1999-04-24[n年前へ]
■WEBページは会社の鏡
WEBページのカラーを考える 1
今回は、WEBサイトのトップページから会社の雰囲気を考えたい。まずは、WEBのレイアウトを手がかりに考えてみたい。というわけで、以下に出てくる各企業に対する記述は全てWEBのレイアウトから考えていることであって、現実とは関係がない。誤解のないように。
まずは、以下の一覧を眺めてほしい。いずれも、デザイン、色について考えているであろうと思われる企業である。
それぞれ、2つづつ並べたが、左がアメリカ版、右が日本版である。同じ企業でも結構違うものである(Xeroxと富士Xeroxは同じ会社ではないが)。こうしていくつか並べてみると、アメリカ版と日本版の雰囲気の違いが見えてくる。
また、他にも思いつくことがある。例えば、こんな感じである。
- アメリカ版と日本版は結構違う。
- アメリカ版と日本版にはそれぞれ共通の雰囲気がある。
- アメリカ版より日本版の方が密度が高い。高すぎると言っても良いくらいだ。
- 日本版はどの企業も雰囲気が似ている。
- アメリカ本社と日本支社という関係の会社はアメリカ版と日本版が「うりふたつ」である。
以上の考えを基に、もう一度個別に眺めてみる。
まずは、Xeroxと富士Xeroxである。
しかし、ここまで雰囲気が違うということは、Xerox本社と富士Xeroxの独立性を物語っているのかもしれない。
次は、Kodakである。
次は、Canonだ。
次は、FUJIFILMである。
次は、ROCOHである。
ただし、RICOHのWEBの内容は素晴らしいとフォローしておこう(例えば、英語技術文献の日本語要約などだ→参考:小人閑居して...- 情報をポケットに入れて持ち歩きたい - (1999.01.19) )。
次は、Appleである。
Apple大好き。いいマシンが最近無いけど。
そして、sgi。シリコングラフィックスは会社名が変わったようだ。
というわけで、今回はレイアウトから企業を考えてみた。
1999-05-03[n年前へ]
■「私と好みが似てる人」 その2
ログ解析の6ヶ月点検
本サイトが公に公開されるようになってから6ヶ月経った。新車でも購入してから半年経てば、6ヶ月点検があるのだから、本サイトについても6ヶ月点検を行ってみたい。
まずは、週別のアクセス量変動を挙げてみる。
Overall Accesses |
アクセス数は割に順調に伸びているようである。1999/02下旬辺りにネットワーク不調とログ解析失敗などによるデータ欠損が見られるが、それ以外ではほぼ線形に増加している。1999/4上旬に増加の傾きが変化しているのはinfoseekにページを登録したことによるものと考えられる。
次に、時間別アクセス量である。以下に示すのは、1999/4/18-24の時間別アクセス量である。
これを見ると、深夜3時位にアクセス数がぐんと減ることがわかる。深夜3時位に眠りにつく人が多いのだろうか。
そして、早朝5時過ぎからアクセス数が増えていくことがわかる。5時過ぎくらいから活動を始める人も多いようだ。そして、昼の12時辺りにひとつピークがある。これは、企業の昼休み時間にアクセスしている人達によるものだろう。次に15時位に大きなピークがある。これは、何だろうか?まさか、おやつの時間ではあるまい。企業ユーザーが一服しているのだろうか?小さい18時辺りのピークも、企業ユーザーの就業時間の終わりを示すものと思われる。
そもそも、こういった昼間の時間別アクセス数から見えてくるユーザーというものは、時間に縛られる企業ユーザーになってしまうのだろう。
さて、次はアクセス数のサイトランキングである。ただし、ここでのサイト=IPアドレスであり、ドメイン解析は行っていない。したがって、同じドメインからアクセスがあっても、IPアドレスが異なれば違うサイトとして計算している。そのため、proxyを使っているような所が、ランクインしやすいということになる。もちろん、proxyを使っていれば、実際よりアクセス数は少なくなるわけだが、今回の比較においては、明らかに同じサイトと判断される分有利なのである。
それでは、最近4週間分のトップ10を示してみる。
Rank | 4/18-24 | 4/11-17 | 4/4-10 | 3/28-4/3 |
---|---|---|---|---|
1 | KyotoPneT | MeshNet厚木 | 阪大レーザー核融合研 | KyotoPneT |
2 | 東大情報システム工学研 | キヤノン裾野 | Hewlett Packerd | キヤノン裾野 |
3 | セイコーインスツルメンツ | オーイーシー | キヤノン裾野 | 千葉大情報数理 |
4 | Fermi-lab | 岡山理科大 電子工学 | ホンダエンジニアリング | PSINet |
5 | OCN | 北大 電子科学研究所 | ベッコアメ福岡 | シチズン |
6 | アスキー | NTT PC-Com 諏訪 | 鹿児島大 情報工学 | 東北大加齢医学研 |
7 | 明治大学総合情報ネットワーク | ワコー | デジタルアーツ | 生協インターネット大阪 |
8 | RICOH | IIJ4U | 藤沢インターネット | 九州大学医 耳鼻咽喉科 |
9 | WEB静岡 | 龍谷大情報NetworkSystem | 通商産業省 | InfoPepper府中 |
10 | KansaiMultimediaService | OCN千葉館山 | アレスネット | DTI熊本 |
トップ1に4回中2回も位置しているのはKyotoPneTである。このサイトは京都周りのネットワーク総合体のようだ。色々集まっている分、アクセス数が多いのだろう。
それでは、週別にコメントをつけてみたい。
3/28-4/3 医学関係が2つランクインしている。おや、九州大学医学部耳鼻咽喉科と言えば、私の一番大好きな「今日の必ずトクする一言」で有名な「バーチャル耳鼻咽喉科」と同じサブドメインである。
4/4-10 通商産業省は公益機関のランクインが少ない中でなかなか健闘している。阪大レーザー核融合研究所はこの2週後のFermi研究所と関係あるのだろうか?
4/11-17 MeshNetの厚木からアクセスされている方が一位である。個人のアクセスというのは非常に嬉しい。この週は個人の方が多い。喜ばしいことだ。
4/18-24 常連だったキヤノン裾野が消え、RICOHがランクインしている。このあと、WEBページは会社の顔色- WEBページのカラーを考える 2 - (1999.04.26) でRICOHのWEBのデザインに苦言を呈しただけに、反応が気にかかるところである。おやおや、ASCIIもランクインしている。
それでは、3ヶ月前に「私と好みが似てる人」 - analog Windows版用のサブドメイン解析ソフトを作る- (1999.01.24) の時に調べたドメインランキングとの比較をしてみる(こちらは、ドメインランキングであって、今回のサイトランキングとは異なる。今回の場合、同じ人がアクセスしても、IPアドレスが異なれば、違う人としてカウントしていることになる)。
1: canon.co.jp (キヤノン)
2: sony.co.jp (SONY)
3: atr.co.jp (株式会社国際電気通信基礎技術研究所)
4: infocom.co.jp (日商岩井)
5: waco.co.jp (ワコービジネス)
6: odn.ad.jp (オープンデータネットワーク)
7: nttpc.ne.jp (ISP事業者向けネットワーク提供サービス)
8: att.ne.jp (日本AT&T株式会社)
9: saitama-u.ac.jp (埼玉大学)
10: kokushikan.ac.jp (国士舘大学)
今回と共通してトップ10入りしているのはキヤノンとワコーである。前回も今回も技術系のサイトばかりである。私が技術マニアであるからしょうがないか。それこそ、「私と好みが似てる人」達なのだろう。
次は「できるかな」内の人気ランキングである。こうしてみると、
- 本人が便利なものは、他人も便利(ex./dekirukana/server/)
- 本人はいまいちだが、読まれている(ex./dekirukana/java/)。
- 本人は気に入っているのに、人気がない(ex./dekirukana/harddisk/)。
#reqs: %bytes: last date: file-----: ------: --------------: ---- 4185: 18.07%: 99/05/15 07:49: / 13: 0.04%: 99/05/12 13:51: /? 1855: 2.18%: 99/05/15 02:33: /dekirukana/java/ 1093: 1.24%: 99/05/15 07:38: /dekirukana/server/ 839: 1.74%: 99/05/15 07:08: /dekirukana/snif/ 789: 0.68%: 99/05/15 04:01: /dekirukana/dorae/ 762: 0.58%: 99/05/15 02:36: /dekirukana/screensave/ 633: 0.83%: 99/05/15 05:32: /dekirukana/photoshop/ 623: 1.20%: 99/05/15 07:20: /dekirukana/whois/ 577: 0.99%: 99/05/15 04:20: /dekirukana/1999/ 543: 0.64%: 99/05/14 22:53: /dekirukana/tire/ 501: 0.80%: 99/05/15 01:55: /dekirukana/digicame/ 435: 0.52%: 99/05/15 00:51: /dekirukana/e55/ 435: 1.22%: 99/05/15 02:23: /dekirukana/ufo/ 427: 0.37%: 99/05/15 04:15: /dekirukana/ocilo/ 392: 0.43%: 99/05/15 06:53: /dekirukana/screensave2/ 373: 0.50%: 99/05/15 05:23: /dekirukana/fem2/ 321: 0.63%: 99/05/15 02:49: /dekirukana/wavelet/ 320: 0.56%: 99/05/15 05:28: /dekirukana/ekisyo2/ 279: 0.32%: 99/05/14 22:30: /dekirukana/hamaphoto/ 267: 0.37%: 99/05/14 23:25: /dekirukana/real97/ 264: 0.36%: 99/05/15 02:28: /dekirukana/karaoke/ 263: 0.16%: 99/05/15 02:25: /dekirukana/ocilo2/ 260: 0.41%: 99/05/15 01:15: /dekirukana/moire3/ 256: 0.81%: 99/05/14 21:07: /dekirukana/onkai2/ 256: 0.44%: 99/05/15 01:48: /dekirukana/sacchan/ 252: 0.29%: 99/05/15 05:52: /dekirukana/toolplus/ 247: 0.24%: 99/05/15 03:02: /dekirukana/server2/ 243: 0.63%: 99/05/15 00:17: /dekirukana/bunsukai/ 216: 0.42%: 99/05/15 06:52: /dekirukana/haidi/ 195: 0.06%: 99/05/15 00:24: /dekirukana/1999_2/ 194: 0.41%: 99/05/15 04:05: /dekirukana/kamogawa/ 186: 0.38%: 99/05/15 01:02: /dekirukana/bunpu/ 185: 0.39%: 99/05/15 04:21: /dekirukana/ufo2/ 185: 0.28%: 99/05/15 05:30: /dekirukana/ekisyo/ 180: 0.38%: 99/05/15 07:42: /dekirukana/moire2/ 171: 0.33%: 99/05/15 02:48: /dekirukana/wavelet2/ 169: 0.17%: 99/05/14 20:48: /dekirukana/rocket/ 164: 0.16%: 99/05/15 04:04: /dekirukana/dorae2/ 160: 0.31%: 99/05/14 15:03: /dekirukana/probe/ 155: 0.14%: 99/05/15 07:08: /dekirukana/tamago/ 144: 0.20%: 99/05/14 21:53: /dekirukana/onkai/ 141: 0.23%: 99/05/13 20:15: /dekirukana/ 126: 0.26%: 99/05/15 01:34: /dekirukana/harddisk/ 124: 0.18%: 99/05/15 02:03: /dekirukana/watari/ 122: 0.29%: 99/05/14 20:49: /dekirukana/webcolor2/ 121: 0.59%: 99/05/15 01:29: /dekirukana/moire/ 118: 0.10%: 99/05/14 14:08: /dekirukana/hori/ 118: 0.18%: 99/05/14 09:21: /dekirukana/bunsukai2/ 116: 0.10%: 99/05/14 21:05: /daily/9904.html 105: 0.19%: 99/05/15 07:34: /dekirukana/favicon/ 105: 0.24%: 99/05/15 06:29: /dekirukana/log9905/ 99: 0.20%: 99/05/14 20:49: /dekirukana/webcolor/ 98: 0.05%: 99/05/15 07:08: /dekirukana/photoshop2/ 79: 0.38%: 99/05/14 09:58: /index_e.html 61: 0.01%: 99/05/13 18:27: /dekirukana/fem2/math/ 46: 0.01%: 99/05/12 19:50: /dekirukana/fem2/math/indexlnk1.html 42: 0.07%: 99/05/12 19:53: /dekirukana/fem2/math/indexlnk4.html 37: 0.03%: 99/05/12 19:51: /dekirukana/fem2/math/indexlnk2.html 33: 0.08%: 99/05/13 18:28: /dekirukana/fem2/math/indexlnk3.html 32: 0.02%: 99/05/14 14:22: /dekirukana/toolplus/readme/readme.html 31: 0.05%: 99/05/12 19:54: /dekirukana/fem2/math/indexlnk5.html 25: 0.06%: 99/05/15 00:22: /dekirukana/harddisk/math/ 21: 0.03%: 99/05/12 19:49: /dekirukana/onkai/math/ 4070: 55.84%: 99/05/15 05:52: [not listed: 34 files]こうしてみると、興味が発散している作者であることがよくわかる。
次にログ解析をするのは、おそらく半年先だろう。 その時、健やかに育っているのだろうか?
1999-08-10[n年前へ]
■WEBページは会社の心 (色弱と色空間 その2)
WEBページのカラーを考える 3
前回、
で色弱の人の感じる色空間について少し考えてみた。また、などで、WEBページの配色やレイアウトからその会社自身について考察してみたことがある。今回は、それらを組み合わせてみたい。前回考えたやり方(ある錐体の情報を無くした際に得られる色空間をシミュレーション計算する)で色々なWEBページを解析してみるのだ。その結果として得られるものは、会社の「心」を示しているかもしれない、と思うのである。
まずは、そのためのプログラムを作成してみた。といってもごく簡単なユーティリティーである。画像ファイルを読みこみ、RGBデータの内任意の1チャンネルの情報を削除した画像を作成するのである。
実作成時間は15分程である。使いやすさはほとんど考えていないし、ボタンの押す順番によってはプログラムが簡単に落ちるというゲーム代わりにもなるものである。もし、使いたい人がいるならば、そこらへんはちゃんと直すつもりだ。それでも使うのは簡単だとは思う。今のところ、私以外に使う人がいるとも思えないので、こんなもので構わないのだ。
簡単に今回作成したプログラムTrueColorの動作画面を説明する。
TrueColorは画像ファイルを読みこみ、
- RGBの内の1チャンネルを全て0にする
- RGBの内の1チャンネルを他の2チャンネルの平均値にする
また、画像読みこみに関してはSusieプラグインに対応している。
使う人がいるとも思えないが、一応ここからダウンロードできる。
truecolor.lzh 360kB
それでは、各社のWEBページを調べてみる。各社のWEBを見た上で、一番識別が困難になりそうな条件で解析を行ってみた。その結果、前回調べた7社中(ただし、今回は日本国内の会社のみ)では、ある1社以外は何の問題もないように思われる。大丈夫と思われる例を示してみよう。これはアップル株式会社である。
特に見にくい個所は見当たらない。それは他の会社についても同様であり、ある1チャンネルの情報を欠如させても特に識別しにくい個所は見当たらなかった。
さて、問題があると思われる1社はどこだろうか? そう、RICOHである。ただでさえ、見にくいデザインなのであるが赤のチャンネルの情報を削除すると文字の識別が困難になるボタンがある。このボタンのデザインは非常に見にくい。
RICOHは内容的には非常に素晴らしいWEBなのだから、WEBの色にももう少し気を配ると良いと思う。内容が伝わらない可能性があるというのは、非常にもったいないと思う。
さて、他のWEBも調べてみよう。気を配っているはずの厚生省だ。
1箇所ハイライト部分が識別不能(ハイライトになっていることを)であることを除けば、問題は無いようである。
さて、他のWEBを調べるなら当然本WEBについても調べなければならないだろう。
背景に色をつけているので、若干見にくいとは思うが、うーん、落第かな... どうしたものか。
1999-11-09[n年前へ]
■埋蔵金を探せ
電子ブロックで金属探知機を作りたい その1
Yahoo!のオークションでこんなものを買った。オークションで落札したのは一つ(EX-60)なのであるが、あとから別口でもう一個(EX-100)手に入った。
手に入ったのはいいのだが、お金が飛んでいってしまった。困ったものである。さて、EX-60の拡大したところも示してみる。
これを見て懐かしく感じる人も多いはずだ。少なくとも、私の職場ではかなりの比率(80%位か)の人がこれで遊んでいたようで、
「オレはマイキットだった。」とか、などと、声があがった。しかし、新入社員位になると、
「もっとずっと前のスケルトンになる前のを持ってた。」
「おもちゃ屋の店頭で欲しくて眺めてた。」
「何ですか、これ?」などと言う。ジェネレーションギャップである。いや、もちろん私と年がそんなに離れているわけではないのだが...
「欲しかったのに、買えなかったのですか?」
さて、
- 電子ブロックホームページ (http://www.jade.dti.ne.jp/~dbk-co/ )
私自身が持っていたものはSTシリーズというものだった。これは、EXシリーズよりも一世代前のもので、デザインなどはずいぶん違う。スケルトンと白・青を基調としたデザインで、今売り出しても人気が出るのではないかと思える。シンプルながらレトロ調なところがいい。しかも、「組み立ててその上面をそのままコピーすれば、回路図も出来あがる」という素晴らしいものである。素晴らしい開発環境である。
自分で遊んでいた機種でないせいもあって、今回手に入れたEX-60,100を眺めていても、それほど懐かしいわけではない。私自身が遊んでいた機種は、手に入れたいとは実は思わない。昔見た夢は、リアルに蘇らない方がいい、と思うのである。昔埋めた玩具はそのままにしておく方が幸せなのである。
ところで、「昔埋めたもの」と言えば埋蔵物である。ならば、「昔埋めた夢」は埋蔵金だろう。別に、「夢= 金」という切なくなるような等式を持ち出すつもりはない。別に、お金が飛んでいってしまったせいで、お金に目が眩んでいるわけでもない、と思う。しかし、埋蔵金は男のロマンである。埋蔵金のために人生を棒に振る人がいるというのも、当然である。何しろ、男のロマンなのだ。どこぞのTV局が発掘をしまくるのも、当たり前である。
ちなみに私は埋蔵物発掘のアルバイトもしたことがあるが、それは正に「男の仕事」であった。知らない人が見たならば、それは土方にしか思えなかったろう。そのバイトの名前を知っている私にも、土方にしか思えなかった。埋蔵物探しとはそういうものなのである。
埋蔵金が実際に発掘されることはほとんどない。それにも関わらず、埋蔵金伝説は腐るほど存在する。金は腐ることはないにも関わらず、埋蔵金伝説は腐るほどあるのだ。
大体、どこの地方にも「朝日さす夕日輝く...」という言い伝えがあるはずだ。母と言えば垂乳根であるが、埋蔵金と言えば「朝日...」なのである。ただ、これにも多少のバリエーションがある。もしかしたら、そのバリエーションを探れば、蝸牛考ばりの考察ができるかもしれない。いや、本当にしてみようかな... それは、いつかやてみることにしよう。
さて、埋蔵金情報を探してみる。すると、
- TREASUREJAPAN ( http://www.bekkoame.ne.jp/~m1911a1/treasure/treasure.htm)
- 香貫の埋蔵金 N市上香貫、下香貫 -> かつて香貫一帯には九十九塚の古墳群があり、埋蔵金の伝承も残されている。「朝日さす夕日かがやく柿木の下に黄金千盃二千盃」。
- 釈迦堂の埋蔵金 N市西野字霞釈迦堂 -> 愛鷹山の中腹にある釈迦堂に残る長者の黄金伝説。「朝日さす夕日かがやくこの所、黄金千盃朱千盃」。こちらも古墳群が存在した。
そう、めちゃくちゃ近い所に埋蔵金は埋まっているのである。そこで、散歩がてら埋蔵金を探してみることにした。しかし、そうそう簡単に埋蔵金が手に入るわけはない。どこに金塊が埋まっているのか、調べる道具が必要である。
そこで、埋蔵金探しには必需品の「金属探知器」を作るにした。しかも、せっかく「電子ブロック」が手に入ったのだから、これを使って作ってみたい。
そこで、まずは金属探知器の仕組みを調べてみた。すると、いろいろやり方はあるがLC発振回路を用いたものが一番簡単そうである。今回の道具はなにしろ電子ブロックである。単純第一でなければやってられない。
このLC発振回路を用いたものはコイルをセンサーとして用いるものである。コイルに金属が近づくことによるインピーダンスの変化を検出するものだ。二つの発振回路を用いて、ヘテロダイン方式で発振周波数の変化を検知するのが一般的なようだ。
最初の計画では、EX-60,100それぞれでLC発振回路を組んで、その差をアンプに通してスピーカーから鳴らそうと考えた。やってやれないことはないだろう、と考えた。そして、電子ブロックと格闘し始める。そして、2時間後...
「あ"〜〜〜〜。やってられるかぁ! こんな作業〜〜〜〜」
電子ブロックEX-60&EX-100は、部品数が少ない。トランジスターは1つしかないし、抵抗・コンデンサーの数も3個位しかない。しかも、回路構成がまるでパズルである。平面構造と言えば聞こえは良いが、回路を自分で考え出すのがこんなに大変だとは思わなかった。
始める前は「ブレッドボードの祖先だから、作業は結構楽かもね」、なんて思った。しかし、それは大きな間違いであった。
電子ブロックを作った人達は天才である。
電子ブロックも埋蔵金も共にロマンである。そして、共にかつて埋めた夢だ。昔埋めたおもちゃは蘇らない方が良い。しかし、埋蔵金は私の手元に出現してくれるとうれしい。そのために私は、何としても電子ブロックで「金属探知器」を作り上げなければならない。そして、それを片手に、埋蔵金を探し出すつもりだ。
こうして、金に目がくらんだインスタント埋蔵金ハンターは、電子ブロックを相手に格闘を続けるのである。というわけで、今回は「背景説明編」である。近いうちに、必ずやこの続編と共に、ゲイツくんもビックリの金塊を手中にする所存である。
そして、私が見つけた素晴らしい埋蔵物の話も書きたいところであるが、それはまた次回ということにしておこう。
2000-01-23[n年前へ]
■偽札作りのライセンス
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「殺しのライセンス」を持つのはジェイムズ・ボンドである。コードネームで言えば、007である。殺しのライセンスを持つ人が本当にいるのかどうかしらないが、「偽札作りのライセンス」を持つ人はきっといるに違いない。
「そんなのは当たり前だ」という声も聞こえてきそうな気もするし、「まさか」という声も聞こえてきそうな気がする。そこで、そう思う理由を一応書いておく。
紙幣を識別する装置というのはたくさんある。例えば、自動販売機などその最たるものである。こういう紙幣識別機というものの動作確認には偽札が必要である。本物の紙幣(や硬貨)を「本物である」と認識する試験は割に簡単にできる。しかし、「偽札」を偽物だと検出するかどうかの試験をするには偽札を作って、テストしてみなければならない。
タヌキではあるまいし、「葉っぱ」を自動販売機に押し込んでみて、それを「千円札」とは違うと認識したところで何の意味もない。やはり本物とよく似ている「偽札」を使ってテストしなければならないだろう。そうなると、やはり「偽札」が必要になるわけである。
そういう「偽札」が必要となるからには、「偽札」を作る人も必要とされるだろう。まさか、「紙幣識別機」開発のために法を犯せ、と言うわけにはいかない筈である。ならば、「偽札作りのライセンス」がきっとあるに違いない、というわけである。
そんなわけで、きっと、「偽札作りのライセンス」は存在すると思うわけであるが、それでは「偽札を作って配る」ライセンスというのは存在するだろうか?紙幣(硬貨)識別装置の開発のためのテスト用に、「偽札」を作るのではない。「偽札」を配布するのが目的とするライセンスは存在するのだろうか?これが今回の問題である。
私はきっとあると思うのだ。何故なら私の手元にはそれらしき「偽札」があるのだ。本物のような、偽物のような紙幣があるのだ。
まずは、その「偽札」の画像を示してみる。以下に示す画像の内のどれが本物だか判るだろうか?あるいは、どこが違うか判るだろうか?
「一目瞭然だぁ。」という声も聞こえるが、結構よく出来ている「偽札」だとは思わないだろうか?よく出来すぎと言っても良いほどである。福沢諭吉の目の辺りの拡大写真を示してみる。
本物の(A)に対して(B)は実によく似ている。(C)の場合はハーフトーンパターンで細線などはつぶれてはいるが、それでもやはりよく似ている。(B)も(C)も明らかに本物の紙幣をスキャニングしてデザインを少し変えた後に印刷している。
根拠無しにそんなことを言うのも何なので簡単なチェックをしてみた。下の写真はそのやり方を示す写真である。ここでは、例として(A)と(B)の違いをチェックしているところを示す。
(A)の画像を「赤」チャンネルで表示し、その上に「緑」チャンネルで表示した(B)を重ねる。違いがあるところでは色ずれが生じるのですぐわかるのである。人間の目は色ずれには結構厳しいので、こうするとすぐに(A)と(B)の違いがわかるのである。もちろん、画像の差をとっても良いのだが、まず画像サイズや位置を合わせるまでは、今回のやり方の方が楽なのである。
例えば、下の画像では(A)と(B)の画像の大きさをまだ正確に合わせてないため、福沢諭吉の辺りでは違いが見られないのに対して、その他の部分では色ずれが生じている。また、福沢諭吉の下の部分に「ケンコーチョコレート」という表示があるが、これなど(A)と(B)の違いがあるので色ずれが生じていることがわかる。
こういったテストをしてみた結果、本物の紙幣と「偽札」の間での簡単にわかる違いは、オリジナルの
- (A) 日本銀行券、一万円、日本銀行、紙幣番号、印影、大蔵省印刷局製造
- (B) 子供銀行券、五万円、子供銀行、ケンコーチョコレート、印影、大蔵省印刷局製造
- (C) 子供銀行券、一万円、子供銀行、紙幣番号、玩具印影、印刷所表示なし
私が面白いと思うのは、「大蔵省印刷局製造」の表示である。紙幣中央部下の表示である。これは他のもの(例えば、子供銀行券の表示)等と違いあまり目立たない部分である。この「大蔵省印刷局製造」の部分の拡大写真を示してみよう。
(B)ではそのまま「大蔵省印刷局製造」と残っているが、(C)では文字部分は削除されている。
これは、(まさかとは思うが)デザインをしている時に、「大蔵省印刷局製造」の表示に気づかなかった、あるいは気にしなかったのだが、後でクレームがついたのではないだろうか?あるいは、後になって「これはちょっとマズイだろう」という判断をしたのではないだろうか?
そこらへんのことを想像すると、ちょっと面白い。
さて、「偽札」事件のよくある動機は技術者が自分の技術力を誇示しようとして作ってみた、というのが多いと聞く。私も実は作ってみたくてたまらないのである。「偽札作りのライセンス」が欲しくてたまらないのである。