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2009-09-12[n年前へ]
■「病」という「気難しい客」にも、通じる言葉はきっと見つかる
十数年、難病と毎日をともにした、杉浦日向子の言葉(「杉浦日向子の食・道・楽 (新潮文庫) 」から)。
こう見えても、わたしは十年以上の中堅病人だ。立派な病名を医者から与えられ、ちゃんと通院(時々入院)しながら、処方箋の薬を飲み、頑張らない日常を過ごしている。
病は誰にとっても歓迎されざる客だ。いつの間にか上がり込んで、身内のような顔で(もっとも身の内だ)居座っている。
江戸のころ、「闘病」という言葉はなく、「平癒」といった。
たて籠った珍客は、偶然か必然か、ともあれ、自分の身体を選んで侵入し、居座った。
気難しい客だけれど、通じる言葉は、きっと見つかる。長年、病人をやっていると、そんな気がするのです。