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2013-07-05[n年前へ]

「密に指導してやらなければならないような学生は…」 

 蜂須賀先生のコンピュータグラフィクスのレンダリング講演を聴きにいくと、最後の質疑応答の時間に、どなたかが 蜂須賀先生にこんなことを尋ねられました。

 あなたが大学時代、あなたの担当教官からは、どのようなスタイルで指導されましたか? そして、教える側になった今は、どのようなスタイルで指導されていますか?
 その問いに対する答えは、このようなものでした。
 指導されたスタイルは、一般的に多いという、基本的に放置プレイでしたね。教える側になった今は、生徒のタイプによって、放置する・密に指導する、を変えています。…けれど、最近は、基本的に放置プレイが正しいのかもしれないと感じはじめています。なぜかというと、密に指導してやらなければならないような学生は…その先に博士課程に行っても、結局のところ、そこで上手くいかないからです。

 …そうなんだろうなぁ、としみじみ思います。「新しいことをやろうとする・そんな未踏に挑み続けられるための必要条件」を、密に指導が必要なタイプは持ち合わせていないのだろう、と感じます。そんなタイプの人には、早い時期に違う道を指し示す(「私が立ってるこっちの道には、あなたは入っちゃダメですよ」と示す)ことの方が適切なのではないか…と思ったりします。

 そして、そういうタイプではない人、つまり幸か不幸か新しい不確実なことをしようとする人のことを考えるならば、「1. 知的好奇心が強い。2. 野心的である。3. 執拗である。4. 楽観的である」という「学問で一人前になるための必要条件」というものをふと連想したりするのです。