2007年へ/ 2008年へ/ 2009年へ/ 2010年へ/ 2011年へ/ 2012年へ/
2010-03-23[n年前へ]
■「自分ならできるというその自信。」
角田光代・鏡リュウジの「12星座の恋物語 」を読む。
そうだあのとき、あたしは彼をうらやましいと思ったんだ。…でかいことをしたいと公言できるそのシンプルさ。自分ならできるというその自信。そして実際、自分の手のひらで、自分の足で、未知の世界にぐんぐん分け入っていこうとする、その強さ。あたしにはないものばかり内に秘めている彼。
「こんなものを作りたい」と思ったなら、自分一人で作る。いつも、そうすることができれば、それが一番気楽でよいと思う。
けれど、自分一人では作れないものがある。そんな複合的なものを、そんな大きなパズルを、もしかしたら作れるかもしれない、と思ったこともある。けれど、そんなものを、きちんと作ることができなかったことを、思い出すたび、いつも後悔する。パズルのピースを失くしたことを、いつも情けなく悔しく思う。