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2013-01-04[n年前へ]
■温泉も星座も「昔の名前で出ています」
山梨県石和温泉の一角にある露天風呂で、夕暮れ時に本を読んでいると中学生くらいの2人連れが入ってきて話してる。
「ミュージカルビデオを観たよ。面白かった。家政婦が家に来て歌を教えるやつ」
…それじゃ「家政婦のミタ」か「家政婦は見た」になっちゃうよ。家に来たのは家政婦でなくて家庭教師だよね?と心の中でツッコむ。
中学生たちが露天風呂から上がると、次は年配の2人がやってきた。今度の話題は年金と退職金の受け取りについてのようだ。浴場で他の人たちの話を横から聞くのが好きだから、耳をダンボにしつつ本を読む。
他に人も居なくて、暗くて本も読めない数時間後、露天風呂で空を見上げると、流れ星が見えた。今はしぶんぎ座流星群の時期らしい。
しぶんぎ座と言われても、今はそういう名前の星座はない(ことになっている)。まるで町村合併で名前が消えたり・変わったりする地名のように、星座も星座消滅や合併があるようだ。
しぶんぎ座流星群という名は、かつてこの放射点付近にラランドがしぶんぎ座(四分儀座)という星座を設定していた名残である。しぶんぎ座は1928年に廃止されたが、しぶんぎ座流星群の名前は現在でも使われている。
そういえば、石和温泉がある町の名も、何年か前までは石和町だったが、2004年に町村合併で石和町はなくなって、今は笛吹市という名前になっている。流星群も温泉街も、今も昔の名前で出ているようだ。
温泉や銭湯で、周りの人たちが交わす世間話を聴きながら湯に浸かっているのは、とても心地良い。