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2009-04-29[n年前へ]
■癒しとしての「村上春樹の魅力的な謎」
清水良典 「村上春樹はくせになる (朝日新書) 」より。
現代を生きる私たちは多かれ少なかれ、誰もが生きにくさや不安を抱えている。なかなか外へは出せないそういう心の素の部分に、彼の小説の謎めいた言葉やエピソードはとても深いところまでストレートに届くのである。私たちの心の奥じたいが、謎めいた迷宮だからだ。謎の答えは、より魅力的な謎でしか答えられないものではないかと思う。たとえば禅問答にもそういうところがある。
p.210 「アフターダーク」