2000-09-02[n年前へ]
■もうすぐ二歳の「できるかな?」
初心に帰ってみましょうか?
「できるかな?」が始まったのは二年近く前の秋のことだった。
でも触れたが、当初(実は今も続いているが)は某社内の某サーバー内でこっそりと始めてみたのだった。それから二年あまりでずいぶんと色々な話が増えた。某社サーバー内でしかアップしていない- プリンタドライバーは仮免
- 続 電子写真プロセスを分数階微分で解いてみよう
- 続々 電子写真プロセスを分数階微分で解いてみよう
そして話が増えてきたせいか、自分自身でも「アレッ、あの話はどこにあったけ?」というように迷ってしまうことが多々ある。迷うどころか、最後まで見つからないこともしばしばあるのだ。そして、それは私でもない他の人であればましてやそうだろう。というわけで、
では簡単にそれまでの話の紹介をしたし、ではhirax.net内の全文検索機能を付けてみた。今回は、これまでの話題をもう一度自分で読み直して、その中から「自分のお気に入り」を調べてみたいと思う。そして、最近少し話題が変になってしまっている反省をして、もう一度初心に帰ってみようと思うのだ。
まずは、1998年の話題からいくと
というあたりが、良い感じだ。京都の風物詩である「鴨川カップル」達が人目を気にしながら寄り添う合う姿を考えてみたものだ。後の「恋の力学」シリーズなどはここらへんから始まっていた、といっても良いだろう。そしてこの頃の[Scraps]系の話題としては、がある。少し前に、この「さなえちゃん」を描いた漫画の作者からメールを頂いたのがとても私には印象深かった。そして、1999年の上半期から選んでみると、まずは
というところだろう。ハードディスクの情報を可視化することで情報圧縮・エントロピーを考えてみた一話である。そして、同じような「可視化シリーズ」の一つである- 感温液晶でNotePCの発熱分布を可視化する- 熱いところで感じてみたい St.Valentine 記念 - (1999.02.14)
- NotePCの発熱分布を比べてみたい- お熱いのがお好き SOME LIKE IT HOT - (1999.02.15)
そして、1999年の下半期はもう自分で言うのも何だが傑作揃いである。大体、書いているペースが自分でも驚くくらいのハイペースだ。月当たりの話の数を数えてみると、
- 7月 9話
- 8月 9話
- 9月 8話
- 10月 8話
- 11月 11話
- 12月 9話
この頃の「お薦めの話」はいっぱいある。例えば、
に始まった「文章可視化シリーズ」や、で始まった「ASCIIアートシリーズ」だろう。から始まる「江戸五色不動シリーズ」は江戸にロケまで行ったので、とても思い出深い話の一つである。しかも、妙な偶然のせいでまるで小説の中に迷い込んだような気持ちになったものだ。そして、WEBページを作る上では
などもどうしても外せない。そして、この後結構続くことになるという「恋の力学」シリーズもこの時期に始まっている。そして、この頃の一番人気が何と言ってもだろう。この「ミニスカート」系の話の流れは以降も続くことになるのが自分では意外でもあり、残念でもある。それはさておき、ナンセンス系ではなんてのも面白い話だと思う。そして、1999年の終わりはやはりこれが「お気に入り」の話である。また、[Scraps]系の話がこの時期にはやたらいっぱいあるのが面白いところだ。その内からいくつかピックアップするとこんな感じだろうか?- [Scraps]絵馬 - どこにもいないよ- (1999.07.09)
- 新宿駅は電気羊の夢を見るか- 意識とは何か - (1999.07.10)
- [Scraps]合掌 - キレイはキタナイ、キタナイはキレイ- (1999.08.01)
- [Scraps]いつかきっと -掌の中の答え - (99.11.03)
- 「文学論」と光学系 - 漱石の面白さ-(2000.02.27)
- 恋の力学 恋の相関分析編- 「明暗」の登場人物達の行方 - (2000.04.01)
- 恋の力学 恋のグラフ配置編- 「明暗」の収束を見てみよう - (2000.04.02)
- 恋する心を見てみたい - 恋のきっかけはどの出来事?- (2000.05.14)
- 恋の形を見た人は - 恋の相対性理論- (2000.05.17)
さて、今回は2000年上半期までの話の中から「私の好きな話」を振り返ってみた。とはいえ、私の好きな話=他の人の好きな話ではないようだし、他の話も適当に眺めて頂いたら良いかなぁ(私が)、と思うのだった。
2001-11-24[n年前へ]
■hirax.netの美術館
PLAY BACK
2001-12-02[n年前へ]
■ウィルスメールとアスキーアート
Photoshop用ASCIIアート出力プラグインを作る
風邪が大流行するのは日本の冬の風物詩の一つだ。11月の中旬頃から、私の職場の周りでもかなりの人がゴホゴホ咳をしている。人間というよりほとんどロボットのような人(でないかもしれない)でさえ、カゼをひいている。何故、そんなロボットのような人までも風邪をひくのに、このガラス細工のように繊細な私がカゼをひかないのかと首をひねったりすることもあるのだけれど、その答えを考え出すと、何故かイヤ〜なことわざが頭に浮かんでしまって、そんなことわざにちょっとムムッとしてみたりするのである。
そういえば、ここ何週間か人間がかかる風邪だけでなくて、それに加えてPCの間でもウィルスが大流行している。次から次へと添付ファイル付きのウィルスメールが送られてくる。その送られてくるウィルスメールだけでも面倒くさい話だけれど、面倒くさいのはそれだけではない。メーリングリストなどにウィルスメールが送られてしまうと、「MS製品を使うやつは…」とか「添付ファイルつけんな」とかのメールが飛び交って、フレーム寸前になってしまうこともよくある話だ。実に不毛だ。
私宛に、「自分で撮影した画像」をメールに添付して送って下さる方も多いのだけれど、こんな御時世では、そんな人達も画像を添付して送ることに躊躇してしまうかもしれない。そんな色々な街中の写真が大好きな私は、それではとても寂しくなってしまう。それに、恥ずかしながらOutlookExpressを使う(UIが好きで)私としては、このご時世は非常にマズいのである。
そこで、私は考えた。時代は再度アスキーアートを要求しているのではないだろうか?添付ファイル無しで、アスキー形式で画像を送ることができる、という素晴らしきアスキーアートを時代は欲しているのではないだろうか?やはり、画像をメール本体にそのまま貼り付けるのがやっぱり一番いい、ということになるのではないだろうか。そう、時は巡り、またしてもアスキーアートの時代が訪れた、と私は考えたのである。
そして、そんな時代のために、私も何かできることはないだろうか?ウィルスメールに恐れおののく「か弱き人」がもしもこの世にいるのであれば、この私に一体何ができるだろう?と救世主のような気分に(ビールのせいで)なった私は、再度「アスキーアート出力プログラム」を作成することにした。というわけで、「ASCIIアートの秘密」シリーズ番外編の始まりである。
今回は、Photoshopで開いている画像データをアスキーアート形式で「データ書き出し」をすることができるエクスポートプラグインを作成してみた。名づけて、AsciiExportプラグイン(そのまんま)である。言うまでも無く、いつもと同じ動作保証無しバージョンである。なお、Windowsのバージョンで二種類あるので、気をつけてもらいたい。(ありがとー >麗美さん、CHICさん)
- AsciiExport9x.8be (をLHA圧縮したもの AsciiExport9x.lzh 14kB) Win9x,NT4用
- AsciiExport.8be (をLHA圧縮したもの AsciiExport.lzh 14kB) Win2000,XP用
何しろ、よく汎用のRAWデータで画像を保存する時など、「再度ファイルを開いたとき、画像が正確に再現されない恐れがあります」なんて表示されたりするけれど、このAsciiExportプラグインはそれどころではないのだ。アスキーアート形式で保存してしまうと、その画像ファイル(いや、すでにテキストファイルなのだ)を開いても、もう絶対に「正確に再現されるわけがない」のである。ダブルクリックしたところで、立ち上がるアプリケーションはPhotoshopでも他のお絵かきソフトでもなくて、エディターとかワードとかなのだ。大事な画像をこの形式だけで保存してしまった日には、後悔すること間違い無しなのである。しかも、ファイルサイズだってRAW形式で保存した場合より、改行コードのぶんだけ(ほんの少しだけど)大きくなってしまう、という踏んだり蹴ったりの保存形式なのだ。
これでは、Exportプラグインというより、エクスポート機能付きフィルタープラグインと言った方が良いかもしれないが、何となく漂う「無意味っぽい」テイストを楽しんで欲しい、そしてお願いだから、「こんなのを作っているから風邪をひかないんじゃないの」なんて言わないで欲しいと切実に願っているのである。
このAsciiExportプラグインの使い方はとても簡単で、AsciiExport.8beをPhotoshopのPlug-Ins\Import-Exportディレクトリの中に入れて、Photoshopを起動すれば、ファイルメニュー-> データ書き出し -> Ascii Exportというメニューが使えるようになる。グレイースケール8bit画像を開いている状態でこのメニューを選択すれば、アスキー形式で画像ファイルを保存することができる。
使用の際に、8bit画像であることは必須である。また、グレイスケールでない場合には、あまり意味の無い出力がされてしまうので、とりあえずはグレイスケール8bit画像で使った方が良いと思う。
試しに、上の画面で開いている深田恭子のセクシーショット(いや、こんなファイルを開いているわけではないですよ、ハイ)をAsciiExportプラグインで出力したテキストファイルのスクリーンショットが下の画面だ。
画像が正確に再現されるわけもない様子が端的に見て取れると思う。が、そこはそれ心の眼で「深田恭子のセクシーショット」を思い浮かべて欲しいと思うのだ。人間、想像力と言うのは極めて大事である。想像力育成のためにも、このAsciiExportプラグインはきっと役に立つハズだと思う。モロモロ・セクシー画像を集めまくっているようなヤカラはぜひこのアスキーアート形式を標準形式にして、想像力を根本から鍛えなおして欲しい、と思うのである。
参考までに、「出力されたテキストファイル(7kB)」と「整形済みのWORD形式ファイル(34kB)」も一応置いておく。どうしても普通のエディターは行間がアスキーアート用には広すぎるので、MSWORDの整形済みの方を眺めるのが良いかもしれない。
このようにして保存したテキストファイルの内容をコピーしてメールに貼り付ければ、昔懐かしいアスキーアート貼り付けメールの完成だ。ウィルスメールを送ってしまうことが怖くて、ビクビクしているような繊細な心の人が「もし」いるのであれば、ぜひAsciiExportプラグインを活用して安心してもらいたい、と思う。画質が無意味に落ちたり、ファイルサイズを無意味に大きくなって限られた地球のリソースを無意味に使ったりしはするけれど、それはそれご愛嬌ってことで。想像力も養えるしね。ほら、眼を半開きにして眼と想像力をこらせば、見えてくるでしょう?
2003-07-10[n年前へ]
■ASCIIアート・ハーフトーニング
ASCIIでX11の表示を実現するaalibに関するスラッシュドットの記事の中でも指摘されていたが、ASCIIアートはとても素朴なハーフトーニングである。単純でいて、使える条件が厳しいだけに、ハーフトーニングの勉強にはもってこいだと思う。
というわけで、ASCIIアートを調べた(現在も、調べている途中だけど)1,2,3,4といったシリーズは実は簡単なハーフトーニングの勉強がちょっとしてみたかったから、だったのである。って、実は仕事に近すぎだったのである。