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2012-12-05[n年前へ]

『こどもに贈り物を届けたいという願いを蒸留したものがサンタという存在だ』 

 「n年前へ」から。

Q: 調べていて,意外な結論が導きだされたりすることはあるのですか?
A: いいえ、結論(オチ)まで考えてから実際の計算や 実験に取りかかるので,意外な答えに至ることはありません。ただ、一回だけ、「意外な答え」に気づき、驚いたことがあります。それは、「サンタが街にやってくる」という話です.

月刊化学
 ちょうど10年前のこと、無味乾燥な数式をノートに書いているうちに気づいたことは…その数式の意味として気づかされたことは、「(眠る)こどもに贈り物を届けたいと切なく願う”存在”を蒸留したもの」こそがサンタクロースという名前の存在であって、そんな存在が確かに(小さかった頃の)自分の前にもかつて居て、時を経て、自分の目の前・その先にもいるのだろう、ということでした。

「こどもに贈り物を届けたいと願う”存在”を蒸留したもの」こそサンタという存在だ
 こうして…サンタが街にやってきます。ひとりのこどもが世界のどこかに現れたとき、どこかのこどもがサンタに変わります。むかしこどもだったサンタが、眠るこどもたちの寝顔を眺め、夢を見ているこどもたちを起こさないように…そっとプレゼントを置くのです。
 新たにこの世界に生まれて来たこどもの声を聞き、小さな頃いつもプレゼントが届けられていたという(かつての)こどもが、サンタなんか来たことがないという(かつての)こどもも、みなサンタへと姿を変えていきます。そして、自分の姿を変えさせたこどもを見た瞬間、「本当にサンタがいた」ということに気づくのです。

サンタが街にやってくる。(2011)