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2009-08-17[n年前へ]
■廃村に旅する
「ニッポン放浪宿ガイド200―人生を変える旅、運命を変える宿 」から。
僕が廃村に惹かれたのは、ひたすらそこが「退屈」で「サビシイ」場所だったからだと思う。たしかにその場所には、かつて誰かの生活があった。だが今はない。廃墟やらなにやら痕跡の残っている場所もあれば、何もかもがまるで神隠しに遭ったかのように消え、ただ荒野が広がっていることもあった。
僕はいつもそこで、ボー然としていた。ボー然としているのが自分に似つかわしいと感じていた。