正義の武器どころか悪の象徴となってしまうかもしれないのだ…。 ワタシと同じく、専守防衛仲間だったハズの自衛隊のイージス艦の名前の由来は、ギリシャ神話の最高神ゼウスの娘が持つ「全ての邪悪を払う盾」イージスである。そのイージスの盾には、見るもの全てを石に変えるメデューサの首がはめ込まれている。 というわけで、ワタシはこのあまりに危険な最終兵器「巨乳ビジョン」を封印することにし、武器を捨てて街へ出て、改めてワタシの素手で「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」達を見つけだし救おうと誓ったのであった。
(平行法)
奥行き情報を計算してみたもの
近い = 高い(色 = 濃い)
遠い = 低い(色 = 薄い)
Cooperative Stereo Visionアルゴリズムにより
奥行き情報を再構成してみたもの
そして、彼の手つきが意味するものは!?
イージスの楯はメデューサの首により見るもの全てを石に変えるが、この「巨乳ビジョン」は見るバスト全ての形を明らかにしてしまい、そして、見るもの全てをオッパイ星人に変えてしまうのである。あぁ、恐ろしきかな「巨乳ビジョン」…。哀しきかな、「巨乳ビジョン」…。
2002-03-16[n年前へ]
■あなたのとりこ
サントリー 緑水 光の中へ編。このCMとても好き。動画はリアルオーディオの方は私の環境ではパラパラマンガになってしまったので、メディアプレーヤーの方で見た方が良いかも。シルヴィ・バルタンのあなたのとりこがフルコーラスで聴けるのもありがたい。
主人公は女子大生。朝、陽光の射す駅のホームで人混みの中に最近知り合ったばかりの気になる男の子を見つけます。思わずこぼれる笑み。ところが次の瞬間、男の子の隣には親友の姿が…。そのまま列車に乗ると、いつしか列車は都会を離れ、郊外までやってきます。小さな駅に降りると周りは鮮やかなみどりにあふれ、太陽はなにもかもをキラキラと輝かせている…。(リンク)