2004-05-30[n年前へ]
■「センター試験」と「2次試験」の得点は数学が特に相関が低い
東北大学の理学部志願者の「センター試験」と「2次試験」の各教科成績を調べ、外国語などはセンター得点が高ければ2次得点も高いという相関が表れたが、数学では相関が極めて低かった、との森田康夫氏による分析結果。 基礎統計学から見た入試も一緒に眺めると面白い。
というわけで、この図は左が基礎統計学から見た入試で、右の図が森田康夫氏による分析結果です。確かに、「センター試験」と「2次試験」の相関はそれほど高くないのかもしれません。が、それは東北大学の「2次試験」と相関が高くない、というだけに過ぎません。「2次試験」は確かに、「本当」の「数学」に近いものなのかもしれません。そして、「センター試験」は「本当」の「数学」とはかけ離れた単なる計算力の試験になっているのだろう、と思います。けれども、「本当」でなくても、「数学」でなくても良い世界だってあるかもしれません。あるいは、ツマラナイそんな世界の方が一見「広い」ような気もしてきます。
2004-12-29[n年前へ]
■2004年のニュースを振り返る
今年は、一月に一回いくつかニュースを選んでいた。そんな今年一年に選んだニュースを眺めて、振り返ってみる。というわけで、「IP糸電話」から「うれしいひとこと」までを、まずはとりあえず並べてみました。
よく出てくるキーワード、私が今年気になったキーワードは…、「未来」「記録」「言葉」「見る・眺める」「科学・技術」…そして「女」「男」なんでしょうか…?2004年も間もなく終わろうとしているわけですが、来年、2005年は一体どんな未来になるんでしょうか?~
■3月10日 「一人と一人を繋ぐ『IP糸電話』」「あなたの発明、印紙代金はさぁいくら?」「チョコレートの箱詰め問題」の「科学とお金とチョコレート」の三つのニュース
■4月7日 「顧客が本当に必要だったもの」「常識はずれの人たちに出会いたい」「好きな『ことば』でつくる砂時計」の「人と言葉」の三つのニュース
■4月9日 「私だけのGoogle検索」「携帯電話に『違う自分』が写る」「Googleが赤ちゃんだった頃」の「Googleも自分も変わる」三つのニュース
■5月12日 「紛争分布の可視化」「動画観察が可能な『高速原子間力顕微鏡』」「カメラ付き携帯とグリッド・コンピューティングで『お肌診断』」の「未来の可視化」の三つのニュース
■5月14日 「自動着色ソフトウェア『はいから』」「電子レンジの爆発タマゴで大ケガ」「仮装大賞『ピンポン』芸が世界の舞台へ」「不惑を迎えてなお現役のBASIC」の「思い込めば見えてくる?」4つのニュース
■6月9日 「自分への視線を発見・記録するメガネ」「米国防省の検閲塗りつぶし語句を解読」「『センター試験』と『二次試験』の得点は無関係?」「2つのスーパーコンピュータ:WindowsとGRAPE」の「見る・見られる・比べる」4つのニュース
■6月11日 「最新技術でロウ管レコードが美しく響く」「『匂い』と『景色』をつなぐ脳内リンク」「未来アンテナ」「ビル・アトキンソンの講演」の「思い返す・思いを馳せる」4つのニュース
■7月7日 「『叶わぬ望み』の青の薔薇」「チタン製の埋め込むブラジャー」「初の民間宇宙船をM&M'sチョコレートで祝う」「スーパークリエイターたちが描く、未踏の世界」の「未踏の世界は美しい?」4つのニュース
■7月9日 「新書マップで本棚散策」「働きバチが『怠け者』?」「携帯電話をポケットに入れると精子の数が30%減?」の「ちょっと一休み」する3つのニュース
■8月4日 「楽し懐かし、テレビゲームとデジタル科学展」「ホーキング博士も寺田寅彦もミスをする」「アウディがエッシャーの世界を走る」の「自らを振り返る夏休み」三つのニュース
■8月6日 「理想のカップはCカップ?」「『美人プログラミングスタイル』で心を癒す」「『女性客室乗務員』『女子アナ』の平均顔」の「男と女」三つのニュース
■9月8日 「ドーピング検査で精神力も測れる?」「脳医学的ペプシとコカコーラの差異」「『プロ野球の行方』を回帰分析する」の「スポーツとコーラ」三つのニュース
■9月10日 「遠くへ行きたい……ハトの知恵とカメの脚力」「『温泉』『美人の湯』を科学する」「『男の立ちション』は『的外れ』」の「「男と美女と旅に出る」 」三つのニュース
■10月6日 「『メッセージ』や『ゲーム』を空に浮かべる工作」「FPGAで蘇る懐かしの『マイコン』に落涙」「触れて伝える『人体通信』にドキドキ」の「浮かぶ・伝える・蘇る」三つのニュース
■10月8日 「ゴミ袋と水着の『透けない技術』」「22世紀、世界最速の人類は女性?」「SPAMメールの震源地」「フォント解析で政治が動く」「「女と男で世界が動く」四つのニュース
■11月3日 「ブラジャー(とその中身)への科学的?好奇心」「日本の科学のレベルを上げるには?」「ロゲルギスト今井功氏、死去」の「科学の楽しみ」三つのニュース
■11月5日 「携帯電話は体の一部」「家族の想い出がDVDで蘇る『フォトマイニングサービス』」「WEBログ『食べたものを淡々と記録するよ』は今日も続く 」の「毎日の記録と想い出の写真」三つのニュース
■12月1日 「『25億ピクセルのデジタル写真』以上にこまやかな機能」「全裸ヌードも写す!?空港の金属探知器」「TAROとHANAKOは精子減少を食い止めるか!?」の「景色とヌード?を眺める」三つのニュース
■12月3日 「『楽器の科学』で、鼻歌まじりにスウィング!」「男性の『悪臭』は究極の『媚薬』?」「Googleの『学術文献検索エンジン』」の「科学と技術と男と女」三つのニュース
■12月22日 「うれしいひとこと」
2009-12-03[n年前へ]
■NEWS今昔物語「他人と自分」編 (2004年06月00日)
5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと
この時、つまり5年以上前のNEWSは「評価」「比較」ということを主題に集めたように思う。NEWSを書きながら、他者との評価・比較や他者からの評価・比較といったことが念頭に浮かんだ。だから、「他人と自分」編というサブタイトルを付けた。
最近のNEWSのひとつに「事業仕分け」がある。これもひとつの「他者による評価」「他者との比較」である。5年前の記事中にスーパーコンピュータに関する記事もあるが、今現在、次世代スーパーコンピュータも俎上(そじょう)に上がっている。一体、スーパーコンピュータに関する「事業仕分け」では、どのような「評価」「比較」がされていくのだろうか。
ところで、「自分への視線を発見・記録するメガネ」だが、自分への評価を眺めることができて、さらに、「自分を対象とした事業仕分け」まで解析・表示することができる「新カメラ」すら、いつの日か生まれるかもしれない。まるで、SFのようだが、これまでの科学技術の歴史はSF本の中のものをたくさん具現化してきた。もしも、そんな「個人対象の事業仕分けカメラ」が生み出されてしまったら…考えるだけで恐ろしい。
(記事を書いた時の)ひとこと
「他人」と「自分」という「人」と、「機械」や「機械ができること」についてのNEWSを集めてみました。
「センター試験」と「2次試験」の数学の得点は無関係?
東北大学の理学部志願者の「センター試験」と「二次試験」の各教科成績を調べ、外国語などはセンター得点が高ければ2次得点も高いという相関が表れたが(例:基礎統計学から見た入試)、数学では相関が極めて低かった、との 森田康夫氏による分析結果が5月30日に報告された。 その点数のズレの原因は、大学が重視(評価)する二次試験は「論理的思考能力」を重視し、センター試験は「計算能力」を重視(評価)しているためであるという。
最近は、エンジニアに対する評価をどのように行うか、という論議もよく見かける。 しかし、誰もが納得するような評価を行うということは極めて難しい問題である。少なくとも大学入試には解ける問題しか出題されないが、この評価制度の場合は解くことが未来永劫できない難問だったりするのかもしれない。
自分への視線を発見・記録するメガネ
「赤外線を投光し、角膜からの反射光が瞳の中心に位置するかどうかを解析することにより、自分への視線を発見・記録する」というメガネの研究が5月4日に視線入力に関するシンポジウムで報告された。このメガネをかければ、自分が何を眺めたかだけでなく、誰が自分を見つめたかまで記録される(MPEGビデオ)。逆に言えば、自分の視線が何処を向いているかを記録されてしまうのだから、サングラスをかけて自分の視線を隠す人が増えるかもしれない。
そういえば、携帯電話で撮影した顔写真を送信すると、その「顔」がどの芸能人に似ているか評価・採点してくれるサービスなどもある。同じように、他人が自分を眺めながら「どんな評価・採点をしているか」まで視線から知らされてしまったら…? そんな「評価スカウター」があったら、人の視線・評価が気になってたまらなくなってしまうに違いない。
高性能計算用途のWindowsと2テラFLOPSのGRAPE-DR
先日、Microsoftが「高性能コンピューティング向けのWindows」の計画を開始した。 並列計算をWindowsで行いやすくする、という計画である。とはいえ、私たちの手元にあるようなクライアント用のWindowsではなく、あくまでサーバー用のWindowsの話だ。ExcelからグリッドPCを用いた演算機能を利用できるようにするという製品もあるが、残念ながらそういった環境はまだ一般的にはなっていない。一般的でもお手軽でもないからこそ、「スーパー」コンピュータなのである。
当初は「20万円で作ったスーパーコンピュータ」という売り文句で有名になったGRAPEだって進化を続け、先日は2ペタフロップスを実現しようとするGRAPE-DR計画も発表された。汎用計算ができるわけではなく、あくまで専用計算機であるから、比較するわけにはいかないが、2テラFLOPSというのはスゴイ世界だ。何しろ、一秒間に2千兆(2000000000000000)回もの浮動小数点演算を行ってしまうのだから。
米国防省の検閲語句がフォント解析で解読される
米国防省のイラクに関する文書から「検閲により消されてしまった文字」を、消された単語の幅を推定し、フォント(字体)の種類を考慮して(その単語の幅になる)文字の組み合わせを調べだし、妥当な単語・名称をしらみつぶしに検索することで、消された文字を復元したという5月13日の Natureで報告された。コンピュータ上の電子辞書と文章解析ソフトだけで、米国防省の検閲を突破できたわけである。
ところで、こんな風に機密保持のために塗り潰した部分が解読されてしまったのも、そもそも紙資料の画像で機密文章を公開したからである。いつまで紙文化が続いていくのだろうか。
2013-11-26[n年前へ]
■「共通一次」…改め「センター試験」の数学プログラム問題
かつて「共通一次試験」と呼ばれ、今は「センター試験」という名前で出ているらしき、大学入試のための問題を面白く読んでいます。各学科それぞれ24年分の過去問題を積み上げると、意外に分量があったり・今更ながら気づかされたりすることがあります。
驚かされたことのひとつが、最近の「センター試験」の数学問題の中には、プログラミング問題もあるんだ!ということです。行番号付きのBASICとか("GOTO"とか)何十年も前を思い出して懐かしくなります。
ちなみに、2004年度のセンター試験「数1A」第5問が下の写真です。「作られた目的・動作が不明なBASICプログラム」が登場して、「このプログラムの動きを答えろ!さぁ答えろ!」という問題です。…何だか、作者不明のプログラムをメンテする気分になり、「頼むから、もっとコメントをちゃんと書いてよ!」とか「もう少しインデントとか付けるなりしてもっと読みやすくして下さい…」とプログラム作者に毒づいたり・土下座して頼み込んだりしてみたくなります…。
2013-12-23[n年前へ]
■「大事なこと」や「可能性」に乾杯だ!
「陰気な男でいいですか?」「妄想力だけが頼り」という言葉で思い出す。今週の木曜、早稲田大学で飲んでいると、「大事な4つの力」という話を拝聴した。確か1つ目と2つ目は「気づく力」「妄想・想像する力」で、3つ目は「語る力」だった気がする。で、肝心要の4つ目を失念してしまった。まずい。
@hirax 大事なのに忘れるとな?!
とても単純だけど大事なことこそが、なぜか見失いがちでなかなか手に入らない…ってありがちだったりしますよね。> "ぼくたちずいぶん遠くまで青い鳥を探しに行ったけど… 本当はいつもここにいたんだ"
2014年のセンター試験企画「Look Back センター試験」が始まった。「来年1月で僕は53歳。僕にできることは18歳にも絶対できます」…という山田雅人さんの言葉を読んでみる。
若い人は(たいがい)輝いてる。七転八倒で、七転び八起きで…何というか、下っ端ーずでも何であっても、主体的で・可能性に満ちてる(…十年くらい後に「つまんない人に変わっちゃったな」と思うこともあるけど)。何はともあれ、可能性に乾杯だ!
Here's to us
Here's to love
All the times
That we messed up.
If they give you hell
Tell them to go fuck themselves!