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2010-08-01[n年前へ]
■「身の丈を知る」と「巨大な金型」
「型(かた)にハマらない(ハマれない)人」が好きです。そんな私の好きな人の言葉を聞きながら、アンゴルモワの恐怖の大王が訪れるはずだった1999年に、「パンドラの鐘」に野田秀樹が書いた言葉を思い出しました。
そこなのだ、ものをつくるってことは。
私はいまだに自分がつくる芝居がこの世で一番おもしろいと思っている。そう思ってつくっている。これはもはやカッコ悪いことなのかもしれない。
でもね、でもね、近頃つまらない芝居が増えてきたのは「身の丈を知る」なんていうコトバが横行しているからだ。身の丈知りたかったら舞台にあがるな、どっかそこら辺にいろと私は言いたい。金型に樹脂を流し込む巨大な装置を初めて見たとき、その横には条件出しをしている過程で作られた部品のようなものが山積みになっていました。巨大建築物のような装置と、横の樹脂の山を見ながら、「型にハマる」のも「型にハマらない」のも、どちらも大変なものだなぁ、と思ったものでした。