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2002-09-26[n年前へ]

オッパイ星人の力学 「胸の谷間」編 

新兵器「巨乳ビジョンLight」

 一見平和に見える島国でも色々な敵が潜入してくる。時には高速艇で日本海へ、そしてまた時には飛行機に乗ってディズニーランドへ、そして時には未確認飛行物体UFOに乗って色んな異星人達が日本へ潜入してくる。ワタシは、そんな異星人達の一派、オッパイ星人達と日夜戦っているのである。「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」達をワタシはいち早く見つけだし、オッパイ星人達から可愛そうな子羊達を守るために、ワタシは日夜巨乳(あるいは微乳の)子羊達を見守っている。「オッパイ星人に狙われそうな巨乳はいないか~、揺れる胸はいないか~」と東北地方に住むナマハゲのように、人知れずパトロールを続けているのだ。

 そんな毎日の戦いの中で、かつてワタシは「見るバスト全ての形を明らかにしてしまう恐るべき最終兵器- 巨乳ビジョン -」を開発したのだった。しかし、左右のステレオビジョンでターゲットにロックインして激写し、撮影された複数画像からステレオマッチング法でバストの形状を明らかにする巨乳ビジョンには大きな問題があったのである。二つのレンズが左右に並ぶ「巨乳ビジョン」の勇姿はどうみても異様なのであった。巨乳ビジョンを装着しfoたワタシの姿は明らかにヘンでアブナイやつなのである。恐るべき異星人-オッパイ星人-と日夜戦い続け、地球を守る正義の味方には決して見えないのであった。どうしたって「スケベな盗撮野郎」に間違えられてしまうのである。

 世間で平和に暮らす愛すべき日本の人々がオッパイ星人の地球への襲来をちゃんと知っていて、日本全土に「オッパイ星人襲来」非常事態宣言でも流されていたとしたなら別なのであるけれど、一見平和に見える(実はそうでないのだが)この日本では「双眼レンズの異様なカメラ-巨乳ビジョン -」はなかなか使うことができないのであった。日夜地球を守る、人知れず人々の平和な生活を守るためには、つまりは人知れず「オッパイ星人に狙われそうな可哀相な子羊(巨乳)」達を見つけだすためには、異様な姿ではない巨乳ビジョンの新開発が欠かせなかったのである。決してヘンでアブナイやつ、ましてや「スケベな盗撮野郎」になんか間違えられたりしない「一見、普通のカメラ風の巨乳ビジョン」が必要なのであった。

 そこで、ワタシが開発した「巨乳ビジョンの簡易バージョン、一見普通のデジタルカメラ風の巨乳ビジョン」が今回の話の主人公- 巨乳ビジョンLight - だ。画像処理ソフトPhotoshopに簡易バージョンPhotoshopLEがあるように、そしてモーニング娘。にプッチモニがあるように、最終兵器「巨乳ビジョン」の簡易バージョンが「巨乳ビジョンLight」なのである。双眼の異様な姿では決してなく、単なる普通のデジカメを使うことができる画像処理システム、それが「巨乳ビジョンLight」なのだ。
 

 そもそも、初代「巨乳ビジョン」は左右の両眼視差を利用してバストの立体計測を行うメカニズムになっていた。「人間は両目で見ている画像の差を利用して、奥行き情報を知るわけであるが…」と前回の巨乳ビジョンの開発記で書いたように、角度を変えて配置した二つのカメラで撮影した二つの画像から、ステレオマッチング法を用いて奥行き情報(つまりはオッパイの高さ)を再構成していたのである。そのために「巨乳ビジョン」は双眼の異様な姿になってしまっていたのである。

 しかし、考えてみれば人間が立体感を得る手がかりは両眼視差だけではないのである。立体感を得るためには、他にもいくつもの手がかりがある。そのいくつもある手がかりの一つが「陰影」である。女性の化粧が(男性の化粧においても)多くの場合鼻を高く見せたりするために、鼻周りの「陰影」を強調したりするように、「陰影」は立体情報を得るための大きな手段なのである。例えば、下の二つの図形、「陰影」がある場合と「陰影」がない場合を比べてみれば、どちらがハッキリと立体感を得られるかは明らかだろう。そう、左側の「陰影」がある場合は見事なまでの半円状のたわわな巨乳形状を感じとることができるのに対し、右側の「陰影」が無い場合ではそんな官能的な形状を感じ取ることはできず、むしろ真っ平らに見えるに違いないのである。実は全く同じ形状であるにもかかわらず、陰影の有り無しの違いだけで「巨乳」と「クレーター」の差になってしまうのである。
 

どちらが「立体」に見える?
「陰影」がある場合
「陰影」が無い場合

 こんな風に、「陰影」がある場合のたわわな巨乳形状を見れば一目瞭然なように、「陰影」による立体感が「オッパイの形状認識」に及ぼす影響はとても大きいのである。その代表的な例が「胸の陰影が描き出す胸の谷間」である。試しに「胸の谷間」でGoogle検索(おこちゃまは禁止)をして入手した典型的な「胸の谷間」画像を眺めてみれば、そんな「陰影」によるオッパイ形状認識に及ぼす影響の偉大さを感じ取ることができるハズだ。
 

典型的な「胸の谷間」
光が描き出す「陰影」は実に何とも官能的な立体感を(以下省略)

 実は、今回の主役「巨乳ビジョンLight」はこの「陰影」を手がかりにオッパイの形状認識を行うのである。「光」が描き出す胸の谷間の陰影、その「光=Light」による微妙な陰影を手がかりに「巨乳ビジョンLight」は見るバスト全ての形、特に胸の谷間の立体形状を明らかにするのである。そう、「巨乳ビジョンLight」はLightの力を利用するが故に、「巨乳ビジョンLight」であって、単なる廉価版「巨乳ビジョン」ではないのである。「巨乳ビジョンLight」の名は体を表してるのである。光があるところに陰がある。山があるところに、谷がある。もしそこに巨山があるならばやはり巨大な谷ができ、巨大な陰ができる。それすなわち「胸の谷間」なのである。だから、その陰影を「巨乳ビジョンLight」で解析してやるならば、山谷の立体形状を知ることができるのだ。
 

 というわけで、実際のところ「巨乳ビジョンLight」は基本的に普通のデジカメで撮影された画像に対して立体解析を行う単なる画像処理システムである。ワタシはそのシステムのために、まずはPhotoshopとExcelのような表計算ソフトを連携させるプラグインCSVf(制作日記)を作成した。
 

画像解析プラグインCSVfの動作中のスクリーンショット
画像の値を表計算方式のセルで表示させ、Excelでグラフを描いたりすることができる。

 これは画像の値を表計算方式のセルで表示させ、その表示されたデータをExcelでグラフにしたりすることができる。つまりは、画像データを解析して、色々な表示方式で立体化することが素晴らしくも簡単にできるようになるのだ。もちろん、フリーのソフトウェアでもScionImagePCやImage Toolなどで似たようなことはできるが、表計算方式のセルで表示という点において、このCSVfは使い勝手の点で勝っているハズである。

 そして、先ほど入手した「胸の谷間」画像に対して、試しに画像解析を行ってみることにしよう。何はともあれ、単に「胸の谷間」画像を立体化してみた場合の結果を眺めてみることにしよう。まずは、単純に画像の明るさを「バストの高さ」に直して、等高面グラフにしてみるのである。ちなみに、右肩上方から胸の谷間を覗くような方向に視線を設定して、三次元グラフに表示してみることにする。三次元グラフは色々な方向から眺めることができるが、やはり「胸の谷間」を覗く視線ベクトルは「右肩上方から斜め下60度」であるべきなのだ。
 

典型的な「胸の谷間」
右肩上方から胸の谷間を覗くような方向で三次元化する

 とはいえ、この「胸の谷間(点線で囲った矩形領域)」を単純にCSVfで立体グラフに直しても、下のグラフのようなわけの判らないグラフになってしまう。それはもちろん当たり前である。単純に「画像の明るさ」=「バストの高さ」になるわけがないのである。ほんの少しだけ、実写真の「胸の谷間」の高さ分布と似たような形状になってはいるが、これでは全くの別物であることは間違いない。よほどの想像力豊かな人であれば別だと思うが、少なくともワタシはこのグラフからでは「胸の谷間」を想像することはできないのである。
 

「胸の谷間」画像の輝度をプロットしたもの

 実は、「胸の谷間」画像の陰影からその立体形状を再構成するためには、この「胸の谷間」画像中の各ピクセルの「明るさ=輝度」を積分してやらなければならないのだ。詳しくは、次回以降のオッパイ星人の力学 「胸の谷間」の法線ベクトル編でそのベクトル解析理論と解法アルゴリズムを述べることとして、今回はまずはそんな作業を実際にしてみた例を次に示してみることにしたい。

 下のグラフが、「胸の谷間」画像の輝度をXY方向に積分し、胸の谷間を再構成してみた結果である。つまりは、先ほどの「胸の谷間」画像から新兵器「巨乳ビジョンLight」を使うことで得られる胸の谷間の立体形状なのである。先ほどの実写真と比べてみれば、驚くほどにその立体形状・胸の谷間の形状を再現・解析することができていることが判るだろう。しかもExcel上ではこのグラフをぐりぐりぐりぐり・ぐるぐるぐると色んな方向から眺めることだってできるのである。これが、「巨乳ビジョンLight」システムの恐るべき能力なのだ。
 

「胸の谷間」画像の輝度をXY方向に積分し、胸の谷間を再構成してみたもの

 このグラフを色々な角度から眺めれば眺めるほど、素晴らしく官能的な「胸の谷間」の立体形状を認識できていることがわかると思う。寄せて上げて胸の谷間がプレートテクトニクスのように作り出されているようす手に取るように実感できるハズだ。これが科学の力なのである。正義の武器廉価版「巨乳ビジョンLight」なのである。PyramidパワーダウンジングGPS捜査「思い込み」エネルギー、など他にも超科学の力で日夜戦いを続けている数多くの正義の味方達がいるが、ワタシもこの「巨乳ビジョンLight」を武器にオッパイ星人達との戦いを優位に進めたい、と思ったりするのである。

 とはいえ、初代「巨乳ビジョン」が「バスト全ての形を明らかにしてしまう」というその恐るべき能力と、その異様な(ヘンな)姿を理由にワタシが人知れず封印してしまったように、実際のところこの「巨乳ビジョンLight」だって、見てくれは「単なるデジカメ+解析ソフトウェア」であるにしても、やってることは「スケベな盗撮野郎」と違うとは言い切れないのだ。いや、初代「巨乳ビジョン」の方はまだ少しは計測っぽい感じが残っていたけれど、単なるデジカメ画像で十分使用することができる今回の「巨乳ビジョンLight」ではもう全く持って盗撮野郎と同じなのである。いくら何でも、普通のデジカメで街行く女性のバストを(人知れず)撮影し、そのバストの形全てを(勝手に)明らかにしてしまうなんてことは、いかにワタシがオッパイ星人と戦う正義の味方といえども決して許されるわけはないのである。

 というわけで、結局のところ「巨乳ビジョンLight」は実際に街中で使用できるわけもなく、オッパイ星人と日夜戦うhirax.netオッパイ戦隊の兵器庫にまたひとつ封印された禁断の武器が増えてしまったのである。今回のオッパイ星人対戦記はこんなふうにほろ哀しく終えるわけであるが、これに懲りずにこれからもワタシは強力兵器の開発を続けていくのである。それが、孤独な正義の戦いというものなのである。

2003-02-23[n年前へ]

ブラジャー・カップ解体新書 

オッパイ星人のJIS規格

 ワタシは人知れずオッパイ星人と長い戦いを続けている。それはとても孤独な戦いではあるのだけれど、時にはワタシの正義の意志を理解し、ワタシと同じく地球を守ろうとする同士から貴重な助言をもらうこともある(たまに)。例えばそれは、「オッパイ星人達の母星はどうやら二重星らしい」という異星人に関する情報であったり、はてなダイアリとあるポータルサイト」がオッパイ星人により作り出された疑いがあるという情報であったり、Bカップ好きは「好みとしては中途半端、そんなの微妙過ぎー」であるらしいという教訓や、動画解析の参考になるのではないでしょうか?という20MB弱のエロムービービデオ資料や、とにかく色々と参考になる助言を(たまに)頂く。

 そんな助言の中でも特に興味深かった情報が、エージェントたまごさんが調査した「たまごのじっけん。(おブラ解体新書?)」というブラジャーのサイズに関する調査資料だ。たまごさんからの

一度、たった一度でいいので、(ブラジャーを)着用してみてください。そうすると、
「あー女のヒトって、たいへんなのね~」
「ココはもうちょっと…」
など、新たなコトに気づくはずです。

世の中の男の人が、必ず一度ずつ着用すれば、
もっと色々な下着が生まれると思うんですけどね~

というアドバイスと共に紹介して頂いた「ブラジャーのカップのサイズはどのようになっているか」ということを調査した貴重な資料なのである。これが非常にワタシの戦いの参考になったのである。

 なにしろ、オッパイ星人と戦ってはいるのだけれど、実際のところオッパイを自らの胸に装備しているわけでもないワタシが「オッパイ星人の力学 -胸のヤング率編 - 」の戦いを始めた頃は、『胸のバスト直下の部分の胸囲= 「アンダーバスト」と、バスト部分の胸囲 = 「トップバスト」の差からブラジャーのカップサイズが決まる』ということすら知らなかったのである。そしてまた、ブラジャーのカップのサイズを知るために、ブラジャーのサイズを規定しているというJIS規格JISL4006 「ファンデーションのサイズ」を取り寄せて調べてみたりもしたのであるが、そこには単に『「アンダーバスト」と「トップバスト」の差からブラジャーのカップサイズが決まる』という程度の情報しか記載していなく、具体的なブラジャーのカップ形状について役に立つ情報がほとんど得られなかったのである。
 

JIS L4006 「ファンデーションのサイズ」

 仕方がないので、「胸のヤング率編」ではバスト形状として適当に「半球モデル」なんていうものを導入してみたわけであるが、それが果たして正しいのか否かですらこれまでワタシは皆目検討がつかなかったのである。ブラジャーのカップがそんな単純な形状だったりするかどうかは非常に疑わしいものだとすら思っていたのである。そしてまた、後の戦いである「オッパイ星人の力学第四回 - バスト曲線方程式 編 -」では 「水風船モデル」なんていうものを提唱してみたが、この「水風船バストモデル」から計算されるすごくハリのあるヤングなロケットバストなんて想像上の産物に過ぎないとすら思っていたのである。こんな突き出た楕円体みたいなバストなんか果たして存在するものだろうか?と自分でも疑問に思っていたのである。
 

これまで作ってみたバストモデルの例
「半球モデル」
「水風船バストモデル」

赤:すごくハリのあるヤングな皮膚の場合 
マゼンダ:普通のハリを持つ皮膚の場合 
藍色:ちょっとハリの少ない皮膚の場合 

 しかし、「おブラ解体新書」の中にあるまどか(たまご)さんやリエンさんらによる

  1. 同一カップサイズ(A70, A75, A80, ...)では、アンダーバストが5cm増す毎に、カップ内側の直径が5mm増す。
  2. 同一アンダーバストサイズでは(A80, B80, C80, ...)では、カップサイズが1つ大きくなる毎にカップ内側の直径が5mm増す。
  3. つまり、アンダーバストが5cm小さくなり、カップサイズが1つ大きくなった場合には(ex.A80→B75)、カップ内側の直径は同じになる。 
というカップのサイズに関する調査結果を読むと、例えばA90のカップはE65よりデカイとか、実は、C70のカップはB75と同じ直径だ、とか色々なことが判るのである。例えば、そんな単純な「半円カップ」で
  • 80cmAカップ
  • 80cmEカップ
  • 80cmIカップ
  • 95cmAカップ,
  • 115cmAカップ
を描いてみると、80cmEカップ=95cmAカップ, 80cmIカップ=115cmAカップになっている様子が判るだろう。そしてまた、95cmのアンダーバストの場合にはAカップでも十分過ぎる(?)ほど大きく、もう少し小さいカップが欲しくなる女性がいてもおかしくはないことも判る。115cmAカップに至っては、Aカップにも関わらずどう見ても「巨乳」としか言いようがないのである。
 
単純な「半円カップ」 (各軸の単位はcm)
80cmEカップ=95cmAカップ, 80cmIカップ=115cmAカップになっている
 
80A
80E
80I
80A
95A
115A

 そして、「おブラ解体新書」の中の重要な情報はそれだけでなく

  1. A70など、アンダーバストが小さくカップも小さい場合は、カップ深さがカップ半径に比較して小さい=扁平な楕円体バスト。
  2. A80とC70というような辺りでは、カップ深さとカップ半径が同じ=カップ内が半球
  3. D or Eカップ(アンダーバストサイズによりけり)以上の場合は、カップ深さがカップ半径に比較して大きい=ロケットバスト(突き出た楕円体バスト)
というようなカップの形状に関する調査結果が記されているのである。つまり、実はとても単純に思える半球モデルを採用しているブラジャーもあったのだということや、大きいカップではロケットバスト(突き出た楕円体バスト)形状にすることができるのだとか、つまりはこれまでのワタシの戦いが間違っていなかったことが判ったのである。孤独な正義の戦いが間違っていなかったことが判るのであった。

 そして、こんな「おブラ解体新書」からの情報と

  • ブラジャーのカップの容積や
  • 75Gのブラのカップの深さが約10cm、90Dの深さが約8cmで、カップ底面の直径が75G、90D共に同じ15.5cm
といった情報や調査資料がこれまた詳細に記録されている「巨乳な日々スペシャルの研究報告」からの資料をもとに、そこに挙げられている条件を全て満たすような境界条件の下で「現実のブラジャーに近いカップ」モデルを逆算してみた。そして、いくつかの例を描いてみたのが下のものになる。80cmEカップは95cmAカップよりも大きく、80cmIカップに至っては115cmAカップとは大きく異なっておりまさにロケットバストになっているようすが判ると思う。
 
今回得られた「現実のブラジャーに近いカップ」モデル  (各軸の単位はcm)
80cmEカップは95cmAカップよりも大きく、
80cmIカップに至っては115cmAカップとは大きく異なりロケットバストになっている
80A
80E
80I
80A
95A
115A

 

 今回挙げたのはワタシの戦いの毎日の一例に過ぎないが、ワタシのオッパイ星人との長い戦いを理解しワタシの戦いを助けてくれる同士からの情報を元に、ワタシはオッパイ星人と戦うための研究を日々続けているのである。それも全て、そんなワタシの正義の意志を理解してくれる人が(数少ないながらも)いるからなのである。
 
 

 ところで、まどか(たまご)さんの「おブラ解体新書」のリンクページの「hiraxさん、かなりのおっぱい星人です」という一文はなんでしょね?ワタシは地球人でオッパイ星人じゃないっていうのに…?いや、ワタシの目の錯覚かな…?あと、

オッパイ星人なひらばやしさん、
眺めたり、撫でたり、はずしたり、かぶったりするだけでなく!
ぜひいちど、(ブラジャーを)着用してみてください
ってなんでしょね…。あのですね…、本当にワタシの正義の戦いを判ってくれてます…(涙)?オッパイ星人はワタシじゃないっっていうのに…。

2003-05-04[n年前へ]

スカしッ屁の風速ベクトル 

おならの流体力学 放出口外側のパンツ内側編

 少し前まで、米軍のステルス戦闘機などの話をニュースで見かけることが多かった。ステルス戦闘機といえば、それはもちろんレーダーには映らないわけで、「音はすれども姿は見えない、まるでアナタは屁のような」戦闘機なのである。これが通常の戦闘機の場合であれば出撃したりするとレーダーに写ってしまって大きな襲来警報のサイレンとともに迎えられたりするわけであるが、ステルス戦闘機の場合にはそんな襲来警報の音もなくいきなり出現するわけで、いわば音を伴わない「スカしッ屁」のようなオソロしい戦闘機なのである。しかし、ステルス戦闘機もオソロしいのだが、スカしッ屁だって十分オソロしい。何しろ、「音のしないおならは臭い」「スカしッ屁は臭い」とよく言われるほどそのに臭いは強烈だとされているのである。スカしッ屁は、ステルス戦闘機のごとくいきなり我々の鼻腔奥深くに達し、そして姿を現した瞬間にはもう我々の体の鼻の奥にその恐怖の毒ガスを充満させていくのである。
 

 ところで、ステルス戦闘機の恐ろしさはともかく「音のしないおならは臭い」というのは本当なのだろうか?当たり前のように口にされる「スカしッ屁は臭い」というセリフであるが、それは何か事実に基づいたものなのだろうか?そんなことはきっと誰しも一回は不思議に思ったことがあるに違いない。そこで、資料などを調べてみると実際にスカしッ屁は臭いという科学的根拠があるらしい。何でも、音がするしないは大抵の場合「おならの量」で決まるらしく、おならの量が多い場合には音がして、おならの量が少ない場合には音がしないというのである。そして、量が多いおならの原因は穀物を食べた時にでんぷんや繊維質が発酵して発生するメタンガスで、それはほとんど臭くないというのである。ところが、量が少ないおならの場合には、そのおならの原因は肉類の蛋白質・脂肪類が発酵して発生するアンモニア・インドールなどで、これが実に臭いというのである。だから、量が多いおならすなわち音が出るおならは臭いけれど、「量が少ないおなら」つまり音のしないスカしッ屁は臭いというのだ。統計的には「臭くないスカしッ屁は気づかれない」から「気づかれるスカしッ屁は必ず臭い」「だからとりたててスカしッ屁が臭いわけではない」という理屈も成り立ちそうなものだが、そんな理屈はさておき「スカしッ屁」の臭いは事実オソロシいものらしい。
 

 「スカしッ屁」の臭いが事実オソロシいとすると、音もなく訪れるそんなオソロシイ兵器から私たちはどのようにして身を守れば良いのだろうか?音もなくいきなり鼻腔に忍び寄ってくる「スカしッ屁」という恐るべき化学兵器からどのようにすれば身を守ることができるのだろうか?そこはもちろん、身を守るためにはまずはその対象をよく知らなければならないのである。敵を知らずして敵に勝つことはできないのである。「スカしッ屁」から身を守るためには、「スカしッ屁」をよく知らなければならないのである。別にそんなことを知りたくもない、という気持ちはもちろんココロの奥底に強く強くあるのだけれど、身を守るためにはそんなことは言っていられないのである。自分のみを守るためには、私たちはおならについて少しばかり考えてみなければイケナイのだ。…というわけで、今回はおなら(毒ガス)が体内から放出(放屁)されたのちに、オナラ放出口近辺で起きている現象を考えてみることにしたい。
 

 今回は、まずはオナラが体内から外に放出された瞬間を考えるために、とりあえず「音のするオナラ」と「スカしッ屁」が「黄門様」から放出されたあとの噴出風速ベクトル(放屁ベクトル)をナヴィエ・ストークス方程式の計算エンジンにNaSt2Dを使って計算してみた。計算領域は放出口の外側、パンツの内側というごく狭い領域である。計算領域の左中央辺りに黄門様が位置しており、計算領域の右側にはパンツがある。また、ここではパンツと言ってもビキニやブリーフのようなピッタリお肌に密着タイプではなく、トランクスのように肌との間に空間が存在するタイプを仮定している。そして、「音のするオナラ」の場合には強く早く小刻みに「ブーッ」っとオナラが放出口から放出され、「スカしッ屁」の場合には「スーッ」と弱~くオナラが黄門様から放出されることにしてみた。下の二つのグラフが、そのようにして計算してみたオナラが出たときの黄門様の外側パンツの内側における「音のするオナラ」と「スカしッ屁」のオナラ噴出風速ベクトルである。音でいうなら、左が「ブーッ」で、右が「スーッ」なのである。
 

「音のするオナラ」と「スカしッ屁」の噴出ベクトル
「音のするオナラ」「ブーッ」の場合
「スカしッ屁」「スーッ」の場合

 もちろん、言うまでもなく上の計算は実に大雑把で簡易的なものだが、「音のするオナラ」の場合には、おならの風速ベクトルの方向が刻々変わり、またその大きさも大きいことから、放出口外側ですぐに急速に拡散してしまうことが予想される。すなわち、毒ガス濃度がパンツ内ですぐに薄まり、おならガスの危険度が低下していることが判る。黄門様の外側パンツの内側でおならガスが急速に拡がっているようすが目に浮かぶようである。絶対に、目に浮かべたいとは思わないのだがこのグラフを見るとそんな様子がまぶたの裏にまざまざと浮かんでしまうのである。

 それに対し、「スカしッ屁」は「スー」っと滑らかに出るがために毒ガスが拡散せず、放出口を出た後も毒ガスの危険濃度を保ったまま「まとまったガス雲」として戦隊飛行を続けていくことが予感される結果なのである。「スカしッ屁」はその毒ガス成分だけでなく、そのガス拡散度合いも考えてみる価値もあるかも知れない(考えたくないが)、とも思わせるのである。

 というわけで、今回は何とも中途半端な計算をしただけで、オナラの風速ベクトルを予想しそのオナラの運命に考えを巡らせてみたのであるが、その中途半端さには実は理由がある。何しろ、これまでスクール水着疑似オッパイ山本式エアコンなどさまざまな物体に対する流体計算をしてきたが、今回の黄門様近くのスカしッ屁の風速ベクトル計算ほど何ともやる気がおきず、気が乗らず、頭の中で計算対象を想像したくないものも初めてなのである。対象物を強く心の中でイメージできなければ、まともな予想などもできないわけであるが、どうにもパンツの中のオナラをイメージしたくなかったのである。そのせいで、どうにも中途半端な結果になってしまったのである。

 あぁ、こんなことではオナラから身を守ることができないぞ、おならを心の中で強くイメージしなければイケナイぞ、と強く自分を戒め、続編へ向けてがんばらなければと思う今日この頃なのである。が、しかしまた、おならを心の中で強くイメージするのと、オナラから身を守るのであればどっちが重要か少し悩んでしまい、続編もちょっと…と思ったりもする今日この頃なのである。

スカしッ屁の風速ベクトル 

 おならの流体力学 放出口外側のパンツ内側編です。時間の問題もあるのですけど、気が乗る・乗らない、対象物をイメージできる・できないはとても重要ですねぇ。

2003-10-19[n年前へ]

さらば、大艦巨砲主義。 

鍵はオトコのヤング率?


 海外でトイレに入ると、高い位置にある小便器に四苦八苦することが多い。私が小柄なせいもあるのだけれども、何しろ便器の高さがほとんど股の位置と同じくらいだったりするのである。しょうがないから、そんな時は放水を行う「大砲」の角度を若干上側に調整して、小便が描く放物線を上手く調整しながら放水を行うことになる。そんな風に神経を使う放水作業を行っていると、「もう少し小柄な人のことも考えてくれぇ」となんだか腹が立ってきたりもするのである。

 しかも、そんな位置が高すぎる便器には大抵"AmericanStandard"なんて刻まれていて、人の気持ちをさらに逆なでしたりするのだ。もちろん、それは単に便器メーカーの社名であるのだけれど、それでも"AmericanStandard"だなんてと言われて良い気持ちがするわけはないのである。「この高さがアメリカの標準デ~ス。アナタの大砲の取り付け位置は低すぎデ~ス」と便器にバカにされているような気になってしまい、思わず「それは余計なお世話デ~ス。アメリカの標準を他人に押しつけないでほしぃのデ~ス!」と思わず便器に言い返したくなったりするのである。
 

便器の視線位置に
"American Standard"と刻まれている

 
先日、やはりそんな風に"AmericanStandard"な便器に向かってハラを立てながら「大砲」の角度を調整しながら放水作業をしている時に、ハラが立つあまりにとてもヘンなことをワタシは考えはじめた。

 確かにアメリカンな標準大砲は「取り付け位置」も高いし、大砲は長くて口径も大きい(コーラ瓶のような巨砲を持つアメリカンAV男優を参考にするならば)。そのせいで、射程距離だって確かに長く、高い便器でも全く苦労しないかもしれない。しかし、必ずしも大砲がデカけりゃいいってわけでもないのではないハズである。例えば、かつて我が日本は大艦巨砲主義に固執し巨大戦艦「大和」を作り上げたわけだが、その大艦巨砲主義が時代の流れに取り残されてしまったことは「戦艦大和」の悲劇が証明している通りである。それと同じように、放水の「大砲」におけるアメリカンな「大艦巨砲主義」だって、時代の流れ・時の流れに取り残されることがあるのではないだろうか、と思ったワケなのである。「これがアメリカの標準サイズなのデ~ス」という言い放つブッシュ大統領率いるアメリカン大艦巨砲主義だって時代の流れ・時の流れを考えれば、何処かに「落とし穴」があるのではないだろうか、とワタシは考えたのである。つまりは、高すぎる便器にハラを立てたあまりに、ワタシはなんとかアメリカン・スタンダードな大艦巨砲主義になんとか「落とし穴」を見つけようとしたわけである。

 そして、ワタシが考え出したものがかねてから宿題のままワタシが決して手を付けようとしなかった「オトコのヤング率(物質の堅さを示す係数、応力に対してどの位歪むかを示す)」だったのである。かつてワタシは、人体の柔らかさを「人体におけるヤング率」という物理係数を導入することで、さまざまな人体に関する物理現象を解明することができると提唱したわけであるが(オッパイ星人の力学- 胸のヤング率 編 - を参照のこと)、今回は小便を発射する大砲の強度を定めるオトコのヤング率を考えることで、アメリカが「標準サイズ」と言い放つ大艦巨砲の「落とし穴」を見いだそうとしたのである。鍵はオトコのヤング率なのである。
 

 そのアメリカンな大艦巨砲の「落とし穴」を説明するために、まずは人体におけるヤング率の定義をもう一回おさらいしてみよう。人体におけるヤング率とは人体の柔らかさを定義する係数であって、それは年齢に比例する係数である。人体におけるヤング率は若いときは堅く(ヤングで)、年をとるに従って柔らかくなる(ヤングでなくなる)のである。そういうわけで、例えば胸のヤング率を考えれば、当然若い女性の胸は垂れないけれども、おばあちゃんの乳が垂れていったりするわけである。そして、それと同じように当然オトコの大砲におけるヤング率というものもあるわけで、試しにヤングなヤング率を持つ「ジャパニーズな小砲」と「アメリカン・スタンダードな巨砲」を有限要素法で変形計算をしてみたものが下の二つのグラフである。
 

ヤングなヤング率を持つ「ジャパニーズな小砲」と「アメリカン・スタンダードな巨砲」
長さ = 10cm
長さ = 15cm

 もしも、大砲の取り付け位置の高さが同じであれば、「ジャパニーズな小砲」に比べて「アメリカン・スタンダードな巨砲」は長いぶんだけ、発射口の位置も高い。だから、当然ターゲットがいくら高い便器であっても百発百中で狙いを外さないに違いない。それに対して、「ジャパニーズな小砲」は発射口の位置が低く、ターゲットたる便器を外してしまうことも多いように思える。確かに、小便における大艦巨砲主義は間違っていないように思えることだろう。

 しかし、である。時代の流れ・時の流れを考えるならばどうだろうか?女性のオッパイが年を経て時が流れるに従って、堅くなくなり垂れてくるように、男性の「大砲」だって時が流れ年を経るに従って哀しいけれど堅くなくなってくるのである。さまざまなシチュエーションでそのオトコのヤング率は問題になるわけであるが、とりあえず便器に向かって放水活動を行うときだってそのヤング率は問題になるわけである。というわけで、例えば時を経てヤングでなくなった「大砲」がどう変形するかを同じように計算してみたものが、次の二つのグラフである。
 

年を経たヤング率を持つ「ジャパニーズな小砲」と「アメリカン・スタンダードな巨砲」
長さ = 10cm
長さ = 15cm

 短いがそのぶん時を経ても変形量も少ない「ジャパニーズな小砲」に対して、時代が流れヤングでなくなった「アメリカン・スタンダードな巨砲」はひどく変形してしまっている。巨砲の台座たる根本を固定して遙か上に向かって放水を行ったにしても、アメリカンな巨砲の先端は変形して下を向いてしまっているのである。そうとなれば、大砲から発射される放物線も低い弾道を描き、小便は遠くまで飛ばないわけで、アメリカンな巨砲主義から発射される小便は"AmericanStandard"のターゲットを外すかもしれないのである。しかし、それに対して質実剛健な竹ヤリのような「ジャパニーズ小砲」はほとんど曲がることもなく、失礼な"AmericanStandard"便器をヤングな時代と同じように打破することができるかもしれないわけなのである。
 

 …と、こんな「オトコのヤング率」についてワタシは放水作業をしながら考えたのであるが、ふと我に返ってみれば私たちは別に便器を前に飛距離競争をしていたのではないのであった。そもそも、ワタシと違って股位置の高いアメリカンは大砲の角度を上に向ける必要はないのである。取り付け位置の高い大砲ならば、別に大砲が下を向いていたってちゃんと便器内に放水ができるわけなのである。哀しいけれど大砲の取り付け位置の高さが違うということは絶対的な差を持つのである。

 というわけで、いくら時代の流れ・時の流れを考えても、ワタシはいつまで経ってもアメリカン・スタンダードな便器に苦労し続けるだろうし、背の高い「アメリカン・スタンダードな巨砲」達はいつまで経っても軽々とダンクシュートのごとく小便を便器に命中させ続けるに違いないのであった。ワタシが「さらば、大艦巨砲主義」といくら言ってみたところで、しょせんは虚しい遠吠えなのである。かつて、我が日本の大艦巨砲主義は時代の流れに取り残されてしまったけれども、残念ながらアメリカン・スタンダードな便器における大艦巨砲主義の時代はまだまだ続いてしまうのであった。



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