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2010-01-18[n年前へ]
■少し損な話も高座にかけて、腕を磨いたらどうなんだと
ミステリー部分以外を楽しんだような感のある、落語ミステリーの愛川晶「道具屋殺人事件──神田紅梅亭寄席物帳 [ミステリー・リーグ] 」から。
「せっかく芽が出てきたんだから、たまには少し損な話も高座にかけて、腕を磨いたらどうなんだと、そこんところさ」
「得な」とは口演が楽なわりによくケる噺。「損な」はその逆で、骨が折れるが、お客にはあまりウケない噺のことを指す。誰でも得な噺が好きに決まっているが、そればかり遣っていると、噺家としての技量が向上しない。そのあたりが難しいところだ。