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2010-07-14[n年前へ]
■「正のフィードバック」と「負のフィードバック」
今日の「n年前へ」から。
電子機器・メカ機器で多く使われるフィードバックシステムは、「負のフィードバック」だ。なぜなら、それにより「システムの安定化」を実現化することができるからである。逆に言えば、そういう風にシステムを作らなければ、安定して機器を動かすことはできない。
その一方、ユーザーインターフェースをつかさどる機器は、「正のフィードバック」として動くものも多い。たとえば、車のハンドルを動かすパワーステアリングなどは、入力の増幅が出力の増幅を生み出す「正のフィードバック」システムだ。少ない力で人の手助けをするシステムを作ろうとするならば、「正のフィードバック」を使うのが自然で人に優しい、というわけである。そういった、ユーザの反応を増幅拡大して見せるポジティブ・フィードバック系が多い。
ユーザの操作・反応がとても重要であり、同時にマスメディアでもあるようなツールを作ろうとするときには、この「フィードバック」特性を意識することは、きっと何かの知見を与える、と思う。「正のフィードバック」と「負のフィードバック」、そして、それらのフィードバック・システムが生み出すシステム、そういったものの挙動をシステムに関わる人々が想像してみることは、きっと何かの役に立つのではないだろうか、と思う。
「メディアの特性」と「制御工学の安定性」